【徳島旅行01】
《02に続く》
2002
徳島在住のネットふるほん屋はらたきさんのお誘いで、
徳島と香川にいってきた。
〈はらたきさん〉
初日に、早起きして羽田から徳島空港に。
空港にははらたきさん一家が出迎えてくれて、
そこから一直線に、うどん屋に向かう。
まずは、源内。
これは、推薦メールがきてたので、トライしてみた。
ざるうどんにねぎの薬味をたっぷり入れて、一気食い。
味は、正直いって、どうってこともなかった。
麺は茹ですぎて柔らかくなりすぎで、歯ごたえが足りない。
つゆも、ごく普通。
一軒目から外したのかと、ちょっと不安。
▽
気を取り直して、はらたきさん推薦の店にいく。
ここは、地味な住宅街の中にある平屋の一軒家、というか掘っ建て小屋だ。
何人か、そっと中をのぞいたり、外で立ち食いしてる人がいる。
写真だとわかりにくいが、かなりのボロ家だ。
中に入ると、ここはうどん屋じゃないことがわかる。
ただの、製麺所だ。
「池上製麺所」という。
おばさんと若い男が、黙々とうどんを作っている。
男が麺を延ばし、左側の機械で切っている。
おばさんは、客の注文を聞いて、麺をどんぶりに入れている。
はらたきさんが以前きた時には、どんぶりも箸も薬味もなにもなく、
客が自分で持ってこなくてはいけなかったそうだが、
この日は、どんぶりと箸と薬味が置いてあった。
サービスがよくなったわけだ。
でも、1玉の値段は、65円だ。
出血大サービスだよなあ。
ぼくは、はらたきさん持参のマイどんぶりと箸とネギと生姜と大根おろしと生卵でいただく。
おばさんに、「1玉」と告げると、茹で上がった麺をどんぶりに入れてくれる。
それに、醤油をかけて、生卵と生姜とネギを入れて、立って食べる。
ハシゴするつもりなので、一度に大量には食べられない。
おばさんの茹でかたもけっこういい加減で、男があと1分半と指定してから、
たっぷり3分は茹でていた。
そのせいか、ちょっと柔らかい。
でも、美味しい。
麺が柔らかくても、ぐずぐずになっていない。
コシとは違う種類の、全体の歯ごたえがある。
麺の味も、甘みがある。
はらたきさんと奥さんが間違えて2玉注文してしまったので、
1玉分引き受けて、今度は大根おろしで食べる。
こちらも少し柔らかめなので、こういうものなのかもしれない。
それにしても、このやる気のない営業時間はどうだ。
まあつまり、本来は製麺所だから、ここでうどんを食わせるのはオマケなのだろう。
だって、午後の営業時間なんて、たったの20分だ。
まあ午前中だって50分だけど。
▽
3軒目は、いろんな人に勧められた「中村」だ。
ここも、野中の一軒家タイプの製麺所だ。
ところが、いってみたら凄い人だなのだ。
ガードマンが出て、車と人の整理をしている。
その人たちが向かっているのは、掘っ建て小屋なのだ。
そこの周りを、十重二十重に人が囲んでいるのだ。
こりゃ1時間や2時間で順番は回ってこないと、断腸の思いであきらめた。
さぬきうどんって、ブームなんだなあ。
▽
次は、セルフタイプの店にいく。
さっきの店が究極のセルフサービスではないかと思うのだが、
あれは「セルフ」ではないのだ。
どういうのがセルフなのかというと、なんてことはない、
カフェテリアみたいに、注文して出てきたうどんをトレイに自分で載せて、席に持ってくだけなのだ。
ぼくは、「ぶっかけ」にした。
いい加減腹がいっぱいで、たっぷりのつゆを飲みたくなかったからだ。
味の方は、まあまあというところだ。
美味しいけど、通いたくなるほどではない。
さっきの製麺所のほうが、かなり美味しかった。
ロケーションに騙されてるかもしれないけどね。
はらたき妻と息子。
ふたりも、ぼくにつきあってうどんを食い続けていたのだが、
息子の隼人は、ぜんぜん物足りなかったようだ。
育ち盛りは恐ろしい。
でも、ちょっとデブ。
《02に続く》