「過去37」


「5.25」
今日は池袋にいくつもりだったんだけど、
降ってた雨が午後には雪になり、
ついには視界を覆うほどの本降りとなったので中止。

見てる間に、どんどん積もっていく。
この後、もっと雪は激しくなって、
出かけると遭難しそうだったからな。
しかし、狭いようでも東京は広い。
吉祥寺で雪が降り始めたとTwitterでつぶやいたら、
あちこちから、まだ雨だとかこちらはみぞれだとかRTが帰ってきて、
東京の雪分布図ができた。
やっぱり、吉祥寺は都心よりも気温が低いんだな。
そして、中央線の奧にいくと、もっと低い。
明日はまた暑くなるらしい。
変な天気だけど、これを何度かやって、春になるんだな。


漫画のネタを作らなくちゃ。
アイデアはあるんだよな。
どう展開させるか……。

けらえいこの読売新聞での連載あたしンちに、
公式ファンブックができた。

編集してるのも友人なんだけど、これがけっこうな労作。
友達じゃなくちゃここまでは作ってくれないという、
手間と時間をふんだんにかけた本になったのだ。
ぼくも、漫画と文章を書いている。

ニューモデルマガジン X
という車の本があるんだけど、
そこで漫画を一ページ描いている。

武蔵野のエンスー事情についてだ。
うちの近所には、意外にエンスーが多いのだ。

国立演芸場で桂吉弥を聞いてきた。
ちりとてちんで徒然亭草原を演じてから、
東京でもすっかり人気者になったが、
吉弥ファンの二丁目のみっちゃんのおかげで、取りにくい切符も確保できている。
こないだきた時には、みっちゃんの店で打ち上げをやって、
吉弥とも仲良くなった。
今回は、落語カフェで仲良くなった桂吉坊も出るんで、そりゃいかなくちゃな。
演芸場で待ち合わせて、ちょっと楽屋に顔を出す。
ぼくは手ぶらだが、みっちゃんはちゃんとなにか持っている。
このへん、心はおばさんなんだよな。
もうひとり、作詞家というか作家の小室みつ子も一緒。

なんかちょっと写真が変だ。
小室みつ子は、もっと美人だ。
小室みつ子は、TMネットワークの作詞で有名だ。
久し振りに会ったんだけど、ちょっと変化もあったな。
ひろゆきといっしょにニコ動をやってるんで今度出てと頼まれた。
座席は、最前列だった。
それも真ん中だ。
さすがにちょっと恥ずかしいので、ひとつ隣にずれたけど、
そう大差なかったな。
舞台の上から客の姿って、けっこう見えるんだよな。
帰りがけに、桂米朝事務所のマネージャーに、
先生が笑ってなかったんで心配でしたといわれたが、
長年ギャグばっかり考えてたから、あんまり笑い声を上げないんだよな。
マネージャーは、舞台端の簾越しにこちらをチェックしてたらしい。
油断も隙もないなあ。

妻の作った
フレンチスタイル ナチュラル素材集が馬鹿売れしている。
昨日のアマゾンを見てみたら、400位台だった。
こういうタイプの本は、そんなに売れるもんじゃない。
いったいなぜそんなに……。
かなり悔しい。

今日中に読売新聞のネタを4本作ろうと思っていたのに。
いや、1本はあるんだけどな。
あと3本……。
頑張ろう。
毎日新聞の一回目も近いし。
新聞なんかの短い文章はむつかしいんだよな。

ここんところ、旨いものづいている。
西日暮里で鰻を食おうというので、物凄く久し振りに西日暮里へ。
といっても、千駄木のほうか。
稲毛屋という、スーパーみたいな名前の鰻屋。
ここが旨かった。
そして、安かった。
大勢でいったので、あらゆる料理注文し放題。
ひとりふたりでいくと、2品か3品しか食べられないからね。
肝や皮の串焼きに、白焼きも蒲焼きも関東風と関西風、
メニューにあるものかたっぱしから注文して、
最後はひつまぶし。
久し振りに鰻食べたけど、旨い鰻は旨い。
数日おいて、今度は四谷荒木町。
予約が一年先まで埋まっているやまちゃんで魚食べ放題。
やまちゃんは、築地に勤めている。
その後、自分の店もやっている。
だから、ここ一年の間、毎日2時間半しか寝てないそうだ。
そのわりには、顔もつやつやで元気そう。
魚と酒かな。
稲毛屋にも日本酒がいろいろ置いてあって、
たくさん飲み比べて美味しかったけど、
やまちゃんちも、日本酒が売り物だ。
ちょっと置いてある酒の傾向が違う。
稲毛屋のほうが、ふくよかな大吟醸系が多いかな。
たくさんは飲めないので、ゆっくり少しずつ舐める。
学生時代にこういう酒に出合っていたら、もう少し酒飲みになっていたかもね。
ここでまた、生魚に煮魚さんざん食べて飲んで、
最後に氷見のぶりでぶりシャブ。
ついでに、ミルキークイーンで卵かけご飯で〆た。
満足の二日間だったなあ。

「4.19」
ずーっと忙しかったのが、やっと山を越えそうだ。
もう少し。
ああでも読売新聞のネタを4本、早く考えないとなあ。
とりあえず、別冊アスキーはなんとかなりそうだ。

たぶん勝負はキム・ヨナのものだろうと思ってはいたが、予想以上の大差だった。
紅天女を演じたのは、やはりキムヨナだったか。
でも、真央ちゃんもよかったよなあ。
トリノからのこの4年間のドラマに、
テレビ見てるだけなのに、ぐっときちゃったよ。
誰が書いたのか知らないが、凄いドラマ創ったよ。
おまけに、ドラマはキムヨナと真央ちゃんだけではなく、
安藤美姫のトリノ惨敗からモロゾフとの限りなくエロい関係、
鈴木明子の摂食障害に復活と、
その上、地元ロシェットのお母さんが本番前日に亡くなるという
反則技まで出して、視聴率を取ろうとしてきた。
橋田壽賀子も敵わない視聴率女王ぶりだ。
いやー、すっかり堪能しちゃったな。
オリンピックもこれで終わったような気分だよ。

ところで、心配なのはミキティだ。
ミキティは4年後までは現役を続ける気がないんじゃないか。
となると、モロゾフは、もうミキティと組んでいてもなんのメリットもない。
オリンピックでメダル取れる相手と組まなくちゃしょうがないからね。
早晩、ミキティはモロゾフに捨てられると思う。
ミキティは、アスリートとしては過度に女だ。
モロゾフが常についている状態では、それはプラスにも働くが、
モロゾフに去られると、それが何倍にもなってマイナスの力となる。
ミキティは自暴自棄になって、3年後、ヘアヌードになるな。

高橋大輔のDVDは出ている。

ジョニー・ウィアーも、一定の需要があるらしく出ている。

誰が買うのか、伊藤みどりまで出ている。

でも、浅田真央安藤美姫も、
写真集は出てても、DVDは出てないのだ。
   
安藤美姫の漫画は出てるんだけどね(折原みと作)。
なにか肖像権の問題でもあるのかなあ。
出せば売れると思うんだけど。
そのへん、ちょっと謎。

都知事の石原慎太郎が、
「銅(メダル)を取って狂喜する、こんな馬鹿な国はないよ」といっている。
銅メダルの重さや美しさもわからない、こんな馬鹿な知事もいない。
こんなものに都知事をやらせてるんだなあ、俺たちは。

さて、フィギュア最終決戦まで、あと数時間だ。
SPではキム・ヨナが5点差をつけて勝ったが、
浅田真央陣営は、それも想定内といっている。
でも、今んところ、キムヨナ有利ではあるなあ。

今夜中にあげたい原稿もあるけど、
やってるとフィギュアの時に起きてられないかもしれないし、
うーん、悩みどころだ……。

カーリング女子は、クリスタルジャパンだっけ。
つい見ちゃうよなあ。
ずーっとは見ないけど、ちらちらと。
スイスに差をつけられてきたところだ。
ちょっと準決勝は厳しいかな。
寝てる間に大逆転があるか。
とりあえず寝よう。

正ちゃんは10歳になったので、
それを記念して、ワクチンの接種にいってきた。
歩いて10秒のところに動物病院があるのが正ちゃんの不運だな。
バスケットに入れて、なにか変だと気づく前にぴゅっと診察室へ。
体重を量ったら、わりとダイエットの成果も出て、5.08キロだった。
最大5.4キロまでいってたからな。
皮をつまみ上げて、注射針をプスリと刺して一瞬で注射終わり。
痛がるかと思ったら、そうでもなかった。
それでも、何度かきてるので、ここは不吉な部屋だということには気づいている。
怖がらせないようにすぐに帰ろうとバスケットのフタを開けた。
入るのを嫌がるかと思ったら、するりと入ってきた。
ここに入れば早く帰れると理解してるようだ。
正ちゃんは頭がいい。
バスケットを抱えて、5秒でさーっと家に帰った。
案外、今回の注射はスムーズだったな。

明け方のカーリングは、盛り上がった。
延長戦の末なんとか勝ったけど、3勝2敗なんだよな。
実質的に、もう負けられないようなもんだろ。
どこの世界も、層は厚いな。
みんな大舞台に出たいもんなあ。
しかし、カーリング勝利で盛り上がってるところに、
長崎県知事選の結果が出た。
なんと、大仁田が9万8千票も取っていた。
長崎県民は、大仁田に県政を任せたかったのか。
信じられんなあ。

漫画家大喜利バトル@新宿タワーレコードは、大勢のお客さんがきてくれたが、
なにせ売り場の隙間なんで、
描いた絵は前のほうの人しか見られないし、
明るすぎてなんとなく白けてるしで、
大盛り上がりとはいかなかった。
やっぱりライブハウスの閉鎖空間とは違うな。
マンガ夜話が、スタジオと公録で違うみたいなもんだ。
うける要素も、微妙に違う。
ライブハウスの方が、よりマニアックだな。
結局、観客から選ばれた5人の審査員の判定は、
喜国雅彦−2、大石浩二−2、いしかわじゅん−1、おおひなたごう−0であった。
個人的な判定とは、ちょっと違ったなあ。
次回の漫画家大喜利は、夏に大阪でやるそうだ。
メンバーはかなり入れ替わるらしいよ。
ところで、控室で喜国くんに、本をもらった。

東京マラソンを走りたいという新書だ。
喜国くんはいつの間にかマラソンをやるようになっていて、
その顛末を文章にしたのだ。
読み始めたけど、刺激になる。
ぼくは膝の靱帯を切ってるんで、長距離はむつかしいかなあ。
4,5キロくらいなら走ってるんだけどね。

今住んでいる家を建てたのは、正ちゃんをもらった年だから、
今年でもう10年になる。
引っ越してきたばかりのころは、近所の飯屋が把握できてなくて、
けっこう困ったもんだ。
吉祥寺にはもう何十年も住んでるとはいっても、
この界隈には住んだことがなかった。
地理的には判ってるが、小さい店のことまではわからない。
仕方ないから適当に歩いていけるところをひとつずつ試してみてたんだけど、
一軒、ちょっと離れたところに、できたばかりの店があった。
Oという名前なんだけど、洋食屋っぽい店構え。
中にはいると、爺さんがひとり。
爺さんといっても、老けて見えるだけで、たぶんまだ60そこそこだ。
ごく普通の、ハンバーグとか生姜焼きとかオムレツとかのメニューの中に、
なぜかひとつだけ、ふろふき大根とかいうものもあった。
客はひとりもいない。
確かハンバーグを注文したんだけど、待ってる間に団体客がきて、
それがかなり礼儀のない煩い客でうんざりした記憶がある。
味は、なんてこともない。
あまり美しくないのは、たぶんまだ経験が少ないのだ。
そのわりには量も少なく値段も高い。
たぶん、リタイアした人が、もともと好きだった料理を生かそうと、
ひとりでできるくらいの店を作ったんじゃないかと思う。
これじゃ客は来ないなあ、と店を出て、
ぼくは二度と行かなかった。
その後前は何度となく通ったが、流行っている様子はなかった。
でも、案外潰れないんだよな。
人件費がかからないからだろうな。
昨日の夜、雨がぱらついてたので、遠くまで行くのが面倒で、
前を通りかかったし、久し振りに食べてみるかと思ったのだ。
あれから10年近く経っている。
もしかしたら、少しは上手くなっているかもしれない。
入ってみると、客は誰もいない。
爺さんはほんとに爺さんになっていた。
またハンバーグを頼んだ。
できたものを食べようと思ったら、ぼろぼろと崩れる。
相変わらず腕は上がっていない。
量は少なくて、値段も高めだ。
爺さんがひとり入ってきた。
馴染み客らしい。
爺さん同士の会話によると、この店は、3月一杯で閉店するらしい。
家庭の事情で故郷に帰るという。
どんな事情かは知らないが、ぼくはこの店の最初と最後に、ハンバーグを食べたのだ。
爺さんの第三の人生に幸アレ。
ぼくは勘定を払って家に帰った。

朝まで仕事してて、ふと外を見たら雪だった。
それも、けっこうな降りだ。

雪って2月に降るな。
もう少しで春、と思ってると降る。
今日はまた真冬に戻ったな。

携帯漫画には、どうも慣れない。
自分の作品も多少配信してるんで申し訳ないが、
あの小さな画面で見る気がしない。
その携帯配信漫画に、妙なものがある。
東京都北区赤羽という。

どこかで見たことがあると思ったら、
ヤンジャンで見ていた。
最近見てないと思ったら、携帯にいってたんだな。
赤羽は、変な街だ。
もちろん、清野とおるが見たから変な街なのだ。
ヤンジャンではうまくいかなかったが、
今はこんな復活の仕方もあるんだな。

愛知県の知立というところに、大あんまきというものがある。
知立というのは〈ちりゅう〉と読んで、あんまきというのは、
こういうものだ。
まあつまり、あんこを皮で巻いてるから、あんまきだ。
うちの実家のほうでは特別珍しいものではないし、
いろんな店やメーカーが何種類も作って普通に売っている。
これがいくつか届いたのでおやつに食べていたら、
ミミが飛んできた。
ミミはアンコが好きなんだよな。

携帯で撮ったんで焦点が合ってないが、
普段ぼーっとしてるミミが、珍しくアグレッシブに要求している。
もうひとつ、虎屋のういろも届いたので、
これも食べる。
lここのういろは米の粉を使わずに小麦粉を使っていて、
色も綺麗だし美味しいしで、
自分用にお土産用にと、 ずっと愛用している。
正ちゃんがなにか食べられるものかと偵察にきたが、
興味ないらしい。

これは、春限定のおひな祭りういろだ。
人形作家市川こずえさんから、
一日遅れの誕生日祝いに、お花が届いて食卓も華やかだ。

原稿も一本上がったし、
とりあえず今日は平和な一日だったな。

昨日は、西荻に寿司を食いにいってきた。
誕生日だからね。
駅の東側にある寿司さかとは、それほど高くなくて美味しい店だ。
西荻には、寿司たなかもあるけど、
カラーはわりと違う。
たなかは、もっと寿司以外の料理も出して、賑やかな印象。
さかとは、寿司一本でストレートだ。
問題は、煙草ありというところだな。
美味しい寿司食べてるとこに煙草吸われると、味も香りも台無しだ。
今日はぼくらのほかに親子3人がいただけだったんだけど、
50代の母親が吸い始めた。
他の客のことも考えてほしいよな。
まあほぼ食べ終えたところだったんで、まだよかったけどね。
あれがなければ、ほんとにいい店だな。
店のネタをだいたい食べ尽くして退散。
いい誕生日だった。

今さらだけど、岡ちゃんもういいんじゃないの。
あれでは勝てないと、みんな思ってるよな。
ブッフバルトを待機させてるとか東スポに出てたけど、まあ東スポだからな。
快復してたらオシムって手もある。
とにかく選手の勝つシステムができてない。
それをやらせるための有効な練習も戦術もできてないってことだよな。
もう岡ちゃんはいいよ。
あの陰気な顔見てると気が滅入る。

2月15日は、ぼくの59回目の誕生日だ。
そして、前日の14日は、正ちゃんの10歳の誕生日だった。
お祝いのケーキは、正ちゃんと合同で、
近所の美味しいケーキ屋アテスウェイで注文した。
ここは、パティシエ川村英樹の店なんだけど、ほんとに綺麗で美味しい。
ケーキには、ふたり分のネームも入っている。

正ちゃんはうちにきたころ、まだほんとに細くて小さくて、
まっすぐ歩くのも大変そうだったのに、
今ではすっかり貫禄がついて、
それはそれで歩くのも大変そうだ。
最近はすぐに寝転んでるしね。
ぼくも、こないだまで学生だったような気がするが、
いつの間にか還暦カウントダウンだ。
うーん、時が経つのって、どうしてこんなに早いんだろうね。
今年は新しいことがいくつかありそうだ。
まだまだ人生チャレンジだね。

落語会に、二日連続でいった。
一昨日は、喬太郎と扇辰と文左衛門の三人会。
一番手の喬太郎は、珍しくトリじゃないんでのびのびと「たいこ腹」。
まあこないだの池袋演芸場でトリ取ってた時も、
特別緊張してるようには見えなかったけど。
鈴々舎馬風ネタで、前座時代に踊った踊りを、わざわざ立って踊ったあたりがミソか。
自分の凄いタイコ腹を存分に利用していたが、
ちょっと太りすぎじゃないか。
扇辰はきちんとして、面白みはないが聞かせる。
「徂徠豆腐」は、合っている。
でもなんか、始めから年食っていい落語家になろうとしてたような印象があるんだよな。
トリは文左衛門。
「らくだ」を枕もなく始める。
怖いごろつきが怖いんだけど、怖い声を出すことは芸じゃないよな。
くず屋が酔って逆転するとこで終わる。
面白いんだけど、一本調子だよな。


今日は、立川志らく独演会。
ホテルのホールで、横に長い変な会場。
入り口で志ら乃が手ぬぐい売っていた。
声をかけられて、なぜこんなとこに、と一瞬考えたが、
志らくの弟子なんだから当たり前だ。
こないと破門されるだろうし。
前座のらく八が、師匠がまだ来てないんですけど、
といいつつ「強情灸」をやるが、寝てしまった。
続いてらく次が、なんだっけな「片棒」か。
自分の早桶の片棒担ぐ噺。
まだ師匠がきてなくて楽屋はてんやわんや、と笑いながらいうんだけど、
自分の頭の中もてんやわんや丸出し。
楽屋を気にしつつ噺もやらなくちゃいけないし、とどっちつかず。
半分ほど寝る。
これで志らくが出てくれば問題ないんだが、
なんと、志ら乃が出てくる。
手ぬぐい売ってたのに。
着てるものがなんだか貧相だと思ったら、
さっきの前座らく八の着物を借りて出てきたらしい。
緊急事態だ。
志らくは、まだきていないのだ。
志ら乃も、どうしていいかわからず動転はしているのだが、
話しながら開き直り始める。
遅刻なんかするやつは二つ目に下ろしてしまえ、
対等の立場で勝負だ、とここんところの真打ち昇進ネタで笑わせる。
さんざん聞いた鉄板ネタの幼稚園話でなんとか客を引っ張り込んで、
「壺算」を始める。
いつものあたふたした感じで始めるんだけど、
なんとなく会場の雰囲気と合って、出来がいい。
客と店主の掛け合いで店主が混乱していく様子が凄くリアルだ。
3円返されて中入り。
中入り中にめくりが返され、志らくの名前が出て客が湧く。
それだけで湧くのもなあ。
志らくが汗びっしょりで出てきて、まずは遅刻の言い訳。
独演会を明日と間違えて、家でオリンピック開会式を見ていたという。
あと15分で日本選手団の入場だったそうだ。
慌てて練馬から市ヶ谷まで駆けつけて、なんとかぎりぎりセーフといえばセーフか。
でも、それは時間がセーフなだけだ。
談志は遅刻しても悪びれもせずデカイ顔をしてたらしい。
志らくがひとりで4席もやってつないだのに、
遅れてきて、長い噺でつなげと談志に怒られたとかいいつつ、
まず、軽く「短命」。
談志の十八番だが、今日の志らくは粗筋でも聞いてるよう。
続けて「文七元結」。
この場でこの噺をやるのか、とかなり驚いた。
客はざわついたままだし、志らくだって集中できているとは思えない。
案の定、上滑りな噺になってしまった。
今日の出来は、志ら乃が一番よかった。
80点。
志らくは、45点くらいだな。
もちろん、志ら乃の100点と志らくの100点とは違うけどね。
今日は、志らくに貸しひとつだ。

それはともかく、今日の落語環境は最低だった。
すぐ前の席に、子供がいたのだ。
未就学児童は入場できないことになってるので、たぶん小学一年生くらいだろう。
若い馬鹿夫婦の真ん中の席に座っている。
落語が理解できるわけもないし、この空間に我慢できるわけもない。
なぜ子供なんか連れてくるんだ。
案の定、始まった瞬間から終わるまでずーっと、
立ったり座ったり親に話しかけたり後ろ向きに座ったり席を移ったりジャンケンしたりと、
泣き出さなかっただけラッキーという酷い状況だった。
若い馬鹿夫婦は嬉しそうに子供とひそひそ話し、
静かにしてなさいと諭す。
子供が大声を上げたりしなかったことに満足したらしく、
嬉しそうに帰っていった。
よほど子供をこんな場に連れてくるなといおうかと思ったが、
こちらが嫌な気分になるのでやめておいた。
きっと、子供と3人で落語会にいって楽しんだ思い出として、
あの愚かな家族の記憶には残るんだろうな。
今日の落語会は、いろんな意味で俺の負け。

雪だよー。
ごく薄く積もっている。
ブラインドの隙間から、白いものは見えてたんだけど、
雨が朝日に反射して光ってるのかと思った。
もうやんでるけど、雪だ。
さて、もう8時近いが、これから寝て、早起きしてオリンピックの開会式を見るべきかどうか。
それほどオリンピックを見る方でもないんだけど、
今年は開会式なにか趣向でもあるだろうか。
淡々と更新して終わりだったら、早起きする甲斐がないしなあ。
悩むところだ。

今出ているサライの3月号で、モデルをやっている。
ファッションページで、こんなことを。

今月号のテーマは、革だ。
何十万もする服を生まれて初めて着たよ。

もうちょっとで、楽なペースで仕事ができるんだけど、
今日明日くらいまでが、なかなか大変。
HPの更新どころではないが、Twitterのやりすぎという説も……。
HPの更新は手間がかかるが、Twitterは簡単というあたりが原因かな。
今夜は、うちの猫、正ちゃんとミミの話をTwitterでしていて、
なんとなく動物の名前の話にになっていった。
2匹の飼い犬にぐり」
ぐら という名前をつけている人がいて、
しばらくTLが進んだ後、ぼくがぐりとぐらは犬だし、とつぶやいたら、
あっという間に、ぐりとぐらは野ねずみですというリプライがいくつもきて、
それを読んだ人たちが、RTをまたそれを広めていった。
ぼくがそこでつぶやいた部分だけが一瞬で一人歩きして、
ぐりとぐらは犬だといしかわがいったということが、
ほんとに瞬きする間に伝わったのだ。
あれは面白かった。
Twitterというのは、そういうものなんだな。
ちょうどその裏では、島田虎之介と漫画の絵の話や新人の話をしていて、
ぼくもやりとりをして、
書評家のトヨサキ社長と作家の日垣隆さんが喧嘩を始めて熾烈な罵り合いをやっていて、
日垣さんはその合間にぼくの以前書いた鉄槌という本を傑作だと褒めてくれて、
その他、いくつものことが同時に並行して起きていて、
ああ世界は生きて動いてるなあという感慨を持った。
ネットはもちろん直接話せないし触れない。
でも、ここでしか起きないこともあるんだよな。
というようなことを考えつつ、原稿も描いていた夜であった。

別冊アスキーで、「だサルリターンズ」を始めた。

まあつまり、週刊アスキーでやってただサルの続き。
でも、シニア層にも読みやすいように、
大きな文字にゆったりとした活字。
自分のページだけではなく、この別冊の全ページがそうなっている。
これから先、紙で文字を読んでくれる層は、シニア中心になっていくのかな。
でも、紙が廃れることはないだろうと思うけどね。

池袋演芸場にいってきた。
昼席なんだけど、今月の上席10日間のトリが、柳家喬太郎なのだ。
ほんとは10日間いきたいけど、そうもいかないので、今日だけ。
12時半開演なのに、11時半にもう大行列。
喬太郎は人気がある。
ほとんどの人は、喬太郎目当てだ。
出てくる落語家も、それが前提の話ばっかりでちょっと情けない。
自分が食ってやるという気概がほしいところだ。
二つ目勢の落語は、ほとんど寝てしまった。
ここ3日ほど睡眠不足だったからなあ。
喬太郎は、「一日署長」だったか、
新作なんだけど、前に聞いたのともけっこう違って、
今日の状況に合わせてメーター振り切っていた。
今日の客は、マニアばっかり。
舞台下まで座り込んだ客は、どんな些細な楽屋落ちも、
どんな小さなネタも、聞き逃さずに反応する。
ほかの演者はやりにくかったろうが、
喬太郎だって普通のものをかえってやりにくかったんじゃないか。
今日やったものが落語だったかどうかはよくわからないが、
その勢いも含めて、面白かった。
志らくは絶対にこれを認めないだろうなと思いながら聞いた。


いつも、那覇滞在中に、時間が合えば「小ネタ超特急」に出ている。
タイフーンfmの番組だ。
でも今回はうまく合わなかったので、その代わりに、
糸満にあるFMたまんの番組に出た。
知人のSM屋とその妻がやってる番組なんだけど、
出たのは3年ぶり。
うちまで夫の方が迎えにきたんだけど、
ワンボックスカーに、妻ではないM女と中2の娘が乗っている。
娘の方も3年ぶり。
前に会った時には小学生だったのに、もう中2か。
M女を家まで送っていって、そのままスタジオに入る。
番組は、夫婦と俺と中2の娘と、4人。
なんか変な番組だよなあ。
とりとめもない話を40分くらいして、曲を2曲かけて、
ちょっとSMの話。
CDジャケットの撮影を頼まれたら、10時間くらい緊縛撮影が続いて大変だったというような話を、
中2の娘が笑って聞いている。
この子も大変な人生だ。
スタジオの隅に、演歌歌手のライブのポスターが貼ってあった。

くどい顔のアップのそれを見ていたら、
「元オキナワンロックMG5ヴォーカル」と書いてある。
そうか、ロッカーも年を食えば演歌か。
ラルクなんとかも、30年経てば演歌歌ってるかもしれないなあ。
と思ったのだった。

昼頃起きて、パパイヤとヨーグルトを食べ、
さて荷造りするかと立ち上がる。
那覇事務所一週間は、あっという間に過ぎてしまい、
今日はもう吉祥寺に戻る日だ。
バッグに着替えをちょっと入れて、ケーブル類を詰めれば、
荷造りは終了。
生活拠点があると、移動も簡単だ。
宅配便でバッグを出す。
これで手ぶらで動ける。
古本屋とくふく堂のとくとちょっと話して、
市場の噂話して、
がんじゅう屋でラーメン。
家系ラーメンの武蔵屋が那覇に進出して4件も支店を出している。
そのうちのひとつ。
ほんとはおもろまちで、てんtoてんにいって沖縄そばにしようと思ったんだけど、
時間がないんで仕方がない。
ジュンク堂で飛行機の中で読む本を探していたら、
店長とばったり。
いや本屋の中に店長がいるのは当たり前か。
しばらく立ち話して、空港へ。
今日はもう吉祥寺に戻る日だ。
ちょっと進みが悪かったなあ。
きっと引っかかるだろうと思ってたとこで引っかかった。
どうもむつかしいな。
飛行機は空いていた。
オフシーズンの平日の真ん中だしな。
天気が悪くて、羽田近くでかなり揺れる。
ジェットコースターみたいだ。
時々宙に浮くのがやだよな。
羽田に着いたら、ちょっと雨か、いやみぞれっぽいか。
なんにしろ、大した降りじゃない。
と思ってたら、リムジンバスで吉祥寺に着いた途端、凄い雪。
駅前のロジャースで、正ちゃんとミミのご飯を買って、タクシーで帰る。
本は「5人の落語家が語るザ・前座修業」NHK出版生活新書。
また東京の生活だ。

東京は雪だったらしい。
ニュースを見ていたら、かなり激しい雪が夜の街に降り注いでいた。
積もるかどうかはわからないが、朝には凍っていることは間違いないな。
那覇は、暖かかった。
日中は確か25度くらいあったはずだ。
夕方から風が強くなって、体感温度はやや低かったけどね。
だいたい沖縄は、一年中風が強い。
湿気が多いから、暑くても洗濯物が乾かない。
布団を干してもからっと乾かない。
沖縄が湿気が少なくカラッとしていると思っている人は、
意外なことに物凄く多いが、
実はベタベタだ。
そりゃそうだよな、アジアだもん。

仕事場の窓から那覇の街を見下ろすと、
視界がぼんやりと煙っている。

アジアの端の街だなあと思う。
この街で、人々は泣いたり笑ったりして暮らしている。
市場を歩いていると、いろんな物語が見える。
いろんな噂が聞こえてくる。
誰が亡くなったって、誰と誰ができてるって。
まあそのへんは、世界中どこでもいっしょだな。
路地に入ると、あちこちに猫がいる。
子猫もうろうろしている。
この3匹は家族だな。

猫の社会にも不景気はあるのかな。

今日はちょっと晴れ、ほぼ曇り。
栄町市場のポトホトにいって、コーヒー豆を買う。
ポトホトは、二畳の豆屋。
極小のカウンターもあって、置いてある豆のコーヒーが飲める。
今日は、ケニアAAを買う。
インドの豆が入ったと、ちょっとくれる。
あとで飲んでみよう。
よかりよという陶芸ギャラリーに顔を出したら、
個展をやっていた作家にいきなり握手された。
自転車好きらしく、ぼくのブロンプトンに興味津々だ。
ついでに、ガーブ・ドミンゴに寄る。
二階のギャラリーが完成していた。
このへんはいいなあ。
次に引っ越すのはこのあたりかもな。

昨日から、那覇事務所入り。
羽田を発つ時に、那覇は晴れてて暖かいですというメールが那覇から来たが、
那覇空港に着いたら、土砂降りの大嵐。
話がぜんぜん違うじゃないか。
ゆいレールで小禄のジャスコに直行して、
いろいろ買いこんでタクシーで、壺屋の那覇事務所に。
沖縄の小型タクシーは、初乗り440円。
晩飯は、タイフーンfmの太郎&えぃみぃを、楚辺のパンダ餃子
那覇高校の向かいにある。
今夏は時間が合わなくて番組に出られないんで、
代わりに飯。
ひとりで食べると、料理の種類が限られるんだけど、
3人いれば、普段手を出してないものまで食べられる。

パンダ餃子は、安くて美味しいんだよな。
皿にはすべて、赤い字でパンダ餃子と書いてある。
すべて完食して、腹一杯。
餃子は美味いなあ。

原稿書きながら、アップルの発表をネットニュースで追っていた。
iPadね。
まあいろいろできるというのはわかった。
そして、案の定、電子ブックでもあるんだよな。
音楽をiTuneストアから売るように、アップルが電子書籍も押さえるつもりなんだろうな。
もし、iPadがiPodやiTouchiやiPhoneみたいに世界制覇したら、
漫画もコマ割りがかなり変わるだろうな。
携帯配信で漫画を読むのに、一コマずつしか読んでくれなくて文句いってる人も、
って俺もだけど、
それが世界標準になってしまったら考えざるを得ない。
まあ、きっとずっと先のことだよな、と今夜は思っておこう。

いよいよ「ギャグ漫画家大喜利バトル!!」が発売になる。
実は、記念イベントもある。
某レコードショップでライブ大喜利をやるのだ。
それについては、詳しくはまた。
その大喜利にも出ていた見ル野栄司くんの新刊が出た。
シブすぎ技術に男泣き!というタイトルだ。

これだけ見ても、なんの漫画家わからないと思うが、
ほんとにシブすぎの技術に男泣きしてる内容なのだ。
見ル野くんは、漫画家には珍しい理系というか、
現場技術者たたき上げなのだ。
なぜ漫画家になったのかという疑問はあるが、
なかなか熱い漫画だ。
これをネタになにか書こうと思うんだけど、
どう書けばいいかなあ。
ちょっと悩むところだ。

神田の神保町に、らくごカフェという小さな箱がある。
カフェもやってるんだけど、まだカフェとして使ったことがない。
落語会をやってるんで、その会場として主に知っている。
満員でも50人ほどの小さな箱なのだが、
小さいだけに、聞きやすくていい箱だ。
今日は、桂吉坊の会。
吉坊は、小さくて綺麗な咄家なんで、気に入っている。
噺も達者で綺麗。
今現在名人なのかといわれれば決してそんなことはないのだが、
聞いてると嬉しくなる落語家なのだ。
今日は、2席。
ええと、なんだっけな、「阿弥陀池」か。
それと、東京落語だと「野ざらし」になるのか、 「骨つり」だ。
両方とも、ぽんぽんと進む関西らしいテンポのいい楽しい噺。
楽しい噺もいいよな。
こないだ聞いたのが、立川談春の「鰍沢」だったからな。
終わってから、吉坊におつかれといったら、
段ボール箱で買ったミカンを長持ちさせるには
どうすればいいですかねえと聞かれる。
俺は確かに今シーズン段ボール5箱目で、
手は真っ黄色だだが、
ミカンの専門家ではない。
あさっては、柳家喬太郎を聞く。
そんなことしてる場合じゃないんだがなあ。

マンガ夜話の公開収録を甲府でやった時、
ついでに駅前の店で、オフ会もやった。
参加者には、いつものメンバーも初めての人もいたが、
必ずくるひとりが、その日はきていなかった。
SはフリーのTVディレクターなのだが、
ぼくの最も熱心なファンで、仲のいい友人でもあった。
そのSがどうしてオフ会に顔を見せなかったのかというと、
調度その日が結婚一周年の記念日だったのだ。
それで、そちらを優先したのだ。
その後、Sからは連絡がなかった。
mixiの日記も更新されないし、
ファンクラブコアメンバーの掲示板でも姿を見なかった。
仕事が忙しいんだろうと思っていたら、
そうではなかった。
結婚記念日の次の日、Sは脳内出血で倒れ、病院に運ばれたのだ。
手術を何度か受け、2ヶ月ほどで、リハビリ専門の病院に転院した。
昨日は、コアメンバー3人と共に、Sの見舞いにいってきた。
Sは車椅子に座り、口を開けていた。
若い介護士が、指の関節が硬くならないように揉みほぐしていた。
Sに呼びかけたが、反応はなかった。
目はほとんど閉じられ、たまに薄く開いても、見えているのかどうかはわからなかった。
日の当たる食堂に車椅子でいき、その後入浴を挟んで、
次の訓練のスケジュールまで、ぼくらはSと話した。
もちろん、一方的にぼくらが話すだけで、
Sからの反応はほとんどない。
一度大きく目を開けたが、それに意味があるのかどうかもわからない。
時々は病院に顔を出そう。
仲のいい友人たちの声が刺激になって戻ってこられるかもしれない。
それを信じよう。

銀座の和食屋で夕食を摂った。
四丁目をちょっと入ったところなんだけど、
堅苦しくなく、比較的気軽に入れそうな店。
板前が経営者でもある店なんだけど、まだ凄く若い。
銀座の真ん中の店なのに。
いい店で修行してきたんで、筋のいい料理だけど、
やっぱりまだちょっと若い。
どれも美味しいけど、ごつんと印象に残る料理が、まだないかな。
でも、ずっと通うと、どんどんよくなっていくのを体験できるかもしれない。
料理はむつかしいね。
食べるのは簡単なんだけど。

今日は暑いくらいの一日だったな。
先週、今週と、テニスをやった。
例の、猿テニスだ。
先週は極寒で、一年中Tシャツ短パンでハシリ回っているぼくも、
ついに出かける前にクロゼットを掻き回して長ズボンを探して穿いていった。
そのくらい寒かったのだ。
テニスやっても、ぜんぜん汗をかかない。
メンバー交代で休んでると、しんしんと冷えてくる。
日中なのに。
ところが、今日は春みたいな陽気で、Tシャツ短パンで汗をかくくらい。
やっぱり、あんまり寒いのは、テニスには向かないな。
天気はよかったのに参加者は少なくて、
そのぶんたっぷり走り回った。
今日参加の漫画家は、山本直樹とぼくだけであった。

アバターを見てきた。
前からいこうと思っていたのだが、
上映館が遠くて、なかなかいけなかったのだ。
そうなのだ。
つまり、川崎のIMAXシアターにいってきたのだ。
ここで、3Dデジタル吹き替えという最高ランクの映像を観てきたのだ。
もちろん、見やすい席を前もって予約して。
なぜ吹き替え版にしたかというと、
既にいった人たちの感想で、3D字幕は見にくくて、
それを読んでると画面が留守になると聞いていたからだ。
場内が暗くなり、予告編が始まる。
遅れてきた客がいつまでもぞろぞろとうろついて迷惑だ。
本編が始まって5分くらい、まだ入ってくる客がいた。
閉め出してしまえばいいのになあ。
予告編は、ティム・バートンの「アリス・イン・ワンダーランド」。
いきなりチェシャキャットがドーンと飛び出してきて驚く。
眼鏡かけてるとはいえ、ほんとに3Dだよ。
さあ、いよいよアバターだ。

うわあー、なんて綺麗な画面だ。
3Dなんだけど、それよりも透き通るようなこの画面が素晴らしい。
そしてやっぱり、CG!
あの衛星パンドラに棲む異星人ナヴィの質感はどうしてるんだ。
触れた皮膚の微かなへこみまできちんと再現している。
正直いって造形は好きじゃないけど、質感は凄い。
植物や石や川や空や岩やいろいろ、もうなんだかとんでもない。
異星人たちも怪物たちもガンシップも、そこに存在しているとしか思えない。
もう虚構は、現実と完全に地続きになってしまった。
ジュラシック・パークを観た時には、
恐竜ってぼくらが知らなかっただけでほんとにいたんだなあと思ったけど、
アバターでも、知らない世界が本当にあったんだと思った。
それほど、完成度の高い映像世界だった。
物語は、うまくできすぎという声もあるが、
よく考えられているし、2時間42分を飽きさせない。
いや、とにかく、歴史の一場面に立ち会った気分だ。
普通の劇場で観たんでは、こんなに感心しなかったと思う。
IMAXシアターは素晴らしい。
ちょっと料金が高いけど。
気になったのは、吹き替えの声優達だ。
なぜあんな声優芝居するのかなあ。
なだぎと友近がいっぱい出ていた。
今回は我慢して観たが、やっぱり字幕の方が性に合ってるな。
ところで、パンドラのヒロイン、ネイティリって、神田うのじゃないの。

昨日、家のことを書いたんだけど、
OMソーラーに大きな反響があって驚いた。
けっこうポピュラーだと思ってたんだけど、
知らない人も多いんだな。
OMソーラーは太陽の熱を利用するパッシブソーラーなんだけど、
これは自信を持って断言できるが、凄くいいシステムだ。
屋根の上に集熱パネルがあって、そこから集めた熱で、
冬は暖房をして夏はお湯を作る。
春から秋にかけては、ガス代があまりかからない。
太陽がお湯を作ってくれるから。
夏には、夜の間の冷気を使う。
冬の太陽熱も夏の冷気も、ダクトで床下のコンクリート層に集められ、
そこに蓄熱される。
マンションの壁が夏はなかなか冷えないのと同じだ。
凄く簡単なシステム。
冷気と暖気を床下のコンクリート層に吹き付けて蓄熱させると、
冬は夜になっても、床下から暖かさが上がってくる。
夏は昼間でも冷気が足の裏から伝わってくる。
夏は、物凄く冷えるわけではないので、
エアコンの冷房を併用する人も多いと思うけど、
それでも足の裏からの冷気は体感として結構涼しいので、
うちはあまり冷房は使わない。
冬には、晴れた日なら暖房は要らない。
今日は物凄く寒い日だったが、昼間晴れたから、
日中は25度くらい、現在深夜3時で21度ある。
もちろん暖房は入れていない。
これから本格的な冬になっていくと暖房を入れる日も増えるが、
小さい部屋用のオイルヒーターを一階と二階にひとつずつ置いてあるだけだ。
家は断熱材をしっかり入れてあるので熱を逃がさないし、
家自体がゆるやかに空気を循環させて外気も取り入れる構造になっているので、
家中の気温差があまりないし、
何日か外出して帰っても、空気が淀んでムッとしていることがない。
うちはフォルクスハウスというシステムの家なのだが、
それはまたそのうち。
もうこの家を建てて9年以上経つけど、特に悪いところは見つからない。
長い間研究した甲斐があったというものだよ。

今日は、阪神大震災の起きた日だ。
あの日、昼頃起きて、ほんとに珍しくテレビをつけたのだ。
昼間テレビをつけることなんて、ほとんどない。
でもその日は、なんとなくつけたのだ。
そしたら、画面が燃えていた。
炎が立ち上っていた。
何が起きているのかわからずに、しばらく画面を見ていたな。
あの震災で亡くなった方々の冥福を祈ります。
黙祷……。

夜の9時過ぎに車で外を走っていたのだ。
うちの147は、車外の気温がわかる。
メーターまわりに、そういう表示があるのだ。
信号で止まって、ふとそれを見たら、1.5度だった。
うひゃー、寒いんだなあ。
まあ車の中は暖房でぬくぬくなんだけど、外はまさに冬だ。
家に帰ってシャワーを浴びて、裸みたいな格好でうろうろしてたんだけど、
実は、家に暖房は入れてない。
昼間晴れてたのでその熱がまだ残っていて、
暖房を入れてなくても20度以上ある。
そういう構造にしてあるのだ。
実家は大きな日本家屋のせいもあって、冬は相当に寒い。
子供のころから、冬には家の中で凍えて暮らしていた。
自分で家を建てる時に、なるべく暖かいシステムはないかと、
かなり時間をかけて探したのだ。
うちは、OMソーラーを組み込んである。
冬は太陽熱を、夏は夜の冷気を取り込んで、
冬は凄く暖かく、そして夏は少し涼しくするのだ。
冬暖かい家は、本当に快適だ。
設計は、Landship秋山東一さんだ。
暮らしやすくてセンスのいい家を作ってもらった。
おかげで、寒い外から帰ってきても、ぬくぬくと過ごせるのだ。
家は、やっぱり暖かいのがいいよなあ。

昨日の話の続きだけど、
こまどり姉妹じゃなくてザ・ピーナッツって、好きだったなあ。

たぶん、「シャボン玉ホリデー」と「ザ・ヒットパレード」だな。
あのナベプロのやってるふたつの番組の印象が強かった。
当時の日本のポップスが全部詰まってた。
ザ・ピーナッツは、可愛くて歌が上手くておまけに双子と、スター性に恵まれていて、
泥臭くてもうひとつ可愛さがなくて歌がうまくて双子のこまどり姉妹とは、かなり差があった。
そのころは、まだ日本の歌謡界は歌謡曲が全盛だったけど、
最先端のメディアであるテレビでは、やっぱり先端のものがカッコよかった。
ザ・ピーナッツは、音楽的にはけっこう進んでたんだよな。
確かドイツでも人気があって、向こうのテレビで歌ってるのも、
日本のなにかの番組で見たな。
アメリカでも、「エド・サリバンショー」に出てたはずだ。
そうだ、モスラの小美人もピーナッツだった。

ヒット曲集のCDを2種類持ってて、今でもよく聴くが、
宮川泰の音楽にも助けられて、いいんだよなー今でも。
もちろん古いんだけど、古臭くない。
カッコよさがちゃんと残っている。
そういえば宮川泰も宇宙戦艦ヤマトで一世を風靡したけど、
ほんとは日本の上質なポップスを作ったひとりなんだよな。
ひとりは沢田研二と結婚して別れたけど、もうひとりは結婚したんだっけなあ。
30代半ばくらいで引退して、それっきり表には出ていない。
すぐカムバックしたりってカッコ悪いことはしていないのだ。
あの可愛かったふたりも、今年で69歳か。
なんだかタイムマシンにでも乗ったみたいだよ。

前から、吉祥寺にきたら絶対に見るぞと決めていた
「こまどり姉妹がやって来る ヤア!ヤア!ヤア!」を見た。
ほんとに凄く楽しみにしてたんだよな。
こまどり姉妹ってのは、もう知らない人も多いだろうけど、双子の歌手だ。

同じ双子のデュオ、ザ・ピーナッツとほぼ同じくらいのデビューだったと思うが、
歌うものはかなり違う。
ピーナツはお洒落なポップスだけど、こまどり姉妹はど演歌だ。
貧乏のどん底から這い上がってきた、真性のど演歌だ。
大ヒットもいくつかあるが、
ファンに傷害事件を起こされたり癌になったり、
金を持ち逃げされたりと、何度も辛酸を舐めた。
その人生を抱えた上での、ふたりの歌が聴きたい。
どんな凄いものを見せてくれるだろうと、
わくわくしながら開演を待ったのだ。
でも、映画はつまらなかった。
ふたりの苦労の人生を淡々と綴るだけだ。
そういうやりかたは、テレビの深夜ドキュメントでもう見た。
エピソードが等間隔で等価値に並んでいく。
うーん、俺が見たかったのは、こういうものじゃないんだよ。
これはこれであってもいい。
きちんと人生を拾っていくのも悪くはない。
でも。これだけの素材がありながら、
こんなもの作ってていいのか。
もっととてつもないものができただろう。
ああ俺に撮らせれば、
もっと疾走感に溢れ、
もっと華やかで、
もっと切ないものを作ったのに。
あがたややデラもそうだったけど、
曲解しないと大きなものには届かないよ。
丁寧に象を撫でていても、
いつまで経ってもわかるのは象の一部だけだ。
なんだか欲求不満の募る映画二本だったな。


俺の最も熱心なファンで、仲のいい友人が、
暮れに倒れて、まだ快復していない。
脳内出血らしいので、かなり心配だ。
まだ結婚してやっと一年。
奥さんも心配だろう。
一日も早い快復と復帰を心から祈る。
しかし、健康には気をつけなくちゃいけない。

バウスシアターで、
2012とどっちにしようかと悩んで、
結局「あがた森男ややデラックス」にした。
あがた森男は、赤色エレジーで世に出たが、
その後もいい曲をたくさん作っている。
「大寒町」とか「昭和柔侠伝の唄」とか
「百合コレクション」とか「清怨夜曲」とか、
「君はハートのクィーンだよ」とか。
まあいろいろあるのだ。
そのあがた森男が日本中をキャンピングカーで
何十カ所もツアーをやるんで、
それについて回ってドキュメンタリーという、そんな映画なのだ。
しかしこの映画は、あがた森男を知らないと辛いだろうな。
ぼくは動いて喋って歌ってるあがた森男を見るのが楽しかったけど、
それがないと、ツアーの断片をどんどん並べているだけだ。
どこに興味を持てばいいのかわからないだろう。
ちょっと演出がなさすぎるんじゃないの。
ラストは九段会館での大きなライブ。
ムーンライダース」の鈴木慶一とかクジラとか
かしぶち哲郎とか矢野顕子とか、縁のあるミュージシャンが並ぶ。
ムーンライダースは、はちみつぱい当時、
あがた森男の実質バックバンドだったのだ。
「昭和柔侠伝の唄」は、緑魔子とデュエットだ。
盛り上がっていんだけど、ここは誰が撮っても盛り上がるしな。
どうもテーマが曖昧なまま終わってしまった。
ぼくは楽しめたけど、映画としてはもうひとつな出来だったな。

小学館は凄いなあ。
ジャングル大帝」の漫画少年版が出た。

「ジャングル大帝」は、もう既にいくつも版が出ている。
しかし、それらはみな、オリジナルとは違う。
手塚治虫が漫画少年に描いたものとは、かなり違うものになってしまっているのだ。
それはどうしてかというと、手塚が描き直したからだ。
単行本にしたり版を変えたりするたびに、
手塚治虫は自作の漫画を今の絵と構成で描き直してきた。
なぜそんな馬鹿なことをとも思うのだが、
おそらく、今の方がレベルが上がっているからそのレベルで残したいという意識があったのだろう。
しかし、それは逆だった。
確かにテクニックは増えたが、それは初期の勢いや瑞々しさを損ない、
作品としての完成度を下げるだけのものだった。
しかし、今度出た小学館版では、それをすべて雑誌掲載時の絵で読めるのだ。
初期手塚の絵は、ほんとに素晴らしい。
また読んでから感想は書くが、デジタル処理で、
雑誌からスキャンした原稿も綺麗にできる。
いい時代になったなあ。

品川プリンスで新年会があった。
え、品川プリンス……?
その上、会費一万円……?
と嫌な予感があったのだが、大当たり。
第一に、飯が激マズであった。
おまけに、4種類しかない寿司にパスタにカレーライスに
チャーハンにと、デンプンのオンパレード。
ついでに量も少なすぎで、あっという間になくなる。
ちょっとだけあったデザートも激マズで少量。
こんなプランだってあるのになあ。
http://www.princehotels.co.jp/shinagawa/banquet/plan/party01/index.html
会場は人数と比べて広すぎで、
進行もぐずぐずでスカスカ。
素人の会なんで最初から多くは望んでいないが、
会場も進行も中身も、
すべてもう少しずつ考えた方がいい。
会費を取ってやるんだったら、
それに見合ったものをきた人に提供しなくてはいけない。
頭をまったく使っていない会だった。
これが失敗だと思っていないんだったら、
来年はもう出席しないだろうなあ。
こんなイベントをやっていたら、参加者の心も離れてしまう。
悪気はないと思っても、決して楽しくはない。
好きな会だから、続いてほしいのだ。
経験が無くても予算がなくても、
もう少し考えればもう少し楽しい会にできる。
あまりにも考えていないのが、残念な会だったな。

Twitterやってると、時間を取られてしょうがない。
そんな気はしてたんだよな。
なるべくTLは読まないようにしよう。
全部読んでると、果てしがない。
HPとmixiTwitterで、もう完全に手一杯だ。

独立書人団という、書道の団体がある。
ぼくはそこで、書を学んでいる。
書はほんとにむつかしくて、
なかなか上達しなくて苦しんでいる。
陶芸もむつかしいんだけど、
まだ失敗しても火のせいにできる。
でも、書は百パーセント自分の責任だ。
これが悔しいんだよな。
頭の中では、どう書くかイメージできるのに、
それを右腕にしっかりと伝えられない。
まだ修行が足りないんだよな。
今年は、とりあえず自分のマイルストーンとして、
第58回独立書展に応募して、運よく入選できた。
ほんとに参加賞程度なんだけどね。
何十枚も書いたのに、結局納得できる作品ができなくて、
締め切りに押される形で応募した。
だから満足はしていないが、
去年一年努力した記念にはなった。
今日は、六本木の国立新美術館にいってきた。
ここで、独立展が開催されている。
ぼくのささやかな書から大御所の大作までが
一階から三階までを使って、大展示されている。

うまい人は、もちろんうまい。
でもいつか、この人たちにも追いつこう。
いつになるかはわからないけどね。

実家から帰ってきたころから、なんだか目が充血してたのだ。
左目の目頭側。
充血してるだけで、特にほかにはなんてこともないのでほっといたら、
一日経ったら真っ赤になっていた。
目玉の半分だけ。
結膜炎かなんかになったんだったら痒かったり痛かったりするんだろうが、
なんともないのに、白目の部分の半分が真っ赤。
もう半分は白いままだし、右目もなんともない。
なんかやな感じだなあと、今日は目医者にいってきた。
凄く混んでてびっくり。
そういえば、何年か前にここにきた時にも、混んでてビックリしたんだ。
みんなそんなに目を患ってるのか。
眼底と眼圧の検査をして視力を測り、
医師の診察を受けた。
3年前にもいらっしゃってますねと、医者はいう。
そうか、そういえばそのくらい前だったかも。
その時とまったく同じ症状ですねとまた医者はいう。
ああそうか、この状況になんとなく 記憶があったんだけど、
同じように半分だけ充血して、この医者にきたんだ。
忘れてた。
どうも、アレルギーらしい。
薬をもらって帰ってきた。
これで治るかな。
明日は大勢と会うんで、少しは充血が解消してるといいんだけど。

ノアの今年の契約が発表された。
何人かのレスラーがリストラされた。
泉田純至、 川畑輝鎮、菊地毅、橋誠、本田多聞、
それとレフェリーのマイティ井上だ。
地上波テレビも切られて、経営も苦しいだろう。
もう戦力にならないロートルを大勢いつまでも雇ってはおけない。
橋なんかまだ若いのに。
ああでも、菊地なんかもったいないなあ。
元インターの金ちゃんみたいな感じで、
まだまだ第一線でできそうな気がするんだけど。
アマレスの神、本田多聞も、ついに終わりか。
あの膝では、他団体でも厳しいんじゃないか。
プロレス景気も含めて、今年は景気が回復しますように。

「2010.2.13」
実家に帰った時には、たいていは虎屋のういろう山本屋の味噌煮込うどんを買ってくる。

まあこれが、本店と総本家とあってややこしいんだけど。
でも、どちらも美味しい。
ちょっと味が違うんだよな。
今年は、たまには違う店のを買ってみようかと、
豊田の松坂屋で探してみたのだ。
乾麺じゃないのがいいんだよな。
そしたら、店のおばちゃんが、これが美味しいですよと薦めてくれたものがあった。
店の人がいうんなら大丈夫だろうと、松坂屋を信用して、
自宅用とお土産用に買ってきたんだけど、
さっきふとパッケージの裏を見たら、
大阪の会社だった……。
HPを探してみたら、讃岐うどんまで出してた……。
うーん、失敗したかも。
やっぱり味噌煮込みは山本屋かな。
本店でも総本家でもね。

実家のある愛知県豊田市の神社といったら、挙母神社だ。
ぼくはここで、もう何十年も初詣をしている。
今年ももちろんいったんだけど、ちょっと心が折れそうになるのが、
延々と神社の外まで続く大行列だ。
何年か前まで、みんな適当にお参りしてたのに、
ある時突然並ばせるようになったら大行列になってしまった。

よく意味がわからないんだよな。
今年も、もちろん大行列だ。
でも、テキ屋が少ない。
おまけに、売れない。
安いチュロスなんかは多少売れるけど、高い焼き栗は全然売れない。
テキ屋も諦めて、行列に栗を配り始めるほど。
それほど不況なんだなあ。
トヨタの地元だから、けっこう応えてるよ。

世界平和を祈ってから、近所のコメダへ。
コメダ珈琲は、名古屋のメジャーブランドだ。
喫茶店チェーンなんだけど、あらゆるものに生クリームやソフトクリームが乗っかってる。
これは、名古屋のお得システムを知らないと理解しにくい。
名古屋方面では、すべてはお得かどうかで計られるのだ。
同じ値段で、クッキーがついてるとか、
モーニングサービスにトーストとゆで卵とサラダがつくとか、
お得じゃないと客はこないのだ。
コメダでは、それが生クリームに体現されている。
隣の席の少女たちは、クリームコーヒーを頼んでいた。
ジョッキにアイスコーヒーが入っていて、その上にソフトクリームが山のように盛られている。

ちなみに、メニューよりも現物の方が大盛りだ。
こういうところで鍛えられて、少女たちは逞しくなっていくんだなあ。


大晦日に実家に帰り、夜中に近所の洞泉寺に除夜の鐘を撞きにいった。
ここは、108とかケチなことを言わず、
きた人全員に鐘を撞かせてくれる。
境内には焚き火が焚かれ、テントでは檀家がお汁粉を振る舞ってくれる。
鐘を撞くと、下で待ってる住職と檀家の人が、なにかちょっとした記念品やミカンをくれる。
毎年楽しみにしてるのだ。
今年は、雪が降った。
夕方からぱらぱらし始め、
行く年来る年が始まる頃には、ちょっとした降りになった。
洞泉寺にいってみると、さすがに出足が悪い。
行列が例年の3分の1くらいだ。
最後尾について、5分くらいで順番が回ってきた。
思い切り一発鐘を撞き、2009年の憂さを晴らし、2010年への希望を託した。
そしたら、下で待ってた檀家の人が、いきなり大きな包みをくれたのだ。
何人目だかの記念だといってたが、
家に帰って開けてみたら、カーボンヒーターであった。
さっそく、寒い脱衣所に入れたのである。
これで心筋梗塞と脳出血は大丈夫である。
境内で、お汁粉をいただこうと思ったら、今年はなんとテントがなかった。
不景気なんだなあ。
焚き火にあたってお参りをして、雪の中を帰った。

もちろん、Dynamite!は見ていた。
青木はほんとに馬鹿だなあ。
石井は、1年やってあれか。
経験は大事だってことだ。
今日のサムライで、前田日明と秋山成勲が対談していたが、
秋山が、石井は引退してすぐ吉田と闘っていれば格闘技界を盛り上げていたのに自分のことしか考えていなかった
というようなことをいっていて、ちょっと呆れた。
勝てそうな相手を選んで連勝していた秋山がいっていい台詞じゃない。

元日は、おせちを食べて散歩をして終わった。
天気はやや回復したが、晴れ間も出て雪もちらつく妙な正月だった。

30日の読売新聞で、藤子不二雄Aさんと対談している。
うちは朝日と東京スポーツなんで、まだ読んでないんだけどね。

さて、そろそろ今年も終わりか。
毎年思うんだけど、一年って、あっという間だ。
正月が終わったかと思うと、春夏秋と猛スピードですっ飛ばして、
気がつくともう暮れだ。
そうか、また一年が過ぎたか。
今年は日本も景気が悪かったが、うちの景気も決してよくなかった。
来年はどうかな。
暮れにちょっといいことがあって、来年早々から状況にも変化がある。
まあ年が明けたら地元の神社に初詣でもいって、
新年の幸運を祈願してこよう。
うちの猫二匹も、元気で健康だった。
正ちゃんはちょっと食欲が過ぎるような気もするが、
食欲がないよりはよろしい 。
ミミはどうもシモの始末がなあ。
初詣では、ミミのシモ関係もお願いしてみよう。

 福音館が出しているたくさんのふしぎという月刊の科学絵本シリーズがある。
 2010年2月号として発売した太田大輔作の「おじいちゃんのカラクリ江戸ものがたり」という本に、
喫煙シーンが多すぎると抗議をした人がいる。

青森の小児科医らしいが、その人は問題点を挙げて不買運動を始め、
福音館に、それに対応しなければ不買運動を続けると、まあ圧力をかけたわけだ。
 福音館は、愚かなことをいうなと撥ねつけるかと思いきや、
すぐに謝罪し、販売を中止したのだ。
 ぼくは、25年ほど前までは自分でも吸っていたが、今はまったく吸っていない。
煙草の煙は大嫌いだ。
そばで吸われるだけでも嫌だし、煙草は早く世の中から消えてほしいと思っている。
しかし、このヒステリックな抗議というか、魔女狩りのような行動は、まったく支持できない。
まるで自分が正義の刃でも振るっているようなふんぞり返った勘違いには、ぞっとするほどだ。
まるで正気の沙汰ではない。
こんな小児科医に子供を預けなくてはいけない青森の人に同情したくなる。
 その小児科医の書いたブログは、こんなものだ。
http://blog.goo.ne.jp/kuba_clinic/e/44c2eef735f81878d953002adba35d25

http://blog.goo.ne.jp/kuba_clinic/e/efab983a0f4c6a6200cd6d3f24db4860

http://blog.goo.ne.jp/kuba_clinic/e/8e5eadc37bdbb6410788eed51f81deac

http://blog.goo.ne.jp/kuba_clinic/e/40c25100846d903b73cd56cb308ee159
そして、福音館の対応がこれだ。
http://www.fukuinkan.co.jp/oshirase/goodsid20909.html
小児科医も愚かだが、福音館も充分に愚かだ。
自分で表現を捨ててしまった。
長い間、いい仕事をしてきているのに、どうしてしまったんだ。
 小児科医は、この「おじいちゃんのカラクリ江戸ものがたり」の巻末に
たばこと塩の博物館の岩崎という人の協力がクレジットされているのを捉え、
JTが金を出して描かせているのではないかと大して根拠もなく疑っている。
 おまけに、この作品の内容に関しても、訳のわからない因縁をつけている。

>追記:絵本としてのレベルも過去の「たくさんのふしぎ」の中で最低であり、
発明好きのお祖父さんが祖先をのぞき見するなど
バック・トゥ・ザ・フューチャーのパクリでしかなく、
版画の面白みが辛うじてある程度で何の「ふしぎ」もなく、
ほとんど価値のない内容と言えます。


 どういうレベルの低い感想を持とうが構わないが、
それと煙草とはなんの関係もない。
この小児科医は、SFというものの存在をきっと知らないんだろうな。
 愚かな小児科医と、愚かな福音館。
 年の暮れに、なんだか悲しくなるような出来事だ。

今年は、ほぼこれしか忘年会に出てない。
もう何十年やってるかという謎忘こと謎の忘年会。
出版社なんかの仕事関係ではなく、
友達が集まってやる忘年会は楽しい。
いや編集者だっているんだけどね。
漫画家やイラストレーターやデザイナーや編集者や、
その家族その友人が大勢集まって、
年に一度くだらないことやって年を送る。
一次会は、お絵描き対決だ。
参加者がランダムにふたり前に出されて、
出されたお題の絵を描く。
子供も大人も容赦なしだ。
今回の白眉は、
吉田戦車とり・みきヤマト対決だったな。

それに次ぐのが、江口寿史の似てないマイコーだ。

二次会は、ラカーニャ。
こっちはイントロ当て。
熾烈な闘いが繰り広げられたが、
俺はムード歌謡担当なのに、
加藤和彦シリーズで点を稼いでしまった。
終電も終わったので、タクシーで帰る。
ああ今年もよく遊んだ。
来年も楽しい一年でありますように。
いやまだ何日かあるか。
でも、今年も楽しい忘年会だった。
MCのとりくん始め、スタッフ諸君に感謝。
さて、今日はもう風呂入って寝るかな。

高円寺まで自転車でひとっ走り。
チョップスティックスフォーその他を食べてきた。
ここは高円寺駅前の怪しい市場にある、ベトナム料理屋なのだ。
屋台風なだけあって、値段も安いんだけど、これが美味いんだよな。
フォーだけじゃなくて、ほかの料理も美味い。
ベトナムで食べた美味しいベトナム料理と遜色ない。
だから時々いってるんだけど、自転車でいったのは初めて。
女子大通りから青梅街道に出て、新高円寺で曲がってJR高円寺駅前。
7キロくらいだから距離は大したことないんだけど、
舗道を走ることが多いんで、スピードは出せない。
行きは30分ちょっとくらいかな。
帰りはもう深夜だったんで、道路も空いてて早かった。
いやしかし、チョップスティックスは美味かった。
4人いたんで、普段食べないものもいろいろ注文して、
食べたことのないチェーまで食べてきた。
チェーはベトナムのスイーツだ。
ベトナムの街を歩いていると、チェー屋さんがたくさんある。
また遊びにいきたいなあ。
バッグ引ったくられたけど。

帰ってきて、録画しておいた全日本フィギュアを飛ばし見。
ああ、中野……。
冒頭のジャンプが……。

正ちゃんが膝に入ってたけど、
重いんで追い出してミミを抱いてたら、
正ちゃんが恨みがましい目で見ていた……。

すまん……。


渋谷のPL教団がやってる病院で、今年もドックに入ってきた。
ここは、看護婦じゃなくて、
若い女の子が客をエスコートしてくれる。
体の線の出たウェアで、
床にひざまずいて「石川さま」といわれては、
うーん、こりゃオヤジはイチコロだなあ。
ドックは、やっぱりバリウムだなあ。
昔ほど不味くはなくなったけど、
あれを飲んでごろごろ転がり続けるのがどうもね。
下剤飲んで白いウンコ出すのも、ちょっとね。
でもまあ、なんとか今年も無罪放免になった。
自営業者は、健康が一番だね。
その後は大塚に回って、加川良のライブ。
主催は、古い友人の中川。
還暦記念ライブだ。
いや中川が歌うわけじゃないんだけど。
親愛なるQに捧ぐに入っている「下宿屋」を聞きたかったなあ。

京都の秋の夕暮れはコートなしではさぶいくらいで、
丘の上の下宿屋はいつもふるえていました。
加川良はいつもいい声。

明日は久し振りの人間ドックだ。
まあそう毎月やるもんでもないんだけど。
今日の晩飯以降は、飲み食いできないのがちょっと苦しい。
早起きしなくちゃいけないのが辛い。
バリウム飲むことなんかよりも、そっちの方がずっと大変だ。
腹も減ったし、もう寝ちゃおうかな。

「マンガ夜話」が来期は当分できないだろうというのは、
NHKの偉い人で、サブカル嫌いの人がいるからのようだ。
日本の漫画やアニメは世界で非常に評価されていて、人気も高い。
フランスで講演した時には、観客のフランス人の女の子に、
日本でデビューするにはどうすればいいかと聞かれて驚いたが、
それだってもうずいぶん前のこと。
今は、日本漫画とアニメは、ジャパンクールの代表、
日本が輸出できる最も優秀な文化であり、産業だ。
そのお膝元の日本の総務省が所管する特殊法人NHKで、
ひとりの愚かなサブカル嫌いのおかげで、
来期はどうやらBSから漫画やアニメ系の番組がかなり姿を消してしまうことになる模様だ。
おかしな話だよな。
ぼくはNHKの経営者じゃないんで、
「マンガ夜話」を続けるためには、
面白いからもっと続けてというメールをNHKに出しましょうというくらいしかない。
せっかく出演者と視聴者が、いい歴史を作ってきた番組なのに。
出演者ながら、もったいないと思うよ。

「マンガ夜話」のことを書こうとしてるんだけど、
何度書いても消えちゃうんで、今日はもういいや。
イブだってのに自転車で烏山までいってきたという一日だった。
昔は年末ギリギリまで仕事してたから、
それよりはずっと楽だが、
やっぱり年末はいろいろあって大変だ。

加川良という歌手がいる。
ぼくらの世代には馴染みの名前だ。
その加川良が、26日に小さいライブをやる。
12月26日(土)
19時開場
19:30開演

豊島区南大塚3‐47‐7
ダイニング・バー「海」
ぼくもちょっと覗いてみるつもり。

三日目終了。
「青い花」は、もっとシンプルに話せたのになあ。
あれっと思ってる間に、
なんだか少し違う方向にいってしまった。
ゲストの女の子ふたりが、
もっとストレートに語ってくれるとよかったな。
どういうところが好きなのかを中心に語ってくれると、
ほかのレギュラー陣が周辺を切り崩しやすかった。
まあでも、こういう回も面白い。
マンガ夜話は、化学反応のように、
その場にいる人の言葉によって、いろんな結果が出る。
それも含めての番組だ。
そこに意味がある。
今回は、今夜で終了。
でも、来期の予定がまだ立っていない。
上層部にサブカル嫌いの人がいて、
企画がなかなか通らないようだ。
さあて、来期ははたしてどうなるか。
もちろん、出演者側もスタッフ側も、
やめようなんて思ってないけどね。
喜屋武ちあきと村井美樹の写真を撮り忘れた。
今日は写真なし。
明日は、「のだめ」の再放送がある。
なに話したか、まったく覚えてないんで見てみよう。
25日から、笹峯愛が作演出する芝居が渋谷である。
25日から31日まで。
大晦日までかよ。
今日出演した村井美樹は、1月の6日から11日まで下北沢で芝居だ。

今夜のマンガ夜話は面白かった!
今日はゲストがよかったなあ。
うえむらちかのストレートな愛情表現が凄くよくて、

それに引っ張られて、みんなポジティブに褒められた。
夢枕獏との組み合わせもよかった。

今日は、いろんなことがうまくいって、
楽しく気持ちよくできたよ。
きっと、見てる人も楽しかったんじゃないかな。

NHK入りする前に、高砂部屋の忘年会に顔を出してきた。
なんだか寂しい会だった。
人もそれほど多くなかったし、
飲み物食べ物が、質も量も問題あり。
高い会費なのに、貧しい会だった。
まあこの差額が部屋の収入になるんだろうけど。
見たこともない演歌歌手が何人か出てきて歌を歌った。
司会は、小金馬だといってたが、
ちょっと貧相な咄家。
朝青龍は、自分の部屋の忘年会なのに、
最初にぐるっと会場を回ったら、
あとは控室に引っ込んでしまった。
元朝潮太郎の親方夫妻がぐるぐると会場を回って挨拶しているが、
部屋頭がそういう態度じゃなあ。
中日の落合か朝青龍かというくらい。
知り合いが挨拶しても不愉快そうにちょっと返すくらいで、
礼儀とか常識とかいうものが欠けてる。
横綱の器ではない。
最後の挨拶でやっと出てきたけど、
部屋頭の自覚はないだろうな。

お土産は、「Takasago」と刺繍の入ったマフラーだった。

マディ上原が亡くなったらしい。
うちにアシスタント希望で応募してきたこともある。
原律子の前夫だ。
異様なほど不思議な才能があった。
冥福を祈る。

さて今日はマンガ夜話。
でも、その前に高砂部屋の忘年会に顔を出す。
別に朝青龍と友達なわけでも、
朝潮と仲がいいわけでもないけど、
ギュウゾウが誘ってくれたんで、
ちょっといってくる。
その後は、NHKでマンガ夜話第二夜というか、
生放送初日。
「犬夜叉」全56巻を、
どうやってこの後持って歩くかが悩みだ。
車でいくか……。
でも、大荷物の時にはかえってバッグで電車が小回りきくか……。
なんにしろ、昨日あんまり寝てないんで眠い。

紀伊国屋のサザンシアターで、
立川志ら乃の真打ちトライアルがあった。
もちろん、師匠の立川志らくを呼んでだ。
志ら乃が「だくだく」をやる。
なんだか丁寧だな。
ちょっと寝てしまった。
志らくが出てきて「黄金餅」。
余計なことをやらずに抑制が利いてる。
最後にちょっと自分の解釈をつけて終わり。
それは要らなかったなあ。
志ら乃は大ネタ「子別れ」の通し。
スタートがまた丁寧すぎて、中盤が単調で、
終盤が泣かせに入って、
ちょっと寝てしまった。
志ら乃は今年一年、怒濤の勢いでどんどん新ネタを下ろしていって、
それがどれを聞いても、達者だけど同じで、
ただ、こいつわりとうまいよなということはわかるんで、
こういう時期もきっとあってもいいんだなと、一歩引いて見ていた。
たぶん、今年勉強したことが、いつか凄く役に立つだろう。
なんでもやっておいて無駄なことはない。
さて、志らくと志ら乃が並び、志ら乃の講評だ。
ずっと同じように、すべて同じ力の入れ方でやっていると、
演出上の注意があり、
それよりも、江戸の風が吹いていないと断言される。
日本でそれがあるのは、談志以外では談春と志の輔だけ。
自分もまだ足りない、という。
柳家喬太郎は人気一番で、あれは凄い才能だが江戸の風がないという。
それは、趣味の問題だ。
志らくが自分の一門はこれでなくてはいけないというんならそれはそれでいいが、
落語全般に敷衍するのはどうか。
今年も、志ら乃は真打ちにはなれなかった。
来年はどうかな。
実力的には真打ちなんだけどね。

サライの撮影は、あっけないほど順調だった。
ちょっと神田のスタジオへいくのに迷ったくらいでね。
もらった地図が雑だったんだもんなあ。
撮影は、2カット。
衣装も2パターンだ。
どちらも早春のファッション。
白っぽい上着に白っぽいボトム。
白いスリッポンとか。
ラムの革ジャンパーは、なかなか手触りのいい柔らかい素材だった。
立ち姿と腰を下ろしたポーズと、2カット。
その後で、インタビューがあって、終了。
発売は、2月の10日だ。
その後、下北沢に回って落語会。
今月はぜんぜんいってなかったから久し振り。
暮れらしく、柳家権太楼の「芝浜」。
まず柳家さん市が「寿限無」。
さん市は、しばらく前にも「寿限無」を聞いたな。
まあ喋ってるだけだ。
プロデューサーしん平が出てきて、挨拶を兼ねた漫談。
柳家ほたるは「反対車」途中まで。
賑やかではあった。
権太楼が出てきて、「睨み返し」。
権太楼に合ってるよな。
ニューマリオネットが出てきて、ちょっとびっくり。
相方の婆さんが、中年の女の人に代わっていた。
娘かな。
すぐ金の話をするのが嫌いなんだよな。
そして権太楼「芝浜」。
うーん、熱演だったけど、熊さんがあんまり悪くなくて、すぐ自省して、
落ちに向かってもうひとつ説得力がなかった。
金原亭馬生からの芸だといってたが、俺はもうひとつだったなあ。


小池一夫は、今ピンチだ。
数々の大ヒットを持ち、劇画村塾で多くの人材を育てたが、
事業欲が災いしてか、ちょっと困ったことになっているらしい。
まあここで具体的にはいわないが、
知りたい人は、
THE BEST MANGA 2010──このマンガを読め!で、
ぼくと呉智英と中野晴行の座談会で話題になっている。
日経で始めた新連載「親鸞」も、第一回で打ち切りになってしまった。
さて、巨匠小池一夫の運命はいかに、と思っていたら、
漫画ゴラクで、新連載が始まった。

タイトルは「劇画大噴火」!
原作・小池一夫、作画・叶精作のゴールデンコンビだ。
今まで、「からあ怒」魔物語―愛しのベティ」「実験人形ダミー・オスカーと、
ビッグヒットを飛ばしてきた名コンビだ。
内容はといえば、なんと小池一夫の自伝だ。
一回目は、小池一夫がさいとうたかをのプロダクションで、
無用ノ介の企画会議に参加するあたり。
どうやら、小池一夫は、日本の漫画史の一部分、
自分の関わったところをこれから描いていくつもりらしい。
おおそれは、なんだか梶原一騎の遺作にして大傑作男の星座を彷彿とさせるではないか。
それは、読まなくてはいけない。
ぼくは急いで第一回目の掲載されている漫画ゴラクを買った。
以前は献本してくれていたのだが、もう最近は送ってくれないので、
自分で買わなくてはいけない。
買ってもいいんだけど、忘れるんだよな、
と思っていたら、案の定二回目をもう買い忘れた。
まあ単行本でもいい。
これは、漫画好きなら見逃してはいけない。
小池一夫が梶原一騎と同じ運命を辿ることはないと思うが、
筆を折る可能性だってある。
小池一夫の考える日本漫画史。
それがどれほど正鵠を射てるか、あるいは歪んでいるか。
ちょっと目が離せない。

那覇の壺屋というところに、那覇事務所があるんだけど、
昨日、那覇市役所の土木課から電話が来て、
那覇事務所の入ってるマンションの立ち退きと取り壊しが決まったという。
てんぶす前からきてる道路が、うちの前まで延びるんで、
うちのマンションは取り壊しになるのだ。
まだわりと新しいのに。
それは決まってはいたのだ。
いずれ立ち退きになると、よそから聞いていたのだ。
でも、まだ予算がつかないので、いつになるかわからないという話だったのだ。
それが、突然決まったのは、もしかすると、大火事に関係でもあるのか。
うちの隣の旧赤線のバラック群が、しばらく前に大火事になり、
かなり更地になってしまった。
もしかすると、今がチャンスだということなのかもしれない。
うちのマンションは、築浅なのもあるが、天井がすごく高くて、
壁が全部窓で明るくて、かなり気に入っていたのに。
場所的にも、街の中心からすぐで、旧赤線から市場から焼き物地帯から、
すべてがすぐ横にあるという、
沖縄を凝縮したような場所だった。
あんな部屋とロケーションは、もうない。
立ち退き料は出るらしいが、同じレベルでは見つからないだろうな。
すぐ来月にでもという話ではないが、
ちょっとがっかりだなあ。

鳩山はほんとになにか考えてるんだろうな。
あれがただの先送りだったら、あんまりだ。
あちこちの意見聞いて纏めようがなくて放り出してるだけじゃないだろうな。
日本国のリーダーなんだから、
どんな結論でもいいから、まずしっかりと見せてほしい。
どこに向かおうとしてるのか、それが知りたい。
具体的なアイデアは後でもいい。
友愛以外の着地点を見たい。

しかし、今回のマンガ夜話って、番組始まって以来の女の子率じゃないか。
いや、ゲストの話。
ゲストなしオヤジばっかりって回だってあったのに。
まああとは、ゲストが役立ってくれることを祈るばかりだ。

長年通ってたところから変えてみようと、
知り合いの紹介で腕がいいという歯科医に行き始めた。
前の所はけっこう気に入ってはいたんだけど、
奥歯の治療があまりにも長引いて、
同じことを繰り返してるだけだったので、
どうやらこの分野は苦手らしいと読んで、
今のところの紹介を受けたのだ。
でも、どこで治療受けても、手術は嫌だよな。
今日は血塗れで帰ってきて、
まだ血が止まらずに口の中が鉄の匂い。
「犬夜叉」も読まなくちゃいけないし、
新連載の原稿も書かなくちゃいけないし、
来年からの新展開のドラフトも見なくちゃいけないし、
正ちゃんはすぐ膝にのぼってくるし、
ミミはふところでゴロゴロいいながらふみふみしてるし、
なかなか大変なんだよ。

渋谷で用を済ませて、次の約束まで時間があったので、
ペーターズギャラリー宇野亜喜良展。

竹下通りのちょっと向こう。
ディーゼルの奧。
久し振り。
宇野亜喜良は、挿絵が好きなんだよな。
雑誌や新聞なんかの、さっと描いた挿絵。
いやまあ、さっと描いてるかどうかはわからないが、
さっと描いてるように見えるイラストが好きなのだ。
線画もいいし、リキテックスもいい。
この人は画力というよりも、圧倒的に宇野亜喜良なのだ。
宇野亜喜良という存在が燦めいている。
どんな絵を描いても、宇野亜喜良そのものなのだ。
センスがとんでもない。
長く一線にいても古びない。
時を経ても妖しいのだ。
展示は、一階が小説誌や新聞の挿絵中心、
二階がポスター系。
ほかに客がいなかったので、じっくりと見た。
もっと手にとって、描線をまじまじと見たい。
印刷されたものもいいけど、
原画はやっぱり描き手の意志が見える。
迷って躊躇った線や消された線が生きている。
小さいスペースで長い時間、ゆっくりと楽しんだ。
いい時間だったなあ。
その後の打ち合わせは、仕切り直し。
うーん、まあいいや。

アシスタントが菊川怜から鈴江アナに替わって初めてのバンキシャ。
視聴率は落ちてないどころか上がってるという話だったけど、
確かに話せるし福澤くんのオヤジギャグにも耐えるし、
凄く使えるアナウンサー。
視聴率は、扱うテーマにもよるから、
玲ちゃんとどちらがいいということではないけど、
少なくとも怜ちゃんの穴は充分埋めている。
今日のメインのネタは、普天間だ。
河上和雄さんは旧権力側の人だから、
もちろん鳩山由紀夫民主党を口を極めてけなす。
前政権で約束したことを守らなくては世界で信用が無くなるという。
でもぼくは、政権が替われば当然政治が変わると思う。
旧政権の全てを引き継ぐ義務はないと思うのだ。
それでも、鳩山の迷走はいただけない。
リーダーは、これから先自分がどこに向かおうとしていて、
そのためには今なにをするのかということを、
メンバーにきちんと伝える必要がある。
メンバーはそれを聞いて判断するのだ。
今の鳩山には、それがない。
友愛だけでは、国民はついていかないだろう。
しかし、ただ友愛を唱えたいだけで
鳩山がここまで状況を引っ張ってきたとも考えにくい。
もしかすると、日米関係を大きく変えるなにかを、
鳩山は考えている可能性はある。
ここ数日で、あるとしたらなにかがあるだろう。
なかったら、鳩山はただの友愛の人だ。
母親から小遣いを11億円貰うただの坊ちゃんだ。
そうでないことを願う。
キャプテン翼の世界的人気も、二番目のネタ。

もう少し日本の漫画が世界でどう見られているかを話したかったが、
まあそういう番組じゃないもんな。
今回は、比較的長く話せてよかった。
スタジオ時間を少し長くしたほうが、やっぱり面白くなると思うんだがな。
帰りの車の中で、
運転手さんの加齢臭にやられて気持ち悪くなってしまった。
いい人だったんだけどなあ。
さて、今年もあと半分だ。
来週のマンガ夜話まで突っ走るぞ。

うちのミミは、頭をぐっと押さえつけられるのが好きだ。
抱っこしておいて、頭を親指でぐっと押すと、
急にぐるぐる喉を鳴らし出す。
なにがいいんだか。
寝てる時でも、自分でぼくの脇の下に頭をぎゅぎゅっと突っこんできて、
勝手にごろごろいっている。
変なやつ。

さてイングロリアス・バスターズでも見にいくかな、と
ふと予定表を見たら、
すっかり忘れてたが、明日はバンキシャじゃないか。
半日潰れてしまうんだった。
映画観てる場合じゃない。
来週は忙しいし、映画観てる時間あるかなあ。
今日くらいしかなかったような気もする。
まあしょうがない。
タランティーノは後回しにして、
明日のネタでも考えよう。
犬夜叉は、時間があったらひたすら読む。

昨日は藤子不二雄Aさんと対談だったが、
藤子さんといてばトキワ荘
トキワ荘といえば、紅一点の水野英子さんを忘れてはいけない。
水野さんは、そう長くはトキワ荘にいなかったようだが、
グループとしては立派なトキワ荘グループである。
当時まだ18歳である。
その後、水野さんは女版手恷。虫といっても過言ではない活躍をする。
少女漫画のタブーに挑み、まだ誰も描いたことのない恋愛をテーマに傑作を次々と発表し、
ミュージカルをやったりロックをやったりと、
少女漫画の地平を限りなく拡げた人だ。
その水野さんが、自費出版した本を送ってくれた。
「トキワ荘日記」だ。

あのトキワ荘での出来事を、漫画と文章で綴っている。
水野さんのHPその他で手に入れることができる
まんが道が好きな人は、ちょっと読んでみてもいいかもね。

読売新聞でマガジン・サンデー50周年にちなんで
なにか企画をするらしく、
その一環でぼくと藤子不二雄Aさんの対談が組まれた。
昔の話から今の話、将来のマンガに関することまで、
かなりいろいろ話した。
藤子さんは気さくな人だったので、
トキワ荘時代のこととか手塚治虫と初めて会った時のこととか、
もうリアルまんが道状態で話を伺った。
贅沢な時間だよなあ。
以前「マンガ夜話」で「まんが道」を取り上げた時のことをよく覚えていらした。
やっとくもんだね。
藤子さんも、もう75歳。
それでもまだ現役で連載をして、
その上、これから新作も考えているという。
この世代は貪欲だね。
トキワ荘の連中はみんな死んじゃったけど、
ぼくは酒ばっかり飲んでるのに長生きしてると笑ってたが、
まだまだ長生きして欲しいものだ。
この対談は、12月30日の読売新聞に掲載される。

読売新聞がハイヤーを出してくれたので、学芸大に回ってもらい、
前から行こうと思っていた、電撃のギュウゾウが店番してる古本カフェに顔を出した。
毎週木曜は、ギュウゾウの店番デーなのだ。
中に入ったら、知り合いがいた。
パチンコ雑誌なんかでやっているポパイという漫画家だ。
彼といっしょにきた漫画家ふたり、冨岡紫生と平山真吾に、
関西芸人の女の子ナッキイもいっしょ。

ちょっと顔出して帰ろうと思ってたのに、
なんだかすっかりいろいろ話して、長居してしまった。
さて明日はバンキシャの打ち合わせなんだけど、
メインのネタはあれだろうなあ。

「このマンガを読め!」は、今年から
THE BEST MANGA 2010──このマンガを読め!にタイトルが変わった。

まあ宝島のほうと差別化するためかな。
とはいっても、中身はずいぶん違うものになった。
ベスト10に上がった漫画作品を、
一本ずつ再録している。
今年のベスト漫画アンソロジーというような形にもなっているのだ。
去年からなんだけど、
それはちょっと面白いアイデアだよな。
ぼくは、二ノ宮知子にインタビューしている。
大ヒット「のだめカンタービレの話を主にした。
久し振りに会ったんだけど、すっかり漫画家になってたなあ。
あとは、呉智英・中野晴行のふたりと、
今年の恒例回顧座談会をやっている。
表紙は相変わらずオシャレすぎて視認性が悪い。
フリースタイルの本は、どうもどの本も同じ傾向があるな。
さて、宝島の本とどっちが売れるかな。
まあカラーはかなり違うんだけどね。

ぜんぜん知らない市外局番から携帯に着信があったので、
折り返してみた。
「はい、××××の×××センターです」と、中年の女の人の声が出たんだけど、
なんていってるのか、よく聞き取れない。
携帯に着信があったんですが、というと、
「女の方ですか?」という。
俺の声聞いて女だと思うやつは少ないが、
男ですと答えると、「あ、電話したのは、男の方ですか女の方ですか」という。
自分の側の人間を「女の方」というのはおかしいだろ。
「携帯電話の着信見ても、性別はわからないです」と答えると、
「ああきっと××の電話だと思うんですよねー」という。
どうもなにいってるんだか、よく聞き取れない。
「失礼ですがどちらさまでしたっけ」と聞くと、
××××の×××センターです」と早口でいう。
「え? すいませんもう一度」と頼むと、
今度は少しゆっくり喋って、車検屋だとわかった。
なんだ、営業電話か。
でも、携帯番号なんか公開してないのにな。
どこかでリストが売られてるんだな。
茨城のほうの会社らしいが、丁寧にお断りして電話を切った。
こんな営業されても、頼まないよ。
対外的な部門は、もう少し教育して欲しい。

商業演劇を観た。
小劇場じゃない芝居も久し振り。
パルコ劇場で、「海をゆく者」。
出演は、小日向文世、吉田鋼太郎、浅野和之、大谷亮介、平田満
で、誰が知り合いなのかというと、珍しく誰も知り合いじゃない。
吉田鋼太郎さんと、芝居のあとでちょっと知り合った。
うまい役者で丁寧な演出でいいセットで、
いやー芝居っていいですねという芝居だったな。
どうもこの手は苦手だ。
中入りにロビーでコーヒー飲んでたら、古田新太とばったり会った。
おっ久し振りといいつつ、こんなの見に来るのか、とちょっと驚いた。
終わってから、新宿にDDTが居酒屋を始めたんで、
様子を見に行こうかと思ったんだけど、
だいぶ遅くなってしまったんで、また今度にする。
エビスコ酒場という店だ。
新宿コマの向かい、ロフトプラスワンの隣。
さて、なんとか原稿上げないと。

「漫画批評」という本が創刊された。

読んで字のごとく、漫画のことを書いた本だ。
ミニコミというか、まあ自費出版に近く、
まだ大手の流通には乗っていない。
もうじき地方小出版流通センターの扱いになって、書店にも並ぶようになるが、
今のところは
■中野 タコシェ
■新宿御苑 模索舎
■西荻窪 信愛書店
■高円寺 高円寺文庫センター
このくらいにしか置いてないようだ。
創刊号は、ぼくの特集だ。

ちょっと責任感じてしまうが、まあ売れなくてもぼくの責任ではない。
書店に流れるようになったらまた告知するけど、
とりあえず都内の人は上記の書店を探してみるか、
ネット通販もやってるようなので、それを利用してみてください。


今日は大勢来客があったんで、
正ちゃんとミミは対応に追われていた。
正ちゃんは、なにかご飯が貰えるんじゃないかと
忙しく客たちの周りをうろつき周り、
ミミは、可愛ーいと撫でられるのをやり過ごしながら、午後を終えた。
楽しかったが、
フィギュアもK-1も集中しては見られなかったな。
フィギュアはともかく、ちょっとK-1が残念だったかな。
ちょっと数日忙しいので、ビデオに録っといても見ないだろうし。
オーフレイムにはもう少し頑張ってほしかった。
リングスの残党として、
立ち技と総合で世界を取ってほしかったんだがなあ。
来客が帰って、正ちゃんもミミもほっとひと息。


日本はオランダ、カメルーン、デンマークのE組か……。
G組はブラジルとポルトガルかー。
それに北朝鮮……。
南アは大変だ。

浪曲漫談のイエス玉川を聞きにいったんだけど、大塚って久し振りに降りたなあ。
改札口がひとつしかない山手線……。
まあ地味にいい感じだったけどね。
昔馴染みの、今では会社社長にまで上り詰めた中川が誘ってくれた。
開口一番に出てきたインチキマジシャンが驚くほどつまらない。イエス玉川もMCで出てくるんだけど、
内輪というか常連が多いんでぐずぐずで、こんなにつまらなかったっけという出来。
延々とそんな状態で、くるんじゃなかったかなあと思ってたが、
浪曲が始まれば、さすがにうまい。
玉川勝美として、やくざものを唸ったんだけど、
声もいいしくすぐりも適度にあり、
三味線と相まってぐんぐん高まっていくグルーブ感が凄い。
いい浪曲って、やっぱりいいんだよな。
フリージャズみたいなもんだ。
ゆるく決められた構成と、アドリブやインプロビゼーションの醍醐味。
こういうのは、年を経ないと出てこないよな。
最後で満足はしたが、正直いって、浪曲だけでよかったな。
終わってから広島焼きを食べる。
なぜか広島県人の多い日だったな。

男なら知っているなめだるま親方は、近年もうひとつの顔を持っている。
歌手をやっているのだ。
もうひとりの同年配の男と組んで、ペーソスというデュオをやっている。

親方こと島本慶がボーカルと作詞、もうひとりの岩田次男がギターと作曲。
これに専属司会のスマイリー井原が加わる。
今までYouTubeでしか見たことがなかったんで、一度生を見たいと思ってたんだ。
ほんとは、今日は三遊亭圓馬がトリで、ペーソスはゲストで3曲だけだ。
でも、ぼくはこちらが本命だったんだよな。
圓馬は、うまいけどもうひとつ魅力に欠ける。
ペーソスは、親方の歌がうまいわけじゃないんだけど、いいんだよな。
それは魅力があるということだ。
万人に通じる魅力じゃないかもしれないけどね。
ずっと以前、新人のお笑いコンテストの審査員をやっていた時、
一人芝居系の凄くうまいやつがいた。
他の人はみんな褒めたが、ぼくは褒めなかった。
こんなにうまいのにどうしてと聞かれて、
その時にはうまく納得させるような答ができなかった。
でも、一年くらいしてふと思った。
そうか、あれは、うまいだけで魅力が足りなかったんだ。
ペーソスは、納得する人はもしかすると少ないかもしれないが、
魅力があるのだ。

二人は、ぼくよりたぶん少し年下くらい。
もうけっこういい年だ。
そのいい年を経てきた人生が、竈で長年燻された黒竹のように、
微かにいい光を放っているのだ。
「男同士」いい曲だったなあ。
今度は、単独ライブを見にいきたい。
今日は、ナオユキってスタンダップコメディアンも出てて、
小さな声でぶつぶつ呟く芸風だけど、こちらもよかった。
彼もまた見にいこう。
そういえば、審査員で思い出したけど、
まだ新人の電撃ネットワークが出てきたんで、
ぼくは他の審査員の反対を押し切って、
強引に優勝させてしまったことがあったなあ。
あいつらにも、魅力ともまた違う、
後のない大胆さがあったんだよな。

「あんにょん由美香という、

AV女優の林由美香を撮った松江哲明の新作
ライブテープ」を観た。
公開はもうじきなんじゃないかな。
ドキュメンタリーに入るのか。
'08年の元旦、吉祥寺の八幡様から井の頭公園まで、
前野健太って歌手がギター弾きながら歌っていく。
それをノーカットで74分追った。
なにかを撮っているというよりも、
この情景を撮っていると映りこむものを撮っているのかな。
ふーん、なるほど、というくらいの出来だった。
30分くらいなら少し面白く見られるかもしれないが、
74分この撮り方、つまり、この松江哲明の撮り方で見せられても、
最後までは興味が保たないな。
由美香は、構成が下手すぎだろと思ったけど、
今回も同じ感想だ。
編集なしノーカットなんだけど、それでも構成はできる。
その腕がない印象。
それと、本人に魅力がなさすぎるのに、なぜ出てくるのか。
この状況に監督が関わってくることにどういう理由を考えているのか。
それが見えない。
いろいろ頑張ってるのはわかる。
作品を作ろうとしてるのはわかる。
でもまだかなり力不足だと思う。
作品は、新人だからとか若いからとかってこととは
関係なく評価されるものだからなあ。
ただ、作り続けたいと思っているのは偉い。
そこの部分は、評価したい。

バウスシアターで、まだアンヴィルをやってたので、終わらないうちにと観に行く。

夜9時からの一回だけなんだけど、なぜだか満員なのだ。
8割くらい客席が埋まっている。
なぜこんな映画に、と思ったら、今日は映画の日で、料金千円だった。
安ければ、お客はくるってことだな。
アンヴィルは、カナダのヘビメタバンドだ。
'80年代に「15分だけ」脚光を浴びて、日本でやった大ロックフェスにも参加した。
でも、それ以降は鳴かず飛ばず。
その後30年、ずーっと売れないバンドを、それでもやめずに続けているのだ。
他のバンドには認められているが、メジャーレーベルからは相手にされない。
今は、運転手をやったりして生活を支えながら、バンドもやっている。
そのドキュメンタリーだ。
レスラーを思い出す。
ミッキー・ロークの主演した落ち目のレスラーの話だ。
あれはフィクションだけど、似たテイストがある。
一瞬の栄光と、長い挫折。
それでもステージからは降りられない。
それがどんな惨めなステージでも。
アンヴィルは悲惨なドサ回りを経て、最後にまた日本で少し燭光を見る。
それがこの先も続くのかどうかはわからない。
でも、この光をステージで見ることができるから、
彼らはまたステージに上がるんだな。
いい映画だったけど、映画としての出来はまずまずか。
もっと深く掘り下げてほしいところがいくつもある。
すべて駆け足で通りすぎだ。
楽曲をほとんど聴かせないのは、権利関係のなにかあるのか。
それが凄く物足りない。
カタルシスの日本公演で、たっぷりやって全ての鬱憤を晴らす演出だなとわくわくしていたら、
さらっと終わってしまった。
もっともっと面白くできたのに。
悪くはないが、足りなかった。

ぼくの娘も、実はミュージシャンだ。
シカゴの美大で油絵を描いてたんだけど、
オランダの大学院にいって、気がついたらドイツでミュージシャンになっていた。
こないだ聞いた話では、3人組らしい。
元どこかの国の売れたパンクバンドのリーダーだったとかいう中年男と、
イタリアだかでアメリカの自転車を輸入して飯を食ってる若い男と、
ぼくの娘の3人だ。
音も聴いたんだけど、ジャンルがよくわからない。
ハウス系はハウス系かな。
秋にヨーロッパツアーをやるといってたが、もう終わったかな。
ツアーの写真なんか見てると、さっき見た「アンヴィル」みたいだ。
ライブハウスで客が騒ぎ、楽屋で折り重なって眠り、
そして車と列車の長い旅。
きっと極貧だろうと思うが、まあ好きにすればいい。
自分の人生だ。
ぼくも好きなように生きてきた。
娘も望むように生きればいい。
日本ツアーをやりたいとかいってたが、さてどうなるかな。
それも含めて、なるようになるだろう。
人生ってのはなかなか面白いよな。

栗福という和菓子がある。
小布施の菓子屋らしいのだが、
店舗はなく、実演販売だけで全国を歩いている。
大きな栗の形をした大判焼きみたいなものなのだが、
皮も美味しいし、餡が栗あんなのはもちろん、
中に栗の渋皮煮が丸ごと一個入っているという大盤振る舞いぶりだ。
これで、一個220円だったかな。
実は、今日まで吉祥寺伊勢丹にきていたのだ。
それで、出かけた帰りに伊勢丹に寄り、
20分ほど並んで購入。
すぐ帰って、熱いお茶と共に熱々の栗福をいただく。

うーん、美味い!
どうも、小布施あたりには、似た菓子を作るところがいくつかあるようだ。
いつか小布施を訪ねて栗福を食べ歩きたい。
ミミと正ちゃんも、栗福が大好きだ。
グルメで甘党の正ちゃんはともかく、
普段食べ物に対してあまり興味を示さないミミまで、
栗福には飛びついてむさぼり食う。

あっという間にぺろりとたいらげて、
残りはまた明日。
大きいんで一個でおやつには多すぎるくらい。
和菓子は美味しい。
日本人に生まれてよかったー。

Twitterを3日ほど前から始めたら、
案の定時間を取られる。
別にそれに依存はしないけど、やっぱりちょっと気にはなるから、
たまにはちょっと見とくかなと定期的に覗きに行く。
面白いような面白くないような。
週刊アスキーの元担当南條が、
夜ごと壊れている状況をキッチンから実況中継するという「南條劇場」も、
どうも不発のままだ。
iPhone買う気が今のところもうひとつなくて、
それが大きいよな。
今日も渋谷に出かけて、駅を出たところで、渋谷ナウとか呟いてみたが、
言葉で呟いてるだけなので電脳空間には飛んでいかない。
iPhone は発売された時から持ちたいと思ってるんだけどね、
ソフトバンクだからなあ。
犬のストラップも要らないし。
まあいいや。
当分は携帯だけ。
デスクトップで呟いていよう。

そういえば、流星群ってきてるのかきてたかなんだよな。
観に行こうと思ってたのに、すっかり忘れてた。
甲府で泊まってれば見られただろうか。
ゆうべは天気どうだったのかな。
だいたい、まだ流星群ってのは見られるのか。
ちょっと調べてみよう。

今日は、西荻ののらぼうで晩飯。
元は一軒家かな。
和食の美味しい店。
馴染みのえんツコ堂の隣にある。
さっと湯通ししたきんきも美味いし、いちじくと柿の入った白あえも美味いし、
いやつまり、どれもみんな美味しい。
ここんところどうも食べ過ぎの日々が続いてるような気がするんだが、
美味しいものを食べた日は、幸せなんだよな。

甲府にいってきた。
行きの電車で本を読もうと思っていたのに、沿線の風景に見入ってしまった。
赤や黄色に染まる日本の秋は美しい。

甲府駅前からタクシーで会場入り。
マンガ夜話は、やっぱり面白い。
どんなに話すことを準備していっても、結局言葉として出るのは、その場のアドリブだ。
アドリブは、中にあるものしか出てこない。
計算じゃなくて、自分が出てしまうもんなんだよな。
今回の公開録画は人気が高くて、抽選で落ちた人もけっこういたようだが、
会場は満員というわけでもなかった。

無料のイベントは、当選してもこない人もいるし、
一枚の入場券で二人入れるらしく、そのへんの人数の読みもむつかしい。
だから、うしろにちょっと空席ができてて、もったいなかった。
落とした人を入れてやれればなあ。
今回のゲストは、柴田淳さんと
石井正則くん。
柴田さんは初めてだったせいもあって、あまり出番がなかったが、
石井くんは今回もよく働いた。

「リアル」は、車椅子バスケの話だ。
現物のスポーツ用車椅子が会場舞台に置いてあったけど、機能的だね。
でもあれで走り回れるのは凄いよな。
マンガ夜話終了後は、甲府駅前でオフ会。
駅前で、富山から夜行バスできた第一回目から全て見ているというカップルに挨拶される。
オフ会は、総勢16人。
あと、体調不良やインフルエンザでドタキャンふたり。
大部屋で山梨名物のほうとう食べながら、まったりとお喋り。
隣の部屋にいたマンガ夜話を見ていたカップルに挨拶される。
今夜の甲府は、マンガ夜話率が高いな。
2件隣で二次会。
明日いろいろあるので、今回は泊まらずに帰る。
関東組と東京宿泊組、全部で9人で、最終のスーパーあずさで帰る。
まだ仕事が残ってるので、朝まで黙々と片付ける。
マンガ夜話の内容については、また明日かな。

さて、それでは原稿もだいたい上がったし、風呂に入ってひと眠りして、
甲府夜話にいってきます。
冬の甲府は寒そうだな。
風邪引かないようにしよう。
どんなこと話そうかなあ。
コンピュータ系は持っていかないんで、twitterはなし。
呟かない。

市川春子を買ってきた。
「虫と歌」

これをどう読もうかなあ。
ちょっと悩む。

Twitterは、あっという間に371人がフォローした。
みんなよく見てるなあ。
日々呟き続けないといけないのか。
他人の呟きを読むのは、ちょっと楽しいけどね。

昨日あんなに腹一杯食べたばっかりだってのに、
今日もまた桃の木で、腹一杯。
だって美味しいんだもんなあ。
昨日のアルキメーデも悪くないけど、桃の木は本格的に美味い。
中華なんだけど、吉祥寺の竹爐山房でも修行しているようで、
バランスのいい料理を作る。
三田というか白金というか田町というか、
ちょっとアクセスの悪いのが難点だが、
まああのへんは、ああいうもんだ。
東京タワーがよく見える。
近所の慶應は、学内から東京タワーがよく見えるらしい。
それもいいな。
明治は、和泉校舎なら、
晴れた日は富士山が遠くに見えるくらいかな。
今日のメンバーは、うちの夫婦と、
日テレの「リアルタイム」やってる近野くんと、
「バンキシャ!」でニュース読んでる小林さんと、
元「きょう出来」の小栗泉さんというキャスター陣。
ミヤネ屋でプチブレイク中の丸岡さんは、ドタキャン。
わいわい話しながらだと、いくらでも食えるから困るんだよな。
美味しい料理を食べながら、
綺麗な盛りつけの料理写真はいっぱい撮ったのに、
みんなで記念写真撮るのは忘れた。
つまり、食べ物しか見てなかったんだよな。
ちょっと善福寺公園でも走ってこないと、
この二日で大変にまずいことになってると思う。
しばらく粗食だな。
土曜の甲府オフでも、
なるべく食べないように気をつけよう。

Twitterをやることになってしまった。
HPとmixiやってて、もうこれ以上webで遊んでる時間ないんだがなあ。
なぜこう時間を垂れ流すようなものが続々できるんだ、まったく。
困っちゃうよな。
でも、週アスの元担当南條が、夜ごと泥酔して、
家庭内の秘事をキッチンから呟きまくるという、南條劇場はかなり楽しみだ。
ほぼそれを読むために始めたといってもいいかな。
まだフォローしてないけど。
ちょっと今夜は忙しいから明日以降。
とりあえずひとことだけ呟いておいた。

某社の打ち合わせで、
FとIとKとぼくの4人で、
大量の料理が出てくるんで有名なアルキメーデ
ここは二回目なんだけど、ほんとに多い。
まあ多いだけじゃしょうがないんだけど、けっこう美味しいんだよな。
値段もリーズナブルだし。
味はやや濃いめかな。
前菜10品。
これでまず腹一杯になってしまう。
いかんなあ。
パスタ2品。
これでますます腹一杯。
メインは、カサゴにした。

海老とムール貝とその他いろいろカサゴの周りを埋め尽くしている。
おかしい……、注文したのはカサゴだけだったのに……。
Iくんは鹿だったんだけど、ギャートルズの肉が出てきた。
ああいう肉って、ほんとにあるんだなあ。
白土三平も描いてるけど。
初めて見たよ。
大腿骨のあたりだと思うけど、見事な肉だった。
デザートは栗尽くし。
せっかくここんところ絞り気味だったのに、もう駄目だな。
明日も美味しいもの食べにいくんだ。
明後日からは粗食にしよう……。
で、打ち合わせの結果、来年は新しい連載をひとつ始めるかも。

今週の土曜は、甲府にいって、マンガ夜話初日分の公開録画をやってくる。
NHKの話では、かなり人気があって、
応募しても抽選で落とされて、いけない人も多いらしい。
マンガ夜話人気なのか、井上雄彦人気なのか。
まあ両方ということにしとくかな。
連載中は飛び飛びに読んでたんで、
ここんところは「リアル」を通して読み返している。
木曜に最新刊の9巻が出る。

うまいなあ。
動きがうまい。
漫画という表現での動きのうまさは、
体を正確に描けるかどうかということとは必ずしもイコールではない。
漫画では、構図とかコマ割りとかコマの大小とか、
そういうもので動きを見せていく。
パラパラ漫画で動いているからといって、
漫画でも動いている絵が描けるわけではない。
そのへんが、映画やアニメとは違う漫画のむつかしさなんだよな。
しかし、井上雄彦は、なにで漫画を描いてるんだろう。
輪郭の線と主な線は面相筆だろうが、
細かいニュアンスの線はつけペンかなあ。
かぶらやGペンを裏返して描いた線にも似ている。
「リアル」では、あまり入り抜きのタッチをつけずに描いている。
「バガボンド」のほうが、同じ筆でも強弱があるな。
激しいシーンが多いせいか。
甲府夜話のゲストふたり石井くん柴田さんは、どのくらい読んでるかな。
面白い話になるといいんだけどね。

うちの漫研は、社長率が高いよな。
先輩の戸田さんは少年画報社の社長だし、
後輩の北林はちょっと前まで日興コーディアル証券の社長やってたし、
その下の長谷川は東京創元社の社長だ。
まあかわぐちかいじも俺も、社長といえば社長だし、
山田詠美は社長かどうかわからないが、
そのほかにも片山まさゆきとか五十嵐浩一とか、
いろいろいるのを勘案すれば、
もしかして歩留まりのいいクラブなんじゃないか。
その明大漫研の55周年記念パーティにいってきた。

お茶の水で降りて、まずは山の上ホテルへ。
ここで、「広報明治」のインタビューがある。
インタビュアーは、
いつの間にか筑摩の編集者から明大の先生になってた藤本由香里嬢。
こんなところで縁ができるとは。
一時間ほどで終わって、そのまま55周年のパーティも取材。

サークル紹介のページに載るらしい。
学生時代の友達は、何十年経っても友達だ。
たまに顔を合わす人も、かなり久し振りの人も、
なんだか昨日会ったばかりのような気がする。
古い友達は不思議だよな。
あちこちで溜まりながら、来し方行く末をなんだかんだと話してると、
あっという間に時間も過ぎていく。
現役の学生諸君が進行を担っているんだけど、驚くべきことに、全員スーツだ。
一年生までスーツを持っている。
凄いなあ。

何十人も集まる会を仕切るのも、
俺たちはきっと学生時代、やれといわれてもできなかっただろうな。
最近の学生の、社会性が凄いね。
別に羨ましくないけど。
ちょっと用事があったので二次会はパスして渋谷。
用を済ませて、吉祥寺まりやでお好み焼き
何十年も前からここにある店。

まず「まりや好み」、豚肉と白菜。
お好み焼きは、ミックスCと生牡蠣。
ついでに豚焼きそばもいただく。

腹一杯で帰宅。
さあ原稿書かなくちゃ。

ここんところ、いろいろと画策したり計画したりで忙しい。
まだ公表できるようなことはないが、というか公表するようなことではないが、
生きてく上では考えることも多いよということだな。
ところで、明日はうちのクラブのパーティだ。
明治大学漫研の創立55周年記念パーティが、
お茶の水の明大のリバティタワーというところである。
50周年を大々的に帝国ホテルなんかでやったんで、
55周年は学校の施設で細々と。
でも、OB現役合わせて、70人くらいくるんだったかな。
ぼくが入部してからだって、来年の春で40年だ。
そりゃ55年くらいすぐ経っちゃうよ。
あのころは、大学生が漫画を読むってことがニュースになるくらいだった。
ましてや、描くなんてことは、ほんとに珍しいことだった。
ぼくらの代でも、読むやつはいても実際に描くやつはほとんどいなかった。
ぼくが一番描いてたんだけど、
それでも、入部の時に10ページ自己紹介代わりに強制的に描かされて、
あとは新聞でアルバイト代わりに数枚描いて、
在学中に一度だけ出た機関誌用に確か8ページくらい描いた。
在学中に描いた漫画は、ほぼそれだけだ。
つまり、漫画家になった時には、ろくに漫画を描いたことがなかったのだ。
いい度胸してたよな。
漫画家になる人は、たいていは子供のころからいっぱい描いてたらしいが、
ぼくは小学校のころに10センチくらいの紙に、
横山光輝風の ロボット漫画を5枚くらい青インクの万年筆で描き、
高校生の時に、黒インクの万年筆でCOMっぽい実験漫画を4ページくらい描いた。
それだけだ。
よく漫画家になろうと思ったよなー。
あれからもう39年。
明日は、懐かしい顔に会ってくる。

柳家三三は、まだ30代半ばってとこだろうが、若手ではピカイチだ。

小三治の弟子で、高卒で入っていて落語経験がないという、
大学落研出身者が多い昨今では、少数派だ。
初めて聞いた時から真っ直ぐに上手かったが、ここ何年かますます上手い。
今日は、中野ZEROという大きめのホール。
空間が広いホール落語は往々にして、マイクに頼って大味になりがちだ。
客の数が多いので、マニアもいるし初心者も多い。
隣の席の若い女の子の腕時計は、
一時間ごとにピピッと電子音を鳴らしていた。
前座の後、三三の演し物は「双蝶々」、まず「権九郎殺し」まで。
長吉の子供時代、父親を騙し、賽銭を盗み、
黒米問屋に奉公に出されて、
盗みを重ねて番頭の権九郎に咎められ、
丁稚の定吉と権九郎を殺めて奥州に逐電する。
広いホールの客がひとつになってじっと聞き入っている。
中入りで、客が一斉にほうっと息を吐いた。
一体感がざわざわとほどけていくのがわかる。
休憩明けは、少し客がほどけたままだったかもしれない。
父親が病気になり、義理の母親が物乞いに出る。
両親との再会。
追っ手との捕り物の、後半「雪の子別れ」。
全部で一時間以上の長講だ。
これで帰すのもどうかと思うのでと、
「締め込み」をやって幕。
「双蝶々」は、生で聴いたのはたぶん初めてだ。
CDは昔、三遊亭圓生で聞いている。
全部かどうか覚えていないが、ずーっと以前にテレビでも見たような気もする。
三三は上手くなったなあ。
瞬間の表情でうまく状況を説明するのが上手い。
演出がわかりやすいけど臭くない。
当分追いかけても楽しめそうだ。

久し振りに新宿末廣亭にいってきた。
中席の夜が、なかなかよかった。
昼の最後に入ったら、馬風が終わったところ。
和楽の太神楽があって、桃月庵白酒の昼席主任。
白酒は明るくていいよな。
夜の部が始まって、前座の後に三之助。
吉祥寺寄席でよく顔を合わせてたけど、噺を聞くのは久し振り。
何組か落語と漫才があり、林家種平。
この人の存在を、すっかり忘れていた。
そういえばいたよな。
タンタンみたいな髪型にしてたが、60歳過ぎのはず。
昔妙に面白かった記憶がある。
こういう人も好きなんだよな。
入船亭扇橋がよぼよぼと出てくる。
ああ老けたなあ。
もう口跡も悪く、声も小さく、
前から二番目で聞いてるのに、なにいってるんだかわからない。
それでも、小さいくすぐりで大きな声で笑ってくれる客がいる。
やったのは心眼だったけど、まあなにをやっても一緒だ。
存在してることに意味がある。
ふたり後に、川柳川柳が出てくる。
もう20年か30年、ガーコン以外聞いたことがない。
今日もガーコン。
それにしても、扇橋よりも年上とは思えない元気さ。
大きくてよく通る声で朗々と歌うが、本の宣伝しすぎだ。

中入り後、勢朝、といっても桂ではなく春風亭。
いつも目が怖い。
その後が、物凄く久し振りに見た笑組。
内海桂子・好江門下。
20数年前に、パナソニックが金を出して
若手のお笑いライブを原宿の大きなホールでやったことがあった。
うっちゃんなんちゃんとかB21スペシャルとか、この笑組とかが
若手の有望株として出ていた。
実は司会をやっていたのは、ぼくだった。
あのころは、うまくて綺麗だけどケレンに欠ける印象があった。
久し振りに見たら、フラのあるほうが巨大化していて、
綺麗だけど印象の薄いコンビになっていた。
時を経るといろいろある。
ヨイショの志ん駒を聞いて帰った。
昔ほど悪のりしてなかったのは年のせいかな。
寄席は、色物が楽しい。
漫才も男女の古臭い漫才がいい味を出してる。
そのうち、池袋か上野でもいってみるかな。


毎年今ごろに、来年のスケジュール帳を買う。
以前は、ずーっと同じものを使っていた。
プランデックスという大判A4のものを使っていたのだ。

それは、見開きで30日分の大きいカレンダーがあり、
左端に縦長の同じ30日分の小さいカレンダーがある。
これが、便利だったのだ。
縦長の方に本当の締め切りを書き、
大きい見開きに実際の進行表を書く。
それと、一週間が日曜始まりだ。
この形が、一番全体を把握しやすい。
それで延々と同じものを使っていたのだ。
でもある日、プランデックスの縦長のカレンダーがなくなってしまった。
そこは、メモスペースになってしまったのだ。
仕方なく、毎月自分でメモスペースにカレンダーを書いて
今までと同じように使っていたのだが、
徐々にそのスペースが狭くなり、
30日分のカレンダーを書けなくなってきたのだ。
それで仕方なく、よく似た形式の予定表を探してなんとか使ってるのだが、
ちょうどピッタリのものがないんだよな。
昨日、新宿紀伊国屋にいったんで、いい予定表を探してみた。
そしたら、まずまずのものがあったのだ。
日本法令から出ているものが、プランデックスにかなり近かったのだ。
ちょっとサイズが小さくてB5なのと、縦長カレンダーが右端になってるのと、
違うのはそのくらいだ。

まあこれくらいの違いなら使えるだろう。
来年のうちの予定表は、日本法令のダイアリーSBである。
でも、プランデックスが縦長カレンダーをつけてくれれば
一番いいんだがなあ。

11月28日に甲府で行われるマンガ夜話の公開録画なんだけど、
ゲストがなかなか発表にならないし、連絡もないし、
難航してるのかなと思っていたら、もうとっくに決まっていたようだ。
NHKのHPには出ていないが、
NHK甲府放送局のサイトでは、もう発表されている。
ひとりは、アリtoキリギリス石井正則くん。

前に出てくれたのはなんの時だっけな。
意外に役に立ついいゲストだった記憶がある。
声が凄くデカイのが難点だな。
もう一人のゲストは、柴田淳ってシンガーソングライターの女の子だ。

まだ聞いたことがないんで、どんな歌を歌うのかわからない。
どのくらい話せるのかもわからない。
甲府で取り上げるのは、井上雄彦「リアル」だ。
車椅子バスケの話なんだけど、柴田さんはどのくらい読んでるのかな。
公開録画は、スタジオとは違って生放送ではなく、
ちょっと長目に録って、あとで編集する。
その編集した部分が、きた人だけのお楽しみということになる。
終わってからも会場だけのお楽しみタイムも別にあるし。
いつもと違って失敗しても大丈夫という気楽さと、
客が大勢いるという多少の緊張感とが共にある。
なんか不思議な空間なんだよな。
生のほうがいいという人もいるし、
公開録画のほうが好きという人もいる。
ほとんど日本中どこでも追いかけて見てるという人もいる。
漫画の話をしてるだけなんだけどな。
変な番組だよな。
やってる方も楽しいんで、長く続いてるわけなんだけど。
さて、来年度の編成はどうなるか。
チャンネル数も減って、
かなり厳しくはなるらしいんで、予断を許さないな。

今週の週刊文春は、乙嫁語りについて書こうと苦戦している。

エマで大ヒットした森薫の作品だ。

アニメでも「エマ」はヒットしたらしい。
「乙嫁語り」のほうは、まだ一巻しか出てないんだけどね。
しかし、よく描いてるなあ。
時間をかけた凄い情報量の作品だ。
それをどう書こうか、悩み中……。

昼過ぎに歯医者にいって、治療を終え、
さて帰ろうと車に乗ったら、なんだか変な匂いがする。
どこかで嗅いだことのある匂いだ。
なんだっけ、これ……。
そうだよ、加齢臭だよこれは。
加齢臭ってのがどんな匂いなのか、
ちょっと前までよくわからなかったのだが、
最近、たぶんこれだなという匂いがわかったのだ。
その匂いが、どこかからするのだ。
妙だなと思いつつそのまま運転して帰ったのだが、
その後も、時々その匂いがどこからかするのだ。
午後になっても夜になっても、
ふとした拍子に、加齢臭がぷんと匂ってくるのだ。
そうか、これは自分の匂いだ。
ああ俺もついに加齢臭のする人になってしまったのか。
まあ年齢からいって当たり前だけど、
今までそんな匂いしてなかったのになあ……。
とかなりがっかりしたのだが、
でも待てよ。
起きた時にはしてなかったのに、
突然加齢臭がするようになるなんてことがあるだろうか。
落ち着いてくんくんと匂いを嗅いでみると、
どうやら自分の後ろから匂ってきているようだ。
わかった!
歯医者の椅子だ!
あのヘッドレストに、他の患者の加齢臭が染みこんでいたのだ。
頭をそれに預けた時に、加齢臭がうしろ頭に移ったのだ。
急いで洗面所に行き、
ざぶざぶと水で洗ってタオルでごしごしと拭いたら、
加齢臭は綺麗さっぱりと消えた。
ああよかった。
でも、またあの歯医者にはいかなくちゃいけないんだよな。
すると、また加齢臭をつけて帰らなくちゃいけないんだろうか。
ちょっと気が重いなあ……。

カマタマーレから連絡があった。
監督の来季契約について
いつもカマタマーレ讃岐を応援していただき誠にありがとうございます。
カマタマーレ讃岐と羽中田昌監督との来季の契約について、以下の通り報告いたします。
・任期満了により、辞任。
カマタマーレ讃岐は、来期も目標とするJFL昇格を果たせるよう全力で取り組んで
まいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
■カマタマーレ讃岐公式
http://www.kamatamare.jp/news/20091116.html

うーん、残念だ。
リーグ戦では2位止まりだったが天皇杯にはいけた。
でも、JFLにいくためには、リーグ戦2位では仕方ないということか。
もう少しやらせたかったが、いやー、ほんとに残念だなあ。

 なんとか回復した。
 ほぼ平熱に戻ったし、胃痛も治まった。
まだ胃の中になにか入ってるような感触が残ってるが、
たぶんそのうち徐々によくなるだろう。
 しかし、毎日外出したらうがいと手洗い励行してるのになあ。
どこでなにを拾ってきたんだ。
 それにしても情けないのは正ちゃんだ。飼い主が苦しんでるのに、
枕元にきて一日中腹減った腹減ったととうるさいったらない。
ふと気づくと、飼い主を押しのけてベッドの真ん中で寝てるし。
教育を間違えたなあ。

土曜の夜に仕事してたら、なんだか胃がおかしいことに気づいた。
胃の中になにか大きな塊があって、それが膨らんでるような感じ。
食べたものがまったく消化されてないような感じかな。
変だな、と思いつつ仕事してたのだが、違和感は大きくなるばかり。
そのうち、胃が物凄く痛くなってきた。
胃が痛くなることは、滅多にない。
年に一回もない。
もともと体は、頑丈にできてるのだ。
しくしく痛む程度のことは稀にあっても、こんな風に痛くなるのは、生まれて初めてだ。
触ってみると、胃が膨らんでいる。
ちょっと熱も出てきた。
なんとか明け方までに原稿を上げて送り、とりあえず早寝した。
次の日起きたら、もっと悪くなっていた。
日曜は、大道塾の世界大会を見に代々木第二に行くつもりだったのだ。
でも、これはちょっと無理そうだ。
熱は、7度3分くらいなんで大したことはない。
でもとにかく、胃が猛烈に痛い。
吉祥寺南病院の救急外来に電話したら、
今日は医者が外科しかいないが診てはくれるという。
外科とはいっても、ひと通りのことはやってるだろう。
急いで病院にいって、診察を受け、レントゲンを撮り、薬をもらって帰ってきた。
ガスターとか、胃腸系の薬。
レントゲンでは何の異常もないようなので、
たぶんノロかなんか菌を拾ったんだなあ。
そのうち胃だけじゃなくて腸も痛くなってきて、
熱も上がってきたので、とにかく寝る。
おかゆちょっと食べただけで、ひたすら寝る。
月曜明け方の時点で、熱は7度まで下がった。
胃はまだ少し痛いが、かなりよくなった。
もう一本原稿があるんだけど、明日にしよう。
基本的に凄く丈夫なので、回復は早い。
でも、今年は熱風邪も引いたし、ちょっと気をつけないとな。
12年に地度の大盛運のはずなんだがなあ。

代官山のASOというかカフェ・ミケランジェロで待ち合わせたら、
なんだか混んでてうるさい。
ここでインタビューはしたくないなあと、河岸を替えることにする。
でも、結局次に入った駅前の喫茶店も、どうも落ち着かなかった。
五十嵐大介をインタビューした時は会議室だったし、
吾妻ひでおインタビューの時は、
喫茶店だけどもう少し集中できるところだったし、
場所って大事だよな。
吉祥寺のパッサテンポは、
リストランテASOにいたふたりが独立して作った店だ。
だからご飯が美味しいんだよな。
二ノ宮知子とは、凄く久し振りだ。
うちのアシスタントをやっていた若林健次のいちおう酒弟子ということになっている。
酒のいろいろ悪いことを教わったのだ。
だから、ぼくの孫弟子といえないこともないか。
主にのだめカンタービレについて話した。
今度出る23巻で完結するけど、

オペラ編の続編を、一冊描く。
それで完全にのだめは終わるらしい。
ちょっと寂しいだろうな。
8年だったか続いたそうだ。
途中、出産でしばらく休んだけど、長いよなあ。
キャラクターたちももう作者の手を離れて、生きて動き回っている。
でも、二ノ宮知子は偉い。
きちんとのだめを終わらせて、もう次のことを考えている。
プロだなあ。
たまに猟奇六本指男を描いちゃうけどね。
本人は残像だといってたけど。

久し振りの月島は、まああんまり変わってないようだった。
地元民から見ればまた違うんだろうけど。
清澄通りからもんじゃ焼の集まる通りに入り、
ちょっと脇に逸れたのが、今日の会場ほていやさんだ。
メンバーは、週アスの元担当南條と、ソニーの野村くん。
南條はもちろん、ノースリーブだ。
今日の東京は激寒で、ぼくも出かける時に厚着をしようかと思ったのだが、
でも待てよ、これから鍋を食べるんだから、絶対に店の中では暑いなと、
懸命な判断で長袖Tシャツにダウンの上着という、
脱げば薄着というスタイルでやってきた。
南條は単に、ノースリーブ好きなんだと思う。
野村くんもシャツ一枚。
やる気である。
南條は、最近twitterに嵌っていて、
夜中に酔っ払っては大胆な発言を垂れ流しているらしい。
そしてそれは「南條劇場」と呼ばれているらしい。
ぼくにもtwitterをやれとしきりに薦めるんだけど、また時間を食いそうでなあ。
ちょっと悩んでるとこである。
さて、鍋の前に、刺身の大盛りがテーブルに出ている。
ここで張り切ってしまうと、あとが大変だという話なのだが、
つい食べてしまう。
さああんこう鍋だ。

火を入れる前に、あんきもを生でちょっといただく。
臭くなくて甘く豊かだ。
うーん、このまま全部食べたいくらい。
火を点けてしばらくすると、ぐつぐつと煮えてくる。
店員が蓋を取って鍋を掻き回し、取り分けてくれる。
あんきもが回って、あんこうのブリブリしたコラーゲンが旨い。
野菜によく味が染みて旨い。
日本人の冬は鍋だな。
おじやで最後は締めたけど、案外楽勝だった。
外に出ると、一段と冷えている。
明日は代官山で
二ノ宮知子にインタビューだ。
雨も降るみたいで気温も一段と下がるらしい。
うちでやってくれれば、
美味しいコーヒーくらい淹れるんだがなあ……。

今日は夕方から、月島出撃だ。
月島なんかいくの、いつ以来だろうなあ。
記憶にないくらい久し振り。
今日は、あんこう鍋の日だ。
あんこうも久し振り。
ずっと以前、どこかで大勢で食べたなあ。
しかし、もう鍋もののシーズンか。
那覇にいたから、なんだか季節感なし。
半袖Tシャツで汗だらだら流して街を歩いてたからな。
昔は今ごろもっと寒かった。
11月もそろそろ半ばとなれば、木枯らしも吹いて雪の便りも聞こえてくる。
今日は雨で肌寒かったけど、
それでも半袖Tシャツに薄い上着羽織って晩飯調達にいったもんな。
靴下穿いてないし。
やっぱり季節感ないよ。
せめて今夜は、あんこう鍋食べて、
ひと足早い冬気分を味わってこよう。

「12.29」
森繁久は、色気のある俳優だった。
エロといってもいいくらいだ。
といっても信じない人が今では多いだろうが、
夫婦善哉あたりを見ればわかる。

森繁は、ただのセクハラエロ爺ィではなかったのだ。
さっき朝日の朝刊を読んでいたら、
一面で市橋逮捕の次に大きく取り上げられていた。
その業績については、
「喜劇から悲劇までを器用にこなす」と書かれていた
それは違うだろう。
よりによって追悼記事で誹謗中傷してはいけない。
森繁は「器用な」俳優なんかではなかった。
この記事を書いた記者とOKを出したデスクは、
「器用」というのが褒め言葉だときっと思ったんだろうなあ。
森繁久彌は、器用な俳優ではなく才能のある俳優だった。
冥福を祈る。

今回の那覇では、映画を一本しか観なかった。
いろいろやることがあって、人と会う用事もあって、
うまく上映時間や期間と合わなかった。
林海象ザ・コード/THE CODE・暗号がレイトショーをやってたんでを見ようと思ったら、
たまたま見られる日だけ試写会が入ってて見られなかったし。
林海象は、古いつきあいのマイミクなのだ。
あまり見たい映画をやってなかったってのもある。
見たのは「人生に乾杯!」だ。

ハンガリー映画らしい。
ハンガリー映画なんて、なにか見たかなあ。
こないだきたメビウス時の支配者は、ハンガリーでも撮ってるとか聞いたことがある。
その程度で、まあ縁がない。
ハンガリーで年金暮らしをしている81歳と70歳の老夫婦が、
その年金ではもう生きていけなくなって、
まず夫が銀行強盗を始める。
妻も後を追う。
年寄りたちがカッコいい。
ヨーロッパの小国ハンガリーは、政治力学に翻弄され続け、
それは国民の人生や生活にも影響をもたらした。
今では、希望も持てずに死ぬのを待つだけだったが、
老夫婦は強盗を始めて生き返った。
国民も彼らを支持し始める。
老人役の俳優達が、みな美しい。
背筋を伸ばして演技している。
エピソードには、ちょっと疑問な部分もある。
それは逆にしたほうがテーマがはっきりするのではと思うようなところもある。
でも、若い警官カップルと老強盗たちとそれを助ける人たちに押し切られた。
クリント・イーストウッドグラン・トリノと同じく、
人間の尊厳についての映画だ。
やはりチャイカという古い車が小道具になっている。
自己を確立するためには、現代では銃を取るしかないのだ。
ラストは、いくらなんでもそれはないと思う。
それでは、お伽噺になってしまう。
そのへんが、「グラントリノ」とは違うところかな。
傑作になりそこねた。
でも、悪くない映画だったよ。

そうか、のだめカンタービレは、もう終わってたんだな。

ちょっと頼まれたことがあって、のだめの最終巻のゲラを送ってもらった。
まだこれから読むんだけど、案外思い切りよく終わったな。
あたら傑作が、編集部や読者の意向もあって、
ずるずると延びては駄作になっていくのを見てると、
こういう風にさっぱりと終わるのは非常に潔く感じる。
とはいっても20数巻ある大長編だし、
番外編も始まるみたいだから、もしかするとこれが延々と続いたりするかもしれないんだけどね。

ずっと以前、「シティロード」という情報誌があった。
ぴあの競合誌だったんだけど、もう少しマニアックというかサブカル系の雑誌だった。
関西でいったら、「プガジャ」だな。
くはそこで確か映画評をやったり、なにかコラム書いてたりしたような記憶がある。
そこの二代目担当編集者は、初代から担当を引き継いで大して経ってないころに、
急に会社を辞めることにしたと挨拶に来た。
辞めてなにをするんだと聞いたら、講釈師になるという。
編集者を辞めて、二代目神田山陽の弟子になるというのだ。
まあやりたいことが見つかればそっちにいけばいいだけのことで、反対する理由は何もない。
じゃあ頑張れよと送って、もう20年くらい経つだろうか。
その編集は、今も講釈師をやっている。
名前を、神田陽司という。

その神田陽司が、武蔵野芸能劇場で、変な催しをやった。
講談の神田陽司と浪曲の玉川奈々福が、高畑勲のアニメを元ネタにして新作をかけて、
それを高畑勲にその場で講評してもらおうというのだ。
神田陽司は、30年来の高畑ファンらしい。
うーん、那覇にいるんだけど、
元担当者が根性入れるんじゃ見にいかないわけにもいかないな。
というわけで、ゆうべ那覇から戻ってきて、三鷹駅前の芸能劇場にいってきたのだ。
まず、奈々福が平成狸合戦ぽんぽこ

三味線の名人沢村豊子が凄い。
喋ってるみたいだったり歌ってるみたいだったり、自在の芸がさすが年季だ。
もちろん、年季だけじゃないんだけど。

奈々福は、声はわりといいんだけど、歌うとリズム感がもうひとつだしなあ。
いい浪曲を聴くと体が浮かれてくような、そういうグルーブ感がない。
2 時間のアニメを40分くらいでやったんだけど、絵が浮かばなかった。
もっと情景が浮かんでくるような言葉とメロディとリズムを見つけないとなあ。
まだかなり修行不足だった。
休憩時間にロビーに出ていたら、年配の男の人が、声をかけてきた。
「あの……、漫画家のイノウエさんですか?」
惜しい!
休憩明けは、神田陽司の母をたずねて三千里
これをダイジェストにしてもしょうがないので、設定を、枕に振っておいて、
居酒屋イタリアの星の客が、マルコがコルドバにいく切符代をみんなで出してくれるあたりだけをやる。
ちょっと推敲不足だったなあ。
盛り上げるポイントが散漫だったし、なぜこの場が盛り上がるのかが納得し切れていなかったと思う。
陽司はマルコに母親のことをおっかさんと呼ばせ、自分のことを、ええとなんだっけな、おいらだったかな、
そういう風にアニメと呼び方を変えたことをしきりに気にしていたが、
そこを気にするんなら、周りもその呼び方をするような世界観にしなくちゃいけない。
落語も講談も、新作はむつかしい。
完成度が足りないものが多いのは、結局練り上げ不足だろう。
でもそんなことはわかってるんだから、そこを手を抜いてはいけない。
最後に、高畑さんを交えて鼎談。

陽司が司会だったんだけど、司会なのかファンなのかという自分の立ち位置ばかり気にしていた。
そんなことどうでもいいだろ。
ファンなら暴走すればいいし、司会に徹したいのなら客観的にやればいい。
半端にやるのが一番つまらない。
質疑応答で質問を求められた客の反応が悪かったので、
とりあえず手を挙げて、アニメのCGについて聞く。
日本は線画で空間を作っていくほうが向いているというような話だった。
質問がなかったらもっと聞こうと思ったら、どんどん手が上がってきたので聞き手に回る。
終わってからロビーに出たら高畑さんが普通に立ってたが、客の反応は特になかった。
年齢層もかなり高くて老人が多かったし、アニメファンはあまりいなかっただろうな。
ちょっと欲求不満だったな。
落語ばっかり聞いてないで、また浪曲と講談を聞きに行こう。
知人が那覇に店を出した。
インテリアショップというか、
主に器を扱う店だ。
沖縄の陶芸作家を扱ってるんだけど、
やちむんでも魚紋でもない。
比較的シンプルな、さっぱりした作風のものが多い。
柄もない無地のものが多いようだ。
7月に、ここのオーナー夫妻と、那覇の市場でばったり会ったのだ。
吉祥寺のうちに遊びに来たこともあったんだけど、
奥さんの実家のある那覇に戻ってきたのだ。
今度お土産屋を始めようと思うといってたから、
ちんすこうでも売るのかと思ったら、
カッコいいインテリアショップができた。

「ガーブ・ドミンゴ」という。
ガーブ川の上にあるからだ。
ここの建物と隣のビルは、この辺でベスト2の素敵なビルだ。
ほかの建物はみんな実用一辺倒の退屈な形なのに、
ここの2軒だけが、奇跡のように美しい。
銀座の裏通りのようだ。

それに少し手を入れて、
ますますかっこよくなった。
置いてあるものもかなりいいセンス。
かなりドメスティックな一帯だけど、
ここで定着して欲しいものだ。

うちの向かいに、農連市場がある。
今はすっかり寂れた市場だ。
その寂れ具合がなかなかいいんだけどね。

その入り口あたりに、カフェができた。
ポレポレっていうんだけど、
中野ポレポレとは関係ないと思う。
二階建てのボロ家を改造して、
ちょっといい店になった。
コーヒー豆を自家焙煎しているのと、タコスが売り物だ。
若い夫婦がやってると思ってたんだけど、意外にも、ライブハウスや
音楽スタジオを経営する会社がやっている。
給与は歩合だそうだが、
この客入りでは、とても給料は出ていないだろうなあ。
今日も12時半ごろタコスを食べにいっていたら、
タコライスちょうだいという客が入ってきたのだが、
すいませんご飯切らしててというので、もう売り切れたのかと思ったら、
客が帰ったら米を研ぎ始めた。
ランチチタイムにご飯炊いてないようじゃ駄目だなあ。
タコスは、トルティーヤがでかい。
ちょっと揚げすぎだな。 どうも、全般に雑なんだよな。
コーヒーは比較的美味しいんだけど。
でもまあ、近さとロケーションは貴重だから、潰れれないように祈ろう。

以前、国際通りの脇の空き地で、
コーヒーの屋台が出ていた。
その空き地は確か現在は、JALのホテルになっている。
屋台はどこにいったかというと、
もう少し奥に入ったパラダイス通りの
そのまた路地の奥の空き地に店を出している。


かつては家が建っていた一画を、
そのまま青空店舗として使っている。
屋台で注文して、その辺で適当に飲む。
昨日は、そこに古本屋とパン屋が集まって、
空きスペースに各自店を広げていた。
ここでは、時々こんなことをやってるのだ。
ちはや書房の奥さんがいたので話してたら、
桜坂のふくら舎の若いスタッフふたりに紹介された。
ふくら舎は、桜坂劇場の中のショップだ。
今回は、桜坂劇場の映画もあまり興味を惹くものがなくて
まだ一本も観てない。
いつも何本か観るんだがなあ。
なんか今回は、部屋にいることが多いし、
ちょっといつもと違う。
秋のせいか。

久茂地のほうに美味しい蕎麦屋があるというんで食べに行く。
蕎麦といっても、日本蕎麦だ。

外観は、まあなんというか普通だ。
月桃そばを注文したが、
初めてなんだから普通の蕎麦にすればよかったな。
まあまたこよう。
月桃蕎麦は、それほどでもなかった。

香りはいいんだけど、
もう少しエッジが立ってるとよかったな。

連休なんだな。
どうも那覇の街がざわついてると思った。
昨日は、タイフーンfm小ネタ超特急」のふたりと久し振りに飯。
もちろん、パンダ餃子だ。
いつもひとりで食べてるんで物足りないんだけど、
3人いればどんどん注文できる。

焼き餃子は豚肉と白菜、水餃子は海鮮、
小龍包も頼んで、麻婆茄子に、海老チャーハン。
もっと食べたいが、ちょっと一品の量が多いんだよなー。
ああでも、いつも一品しか食べられなかったんで、
これだけ注文できて満足だ。
食休みにちょっとカフェ。

サンテリアで珈琲を飲んだら、栄町ポトホトの豆だった。
それも、同じコスタリカのコフィアディベルサ農園。
ケニアAAに次いで好きな豆。
ジュンク堂那覇店の店長が、
近所で飲んでるから顔を出してくれと言うんで、
小ネタのふたりと別れて、幸門へ。
幸門と書いてさちじょうと読む。
元RBCキャスターの宮城麻里子さんにも声かけたと言うんで、
久し振りだし挨拶くらいしとくかと出かけたら、
彼女はいなくて、代わりに、
沖縄プロレススペル・デルフィンとめんそーれ親父がきた。
素顔で。

デルフィンとちゃんと話すのは初めて。
沖縄によくきてるのは聞いてますといってたが、
誰に聞いたんだ。
ふたりとも素顔なので、写真はなし。
そういえば、早坂好恵ってマンガ夜話にきたことあるんだよな。

31日の夜に那覇入りしたら、
ちょっと小雨もよいで肌寒い。
まあ寒いというほどでもないけど、
よく晴れた東京のほうが暑いくらい。
しばらく天気も悪いみたいだし、
どうも最近天気にはついてないなと思ってたら、
今日はなんだか上天気。
朝はちょっと雨が降ってた気配もあるが、
昼には上がって夏空だった。

いやーこれはよかったなと自転車で出かけたら、
雨が降り始めた。
それから降ったりやんだりなんだけど、
どうもパッとしない。
夕方、ほぼやんだので、栄町のりうぼうに買い物に行ったら、
やちむんがお祭りだった。
「やちむん」というのは「焼き物」のことだ。
かつてはこのへんが陶芸地帯で、
大きな窯がいくつもあったが、
今は公害もあって、みんな読谷あたりに移った。
ショップだけが残って焼き物屋の集まった通りになっている。
このやちむん通りが、3日までなにかやっている。
お祭りといっても商店街のイベントみたいなものだ。
陶器の安売りとか、その程度。
今日は、育陶園の前で「琉球まぶやーず」が
ライブをやっていた。

ボーカルの女の子は、
すーじぐゎーという喫茶店で働いてるらしい。
すーじぐゎーも、古い小さな民家を改造した店で、
美味しいちんびんを出す。
見てたらまた小雨が降り出したんで、慌てて帰る。
そういえば、火曜も休みで、
行楽シーズンなんだな。
飛行機が混んでると思った。

いわゆる奇跡のリンゴってのがある。

青森県の木村秋則さんが、無農薬と無肥料で作った林檎だ。
その苦労は、いろんなところで書かれているが、
NHKのプロフェッショナルに出て有名になった。
http://kenmogi.cocolog-nifty.com/qualia/2006/11/post_35ec.html
無農薬栽培はよくあるが、無肥料ってところが凄い。
その奇跡の林檎が、うちにもやってきた。

小ぶりな林檎だ。
見た目は特に変わったところもない。
ふたつに割ってみると、実がしっかりしていて、美しい。
でも、蜜が入っているわけでもないし、
特別なにか特徴があるというわけでもない。

皮ごと囓ってみると、実がぱきっと割れる。
美味しいかというと、普通に美味しい。
とてつもなく美味しいかというと、そんなことはない。
ちゃんと林檎の味がして、確かにこれは林檎だなという実感はある。
果物好きとしては、家に置いておきたい味だが、
奇跡の様に美味しいわけではない。
きっと本来、林檎はこういう味なんだなという味だ。
切ったまま置いておいても色が変わらないというので、
半分に切ったものをひと晩置いた。
確かに、多少色がつくくらいで、茶色にはならない。

木村さんの素晴らしい仕事に感謝しつつ、
でも、蜜の入ったフジも美味しいよな、
と思った奇跡の林檎だった。

晩飯は、また西荻のぼん・しいく。

メインは、海老と南瓜のクリーム煮。
ご飯は多く見えるけど、実は茶碗が小さいので、
大した量ではない。
こういう店は便利でいいなあ。
うちのもう少し近所にあるといいんだけど。

谷口ジロー矢作俊彦サムライ・ノングラータ
フリースタイルから復刊された。

'90年から'91年にかけて、今は亡きGOROで連載された。
GOROは、篠山紀信激写で売った雑誌だ。
漫画も少し載ってたんだけど、主に女の子のグラビアが売り物だ。
その分、漫画は自由が利いたかもしれない。
この頃の谷口ジローはよかったなあ。
事件屋稼業のころの力強さはそろそろ消えてきたが、
その代わり繊細な描写が生きてきた。
坊っちゃんも含めたこのあたりが、谷口の一番いい時代なんじゃないかな。
この作品は、矢作とのコンビだけど、矢作の語り口も好きなんだよな。
谷口は、いい原作にいいヒントをもらうと、ぐっとよくなることがある。
関川夏央と矢作俊彦が、ベストツーのコンビだな。
小学館からは、忍者武芸帳影丸伝」の二巻三巻が出た。
 

もう面白くて困っちゃうな。
カムイ伝は嫌いじゃないけど、
この頃の白土三平の確信的な物語は、とにかく面白い。
キャラクターも魅力的だし。
もう何度も読んでるのに、まだ面白いんだもんな。
やっぱり才能ってのは、
それが最も発揮される時期ってのがあるんだよなあ。

リョート・マチダは、もうひとつだった。
また勝ち味の遅いちょっと前みたいになっていた。
ショーグンは、踏みつけなくても強いけどね。
でもチャンピオンなんだから、とにかく挑戦者は圧倒しないとなあ。
それにしても、岡見は負けちゃったなあ。
これでまた王座挑戦が遠のいた。
10ヶ月のブランクは大きかったか。

そうかー、角田光代がねー。

とかなるほどふむふむと頷いてしまったニュースだった。
いや、小説家の角田光代さんが、バンドマンと結婚というニュースを見たからだ。
ゴーイングアンダーグラウンドは、ラジオでくらいしか聴いたことがない。
リードギターとかボーカルとかじゃなくて、ドラマーってとこがいいよな。
それにしても、伊藤たかみと離婚してたことすら知らなかったんで、
二度驚いた。
角田さんといえば、ぼくの最新刊
「秘密の本棚」に、
素晴らしい帯の文章を寄せてくれた偉い人である。

幸せを祈りたい。

ちょっと前にテレビをつけたら、
福山雅治のどこだったか地元の青年会かなんかが、
福山を地元に呼ぶことで地元を活性化したいとかで、
結局球場で大規模なライブをやったとかいうドキュメンタリーをやっていた。
でも、福山が一回地元で歌っても、そう大したことは起きないんじゃないか。
物凄い過疎の村とかならともかく。
ひと騒ぎして、それで終わりってことにならないか。
福山を呼ぶというのがひとつのイベントになってるのにも驚いた。
福山は大物なんだな。
ずーっと昔、ほんの5gという映画で、福山といっしょになった。
まだとっぽいだけの兄ちゃんだった。
福山はあの時、漫画に出してくれというからちゃんとフロムKに出してやったのに、

後にマイナー好きだとか失礼なことをいっていたなあ。

うちの庭は、どうも真ん中と隅とで、土質が違う。
隅に植えた植物はよく花をつけるのに、
真ん中に植えた植物は、あんまり花をつけなくて、当然実もつかないのだ。
塀際に植えたラズベリーは大量に実をつけたのに、
中心に植えたラズベリーは葉ばかり茂って実がならない。
リン酸の多い肥料もやってるんだがなあ。
うちの庭にはヤマボウシの大きい木が中心にあって、
周りに中くらいの木が何本かある。
20年くらい前に沖縄の伊江島
から持ってきたシークワサーも、木はけっこう大きくなったんだけど、
これがなかなか実がならない。
今年も、いくつかちらほらとはなってるけどとても大漁とはいえない。

キンモクセイも花が少ないし、うーん、どうしてなんだろうなあ。

グリーンカーテンとして居間の前に植えておいたゴーヤが、
いくつか実をつけた。
最初に大きくなったのは、
蔓が伸びて二階のベランダにまで伸びたやつだ。
ベランダに巨体をごろりと横たえて育っていた。
もうひとつは、居間の正面に見事な実をつけていた。
そしてもうひとつ、
見落としてたんだけど、端の上の方にも、
やや小ぶりなのがひとつなっていた。

一番大きいベランダのゴーヤは、
うっかりしていたら色ずきすぎてしまった。
割ってみたら、熟れすぎて種が一部赤くなっていた。
もう食べられない。
これは、種取り用にするしかない。
もうひとつは、立派に育ってくれたので、
肉詰めでいただいた。
やや小ぶりなのは、少し若いうちに切って、
サラダで食べたらシャキシャキだった。
実は大して期待してなかったんだけど、
なんでも植えとくもんだなあ。
ひと株百円だったのに。

いやー、面白かったなあ。
山田五郎は毎回役に立つ。
きちんと面白いところを見つけてくるのがえらい。
農大アイドルの加藤未央ちゃんは、
役所を心得て、面白いネタを提供してくれてたし。
春菊が、好きだっていってたわりには、
案外発言が少なかったな。
でもまあ、全体として、
もやしもんの面白さも異常さも炙り出せた。
妙なバランスの悪さが、読者にも伝わったに違いない。
ちょっと船頭が多すぎかと思ったけど、
わりと役割分担ができた。
今回のシリーズは、いい組み合わせだったよ。
やってる側は楽しかったけど、
見てる人も面白かったかなあ。
心配なのは、次回シリーズだ。
高橋留美子犬夜叉長いし……。
さて、甲府の公開収録は、ミニオフかなあやっぱり。
近場なだけに、
泊まるかどうか悩みどころだ。

婦人公論11月7日号で、座談会をやっている。

前にも書いた、モト冬樹・細川茂樹という不思議な組み合わせ3人の座談会だったんだけど、
ライターの人に感謝したい。
正直いって、座談会は決して不得意ではない俺も頭を抱えたけど、
うまく構成してある。
よかったよかった。

今夜のマンガ夜話
リストランテ・パラディーゾは、前半面白かったけど、
後半が駄目だった……。


夏目の目が終わったら絵の話に入ろうと思ってたら、
なんだか映画の話になって、
そんなことどうでもいいじゃないかと実は思いつつ
終わるのを待っていた。
でも、いつまでもだらだらと続くんで、
もう待てないとえいやっと打ち切ったんだけど、
結局、絵の話には入れなかった。
CGの話とかしたかったんだがなあ。
いろいろ話すこともあったし、非常に残念だ。
何年やっても、やっぱり生放送はむつかしいよ。
ゲストの皆川さんは、テレビが初めてだったせいもあって、
完全にテンパっていたし、
無理に話を振らなくてもよかったんだけどね。
フロアディレクターから、
そういう話に持って行けという指示が出てたんだけど、
あれは無視してよかった。
そんな話に持っていこうとする理由がわからない。
後半、足をかなり余したままゴールしてしまった。
おまけに、スピードもなかった。
いかんなあ。
もう少し修行しよう。
明日のもやしもんは頑張るぞ。

でも、ゲスト3人もいるんだよな……。
山田五郎内田春菊じゃ、俺の入る余地がないかもしれない……。

また今夜もマンガ夜話を見た。
今夜はケロロ軍曹だ。
いやー、面白いなあ。
二日も連続してマンガ夜話見たの、初めてじゃないかな。
矢口真理半田健人のゲスト二人もそれぞれの役割に沿ってうまく機能してたし、
いい番組だなあ。
削られると思ってたパンツのうねのところもけっこう残ってたし、
よかったんじゃないかな。
公開収録はライトが眩しいんでサングラスかけてたけど、
薄い色のレンズなのに、けっこう暗く見えたな。
明日あさっては、色なし眼鏡にしよう。
明日は、リストランテ・パラディーゾか。
どんな話になるかなあ。
読みながら、このへんのことを話そうとかこう話そうとか、
凄くいろんなことを考えていくんだけど、
生放送はどう話が展開していくかわからないからな。
半分以上はアドリブになってしまう。
そこが面白いのかな。
アドリブでふっと出てきた言葉が、
自分でも感心するほど核心を衝いてたりするからな。
読みこんでおくと、追い詰められた時に出てくるんだよな。
素振りは欠かしちゃいけないね。
さて、ちょっと日本刀で素振りしてこよう。

「マンガ夜話」面白い!
考えてみれば、マンガ夜話を見ることってないんだよな。
出てはいるけど、テレビの前で見てるわけじゃないんで、
今日は自宅のテレビでよつばと!再放送を見て、
こうなってるのかと、なんとなく不思議な気分であった。
やっぱり喋るの下手だなあ。
一時間しかないからなるべくたくさん話そうと、つい早口になってしまう。
バンキシャでは、そうでもないんだけど。
始まる前には、今日はゆっくり話そうと思うんだけど、
すぐ忘れちゃうんだよな。
話したいことが多すぎて、
いつも番組終了までに話しきれずに積み残す。
生放送はむつかしい。
さて、二日目は、福岡で公開収録してきた
ケロロ軍曹だ。
なに話したっけなあ。
もう忘れてしまった。
明日も自宅で見られるなんて、ちょっと不思議。
マンガ夜話のお供には
秘密の本棚漫画ノートをよろしく!
あと、よかったら漫画の時間もね。

「BSマンガ夜話」も始まるんで、ちょっと宣伝。
近年はすっかり漫画の生産量が減ってるが、描いてないわけではない。
エンスー天国っていうちょっと特殊な車好きのための漫画誌があるんだけど、
そこでも漫画を連載している。
ただ、発売が不定期なんで、いつでも読めるというわけではない。
現在はVOL.2が発売中で、ぼくの連載2回目も掲載されている。

なにを描いてるかというと、
アルファ・ロメオのジュリアスーパー('73)を所有することになる顛末だ。
連載が続いていけば、その先も考えてはいるんだけどね。
かつて漫画アクションで連載したフロムKの車版ってとこかな。

このタイプの本は大売れはしないから、地道に宣伝しとかないとね。
ちなみにエンスー天国 VOL.1もアマゾンでは売っている。

あとは、車と特殊な趣味の書店でね。

たぶん、ほとんどの人は知らないか忘れていると思うが、
剛竜馬というレスラーがいたのだ。

国際プロレスでジュニアのエースになり、
新日に移って、藤波のライバルになった。
ヘビーになり、それなりの活躍はあったが
新日を追われ、UWFの創設に参加するが合わずに脱退、
ラッシャー木村・鶴見五郎と共に国際血盟軍として全日に参戦したが、
ここでも居場所を見つけられず、日本人が余って解雇された。
結局自分で'89年にインディ団体を立ち上げてエースになった。
「パイオニア戦士」という団体だった。
ぼくは、国際プロレスの残党の集まりで仲良くなり、
パイオニア戦士を作る時に、
Tシャツ用のイラストを書いてくれと頼まれて、何度か何枚も描いた。
もちろん、ギャラはもらっていない。
いつもいきなり電話してきて、
「先生! 剛です!」とイラストを描いてくれるように頼んだ。
ぼくはパイオニア戦士を見届けようと思い、すべての興行を見にいった。

おそらく、レスラー以外でパイオニア戦士を全部見たのはぼくだけだ。
その後、実にいろいろあった。
プロレスバカとして一瞬の脚光を浴びたこともあったし、
情けないこともあったし、可哀想なこともあった。
体はあったしマスクも悪くなかったのだが、
いかんプロレスセンスのない人だった。
巨体でドタバタと暴れる姿を見るたび、
やはりメジャー団体のトップは無理だったなと思った。
近年はほぼリタイア状態だったが、
10月18日、肝硬変で亡くなった。
まだ53歳だ。
パイオニア戦士は、「戦士」なのか「戦志」なのか、
よくわからなかった。
パンフレットやチケットによって表記が違ったのだ。
そういう性格だったのだろう。
ここにもひとりのランディが、「THE WRESTLER」がいた。
冥福を祈る。

あの頃は光に満ち
everythig was happy in my life
トノバンさようなら。

かつて吉祥寺には、安くて美味しい定食屋がたくさんあった。
地元の人が学校帰りや仕事の帰りに毎日入れる、
リーズナブルな値段で選択肢の多い定食屋があちこちにあったのだ。
ぼくもけっこう愛用していた。
アシスタントといっしょにいったり、ひとりでいったり、
肉じゃがとかおしたしとか、サバ味噌に天ぷらに、
いろいろ頼んでご飯と味噌汁。
そういう店が、何軒もあった。
でも、いつの間にか減っていき、柴田食堂が閉めてからは、もう姿を見ない。
柴田食堂は、ちょっと年食った夫婦がふたりでやってたんだけど、
あまり美味しくないのが難点だった。
でも、吉祥寺最後の定食屋だったんだよな。
いつも奧の席には白髪のガイジンが座って、味噌汁を啜っていた。
あのガイジンはどうしたかな。
西荻には、まだ定食屋が残っている。
南口に、きんせいという店がある。

ここも定食屋だ。
入り口にメニューを書いた黒板が出ていて、中に入ると、ただテーブルが並ぶ、
典型的な定食屋だ。
今日は、生牡蠣のフライ定食がお薦めだ。
それにほうれん草のおしたしをつけて、1500円くらい。
やっぱり牡蠣は高い。
タルタルソースつき、とかわざわざ謳ってるが、ウスターソースのほうが美味い。
でも牡蠣はまずまず。

カウンターの奧から客の名前が飛んだりして、常連をしっかり掴んでるな。

「マンガ夜話」は、実は今期もう一回ある。
12月なんだけど、俺のクリスマスはどこへ、という日程だ。
12/21(月)24:00〜 井上雄彦「リアル」
  ※11/28(土)山梨県・甲府市 「甲府市総合市民会館 芸術ホール」で公開収
12/22(火)24:00〜 高橋留美子「犬夜叉」
12/23(水)24:00〜 志村貴子「青い花」

12月にも、公開収録がある。
もうじき応募用のサイトができる模様。
リアル井上雄彦は、スラムダンクに続いて、井上の二度目のお務めだ。
手塚治虫特集を除いて、ひとりの漫画家の作品を二度取り上げるのは初めてだ。
今まで、一度取り上げた漫画家はもう取り上げないという不文律のようなものがあったんだけど、
これでそれも解禁だな。

犬夜叉
高橋留美子も、「めぞん一刻」に続いて二度目。
全56巻だったかを読み返すのかと思うと眩暈がする。
井上・高橋に志村貴子青い花は、ちょっと意外な組み合わせ。
メジャー作品を入れなくてはいけなかったんで、こうなったけど、
悪くないよな。

今日はBSマンガ夜話第36弾の打ち合わせ。
NHKのBS2で、もう13年やっている。
次期シリーズはまだずっと先だと思ってたら、あっという間にもう来週だ。
今回は、再放送もセット。
よつばと!は、ついこないだやったような気がするが、もう再放送か。
ケロロ軍曹って前にやったことなかったっけ、と思ったら、
6月に福岡の公開収録でやったんだった。
つまり、まだ放映はしてなかったんだよな。
収録から放映までがこんなに空くのも珍しい。

リストランテ・パラディーゾの回のゲスト皆川ちかさんは、映画ライター。
もやしもんのゲスト加藤未央さんは、なんと東京農大出身らしい。

凄いなあ、アイドルらしいけど、やっぱり大根踊りとかしてたんだろうか。
リストランテ・パラディーゾはアニメにもなってるが、見ていない。
けっこう漫画に近い絵柄だったようだし、放映中に見てみたかったな。
そういえば、青い花もアニメをやっていて、
毎週見逃してたんで今夜こそ見るぞ、とテレビをつけたら、
もう終わっていた。
どうもアニメと相性が悪いなあ。

最近、吉祥寺には、ひとりでいける美味しいご飯屋があまりない。
もんくすふーずクラスの安くて美味しい店がもう少しあるといいんだがな。
パッサテンポもよくいってたんだけど、
最近はちょっと味噌と醤油に回帰していて、あまりいかなくなってしまった。
西荻には、これがけっこうあるんだよな。
今日は、そのうちの一軒、ぼん・しいくで夕食だ。


しかし、この手の店は、ひらがなの店が多いな。
いついってもすいてるんだけど、かといって寂れているという風でもない。
ぽつりぽつりとだけど、客はきている。
ここの晩飯は、定食が4種類。
今夜は、
○えびとニラとセロリのスープ餃子
○さつま芋のマッシュとミートローフ
    ○鮭とれん根としし唐のバターしょうゆ炒
     ○鶏とキャベツとひよこ豆のトマトクリーム煮
これが、各1050円だ。
ちょっと悩んで、鮭にした。

ぺろりと食べて、帰ってきた。
うーん、美味しい。

スポーツナビに、カマタマーレとFC東京の戦いのレポートが上がっている。
ほんとに後半戦はいい戦いしてたんだよな。
東京はメンバー的に苦しかったけど、それは理由にならない。
カマタマーレは、あの後半戦の手応えを持って帰って欲しい。
ナビにも出てたが、あとは全社次第なんだな。
頑張れカマタマーレ。

二丁目でゲイバーをやってるみっちゃんに誘われて、
国立演芸場に桂吉弥を聞きに行った。

吉弥は、NHKの朝ドラちりとてちんに出て急に名前が売れたけど、
もともと華があってうまい落語家。
関西なんで、東京にまではなかなか伝わってなかった。
時々聞きに行く桂吉坊と同じく、亡くなった
桂吉朝の弟子。
開演前に、ちょっと楽屋に顔を出す。
私服だと、吉弥は太めなんだよな、着物は似合うけど。
席に着くと、みっちゃんの店mf(メゾフォルテ)の常連客が、前から二列目に並んでいる。
今日は少ないが、それでもええと全部で4人か。
ぼくを入れて5人、全員が短髪髭メガネ。
みっちゃんとあとふたりは、重量級でかなり目立つ。
まあこのメンバーに挟まれて座ってれば、まちがいなくぼくもゲイだと思われてるだろうな。
まず桂さん都が「二人ぐせ」。
来年、師匠の桂都丸が「桂塩鯛」を襲名するのに伴って、弟子のさん都も「桂鯛蔵」を襲名する。
緩急なさすぎだけど達者なもんだ。
続いて吉弥が上がって「持参金」。
元は関西落語だけど、関東でもやる。
不細工な嫁に対する慈悲があっていい。
桂紅雀は「いらち俥」。
関東なら「反対車」だ。
ハイテンションで猛スピード。
桂枝雀の最後の弟子だ。
自殺はしそうにないタイプだな。
吉弥がまた出て「花筏」。
これも、関西でも関東でもやる。
中入り後はまた吉弥で「狐芝居」。
これは吉坊でちょっと前に聞いたが、細かいくすぐりも一緒で、さすが同門。
でも、吉弥のほうがいいんだよな。
芝居がいい。
いい声で芝居を演じるところがいいんだけど、吉坊はそのへんが平板で退屈だった。
声量が足りないし。
吉弥はやっぱりうまいなあ。
客席はオバサンがけっこう多く、いちいち感想をいうのがうっとおしい。
自宅の居間じゃないんだからなあ。
終わってから、全員で二丁目のmf。
さん都は専修大学、紅雀は酪農学園大学だそうだ。
吉弥は神戸大学だし、落語家も学士が多いなあ。
紅雀から枝雀の話を聞けたのがありがたかった。
吉弥には吉朝のことを聞こうと思ってて、忘れて帰ってしまった。
米朝東京事務所のマネージャーが面白かった。
しかし、最近ちょっと遊びすぎだな。

遺体確認を受け、TBSのひるおび!に出て、
50分の長い枠でしんちゃん関連の話をしてきた。
これで、もう話すことはみな話したので、
この件に関してのテレビはおしまいだ。
出演依頼はまだきているが、すべて断っている。
コメントも終わりだ。
今朝の読売新聞に臼井さんの追悼文を書いたが、
まだ51歳なんだよな。
若いなあ。
本人も、しんちゃん以外にもっともっと描きたいこともあっただろう。
いったいなにがあったのかは、結局よくわからないが、
今は、彼の冥福を祈るだけだ。
悲しい事件だった。

臼井儀人さんは、最悪の結果になってしまった。
まだ事故なのかどうかはわからないが、荒船山で見つかった遺体はご本人のものだったらしい。
ご家族が確認されたという。
残念だ。
衣類が臼井さんのものに似ているという報道はあったが、
いやまだわからないと思っていた。
同じ作品の長期連載は、身も心も疲れたと思う。
やすらかに眠ってください。
どうもありがとう。

ぼくがやっている数少ない漫画の連載「アルフィスタJ」が掲載されている
エンスー天国 VOL.2が出た。

もう書店に並んでるころだと思う。
本格エンスー漫画が並ぶ中、ぼくの腰砕けの車漫画が8ページも載っていて申し訳ない。
とりあえずこの本が続く限り連載は続けて、
久し振りに新作漫画の単行本を出そうと目論んではいるが、
さてどうなるか。
VOL.1よりは車を描くのに慣れたかな。
車って、面倒なんだよ、描くのが。

ビデオコメント取りにきていたTBSのスタッフが、
臼井くんらしき人物の遺体が荒船山で見つかったらしいと
今連絡があったといっていた。
まだ確認はできていないらしいが、
間違いだといいんだが。
死んではいけない。
生きていれば、また違うものが生み出せる。
吾妻ひでおだって、首を吊りそこねたからこそ、
今の大ヒットがあったじゃないか。
どうか間違いでありますように。

「クレヨンしんちゃん」の作者、臼井くんが行方不明になって以来、
その件についてコメントをくれという電話がひっきりなしにかかってくる。
そういわれても、つきあいがあったわけではないし、
新しい情報を持っているわけでもない。
もし遭難していたんだとしたらぼくは専門家ではないしね。
ぼくが話せるのは、ギャグ漫画家は大変だという話だけだ。
最近のしんちゃんは暗い話が多くなっていたりして、
ちょっと様子がおかしいんじゃないかということは、
密かに囁かれてはいた。
だから、長期連載であることもあって、
煮詰まっているかもしれないとは思っていた。
ぼくが話せるのは、それだけだ。
宗教については、
彼の中でどのくらいのものだったのかもわからないから、
外からは判断しようがない。
テレビだけでも既に6本ほどコメントを求められたが、
漫画を知らない人にいい加減なことを言われたくないので、
なるべく応えるようにはしている。
でも、話せるのはそれだけだし、どこで話すこともみな同じだ。
それ以上でも以下でもない。
それぞれの番組がどう編集しているかはわからないが、
ぼくが話すのはそれだけだ。
この後もまだ依頼がきているが、
ここに書いたこと以外話すつもりはないし、話すことも持っていない。
それは先にいっておく。
遭難ではないかもしれないなあという気もする。
一日も早く、いやあ道に迷っちゃってと出てきてほしい。
ギャグをやっていれば、みんなどこかで道は踏み迷うものだ。
どこに歩いていっていいものか、
歩いていないところがはたしてあるのかどうか、
わからなくなって苦しくなる。
でも、また道は見つかる。
もしかすると今までとは違う道かもしれないが、
新しい道は現れるものだ。
一度リセットするためにも、
出てこいよ臼井。

那覇で映画は、4本観た。
ほんとは、もう一本観たかったが、仕方がない。
映画を観るために那覇にいるわけじゃないからな。
観たかったもう一本はゆれるだ。

「ディア・ドクター」を撮った西川美和の作品だ。
これも評判がよかったけど見逃してたから、時間があれば観ようと思ってたんだけど、
いかんせん朝10時40分からの一回だけなんで、
ちょっと覚悟が要る。
まあDVDも出てるし、そのうち観よう。
とか思ってると、なかなか観られないで終わってしまうんで、
観られる時に見ときたかったんだけど、しょうがないな。

今回の那覇は、あんまりいい飯は食わなかった。
日々仕事してたせいもあるんだけど、映画をなるべく観ようと思ってたんで、
二度出かけなくていいように
夕食は味くーたーな総菜で済ませたりしていたからだ。
でも、多少は、美味しいものも食べた。
パンダ餃子は、那覇の飯の定番だ。
特に看板の餃子が美味い。

3種餃子10個と、中華丼。
問題は、味付けがくーたー気味なことだな。
あとで喉が渇くんだよな。
それからもうひとつの定番。
おもろまちのそば屋、てぃあんだーだ。
今日は、ふーちばーそば。
よもぎだ。

ふーちばーを練り込んだ麺も美味しいし、
トッピングのふーちばーも美味しい。
「てぃあんだー」というのは、手の脂ということだ。
そのくらい丁寧に心をこめて作ってるということだ。
ここのそばは美味いなあ。
つゆも美味しい。
吉祥寺に支店作ってくれれば通うこと間違いないが、
そういうものじゃないんだよな。

ディア・ドクターを観た。
鶴瓶がいいという話は聞いてたが、
ほんとによかった。
落語家は案外いい芝居をする人がいる。
やりすぎる人も多いが、鶴瓶は、凄くちょうどよかった。
田舎で神様といわれている医者が実はニセ医者だ、
という前提で話が進んでいくのが面白い。
最初から医者の正体がわかっているから、
登場してくる人物がみなカリカチュアライズされて見える。
終盤ちょっと綺麗に終われなくて長くなってしまったのが残念。
それと、刑事のひとりも、少し納得できなかった。
なぜニセ医者はニセ医者になったのか、
なぜ誰も見破ろうとしなかったのか、
というようなことを執拗に尋問する。
でも、それは刑事のすることとは違う。
ルポライターの役割だ。
だから、その刑事が尋問するたびに、
なぜそんなこと聞く必要があるんだと思う。
もちろん、ストーリーとテーマを浮き上がらせるためのものだ。
対象を浮かび上がらせるために
反対側から当てるライトのようなものだ。
刑事も、そういう性格だという設定でもある。
でも、それは違う方法でやったほうがよかったなあ。
余貴美子は、以前パオンのCMを一緒にやったが、
あの頃に比べると、かなり貫禄がついてたな。
ま、井川遥が可愛かったからいいか。

臼井儀人失踪については、結局、
日テレとフジでコメントした。
わからないやつにおかしなコメント出されるのが嫌だったしね。
早く出てこい


しんちゃん、どうしたんだ。
クレヨンしんちゃん作者の臼井氏が行方不明!
というニュースを見てびっくりしていたら、
日テレから電話がきてコメントをくれという。
コメントといってもなあ。
ニュースで読んだ以外に情報がなにもない。
事故なのか失踪なのか、まったくわからないのだ。
漫画家は追い詰められがちだという話くらいしかすることがない。
いったい、なにがあったんだ。
日帰り登山だとすると、そう遠くでもないだろうし、
高い山とか険しい山でもないだろう。
でも、山では何が起きるかわからないからなあ。
道を一本間違えただけで知らない場所に入り込んでしまう。
とにかく、無事を祈る。

イチローの記録達成の瞬間を、スポーツニュースで何度も見たけど、
マリナーズのスタンドがガラガラなのに驚いた。
大記録なのに。
まあ記録のヒットが内野安打だったことが象徴してるけど、
ピッチャーに敗北感はないだろうし、
見てる人にももうひとつ感動は薄いかもしれないなあ。
アメリカ人はなんでも力任せでガンガンやるのが好きだし。
当たり損ねでもヒットにしてしまうイチローが安打を量産しても、
記録を破られたって気がもうひとつしないのかもしれない。
でもやっぱり、偉大な記録なんだよな。
イチローもそろそろ、もう少し大きい街の大きいチームに移ってもいい頃だ。
もう少しいい目に遭わないと、なんだか見てる方も可哀想だよ。
任天堂にも充分貢献しただろうし、
来シーズンあたり、そろそろ移籍かな。
ニューヨークとかね。


さんかく山のマジルーを観た。
昼飯は質素だったんで、ちょっと栄養を摂っとくかと、
花笠食堂の沖縄定食1100円。

那覇の食堂で1100円は、かなり贅沢。
ここはよく利用するんだけど、なんか今日はちょっと味が微妙に違う。
揚げ物がいやに多いし、らふてーに甘い味噌なんかかかってる。
いなむるちは美味しいんで、まあいいか。
お茶は、微かに甘い紅茶。
これがよく意味がわからないんだよな。
さて、劇場は、客ふたり。
もうだいぶ長くやってるから、観る人はみんな見ちゃったのかな。
映画は、ファンタジーだなあ。
さんかく山は伊是名か。
ちょっとキジムンが取ってつけたみたいになってるのが気になる。
もっと自然と一体になってるんじゃないか。
マジルーはともかく、平良とみと進の夫婦が浮きまくってる。
マジルーは棒読みなのもなかなかいい。
自然の子だ。
ホテル・ハイビスカスの主役の子。
あの映画ではきじむんを探していたが、今度は自分がキジムンだ。
ゆり子はちゅらかーぎだけどちょっと抜けてて鼻の穴がデカイ。
仲間由紀恵みたいな印象だ。

沖縄の子かと思ったら、柴俊夫の娘か。
どうりでくどい顔。
のんびりしててよかったけど、ちょっと狭い世界を作ってしまったかな。
終わってロビーに出たら、「美代子阿佐ヶ谷気分」が始まるところだったんで、
何人はいるか見てたら、8人だった。
桜坂劇場も大変だよな。
頑張ってほしい。

おやつは、ドラゴンフルーツの白。

昨日はトークショーやった桜坂劇場で、
今日はMAN ON WIREを見てきた。

'74年にNYのワールドトレードセンターの二棟にワイヤーをかけて、
ひとりの男が渡った。
そのドキュメンタリーだ。
東京で見逃したと思ったら、那覇でやっていた。
綱渡り芸人プティの野望を叶えるために集まる恋人や友人たち。
長い時間をかけてビルに侵入し、機材を運び、
ついに決行する。
目も眩むような高いビルの上から、
一歩足を踏み出す緊張感は、見ている方の体も強ばるほどだ。
綱渡りは成功したが、
それで友情も恋人との愛も壊れた。
そのへんをもう少しでいいから描いてほしかったな。
プティは栄光を手にしたが、
その舞台となったワールドトレードセンターは、既にこの世にない。
「MAN ON WIRE」というのは、
裁判所に提出された訴状に書いてある言葉だ。
原作は、プティ自身の自伝だ。

昨日のトークショーの撮影を頼もうと思っていて、
すっかり忘れていた。
スタッフが携帯で撮っていたのをもらったけど、
ちょっと画質がいまいち。

今日観た「MAN ON WIRE」は、客が3人だった。
昨日が3人じゃなくてよかったよ。


那覇は、まだ真夏だ。
昼間は32度もある。
なにせ、水道の水の蛇口を捻ると熱湯が出てくる。
夜になればぐっと冷え込むかというとそんなことはなく、
ぐっと蒸し暑いままだ。
さて、そんな那覇の桜坂劇場で敢行されたトークショー。
おかげで盛況であった。
劇場のサイトには、何時からやるのかも、いくらかかるのかも、
映画を見ないと聞けないのかどうかも、なにも書いてない。
これでは客も来ようにも来られないのではないかと思ったのだが、
各自劇場に電話して聞いたり適当にきたりして、
なんとかなってたようだ。
さすがだなあ。
沖縄のイベント類はとにかく告知がいい加減なので、
自己責任でなんとかする習慣ができてるそうだ。
それも、いいような悪いような。
9時10分に映画が開始なので、
その10分くらい前にぼくも客席に座って映画を観る。
美代子阿佐ケ谷気分

うーん、主役ふたりが弱いなあ。
アベシンはこんな軽いやつじゃないだろ。
美代子役の町屋マリーは、案外素敵じゃなかった。
目が一重で細いせいだな。
映画と漫画が違うのはしょうがないが、
原作のどこにインスパイアされたのか、ちょっとわからないな。
20歳から現在まで描いてしまって、ちょっとしまらない。
阿佐ヶ谷時代だけでいいんじゃないかなあ。
映画が終わって、場内が明るくなると、客席は半分弱くらいは埋まってるかな。
舞台に上がって、みんなばらばらに座ってるんで、前に集まってもらう。
OHPでもあるといいんだけど、なにもないんで、
きっとこんなことだろうと資料を拡大コピーしてきた。
これを、話しながら場内に回す。
あの'70年代初頭において、アベシンはどんな存在だったのか。
アベシンがどんなにカッコいい漫画家だったか。
どう静かに狂っていったのか。
というようなことをほかの漫画家の話も交えながら話した。
ついでに、喫茶ポエムはなぜ日本中にチェーン店を広げられたかも。
2,30分くらいといわれてたんだけど、
お客も多かったので、1時間くらい話そうと思って、
ちょっとオーバーしたくらいかな。
無料イベントにしては大盤振る舞いだ。
最後に自分の著書
「漫画の時間」「漫画ノート」「秘密の本棚」の宣伝も入れて、
 
はいトークショー終了。
本を買ってくれた人にサインして解散だ。
ちょっとおとなしい客だったけど、
深夜零時終了という遅いイベントなのに、
3人抜けただけで、 ほとんど全員最後までつきあってくれた。
ご苦労様でした。

下北沢のタウンホールで、二日連続で落語会。
初日は、三遊亭白鳥。
地方の講演会でやってる話というコンセプトらしく、
新人営業マン相手の講演を延々とやるが、
ギャグ素人相手用の薄ーい話なので、さっぱり面白くない。
どうしたんだ白鳥。
その後、鶴笑。
ずーっと前にテレビかなにかで見たなあ。
こういうのは好きじゃない。
もう一度白鳥新作。
パッとしない。
どうしたんだ白鳥。
がっかりして帰る。
二日目は、林家しん平プロデュース公演3回目。
しん平は、無駄話はうまいなあ。
出演は柳家花緑と柳亭市馬、おまけに林家二楽。
家禄は素直でいい芸だと思うんだけど、
まだその先がないなあといつも思う。
人間国宝への道は、まだまだ遠い。
父親は抜いてるけどね。
若旦那をやりますと、「明烏」。
市馬は、わりと好きなんだよな。
おっとりしてて芸人んらしい。
「野球小僧」を歌ってから「大工調べ」。
啖呵が口舌はいいんだけど、人の良さが出ちゃうな。
今日は楽しく帰れた。
ところで、修正しといてくれるはずの桜坂劇場のサイトは、
相変わらず何時スタートなのか書いてない。
まあしょうがないな。
事故だと思って諦めよう。
沖縄ではこれでちゃんと進行してるんだ。
客が10人以上いたら、たっぷりやろう。

ナビィの恋」「ホテル・ハイビスカス」「白百合クラブ 東京へ行く」「恋しくて
を撮った中江裕司が、
また沖縄を舞台にした映画を撮った。
さんかく山のマジルーという。
これは、沖縄ではとっくに公開され、実は東京でも公開されている。
でも、きっとそんなタイトルの映画は知らないと思う。
それもそのはず、
「さんかく山のマジルー」は沖縄限定タイトルで、
東京を始めとする他の地域では、
確か「真夏の夜の夢」というタイトルで公開されているのだ。
 
どうしてそんなことするんだろうな。
きっとマジルーじゃ弱いとかわかりにくいとかいうことなんだろうけど、
これはわからなくてもいい。
ナビィと同じで、どんな意味だろうと思うところから始まるのだ。
もったいないことをしたなあ。
ポスターも見た通り、
マジルー版はマジルーをやっている女の子のアップだが、
真夏版は、若い女の子がメインだ。
沖縄色を薄める必要があったのかなあ。
マジルーのほうがヒットしたんじゃないかと思うんだがなあ。
桜坂劇場でまだやってるようなので、那覇にいる間に見てくるつもり。

12日のトークショーに関して、
劇場への入り時間の希望と、
その時に打ち合わせをしたいがどうかというメールが今朝届いていた。
いったいトークショーは何時に始まるのかということと
どのくらいの長さ話せばいいのかということを問い合わせておいた。
返事が来て、
21:10  上映スタート
22:40頃 上映終了
時間は20分から30分くらいを予定してるが、実質的にはどれだけ話してもいいらしい。
トークショーに料金はかからず、映画代だけで聴けるという話だった。
そんなこと劇場サイトにも書いてないんだがな。
何時開始か劇場サイトの告知に出てないからあれじゃお客がこないよと返事しといたら、
修正しますという返事はあったが、
深夜になってもまだ修正はされていないようだ。
さあて、お客さん何人いるかな。

12日の土曜日は、那覇の桜坂劇場でトークショーだ。

といっても、レイトショーの映画が終わってからやるんで、
たぶん11時前後からなんじゃないかと思う。
何分くらい話すのかもわからない。
30分か2時間かじゃ、材料も違うんだがな。
劇場のサイトには、トークショーの告知がいちおう出ているが、
何時からか書いてない……。
それじゃこられないだろ……。
まあいいや。
誰もいないところで寂しく喋ろう。
話すネタは、「美代子阿佐ヶ谷気分」
アベシンこと安部慎一の作品が映画化されたんで、
その原作と、時代状況について話そうかと思っているが、いってみないとわからない。
客がいたら考えます


こないだの選挙で、石川2区の森元を追い詰めた田中美絵子が、
風俗記事を書いてたのに続いて、エロ映画に出ていたとかいって話題になっている。
まあ別に役者はなんでも出るからなあ。
ライターは風俗記事でも書くし。
ぼくもAV嬢やデリヘル嬢なんかにさんざんインタビューしたもんだ。
そんなこと騒ぐ様なことでもないと思うけどね。
と思ってたら、田中恵美子の出てたという映画がわかった。
盲獣VS一寸法師だ。

なんだよー。
石井輝男じゃないかー。
なんの映画に出てたって問題ないけど、石井輝男ならなおさら問題なし。
俺だって出たかったよ。
網走番外地女体渦巻島ねじ式も撮った石井輝男だ。
  
それも石井輝男最後の作品だ。
問題というよりも、羨ましい。
叩くんなら、もっとほかのことで叩けばいいのに。
それとも、まだなにか隠し球でもあるのかな。

サンケイリビング武蔵野版という、タブロイド判の新聞がある。
新聞といっても有料のものではなく、
宅配の新聞と共に無料で挟み込まれてくる、いわゆるフリーペーパーだ。
あんまりちゃんと開いて読んだことがないんだけど、
ほとんどは広告とクーポン券とプレゼントなんじゃないかな。
記事もちょっとはあるか。
もうずーっと定期的に配られてるけど、
週刊だったか月刊だったか、なにせちゃんと見てないんで記憶がない。
サンケイリビングを見るたびに、
あの編集長はなんだったんだろうなあと、いつも思う。
もう20年くらい、いやもっと前か、覚えてないくらい前の話なんだけど、
ある日、仕事場にサンケイリビング武蔵野版編集長という人から
電話がかかってきた。
中年の女の人だった。
ぜひ一度お食事でも、と彼女はいうのだ。
そのころぼくの仕事は、90パーセント以上が漫画だったので、
なにかそこから依頼されてもできそうにないし、
会っても意味ないなあとは思ったのだが、
熱心に誘ってくれるのと、地元の媒体らしいのとで、
無下に断るのも失礼かなあと、時間を作って食事につきあうことにした。
編集長は、アラフォーくらいだったかな。
地味な人だった。
なにか仕事の話にでもなるのかと思ったが、世間話をするばかり。
いったいなんのために俺と会いたがったんだ、とかなり不思議だった。
大して話も弾まず、食事は終わった。
時間を無駄にしちゃったなあと帰ろうとしたら、
彼女はバッグから財布を出しながらいうのだ。
「では、お勘定はワリカンということで」
もちろんぼくはにっこり笑って財布を出して、自分の分を払った。
自分で食べたものは自分で払わなくちゃね。
仕事じゃないとしたら、彼女はなんのためにぼくを呼び出したのか。
ブレーンとして抱えておきたいとかそういうことかなあとも思ったが、
その後、その編集長からは、電話一本なかった。
あれから長い長い時間が経ったが、
未だに、彼女の意図は謎のままだ。


東京MXテレビという、東京ローカルというのも憚られるテレビ局がある。
ぼくもかつて番組をやっていたことがあるが、ほとんど誰も見ていない。
今だって、そう視聴率が上がってる気もしないが、
そのMXテレビで、町山智浩オセロの松嶋が番組をやっている。
「未公開映画を観るTV」というのだが、
アメリカ製のドキュメンタリーで、
まだ日本未公開のものを、2週かけて全部放映する。
町山は解説で、松嶋は山の賑わい係。
今週は、何十年にもわたってストーキングを続けた男のドキュメンタリー
CRAZY LOVE
だ。
これは前に紹介記事を読んだことがあって、こんなことがと驚いた映画だ。
今日は前編を見たんだけど、まだ肝心なところは出てきていない。
来週驚くことになる。
でも、ぼくは今日もけっこう驚いたのだ。
前に読んだ記事は文章だけだったので、登場人物の絵面は見ていなかった。
どんな顔をしてるのか知らなかったのだ。
若い絶世の美女が、変質者の弁護士に何十年も追われる話なのだが、
その絶世の美女のことを彼女の友人達が、物凄く褒めるのだ。
とてつもなく美しかったと、口を揃えていうのだ。
ストーカーの男が彼女リンダを見初めたのは公園で、
この世にこんな美しい女性が存在したのかと思ったとかいっている。
でも、そう美しくないのだ。

↑この写真はまだわりと綺麗に見えるけど、
21歳ころの写真を見ても、若干地味なオバサンみたいなのだ。
ガイジンは老けて見えるというのを差し引いても、そう大したことはない。
この子に人生を懸けるのはちょっとなあと、首を傾げてしまうのだ。
スター・ウォーズレイア姫が出てきた時に、側近が呟く。
「なんてお美しい……!」
でも、レイア姫って美しかった?

個性的な顔ではあるけど、美人じゃないよなあ。
アメリカ人とは、美醜の感覚が違うんだろうけど、これほど違うとは。
来週は那覇にいってて見られないけど、
まあそんなに美しくないからいいや。
ちなみに、数十年経ってリンダは、タモリになってしまった。

BGMは「リンダ」だった。
ジャン&ディーンじゃないバージョンだったけど。

サッカー日本代表惨敗……。

オランダも、FIFAランキング3位は伊達じゃない。
日本の40位も、その通りだったけど。
前半は日本と五分だったけど、本気になったら日本は手も足も 出なかった。
誰かもう岡ちゃんクビにしてくれよ。
前半飛ばしたから後半は足が動かなくなって、中盤スカスカ。
オランダにいいように動き回られても、日本選手はついていけない。
ゴール前に易々とボールを運ばれて、ガンガンシュート打たれて3点も取られてるのに、
岡ちゃんは見てるだけか。
なんのために控え選手連れてったんだ。
飾り窓でも観に行ったのか。
フレッシュな選手いくらでも使えるのに、
疲れ果てた選手で最後まで闘わなくてはいけなかった理由はなんなんだ。
まったく、オシムが倒れてなけりゃなあ……。
まあ試合中ジャージじゃなかっただけよかったか。

今年も高松のカマタマーレから、版権料の讃岐うどんが届いた。

一年分というほどではないが、一週間分くらい届いた。
さっそく今日の昼飯は釜玉だ。
カマタマーレは、今年も天皇杯の切符を手に入れた。
羽中田くんが監督になった去年は二回戦まで進んだが、それまでは一回戦止まりだ。
今年はどうなるかな。
四国リーグでは、9勝1敗で、
ヴォルティス・2ndに次いで2位につけている。
去年は優勝だったし、今年も残り、優勝目指して頑張って欲しいもんだ。
もっとも、全国地域リーグ決勝大会では一次リーグ止まりだったし、
まだまだ先は長い。
J入りしたら、ぼくのキャラも版権料を貰うことになってるが、
今はまだうどんでいいから、一歩ずつ進んでほしい。
カマタマーレでは、ぼくの描いたキャラ入りグッズも売っている。

スポンサーも厳しいみたいだから、みんなで協力しよう。

銀座の松屋でやっている赤塚不二夫展にいってきた。
原画も豊富で、写真もたっぷり。

マニアックな楽しみはそれほどでもないけど、赤塚キャラは充分に楽しめる。
あ、でも、「墨汁一滴」の現物もあったな。
トキワ荘時代の写真は誰が誰か考えたりするのもマニアックだな。
あとは、いろんな人がシェーやってる写真がずらりと並んでるんで、
微妙な間違いを見つけたりするのも、マニアックといえばそうかも。
'70年前後の赤塚というか不二夫プロのメインの絵は、
完成されていて美しい。
造形も綺麗だし描線も流れるようだ。
あれは高井研一郎あたりだろうか。
長谷邦夫さんにでも聞いてみよう。
原画で一番多かったのは、天才バカボンだったかな。
パパは最終兵器だよな。
会場を出たら、物販が凄かったな。
これほど商売しなくても、とは思ったけど、
それだけ赤塚キャラが今も愛されているということでもある。
全盛期は40年近く前だから、息の長い人気だ。
ウナギ犬ニャロメのフィギュアはちょっとよかったな。

こないだ紹介した
忍者武芸帳は、反響が大きかったなあ。
もう買ったというメールがすぐいくつもきたし、
全巻予約したって人もふたりもいた。
あれは今までだって出てたんだけど、
今回のは、あの作品が世に出て50周年の記念刊行だ。
力の入り方が違う。
http://www.shogakukan-cr.jp/bugeityou/top.html
古い作品は、だんだん書架の片隅で埋もれていくことになるけど、
埋もれてはいけないものもある。
白土三平作品も、そのひとつかな。
あと、ぼくの作品もね。
どうも埋もれがちなんだよな。

神楽坂上のシアターイワトで、「もぐら町1丁目」を見てきた。
前川麻子の作・演出だ。

前川とも長いつきあいだ。
20年以上前に、前川がアルバイトにライターをやってた時に、
うちにインタビューを取りにきて、
芝居を見てくれというんで顔を出したのが始まりだ。
18歳で「品行方正児童会」という劇団を立ち上げ、
作・演出家、役者としてばたばたと駆け回っていた。
あれから、不倫したり出産したり結婚したり結婚したり結婚したり結婚したりと
いろいろあって、現在に至る。
まあ人格的には問題があるが、いいやつだ。
1994年に、『主婦マリーがしたこと』という芝居をやるんで出ないかと誘うので、
渋谷のSEEDホールで15ステージやった。
あの時は稽古が大変だった。
仕事して稽古してまた仕事して。
フラフラだったがなかなか楽しい経験だった。
変質者の役だったけど。
2000年に、鞄屋の娘という小説を書いて

小説新潮長編小説新人賞を受賞して、
今も小説は書いてるようだ。
打ち上げでは、出演者の渡辺真起子や、
彼女も出ている「主婦マリー」の出演者も何人か顔を出して、
もちろん演劇関係者も山ほどきて、

いつ終わるか判らなかったので、11時前には退散してきた。
仕事もあるし。
「もぐら町1丁目」は、去年やった「もぐら町」の続編だ。
いい年したオヤジたちが集まって、ぶつぶついってるだけの芝居なんだけど、
去年も今年も出来がいい。
芝居はこういうのがいいな。
まあ他のタイプだっていいんだけど、うまくやってるなとにやりと笑って帰れるのがいい。

福本伸行を読み返してるんだけど、
初の少年週刊誌連載賭博覇王伝 零はいつ再開するんだろうな。
↑初じゃなかったな

いったい、人気はあったのかなかったのか、どっちなんだろう。
少年マガジンの読者は、福本の毒にちゃんとついていったのかな。
少年誌もずいぶん昔とは違うタイプのものも載せるようになったけど、
これはやっぱり、異質だよな。
今時この絵柄もね。
早くまた連載再開しないかな。

逝く夏を惜しんで、西荻の甘いっ子で、かき氷を食べてきた。
ここはいわゆる甘味屋なんだけど、
夏のかき氷が最高に美味い。
特に、いちごは、ありもののシロップではなく、
果実を使ったソースをたっぷりかけてて、非常にグー。

これを食べなくては、夏ではない。
うちの愛知県の実家の近所にも、最高のかき氷を食べさせるところがあるんだけど、
今年はいけなかったのが残念すぎるほど残念だ。
それは、「せんじ」という無色のシロップをかけた氷だ。
地域によって、「すい」ともいう。
これがうまいんだよなー。
もう夏は終わりなので、また来年のお楽しみだ。

うわ。
いきなり押尾釈放か。
わかりやすすぎだろ、それは。
森-平沢の力が温存され、民主党が力を持つ前という絶妙のタイミングか。
これで死んだ30歳ホステスは死に損なのか。
3時間の空白はどうなるんだ。
ホステスの携帯電話はどこいったんだ。
森の息子はどうしたんだ。
みんな知らん顔なのか。
うーん、それで通るのかなあ。
ちょっと疑問。

308か。
もっといくかと思ったが、それほどでもなかった。
自民は、もしかするともっと惨敗かと思ったが、
3桁119。
それでも、充分劇的な変化だ。
民主党は、新しい政権党になれるのか。
あるいは第二の自民党になってしまうのか。
どうも政権にいた経験のある議員を頭に据えてる限り、
また自民党みたいな体質になってってしまうような気がするな。
でも、とりあえずここで戦後ずっと続いた政と官の癒着が一度切れた。
これが大きいよな。
しかし、森も古賀も当選したのが驚きだ。
あのへんはしぶといな。
権力に懸ける執念を感じる。
森と平沢が生き残ったことで、
押尾はこれでうやむやになるかもなあ。
桃太郎方面には、首の皮一枚つながった選挙だったかも。

さあて、いよいよ選挙だなあ。
どうなるのか、日本はどちらに進むのか、この目で見られるのは楽しみだ。
前回の小泉郵政選挙は異常な興奮の中で行われたけど、
今回はもっと極端な結果が出そうのに、日本人の間に興奮が少ないような気がする。
それは、もし民主党を圧倒的に選ぶ結果になったとしても、
それは民主党を積極的に選んだ結果では決してないというところにあるんじゃないか。
自民党にはもうおさらばしたい。
あるいは重い罰を与えたい。
それが結果として民主党を選ぶという形になっただけで、
民主党を選ぶために自民党を落とすわけではない。
それが、熱狂がない理由だな。
さて、問題は明後日からだ。
民主党がどれほど勝つのかわからないが、
うまくやっていけるのか。
必ずしも支持できないマニフェストもけっこうあった。
票は入れつつも支持はしていない国民とどう向き合っていくかが、
大きな課題となるだろう。
小沢が天下取ったと勘違いして暴走し始めると、
またひと騒ぎあるだろうな。

8月の3日に、東急百貨店の吉祥寺店で、
なんとエレベーターが開かなくなってというか止まらなくなって、
客を乗せたまま30分も5階と地下3階の間を上下し続けたらしい。
怖ろしいなあ。
それを東急はバレるまで発表しなかったんだけど、
マネージャーは
「お客様一人一人に連絡先を聞き、おわびにも伺い、納得していただいている。ただちに修理を行った」
なんてことをいってるらしい。
それは違うよなあ。

うわー、これはまいった。
忍者武芸帳じゃないか。

小学館クリエイティブから復刊第一巻が届いたんで、
つい夢中で読みふけってしまった。
原本から復刻して、デジタルリマスターして、凄く綺麗。
綺麗だし紙もいいし、初めて原本を読んだ時よりも綺麗すぎって気もするくらいだ。
「忍者武芸帳」は「影丸伝」と副題がつくくらいで、
影丸という希代の英雄の物語でもある。
影丸はほんとに好きだった。
白土三平のもう一つの代表作カムイ伝よりも、ずっと好き。
人間が生き生きしている。
キャラ立ちしてるのだ。
影丸の影武者達もいいよなあ。
個性を殺した影武者でありながら、個性が際立っている。
蔵六なんか大好きだ。
あのころ、新刊が出るのを待ちかねて読みふけった。
何度も何度も読んだなあ。
貸本だったから、すぐに返さなくちゃいけない。
おまけに、ぼくが借りたんじゃなくて、近所の鈴木満男の借りたものの又貸しだ。
ぼくは0マン白いパイロットとかの手塚系を借りて、満男からは白土系を借りた。
少ない小遣いで、そうやってやりくりして漫画を読んでいたのだ。
「忍者武芸帳」はその後何度も読んだし、
今もワンセット手元にある。
でもこれは、何度でも読みたくなる本なんだよなー。
しかし、ほんとに印刷綺麗。

やれやれ。
復活した。
結局、もう熱は下がっていたので、タミフルはいちおう二粒飲んだだけだ。
インフルだったのかどうか、よくわからないが、
インフルにしては熱が下がるのが早すぎるような気もする。
実質ひと晩だけだったからな、熱があったのは。
おまけに、熱以外はほぼなんにも症状がない。
まあよくなったからいいことにしておこう。

タミフルを初めて飲んだ。
まだ二階から飛び降りてない。
ここんところずっと忙しくて、
昨日は朝の10時半に寝て2時半に起きた。
そしたらなんだか熱っぽかったので、
計ってみたら37度8分あった。
まだ上がりそうな感じだったので、近所の医者にいったんだけど、
熱がちょっとあるだけで、ほかの症状がなにもないんで、
とりあえず軽い解熱剤だけもらって帰った。
そしたら、日暮れからぐんぐん熱が上がり始めて、
8度5分まで上がった。
熱だけでほかにはほとんどなにも症状がないんだけど、
これだけあると、熱で皮膚が痛いし腰が痛いし、
けっこう辛い。
朝になって、また医者にいった。
とにかく熱だけなんで、医者も首を捻って、
とりあえずインフルエンザの検査をした。
細くて長〜い綿棒みたいなのを、
鼻の奥に入れて、粘膜を採取する。
それを検査したんだけど、反応は出なかった。
インフルじゃないということだ。
さて悩ましいですねえと医者が腕を組む。
検査には出なかったけど、軽くインフルにかかってるんじゃないかと、
医者はいうのだ。
タミフルを飲んでおきましょう。
インフルの検査は、それほど精度が高くないらしい。
40度くらい出てると、はっきり検査にも出るけど、
このくらいだと出ないこともあるという。
それで、タミフルを貰ってきた。
7度5分以下が2日続いたらもう飲まなくてもいいという話だったけど、
医者から帰ってきたら、もう7度2分になっていた。
でもいちおう飲んどくかな。
初めてだし。
二階から飛び降りませんように。

熱が出た!
8度5分!
新インフルか!
続報を待て!

読売新聞のコラムを書いてたんだけど、
これが御用牙についてなんだよな。
もうみんな覚えてないだろうなあ。
'70年代最大のマニア誌ヤングコミックの看板連載だった。
これが大ヒットしてくれてたおかげで、
ぼくらは好き勝手な漫画を描きまくることができたのだ。
ヤングコミックは漫画マニアの支持が大きい漫画誌だったが、
「御用牙」があったおかげで、商業的にもまずまずの成績を収めていた。
小池一夫が原作で、神田たけ志が絵を描いている。
これがカッコよかったんだ。
特に、一ページ大の大アップにはまいった。
顔だけでページが保つのが凄い。
あれができるやつは限られてるなあ。
映画にもなったけど、半蔵は確か、勝新太郎だった。
ぜんぜん合わなかったな。

志村貴子の「青い花って、アニメになってるんだな。

まあ濡れ場もないし、絵にはしやすいかも。
調べてみたらフジテレビで水曜の夜中にやってるから、ちょっと見てみよう。
どんな風に作ってるんだろうな。

今朝は、マイミクの日記に、
やたらとこのタイトルが並んだ。
「緊急地震速報!」
寝てたら、あるいは寝ようとしてたら、
いきなり携帯電話から妙な音が流れてきてびっくり、
というような内容だ。
それが、緊急地震速報だったわけだ。
誤報だったけど。
でも、うちにはこなかった。
そんな速報、うちの携帯電話からは流れてこなかった。
気づかなかっただけか、と思ったけど、
特に着信履歴にもない。
あれはなにか契約でもしてないとこないもんなのかな。
あるいは、新型の電話じゃないと駄目とか。
うちのは、ドコモのSO903iだ。

2006年の11月発売だから、
買ってからはたぶん2年半くらいだ。
充分新しいと思うんだけど、
これを持ってる人は、既に滅多に見かけなくなっている。
みんな買い換えが早すぎだよ。
これではもしかすると、緊急地震速報には対応してないんだろうか。
別にいいんだけど、
なんとなく仲間はずれになってるみたいで寂しいな。

近所の今岡さんに、鯛焼きをもらった。
白い鯛焼きではない。
あれは、もう二度と食べる気はない。
もらったのは、恵比寿のひいらぎだ。

尻尾までぎっしりアンコの入った、香ばしい鯛焼きだ。
やっぱり、鯛焼きはこうでなくちゃなあ。

プロレス団体DDTの、両国国技館興行にいってきた。
5時間になんなんとする長時間興行で見るのもくたびれたけど、
やってる方もずいぶん疲れただろう。

DDTはいわゆるインディ団体なんだけど、
着実に力をつけていき、ついに大箱両国に進出した。
どのくらい客を集められるかなと多少心配もしてたんだけど、
まずまずの客数だと思う。
この不景気な時期に、あれだけ集められれば、満員マークを打ってもいい。
興行自体も盛り上がって、なんと来年も7月に両国進出第二弾が決定した。
手応えがあったんだな。
メインの飯伏とHARASHIMAでは、勝った飯伏が観劇して言葉に詰まっていた。
感情の薄いやつだなと思っていた飯伏でも、
あの大きな会場に集まった客の前でメインイベントを務めるのは感慨があったんだろう。
という話は、また今度。
ちょっと忙しすぎで思い出してられない。
とりあえず、DDTのレスラー・スタッフ諸君、お疲れ様。
そしてありがとう。

なんとなくネーネーズを聴き始めたら止まらなくなって、
一晩中ずっとCDを掘り出して聴いていた。

もちろん、初代の方だ。
'91年にCDが出た。
沖縄音楽を少しずつ聴いていた頃で、
でもなかなか聞き方が判らなかった頃だ。
片っ端からテープを買い、片っ端から聞いてはいたが、
まだ面白さがよく伝わってこなかったのだ。
このネーネーズも、なにかわかるかなと思って買ってみたのだ。
どんな音楽かというと、沖縄民謡の若い歌い手を4人集めて、
知名定男がプロデュースしたのだ。
洋楽をかなり取り入れたりして、島唄に馴染みのない人にも聴けるようにした。
それでも、歌のうまさはわかる。
知名定男のプロデュースも案外よかった。
島唄も入れつつ、オリジナルというか島唄風ポップスみたいなものも入れた。
それが聴きやすかった。
何度か生歌を聞きに行ったが、その声の凄さには驚いた。
鍛えた声ってのは、こんなに凄いのかと思った。
はあーっと声を出すと、ライブハウスの一番後ろにまで、波動砲のようにドーンと届いた。
少し後に、りんけんバンドもCDを出し、
エイサー風の太鼓が面白くて、こちらもずいぶん聞いたけど、
やっぱり感心するのは、ボーカルの上原知子の鍛えた声だった。

その後たくさん聞いたおかげで島唄も面白く聴けるようになった。
このふた組のおかげだな。
ネーネーズは、寂しい歌が多かった。
コザ dabasaに入っている
「あめりか通り」「黄金の花」「真夜中のドライバー」を今聴いてるんだけど、
切なくなる歌だ。
コザにはインド人の洋服屋が多いよな。
当分、毎日聴くような気がする。
二代目はほとんど聴かなかった。
その後どうしてるのかな。

けらえいこのあたしンち関連で、原稿を書いてるんだけど、
あれだけ長く連載やってるのに、来月出るのがやっと15巻なんだな。

まったくのんびりしてるよ。
売れてるからのんびりペースでいいんだろうけどね。

下の写真を見てスラムだと思った人もいたようだが、
そうではない。
ここは市場の外側。
古い建物を修理に修理を重ねて使ってる内に、
こうなってしまったのだ。
倉庫を勝手に増築したりね。
ここだけ見ると、確かにほんとに貧民窟かって印象だが、
一歩外に出れば、まあわりと普通の家が並んでいる。
向かいは戦後から続いてた旧赤線地帯だから、高級住宅街とはいいかねるが、
多少庶民的なだけで、貧乏人しかいないわけではない。
住みやすい気楽な一帯だ。
そして、那覇の中心街の国際通りからも、実は5,6分しか離れていない。
那覇は小さな街なのだ。
金持ちも貧乏人も、みんな一緒に暮らしている。
そこが面白いんだよな。

この間那覇に滞在してた時には、隣が大火事になった。
近所という意味ではなく、ほんとに隣がゴウゴウ燃えて、
うちのマンションも壁と配電盤が燃え、
その後延々と停電が続いて大変だったのだ。

今時、何日も停電になる文明国もなかなかない。
その後、元交際相手の母親を殺して那覇に逃げた男が、
那覇ジュンク堂の脇で逮捕された。
ニュース見てたら、おおいつも通ってるあそこじゃないかと
ちょっとびっくりした。
昨日、また驚いたニュースがあった。
市内のガーブ川を調査中の作業員が、鉄砲水に流されて行方不明って、
おいそこってうちの真向かいじゃないか!

うちの真向かいの農連市場を流れている川だ。
農連市場は、今はもう寂れてしまって
近い将来立ち退きもあるらしいが、
昔は栄えていたらしい。
もともとは、近在の農家が作物を持ってきて売ったところだ。
今も農産物が多いが、
それ以外の生活雑貨も売っている。

そうか、あそこでなあ。
川とはいっても、
コンクリートで固めたただの大きい溝だからな。
水が出たら逃げ場もないだろう。
行方不明者の捜索は、那覇ジュンク堂の脇から入ったらしい。
あのあたりは蓋をかぶせた暗渠になってるからな。
新型インフルも、
沖縄は他地区の20倍くらいの発症率らしいし、
那覇もいろいろ起きるなあ。

最近、週刊アスキーなんかをパラパラ見ていると、
目に飛び込んでくるのは「オリンパスペン」だ。
といっても、これではない。

これは昔うちにもあった。
大ベストセラーになったハーフサイズの名機だ。
ズイコーレンズだよな。
気になってるのは、この名機ペンの名前を戴いた新しいマイクロ一眼だ。
つまり、こっちの新オリンパス・ペンだ!

小さくて可愛いよなあ。
どこまで使えるのか、まだインプレッションが少なくて、もうひとつわからないけど、
でも、このサイズと形だけでもいいかも。
一眼レフ持って歩くの大変だもんなあ。
うちにもいくつか、死蔵されてるものがある。
フィルム時代のだけど。
あの重くてデカイのを持って歩くのかと思うと、
どうも面倒になってしまって、
つい小さいデジカメで済ませてたんだよな。
こんな

LX3も、使い勝手がよくて気に入ってるんだけど、
新ペンはやっぱりいいなあ。

桜坂劇場のトークショーの件なんだけど、
さすがに劇場側もこれではいかんと判断したらしく、
会員誌にこんな大きな訂正紙を挟んでくれたらしい。

これで、誰もいないところで話すこともないであろう。
よかった……。

ここ何年かは、モーニングが面白いという話を書いたことがあったが、
この面白さは、目配りがきいてるということなんだよな。
大手資本のメジャー誌ではあるが、
マイナーな本にまで注意して、新しい才能や目新しい才能を見つけてくる。
マイナー誌で描いているのには、それなりの理由がある。
そのそれなりの部分をメジャー仕様にするわけだけど、
それだと面白さがなくなってしまう描き手も多い。
面白さを残して、多数読者にも適応できるような要素を探るというところが、
モーニングのうまいところだ。
でも、そんな小手先の小細工をしないでやってる漫画家もいることはいる。
好き勝手やってるなあといつも思ってるのが、すぎむらしんいちだ。
こいつはいつも、カッコいい。
今やってるディアスポリス-異邦警察も、とにかくカッコいい。

物語は、なんだか長くて必然性があるんだかないんだかよくわからないが、
その物語はすべて、すぎむらしんいちのカッコよさを引き出すためにあるのだ。
いや原作者はそんなこと考えてないだろうけど。
でも物語がなんだかよくわからないから、
すぎむらしんいちを読んでしまうのだ。
ちなみに原作者のリチャード・ウーは確か長崎尚志だ。
ずーっと追っていれば、それなりに面白い話ではあるんだけど、
週刊誌でやるなよってロングレンジのゆっくり進む話だ。
だから、すぎむらしんいちのやりたい放題をたっぷり楽しんでしまう。
カッコいい絵だよなあ。
カッコいいキャラクター。
カッコいい構成。
ずっと前からカッコいい。
ここんところのモーニングは、これとGIANT KILLINGかな。


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