【W杯
in カシマスタジアム】
うーん、まさかイタリアがクロアチアに負けるなんて。
それも、俺の目の前で負けるなんてー。
いやー、なんだか凄い試合だった。
4年前にはあんなに強かったクロアチアも、世代交代に失敗して、
すっかり年寄りばっかり。
スター軍団イタリアにはとても勝てないな、と思っていたのに、
あの鋭い攻めはなんだ。
カテナチオを切り裂いて、ゴール前に迫る。
何度会場中が総立ちになったことか。
東京駅から、鹿島神宮まで直行電車が出るという情報があったので、
それに乗ろうと、中央線を降りたら、もう東京駅構内はW杯だった。
顔にペイントして、イタリアやクロアチアのユニフォームを着た各国の男女が、
既に盛り上がって歌っている。
ああ、もう始まってるー、と
駅員に騙されてグリーン券を無駄に買わされつつ、電車に乗って、一路鹿島へ。
電車の中は、99パーセントがユニフォームを着たサッカー客。
知らないで乗ってきた客が、驚いている。
そりゃそうだ。
∇
シャトルバスでスタジアムへ。
窓からスタジアムが見えると、もうワクワクする。
でも、バスから降りると、そこは村祭り。
近未来のようなスタジアムの向かいは、キャベツ畑だ。
バスの降車場前は広場になっていて、テントがたくさん張られている。
焼きそばとかお好み焼きとか焼き鳥とか鮎の塩焼きとか、
あらゆるドメスティックな食い物が売られている。
これはほんとにW杯なのか。
∇
電撃のギュウゾウは、今日はピザ屋の恰好でくるといってたのに、
普通の服装だった。
いや、普通の服装に、クロアチアの国旗をマントにしている。
どうしてかというと、イタリア人と喧嘩して、急遽イタリアファンをやめて、
クロアチアに肩入れすることにしたのだ。
変なやつである。
ああしかし、まさかイタリアがクロアチアに負けるなんてなあ。
クロアチアは確かに、いい闘いをしていた。
4年前のメンバーを引きずって、世代交代に失敗した
白星配給係かと思っていたのに、
再三ゴール前に押し寄せて、ついにイタリアを打ちのめした。
まあちょっと審判の問題もあったような気がするが、
人間の判定に頼る競技では、仕方がない。
会場は、イタリアがリードし、クロアチアが点を入れるたびに、
ガイジン日本人中国人いろいろ入り乱れて大騒ぎだった。
会場の95パーセントはイタリアサポーターだったんで、
特にイタリアの危機で大騒ぎだった。
帰りは、観客はなんだか気勢が上がらず、
バスで帰ってきたんだけど、みんな眠っているようだった。
途中でブラジル戦を流し始めたので、やっと目を醒ました。
やっぱりブラジルは強い、というか、中国が順当に弱い。
イタリアが負けて、フランスもポルトガルもアルゼンチンも、
どうもいまいちだ。
今回のW杯は、どうなってしまうんだろうなあ。
ところで、スーケルって、ミルコ・クロコップの義理の兄だっていう話、知ってた?
∇
それにしても、許せないのは東京駅の駅員だ。
カシマスタジアム号には自由席のグリーン車がついてて、
駅員に聞いたらグリーン券を買った人を優先で乗せるというんで、
じゃあ買ってきますといって、ダッシュで券売機にいって買ってきて、
並ぼうとしたら、もう席はとっくにいっぱいでないという。
買いに行ってる数分の間に、もちろん並んでる人は増えたけど、
数人くらいだった。
教えた駅員もいっぱいだといった駅員も同一人物だ。
こういうのを詐欺というんじゃないか。
どうも国鉄は、昔っから、駅員の程度の低さで酷い目に遭うことが多い。
まだ日の丸気分が抜けないのかな。
▽
いろいろ情報を提供してくれた人たち、みんなすごく参考になりました。
おかげで楽しいW杯だった。
どうもありがとう。
▽
一夜明けても、まだ鹿島が面白かった余韻が続いている。
今日もやらないかなあ。
カシマスタジアムは、芝が凄く綺麗だったし、
どこから見てもほんとによく見える。
ぼくの席は、カテゴリー3だったから、決していい席じゃないんだけど、
最前列だったせいもあって、ほんとに見やすかった。
試合もよかったし、いい思い出になった。
【W杯2002】
ああ面白かった。
ドキドキさせられたけど、日本が勝って気分がいい。
友人のイラストレーターヨコチンこと横山宏が、
50インチ100万円の液晶ディスプレイを買ったんで、
今日はそれで日本戦を見た。
広くてデカイ画面で、隅の選手まで見られるのは、
凄くわかりやすい。
∇
それにしても、稲本はラッキーボーイになりつつあるな。
ぜんぜんよくなかった柳沢の、唯一のいいプレイを受けて得点するとは。
アーセナルで場所を与えられるだろうか。
柳沢は、倒されすぎだ。
FWの役割は、もともと果たしていない。
ポストというよりも前にいるMFみたいなもんだったが、
ボールを持って走り出すと、相手DFにすぐ倒される。
イライラが募る。
パスはうまいし、スペースは作れるが、FWの役割はそれじゃないだろう。
梨花の呪いがまだ続いてるのか。
中田はさすがに倒れない。
今日も一番よかった。
視野が広い。
ボールをキープできる。
いいパスを出す。
マウスが見えたらシュートを打つ。
さすがに世界クラスだが、このクラスが、世界にはごろごろいるんだよなあ。
∇
明神もよかった。
よく働いていた。
小野はカルピンを止めていた。
宮本も、今日は命を賭けて最終ラインの上げ下げに注意していた。
ゴンは、大歓声と共に出てきて、物凄くブサイクで下手なチェイシングで
ロシア選手を混乱させた。
みんなよかったなあ。
帰りに、吉祥寺駅周辺を通ってきたら、大騒ぎになっていた。
まあ、今日はいいや。
タイソンは、ちょっと残念だったけど。
∇
いやなんだか、凄いゲームだったなあ。
宿命の闘いイングランド対アルゼンチンは、死闘だった。
特に後半、アルゼンチンの全員攻撃イングランドの全員守備、
なんだかゴール前に何人いるんだって大混戦だった。
永遠に終わらないのではないかと思うほど、
アルゼンチンはボールを回しながら攻め続ける。
息詰まる闘いだった。
優勝の呼び声も高かったアルゼンチンは、これで苦しくなった。
W杯は、面白い。
∇
オーウェンはしかし、速かったなあ。
DFを振り切ってゴール前にいくスピードがとんでもない。
ベッカムは、4年前の思いを晴らしたな。
シメオネの顔を見せてほしかった。
ベロンが外れたのはなぜだろう。
クレスポが先発のほうがよかったのか。
しかし、一番気になったのは、シメオネってノゲイラ兄弟とそっくりだなということだ。
ところで、チラベルトは、さすがに衰えたのか。
あれではJリーグも喚ばないな。
∇
フランス大丈夫か。
ジダンがいないだけで、こうなってしまうのか。
いや、10人であそこまでできたのも、フランスだからか。
レコバとバルテズの一騎打ちも凄かった。
なんにしろ、今日点が取れなかったということは、
最終戦で何点取るかに、すべてかかっている。
王者フランスが予選リーグ敗退……?
まさかねえ。
これで、韓国とフランスの間に、新たな確執が……。
▽
おいおい、なんだかスペイン−南アフリカはすごい。
南アのキーパーがいきなりミスした時には、もう終わりかと思ったのに、点が入る入る。
ラウルひとり日本にくれないかな。
結局、南アは本戦出場を逃した。
いくのは、スペインと、チラベルトが頑張ったパラグアイだ。
日本もいくぞー。
でも、チュニジアが調子を上げてきてるだけに、ちょっと怖い。
呪いかけられてるかもしれないし。
▽
驚いたなあ。
ナンシー関が急死したのにも驚いた。
まだ若いのに、才能もあったのに、あまりにも早い。
親しくはなかったが、よくムーンライダースのコンサートで顔を合わせた。
冥福を祈る。
でも、アルゼンチンの予選落ちにも驚いた。
優勝候補筆頭のアルゼンチンとフランスが、これで消えた。
それも予選リーグで。
うーん、優勝するのは、いったいどこだ。
▽
イタリアはもうなんというか、まさに薄氷だった。
焦りがあったのか、撃っても撃ってもマウスに嫌われる。
まさか、このままフランス・アルゼンチンに加えてイタリアまで……。
そんなことになったら、決勝リーグの魅力半減だ。
それを救ったのが、ファンタジスタ、デルピエーロだったんだなー。
さすがにうまくて速い。
クロスがあがった瞬間にはもうゴールに向かって走っていた。
いやもう崖っ淵からの生還だったなあ、ほんとに。
ロスタイムの消極的なボール回しはちょっとなんだったけど、
まあ勝負を賭ける意味がないから仕方がない。
▽
ああ、明日は日本もイタリアに続くぞー。
チュニジアは、来日当初こそおかしかったが、どんどん調子を上げてるから、
ガンバに負けたからって油断は全然できない。
パラグアイのケースを見ても、どんなに不利でも一発逆転があるからな。
引き分けでもいいとかいってないで、勝たなくちゃいけない。
決勝リーグでどこと当たるとか舐めたことをいってると、痛い目に遭う。
早く明日にならないかなあ。
さあ、仕事仕事。
▽
日韓で、なんだかえらいことになったなあ。
昼間は、仕事にならなかった。
モリシが、中田が、凄い働きをした。
もうなんだか、参っちゃったなあ。
右からのトラベルシの上がりはきちんと押さえてジャジリの中央突破もさせず、
ほぼ完璧に押さえ切った。
後半、トルシエが勝負を賭けて入れたモリシが点を入れ、
市川が中田にボールを上げた。
ちょっと悔しいが、トルシエも評価してやらないとな。
でも、このチームは中田のものなんじゃないかと思うけどね。
▽
韓国×ポルトガルは、裏のアメリカ×ポーランドも含めて、見るのが辛いゲームだった。
審判が、ゲームの成立に関わりすぎてしまった。
アメリカの得点シーンでのファウルは、やや納得しにくいものだった。
ポルトガルのピントの危険なファウルはまだしも、
二枚目のレッドは、
はたして9人にして試合を決定させてしまうほどのものだったかどうか。
審判がゲームを作るのは仕方ないが、
もう少し違う演出があってもよかったんじゃないか。
ああしかし、フィーゴのフリーキックも惜しかったし、
なんだか途中からポルトガルの応援に回ってしまうほど、
かわいそうなポルトガルだった。
引き分けでよかったじゃないか。
ルイコスタなんか、ピッチに立ちもしなかったぞ。
▽
今夜もまた、街は大騒ぎらしい。
6時過ぎに吉祥寺駅前にいった時にはそうでもなかったんだけど、
今は人が集まっているようだ。
渋谷では一部トラブルも起きているらしい。
喜ぶのはいいけど、暴力沙汰を起こしたりするのは、サッカーとは関係ない。
熱心なファンもそういう連中も一緒に「サポーター」と呼んでしまうから、
調子に乗るやつが増えるんだと思う。
「暴走族」 と呼ぶとカッコいいと勘違いするやつがいるから
「珍走団」と呼ぼうという話があるが、
サポーターも同じだな。
さあ、18日は、ついに未踏の地、「決勝トーナメント」だ。
相手はトルコだ。
あ、でも夜に用事があるんだよなー。
うーん……。
▽
それにしても、W杯の陰で、また中国が愚かなことをしている。
同じ主権侵害でも、韓国は日本の教訓もあったのか、よく現場は戦ったなあ。
それは評価したい。
▽
夜半から、物凄い雨になった。
雷がうるさくて、テレビの音が聞こえない。
さっきも、すぐそこで落ちたようだ。
今夜は金曜なのもあって、夜中までサッカー番組ばっかりだ。
夜降ってもいいから、昼間はやんでてほしい。
4年に1回のことだから、なるべくいいコンディションでやらせたい。
見る側も楽しいしね。
▽
今日はメキシコ国営放送が取材にきてたんだけど、
そのかたわらで、音を消したテレビが、W杯を流していた。
パラグアイ×ドイツだ。
集中してみられなかったが、やっぱりドイツは堅いなあ。
スパーGK対決は、ケレンのないカーンに軍配が上がったか。
チラベルトのフリーキックは、金の取れる芸だけどね。
メキシコ人スタッフの感想は、
チラベルトはいいんだけど、今年はちょっと腹が出すぎ。
それよりも、快調メキシコが気になるようだ。
▽
陶芸取材にいって焼き締め用の大皿を作った後、夜はイングランド×デンマーク。
ベッカム、すっかり復活したな。
4年前には、不運だった。
シメオネの挑発に乗って、寝たままちょっと踵でシメオネをポンと蹴っただけだったのに、
シメオネが死にそうな大声を上げて倒れこんだおかげで、
愚か者呼ばわりされて、国に帰ってもみんなに石を投げられた。
城より酷い目に遭ってた。
城と違ったのは、結果を出して戻ってきたとこだな。
オーウェンも、可愛い顔して走り回ってたのに、すっかりもう大人だ。
やっぱり、イングランドは強いや。
でも、日本だって負けないぞ、たぶん。
▽
母親の3周忌で、実家に帰ってきた。
本当の命日は少し先なんだけど、出席者の都合もあって、日曜にしたのだ。
しかし、もう2年も経ったのか。
病院に詰めていたのが、ついこないだのことのようだ。
時が経つのは、まったく速いなあ。
時は矢のように飛ぶか。
▽
そんな中でも、サッカーは見た。
毎日面白くて、困っちゃうなあ。
昨日のスペイン×アイルランドのPK戦も、本人たちには申し訳ないが、手に汗を握って、面白かった。
サッカーにはなんの興味もない父親まで、
風呂上がりに寝間着でPK戦が終わるまでずっと見ていた。
ただのジャンケンではあるんだけど、駆け引きがあってドラマがあって、
これが90分と30分も死力を尽くした結果だというところも、また切ない。
勝って飛び上がり狂喜乱舞するグループと、地に身を投げて悲嘆にくれるグループ。
他人の不幸は密の味というのは、こういうことかもしれない。
▽
セネガルも、いよいよアフリカの時代がくるかという勢いだ。
いちいち得点のたびに踊るのはなんだけど、
さすがにひとりひとりの能力は凄い。
3連勝のスウェーデンもかなわなかった。
やっぱり呪術師帯同なんだろうか。
あの踊りが呪いのそれだという説もスポーツ紙に出てたけど、
あれは喜んでるだけみたいだがなあ。
▽
帰ってきて、すぐにメキシコ×アメリカだ。
下の取材もあったし、ちょっとメキシコに肩入れしてたんだが、
アメリカの勢いというか実力は、本物のようだ。
でも、これでサッカーまでアメリカが制覇しちゃったら面白くない。
どうせアメリカじゃ、誰も見てないし。
▽
ベルギーは強かったなあ。
最初のウィルモッツのシュートが得点になってたら、わからなかった。
あれだって、競り合っただけに見えたがなあ。
ベルギーは守備がしっかりしていた。
ベタベタに引いて守ったんじゃなくて、プレスを効かせてブラジルを潰していった。
ロナウドも働かせてもらえなかったもんなあ。
ベルギーは、ずっとブラジルを押してた。
あんな強いチーム相手と、いくら初戦でお互い慎重にいったとはいっても、
よく引き分けたな、日本は。
日本は思ってるよりも強いのかもしれない。
結局、点を獲ったのは、3Rのうちの、リバウドにロナウド だった。
まあ、獲るべき人が獲ったな。
さあ、明日はいよいよトルコ戦だ。
相手はほんとに強いぞー。
斎戒沐浴、身を清めて応援するぞー。
森島似のバシュトゥルクを封じるぞー。
しかし、デル・ピエーロは先発で出るかなあ。
▽
イタリア戦を見逃した。
いや、それは正確ではない。
見る気がなくなってしまった。
今日は角川の編集と飯を食う約束があったので、イタリア×韓国はビデオに録って、
あとでニュースは見ずに録画した試合をたっぷり楽しもうと思っていたのだ。
途中で韓国が点を獲ったとかいうメールが届いたが、それ以上は見ないで我慢していた。
食事が終わって出よとしたら、店の人がいった。
韓国勝ちましたね。
その瞬間、もうビデオを見る気はなくなってしまった。
よけいなこというなよー!
楽しみをひとつ損してしまった。
すごく盛り上がった試合らしいのにー。
▽
雨だ。
土砂降りだ。
ラジオで聴いたところによると、仙台でも雨らしい。
もっといいコンディションでやらせたかったなあ。
日本は、決して雨には強くないと思う。
レインタイヤ仕様のストイコビッチでもレンタルしたい。
トルコに大雨は降るのかなあ。
どうも心配だ。
さあ、そろそろスタートだ。
今日中に原稿を渡すと約束した人たち、ごめん。
仕事しないでサッカー見ることにします。
▽
日本はメンバーを変えてきた。
これがどう出るかだな。
スタートは、まずまずだ。
アレックスを使おうとしてるのかな。
久々の西沢も、体は切れているようだ。
ああーっ、パスミスから中田浩が焦ってコーナーを与えてしまったー。
なんだよー、コーナーキックに誰も競りにいかずに失点だー!
ゴール前ではゾーンじゃなくて人につけよー。
先取点を獲りたかったのにー。
ちょっと新メンバーとうまく噛み合ってないかなあ。
西沢も孤立している。
▽
やや膠着状態だ。
トルコの中盤がけっこういいんで、ボールは奪えても、
前線にボールを運ぶまでに時間がかかる。
アレックスが走り込んでも、出す相手がいない。
2列目3列目が、もう少し速く出てこられるといいんだがなあ。
今のところ、アレックスのスピードと西沢のワントップと、ばらばらに存在している。
ゴールまでボールがこないなあ。
あー、アレックスのシュートがバーを叩くー。
惜しいー。
小野−アレックスも惜しいー。
しかし、トルコ人は体力あるなあ。
戻りも速いし、プレスも精力的だ。
▽
よーし、前半はぎりぎり最低限のラインで押さえたぞ。
ジャスミンティーでも淹れて心を落ち着けよう。
おー、後半は市川と鈴木か。
西沢と鈴木とは、ゴール前を意識した布陣だな。
西沢が待つわけか。
アレックスは結局機能しなかったからな。
西沢を残すんなら、モリシも出して、セレッソコンビも見たかった。
鈴木のゴール前はシミュレーションじゃないだろう。
ああーっ、中田のミドル惜しかったー。
日本の攻撃が、かなり噛み合うようになってきた。
ゴール前にかなり攻めあがって、その時人が多くなってきた。
ためができて人が上がれるし、ボールをつくれるようになってきた。
明神、コースを狙ってくれー。
中盤のプレスはまだあるが、トルコやや体力落ちたか。
日本が左半分にいることが増えた。
▽
どうも日本が中盤で持ちすぎたりもたついたりすると、
トルコはあっという間にプレスをかけてボールを奪ってしまうなあ。
前半よりは息が合ってはいるものの、日本のコンビネーションはどうももうひとつだ。
もっと速いパスをつないでゴール前に上がれよー。
ああー、中田から西沢に速いボールが出たのにー。
西沢マウスにいかないー。
もう時間がない。
さあコーナーだ。
うーん、キーパーキャッチかー。
日本ベンチが動いた。
モリシだ。
前を厚くするしかないな。
トルコも守備を固めてくる。
残り5分だ。
もっと早く動いてもよかったんじゃないか。
えー、市川と交代かー。
よくわからん。
▽
あがってきた松田のシュートは、遅い。
セットして足を振ってる間に詰められてしまう。
ああ、もう時間がない。
楢崎からのロングフィード。
ああでも西沢のシュートはマウスにいかない。
よーし、フリーキックだー!
ここで俊輔がほしい。
よし、コーナー取ったぞ。
日本のファウルだー。
楢崎が出てロングボール。
トルコは時間を稼ぐ。
時間がないー。
ああー。
タイムアップだー。
終わってしまったー。
0−1で日本が負けたー。
▽
うーん、正直いって、残念だった。
でも、ホームとはいえ、決勝トーナメントまで進めたんだ。
ほんのちょっと前までのことを考えれば、夢のような話だ。
次のセネガルだブラジルだと浮わついてたが、日本はまだここまでだった。
中田浩が焦ってミスしなかったらとか、トルシエがもう少し早く動いていたらとか、
同じメンバーできてたらとか、あんなに押してたのにとか、
後になればいろいろあるが、まあいいだろう。
それがサッカーだ。
ぼくは、充分楽しませてもらった。
出場した選手も出られなかった選手も、みんなありがとう。
世界のベスト16だ。
充分だったよ。
まだW杯は続く。
楽しみはまだ残ってる。
明日からも見るぞ。
▽
ブラジル×イングランドは、楽しいなあ。
大人気イングランドも、静岡ではさすがにホームというほどではない。
カナリアンイエローが客席にかなり目立つ。
前半は様子を見て終わるかと思ったら、そんなことはない。
マウスが見えれば、ちゃんと打っていく。
オーウェンを背中に張り付けながらボールを受けたのは、ルシオだったか、
アウトサイドで受けようとして、オーウェンにパスしてしまい、
一点先取された。
あれはクリアしないとなあ。
指摘され続けてきたDFの甘さが、ここで出たなあ。
ロベルト・カルロスのシュートは、しかし凄い。
DFと競り合いつつ半身で打っても、凄いボールがいく。
金になるシュートだな。
▽
おおー、前半ロスタイムにブラジルだー!
ベッカムがサイドラインで、ボールを取れなかった。
競り合うのを恐れて飛んでしまい、ボールを取られた。
やはり怪我の後遺症か、と思ったらそのままゴール前に運ばれて、
ロナウジーニョが個人技で持ち込んで、リバウドが決めた。
シーマンがその直前にゴール前での競り合いで腰を傷めてたという前振りもあった。
あらゆることに伏線があるんだなあ。
うーん、面白いー。
▽
ハーフタイムで原稿依頼の電話。
編集部でもみんな見てるそうだ。
▽
ひゃー、まさかのロナウジーニョのフリーキックだー!
あんなとこから、直接入れてくなんてー!
ブラジル逆転だー!
いやー、個人技はほんとにブラジル凄いなあ。
ええーっ、ロナウジーニョ、一発レッドー!?
うーん、危険なプレイといえばそうなんだけど、
髪型も確かに変だけど、退場かなあ。
あまりにも判定に意味がありすぎる。
▽
ブラジルの守備の意識が、急に強くなったように見える。
前からロングボールを蹴ろうとすると、さっと寄せてコースを消す。
さすがに、その気になるとブラジルのプレイは速い。
おお、ロナウドに替えて、柏にいた宗男似のペチーニャ、エジウソンだ。
思い切ったなあ。
イングランドは、ひとり多いのを生かしてるようには見えない。
動きが止まってるなあ。
今日は湿気はないが気温は高いし、体力的な問題かもしれない。
暑さに強いのは、なんたってブラジルだからな。
人数が足りないのに、パスを通してるのはブラジルばっかりだ。
イングランドは、オーウェンを引っ込めた。
シェリンガムも入って、ここでふたり交代。
前がかりにするのか。
ひとり余るんだから、当たり前だよな。
▽
イングランド、今日はあんまり美しいプレイが見られない。
ミスが多いんじゃないかなあ。
ブラジルは、うまい。
ロベルト・カルロスがドリブルであがってDFを引っ張って、
ためをつくっておいて渡したりファウルを誘ったり、役者が違う。
時間稼ぎも、嫌らしくうまい。
イングランドは、まったく足が止まっている。
左右からの崩しが機能してない。
ベッカムも存在感がない。
専属ヘアメイクを派遣してもらった甲斐がない。
あー、ブラジル勝ったー!
ベッカムはロベルト・カルロスとユニフォームを交換して、裸で抱き合っている。
ちょっとイングランドが消えてしまうのは残念だが、
ブラジルが勝ったのは嬉しい。
複雑なとこだ。
さあ、夜はドイツだ。
仕事仕事。
▽
韓国×ドイツを見てるんだけど、さすがに韓国は疲れてるようだ。
上がりが遅いし、プレイが雑になっている。
韓国はドイツの猛攻を、なんとか凌いでいる。
危なかったのは、カーンが右手一本でセーブした時くらいか。
後半に賭けているのかもしれないが、賭けようとした時に体力が残っているかどうか。
まあこれで出てこられたら、韓国はほんとに凄い。
▽
後半、ファン・ソンホンに替えて、アン・ジョンファンが入った。
プレイはともかく、ロン毛のパーマはいかがなものか。
それにしても、ドイツのシュート数は多い。
これだけ打っても入らないと、案外相手がひょいと入れてしまったりするもんなんだよな。
ドイツは、ビアホフを入れてきた。
おお、ゴール前で韓国のフリーキックだ。
失敗したが、まだコーナーだ。
うーん、カーンは安定してるなあ。
おまけに、顔が怖い。
車ドゥリは父ちゃんそっくり。
おおー、ドイツ先取点だー!
ビアホフの後ろからバラックだー!
累積2枚で決勝には出られないバラックが意地を見せたなあ。
また韓国が前を厚くしてきた。
残り時間10分。
まず、1点だ。
▽
うーん、ドイツの勝ちかー。
ドイツの方が力は上だったけど、審判はやりにくかったろうな。
韓国は残念だったけど、正直いえば、ちょっとほっとしたかな。
先を越されて、やっぱり悔しかったからなあ。
これで、明日の勝者とドイツが決勝を戦うのか。
ドイツ−トルコだったら、物凄く盛り下がるだろうなあ。
▽
今夜の準決勝の天気はどうなんだろうなあ。
雨だろうか。
コンディションがいいといいんだが。
▽
セネガル×トルコは、セネガルが勝つかと思ったのに、
トルコは日本と戦った時のトルコじゃなかったな。
これで、ブラジル・ドイツ・トルコ・韓国という、いってみれば不思議な顔ぶれだ。
ブラジルが面白い試合をできれば勝つだろう。
暑さにも強いし。
退屈な試合に持ち込んだらドイツか。
トルコと韓国は、もし勝ったら大番狂わせだ。
歴史が変わる。
▽
さあ、韓国×スペインだ。
ラウルは、控えか。
このまま見られないんじゃないだろうな。
なにせスペインのFWだからなあ。
不沈鑑といえば、世界でもスペインとスタン・ハンセンだけだ。
立ち上がりは、双方堅い。
抑え気味に相手を見ながら始まった。
スペインは、個人の力では、韓国よりもだいぶ上だが、韓国には相変わらず迫力があるなあ。
▽
前半途中から、スペインペースになってきたが、
決定的なシーンはないまま後半へ。
後半開始と同時に、あわやスペインのゴールかというシーンがあったが、
ファウルだったらしい。
どこでファウルがあったんだろう。
よくわからなかった。
しかし、どっちもどうも決め手に欠ける。
あんまり美しい試合ではない。
さあ、韓国の猛攻だ。
ゴール前で怒濤の攻めだ。
韓国はゴール前までいっても、詰めが不正確だ。
うーん、だめだったか。
それにしても、イエロの顔は怖い。
▽
スペインも、モリエンテスのほかに、もうひとり前にほしい。
ラウルがいたらなあ。
ああーっ、バレロン−ホアキンが崩したかと思ったら、
うーんサイドネットかあ。
スペインはそろそろ疲れてきている。
ゴール前でも攻めきれないし、DFも足が出ない。
なんにしろ、今日のスペインはよくない。
観客席100パーセント韓国サポーターの後押しもあるし、なにか起きるか。
ちょっと膠着のまま時間が進んでいるが、
延長に入ってしまったら、体力があって機構になれてる韓国に有利だ。
韓国のマスクマン、キム・テヨンは、宮本ほどカッコよくないな。
マスクに隠れてても、宮本はハンサムだからな。
うわー、終了間際、韓国は勝負をかけてきた。
ファン・ソンホンを入れて、FW4人だー。
▽
また延長戦だ。
スペインは、またゴールかと思ったら、ラインを割っていた。
ついてないなあ。
こういう時って、往々にして……。
ゴール正面で韓国のフリーキックだ。
枠にいかなかったか。
左サイドからまたフリーキック。
これも枠を外した。
韓国完全にペースを握ってる。
ああああーっ、モリエンテスのシュートがー!
うーん、惜しい。
▽
延長後半、スペインはもう体力が終わっている。
組織的に組み立てるサッカーはもうできない。
おお、韓国チャンスを外したー。
あれはファン・ソンホンか?
うわあー、ついにPK戦かー。
これだけやってジャンケンで決めるのかー。
ちょっと虚しい。
うわー、ファン・ソンホンあぶなかったー。
読まれてたよー。
あー、ホアキン弱いキックを止められたー。
足つってたからなー。
ホン・ミョンボで決まりだー。
いやー、ちょっと複雑。
もう少しうまいスペインを見たかった。
これで韓国ベスト4だ。
凄い。
アジアナンバーワンは韓国だな。
▽トルコ×ブラジルが始まった。
やはり、ブラジルの方が力は上だな。
でも、だからってトルコが勝てないわけじゃない。
尻上がりに調子を上げていくブラジルに、前半抑えて終わったトルコ。
さあ後半だ。
ああやっぱりブラジルか。
それもロナウドか。
タイミングを外すように、簡単にポンと入れたなあ。
これで決まってしまうかな。
いやー、それでもトルコも攻勢をかける。
何度もあわやゴールというシュートを打っている。
でも、ブラジルはしのぐなあ。
トルコはじりじりしてるだろうな。
これだけボールを支配して、どうしてゴールできないんだと思ってるだろう。
ブラジルは有利になると、のらくらと時間を稼ぐのがうまいんだよなー。
結局、一点差でブラジルの勝ちだ。
これで、30日は、ドイツ×ブラジルか。
楽しみだー。
▽韓国−トルコは、凄い点の取り合いになってるなあ。
今夜は仕事しなくちゃいけないんで、あんまりずっと見てる予定はないんだけど、
つい見ちゃうんだよな。
開始早々、まさにいきなり、ハカン・シュキールが1点だ。
うわー、また点が入ったー。
1−3でトルコがリード。
でも、まだ30分くらいしか経ってないんじゃないか。
いったい何点入るんだ。
韓国が疲れてるせいもあるだろうけど、トルコは、力強くて速くてうまいなあ。
▽
風間の解説は、しかし、わかりやすくてうまい。
決して能弁ではないが、経験に裏付けられた正確な解説は、アイデアが豊富で面白い。
言葉の豊富な青島といいコンビだ。
ああ、 アン・ジョンファンが、オフサイドか。
入ったかと思った。
2点差はちょっと辛い。
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おっ、後半ホン・ミョンボを下げてきたか。
ミスがあったからなあ。
これで最後のW杯なのに、心が残るだろうな。
車ドゥリを入れて、また前を厚くしてきた。
まあ何点入れられても、点を獲らなきゃ勝てないしね。
トルコはGKがどこか傷めたらしく、替えてくれとアピールしてるのに、
ベンチは替えようとしない。
運動量が小さいからダメージは大きくならないだろうという判断だろうか。
韓国は猛攻をかけている。
マウスが見えたらどんどんミドルを打つ。
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アン・ジョンファンは、ユニフォームが大きいんじゃないか。
それで貧相に見えるんじゃないかな。
さあロスタイムだ。
1点入れれば、なにか起きるかも知れない。
真っ赤な観客席は、声を振り絞る。
おおーっ、1点返したー。
まだわからないぞ。
ああ、終わってしまった。
トルコが3位か。
でも、韓国もよく闘ったな。
この試合は、ユニフォームの交換もしてもらえるだろう。
トルコと韓国の選手が、手をつないで場内を回っている。
ヨーロッパや南米では、あり得ない光景だなあ。
W杯も、あと1試合だ。
明日は仕事しないで見ることにしよう。
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いよいよ決勝が始まった。
これはちゃんと見たいんで、仕事は中断だ。
立ち上がりは、ドイツがやや支配してるかな。
おお、ロナウドのシュートは惜しい。
またロナウドだー。
カーンよく防いだー。
前半中盤は、ブラジルが支配してるな。
どっちにしろ、どちらも決定的なシーンを作れないでいるな。
まだあまり3Rの活躍もない。
まあ究極の一発勝負だからな、仕方がない面もある。
うわー、クレベルソンバーを叩いたー!
ロナウドのシュートーをカーン防いだー!
いやー、前半終了間際で、一気に動いたなあ。
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さあ後半だ。
おお、ドイツのシュート。
よくわからないが、入らなかった。
ヌビルがー。
うわー、ポストだー。
うわー、コーナーからのシウバのシュートをカーンが取ったー!
なんだか、さすがオリ・カーンだ。
男の世界だ。
さあブラジルのフリーキックだ。
後半戦は、前半よりも動きがある。
双方、そろそろ点を入れにきてるな。
ああー、ロナウド−リバウド−ロナウドだー!
カーンが弾いたー!
23分、ブラジル先取点だー!
ドイツ失点だー!
これは大きいぞー!
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ドイツはビアホフを出してきた。
クローゼと交代か。
これで、得点王はブラジル勢というか、ロナウドで決まりだな。
得点王は優勝なしというジンクスを破れるか。
画面を通してみると、ごく細かい雨が降っているようにも見える。
まあこのくらいなら、暑いよりはいいだろう。
8年前のアメリカでは、猛暑で足が痙攣を起こして大変だった。
PK戦を思い出すよ。
ドイツは中盤を削ってFWアサモアを入れる。
下げ目だが、攻撃参加させるんだろう。
あと15分だ、勝つしかないからなあ。
ああーっ、リバウドがスルーしてロナウド2点目だー!
カーンは初めての1試合2失点だー。
これは決まったか。
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ロナウドは、4年前の腹いた以来の屈辱を晴らしたな。
おお、ビアホフ決定的シュートをGKマルコス防いだ。
もう時間がない。
ドイツ1点入れろ。
ロナウドとデニウソンが交代だ。
ブラジルは、さすがにいやらしいなあ。
でも、ちゃんと攻め続けてはいるんだよな。
ああ、ツィーゲのシュートもマルコスが抑えた。
ドイツは、もう力尽きた。
プレイに参加しない。
ああタイムアップだ。
ブラジルの優勝だ。
美しいゲームではなかったが、面白かった。
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これで、今回のW杯も終わってしまった。
いろいろあったけど、楽しかったなあ。
イタリア戦も会場で見られたし。
ロナウドが肩車されている。
カーンは、悔しそうだ。
カフーが壇上でW杯を受け取った。
また4年後だ。
W杯に参加したすべての選手関係者に、お礼をいおう。
いや、FIFAとバイロムとJAWOC以外にかな。
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ところで、ぼくは1986年の時点で、「うえぽん」の中で、
審判のコリーナさんの存在を予言していた。
単行本の2巻目に入っている。
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