【過去35】
「7.11」
福岡県春日市でやる
マンガ夜話の後で、ミニオフ会をやることにした。
博多に移動してやるんだけど、
だいたい10人ちょっとくらいで収まったかな。
自分も入れて、地元世話人一家も入れて、14,5人だったような気がする。
まあそのくらいなら、のんびりできるだろう。
博多も久し振りだ。
前にマンガ夜話でいったきりなんだけど、
あそこは街の大きさも手頃だし、繁華街があって文化があって、
ちゃんと暮らせる街だ。
ここ5年ほど、那覇で月に一週間くらい暮らしてるけど、
博多でも暮らせるな。
去年の夏にいった高知も、
山があって川があって街があって、食べ物が美味しくて、
ここで暮らせるなと思ったところだった。
昔は松本が好きで、よく単行本を書くために籠もりに行ってた。
蕎麦食って梓川を散歩して開運堂で真味糖を買って、
籠もってるのが苦にならない街だった。
冬寒いのがちょっと難点だったな。
寒いのは平気なんだけど、雪が降ると車で帰れなくなる。
那覇にあとどれくらいいるかわからないが、
また違う街でも暮らしてみたいな。
▽
猿テニスの分会があったので、高井戸まで自転車でひとっ走り。
コートを走り回ってすっきり。
さあ帰って仕事だと思ったんだけど、ギュウゾウに誘われてることを思い出した。
今日は渋谷の道玄坂あたりの店で、
W杯アジア最終予選のカタール戦を応援するからきてくれとかいってたな。
大型プロジェクターで観戦しつつ応援しようという企画だ。
はっきり言って、今日は消化試合だ。
きっと参加者も少ないだろう。
もしかすると、ギュウゾウがひとりで応援してるかもしれない。
可哀想なのでいってやることにして、シャワーを浴びて、軽く食べて出発。
いってみたら、客はそこそこ入っていた。
ギュウゾウもほっとひと息だ。
ギュウゾウ関係の怪しい人脈が集結していて、
なかなか面白かったが、
ほぼ全員で煙草を吸いまくるんで、頭がくらくらする。
大麻より体に悪いよ。
こないだMXテレビで町山智弘のやっている、
日本未公開のアメリカ聖ドキュメンタリーを紹介する番組で
「スーパーハイミー」をやっていた。
マリファナを30日間吸いまくるって内容なんだけど、
確かにマリファナやってると、体に悪いかどうかはともかく、
人間駄目になりそうだなという印象はあった。
体に悪いのは、絶対に煙草だよ。
夜中までワイワイと騒いで、深夜帰宅。
あ、日本とカタールは、引き分けだったみたい。
うーん……。
「親切なクムジャさん」って何年か前の韓国映画を観たんだけど、
これってけっこう評判よかったんじゃなかったっけ。
どうにもついていけなかったなあ。
始まってからしばらく、なにがなんだかわからなかった。
脚本が難解だったという意味ではなく、
女優がみんな似たような声で似たような話し方で、
誰が喋ってるのかさっぱりわからない。
画面の誰かが独り言いってるのかナレーションなのか。
そのナレーションも、どうも登場人物がナレーション風に喋ってるらしき場面があるし、
年増の女性ナレーションはいったい誰の主観で喋ってるのかもわからない。
神の声なんだろうか。
韓国女優は、知らない人ばかりなので、
ちゃんと誰がどの役をやっている人だということを見せてくれないと、
全員同じに見える。
展開も無理がありすぎで、納得できないまま進んでいく。
韓国人特有の性格だということなのかもしれないが、
ちょっと理解できないことが多すぎだ。
犯人が刑務所帰りの女と普通に結婚してたり、
携帯のアクセサリーでいきなり子供4人殺しが出てきたり、
なんだかさっぱりだ。
百カ所くらい突っこみ続けて、終わった後もカタルシスはなかった。
ラストシーンでクムジャさんは、なにしてるんだ?
ケーキに頭から顔突っこんで食ってるのか?
ケーキの中に入ってる飴玉でも探してるのか?
子供は寝間着に裸足で雪の中をずっと歩いてきて、
クムジャさんと会った後も、ずっと裸足で立ってるが、
凍えて足が痛くて、それどころじゃないだろう。
「親切な」ってのも納得できなかったな。
囚人に親切にして人たらしするんなら、
出所してたらした連中と会う時にもまだ親切なふりしてなくちゃおかしいだろ。
主演のイ・ヨンエは、凄い美人って設定で、韓国じゃかなり人気があるらしいが、
あんまりタイプじゃないというか、美人って気がしない。
日本だったら壇れいって感じかな。
壇れいって、サントリー
金麦のCMに出てるけど、ずーっと素人のオバサンだと思ってた。
ああいうタイプに興味がない。
面白かったところはあ、クムジャさんの顔が光ってたところだな。
わははは、主観が客観で描いてある。
蛭子能収みたいだ。
▽
渋谷で取材。
するほうじゃなくて、受けるほうだ。
トヨタマジェスタの会員誌で、撮影とインタビュー。
いかに遊んで人生楽しく暮らすかというような話だ。
インタビューで、渋谷ジャンジャンの後の店に初めて入った。
楽屋だったらしきところが、会議室になっている。
ジャンジャンもよくいったけどなあ。
イッセー尾形も、ここで見たのが最初だ。
終わってから、新宿に回って、ピカデリー。
ここでやっと「グラン・トリノ」を観たのだ。
早くしないと終わっちゃうからな。
しかし、ずいぶんきてなかったけど、ピカデリー凄いことになってるな。
きれいだしスクリーン数多いしね。
さて、「グラン・トリノ」だ。
凄くよかった。
イーストウッドの映画だな。
よきアメリカのよき時代を背負ったイーストウッド。
アメリカも老い、ダーティ・ハリーも年を食って、
アジア系とヒスパニックに国を乗っ取られかけている。
意外な展開は何もないし、ラストはこれしか終わりようがないなと思った通り。
でも、ずっしりと残るものがある。
イーストウッドに手渡されたものだ。
観ておいてよかった。
しかし、海岸沿いの道路をグラントリノが走り去り、映画が終わっていい主題歌が流れ、
スタッフロールが始まった瞬間、ぞろぞろと何人も出口に向かう。
おまえらは今まで何を観てたんだ。
イーストウッドがいたら、
黄色いクソ野郎といわれちゃうぞ。
▽
新しい本を出すと必ず、それはどういう本かということと、
今までの本との違いはという質問がくる。
まあ確かに、評論集とか紹介されると、よくわからないよな。
今までに漫画のことを書いた本を三冊出した。
「漫画の時間」「漫画ノート」「秘密の本棚」だ。
まず、「漫画の時間」は、初めてのそういうタイプの本で、
長い時間かけて少しずつ漫画のことを書いてきたものを集めて、
これまた長期間にわたってリライトを続け、やっと出したものだ。
漫画家と漫画作品について書いたものが比較的多いが、
冒頭にちょっとそれとは違うものを置いたところが、ほかの三冊とは違う。
漫画はどう読めばもっと面白くなるかとか、どういう漫画がうまい漫画なのかとかを、
具体的な例を引いて書いている。
評論は退屈なものと敬遠されて、本もなかなか出なかったりしたのだが、
面白い評論集を出すぞと決めて、頑張って面白くしたと思う。
おかげで、売れるはずもなかったこのタイプの本にしては
異例の売れ行きだったし、驚いたことに、14年経っても未だに売れている。
次に出したのが「漫画ノート」だ。
「漫画の時間」の後、漫画について書く仕事が増えて、
数年したらそれをまとめて本にしようと思っていたのだが、なかなかできなかった。
「漫画の時間」に負けない面白い本にするために何度も何度も書き直していたせいもあるが、
この本の核になるものがほしくて、ずっとそれを探していたせいもある。
ある日、失踪していた吾妻ひでおをインタビューして、
これで求めていた部分が埋まったと思って、本にした。
結局12年かかって、「漫画の時間」の五割増しの分量になった。
これも、小さな会社から出したのに、よく売れている。
三冊目が、先日出した「秘密の本棚」だ。
これは、とにかくたっぷり書いた。
webの連載だったので、毎回書きたいことを書きたいだけ書いた。
そして、漫画作品のことだけでなく、
漫画家のこと、編集者のこと、アシスタントのこと、その時々の時代のこと、
学生時代のこと、先輩のこと、後輩のこと、
今までで一番幅広い内容を書いた。
漫画周辺のことを書けばもっと面白くなるんだがなあと思っていたことを、
どんどん書いた。
これも、二段組みで400枚近い、ずっしりと分厚い本になった。
どれも、デザイナーと編集者に恵まれて、みんな美しい本になった。
時代に逆行したこんな分厚い本が売れるかなと心配していたが、
最新刊「秘密の本棚」も、発売即増刷だ。
嬉しいなあ。
もう次の本のことも考えている。
秋に出す予定の小説集「ファイアーキング・カフェ」を挟んで、
次の漫画関連の本は、二十世紀百年の漫画についてだ。
さて、タイトルはどうしようかな。
いつ頃出せるかな。
まあそれは、おいおい。
▽
下北沢で、村上知彦と対談。
村上和彦と、時々どっちがどっちだったかわからなくなる。
和彦は昔のさいとうたかをにそっくりの、ヤクザ劇画の第一人者。
いろいろ昔の話をする。
けっこう覚えてるのは、印象的な時代だったからだ。
もっとも羽を伸ばしてのびのびとできた時代だったからだな。
5時で切り上げて、渋谷から埼京線とゆりかもめで、青海。
日本サッカーはW杯にいけることに決めて、
ZEPPでCKBこと、クレージー・ケン・バンド。
新しいアルバムは8月だが、
レーベルを移ったからか、今回はツアーの開始が早い。
7月のシングル「ガールフレンド」と8月のアルバムを宣伝しつつ軽快に飛ばす。
今日はこてこての選曲を避け、きれい目の曲と編曲。
こってりした曲は、「香港GP」くらいか。
でもこれは、ぐるぐる回るために必要だからな。
青海のZEPPは、ハンチング率低い。
というよりも、ほとんど誰もかぶってない。
せっかくかぶってったのになあ。
アンコール二回やって、たっぷり3時間。
スタンディングだったけど、やっぱり椅子席よりもノリがいい。
楽しい3時間だった。
腹減ったので、高円寺まで戻って大一市場のチョップスティックスでフォー、
と思ったら、もう閉店だった。
仕方ないので、奥のひら石でラーメン。
無科調の煮干しベース。
ちょっと醤油味が濃い。
美味しいけど、途中で飽きる。
麺はしっかりして、中太やや縮れというところか。
ジャンボ餃子はほんとにジャンボ。
今週は余裕あると思ってたけど、全然なかったなあ。
▽
手塚治虫文化賞の授賞式に顔を出した。
今年からは選考委員じゃないので、気楽に高みの見物。
今年の大賞受賞者はふたり、辰巳ヨシヒロ「劇画漂流」と、
よしながふみ「大奥」。
新生賞が丸尾末広「パノラマ島綺譚」、
短編賞が中村光「聖☆おにいさん」。
特別賞はなかったけど、廃止になったのか、あるいは、大賞がふたりいたからやめたのか。
というのは、朝日新聞もかなり金欠らしく、今年は授賞式もぐっと地味だったのだ。
会場は社内の小ホール。
一般客も入れて公開している。
真ん中の席が空いてたので、島田虎之介とみなもと太郎に挟まれて座る。
席は招待客も一般客も一緒の早いもの順だ。
まず30分、授賞式があり、それぞれ受賞者に賞状とトロフィーが手渡される。
中村光が女の子だと知らなかった客が驚いていた。
その後、三浦しおんとよしながふみの公開対談が30分、
呉智英と中野晴行の劇画と漫画についての対談が30分。
それで終わりだ。
祝賀会もなし。
おまけに、大賞はふたりいたから賞金も半分ずつ。
なんだか地味すぎて残念になっちゃうな。
大賞をふたり出すんだったら、朝日の威信に懸けて賞金はそれぞれに満額出さないと。
終わって帰ろうと思ったら、祝賀会に誘われる。
よしなが+中村組と、辰巳+丸尾組と、ふたつある。
後者の方が知り合いが多そうだったんで、そっちにいったんだけど、客層が地味。
コーシン、畑中純、蛭子能収、根本敬、唐沢なおき、南伸坊、
しりあがり寿、夏目房之介、永野のりこ、内田かずひろ、
あと誰がいたっけなあ。
まあ編集関係がずらりといたけど、全体に黒っぽい。
よしなが+中村パーティからこちらに合流した夏目は、
あっちにいればあよかったなあと、遠い目をしていた。
あっちには若い女の子がたくさんいて、
テーブルの上には葵のご紋のケーキまであったそうだ。
しまった…。
▽
音楽ものの映画は好きなんだけど、
ドキュメンタリーも好き。
だから、音楽もののドキュメンタリーは、凄く好き。
というわけで「ジプシー・キャラバン」を観た。
ヨーロッパ中からジプシーミュージシャンを何組だったか集めて、
全米ツアーをした記録だ。
この中で観たことがあるのは「タラフ・ドゥ・ハイドゥークス」だけだ。
渋谷のクラブ・エイジアで観たんだったと思う。
バンドなんだから聞いたといたほうがいいのかもしれないが、
楽しくて賑やかで、あれは観たといってもいいと思う。
確か映画「僕のスウィング」にも出ていたチャボロ・シュミットもきていて、
舞台では手を挙げただけだったけど、
実はロビーで勝手に演奏していた。
「ジプシー・キャラバン」は、いい映画だった。
音楽は常に、生と死と共にある。
喜ぶ時も祝福する時にも悲しむ時にも、そこには音楽がある。
「ブエナ・ビスタ・☆ソシアル・クラブ」にとっての「チャンチャン」みたいに、
映画の象徴になるような曲があれば、
また違った印象になっただろうな。
イブライム・フェレールみたいだなと思ったタラフのニコラエも、
ツアーの後に亡くなった。
まさに、音楽は人生と共にあったな。
▽
6月28日の福岡マンガ夜話に合わせて、
現地でオフ会をやってくれという希望がきている。
さて、もう日にちもないしなあ。
まあ小さいのならアリかもしれない。
参加したい人はどのくらいいるんだろう。
なにせ、福岡からまたちょっといった春日市だからなあ。
▽
産経新聞が「秘密の本棚」を取り上げてくれることになり。
今日はそのインタビュー。
漫画好きな記者だったので、いちいち説明する必要もなく、
新刊とその周辺について、きちんと話せた。
その時にもいったんだけど、
数少ない読者のために純文学について大きいページを割いて時評を書くんなら、
漫画時評も大きくやってくれよと思うんだ。
読者は多いと思うんだがなあ。
・
夜は、吉祥寺寄席。
またもや柳家喬太郎。
吉祥寺寄席は、落語に詳しくない地元客が多い。
だからそうむつかしい噺や珍しい噺はかけない。
ちょっと物足りなく感じることもあるが、今日は、それがいいほうに出ていた。
前座は、志ん五の弟子の志ん八。
前にどこかで見たな。
「初天神」だったんだけど、
正月にやたら聞いた噺だったんで、ちょっと飽きてた。
出来は、まあまあかな。
楽しい噺なんで、もう少し大袈裟にやってもよかった。
緩急がなかった。
続いて、お囃子の恩田えり。
風邪気味だったけど声を張って、よく客を沸かせていた。
喋りにユーモアがあって好きなんだ。
彼女だけを聞きにいきたいくらい。
のらやでやってたけど、一日だけだから、なかなかタイミングが合わないな。
中入り後、喬太郎。
怪談噺をやるという主宰者からの話だったんで、
なにをやるのかなと楽しみにしてたら、
「死神」だった。
まあ確かに死ぬ噺ではあるんだけど、怪談じゃないよなあ。
吉祥寺寄席は子供が最前列に何人もいるんで、
この噺はやりにくいんじゃないかと心配したんだけど、
最初こそ子供もそわそわしてたが、すぐに集中して聞き入っていた。
さすが喬太郎。
こないだの三鷹の勉強会よりくどくなく、聞きやすかった。
それは、吉祥寺寄席の客層に配慮したところもあるんだと思う。
ここで熱演しても、ちょっと浮いちゃうな。
サゲはどの形なんだろうと思ったら、溜息だった。
今日は、驚きがあった。
死神には、意外な展開や面白いアイデアがいくつかあるんだけど、
そこで、客が感心したり驚いたり、声を上げていたこと。
聞き慣れていると聞き流すようなことなんだけど、
初めて聞いた客は、ここで感心するんだな。
それが、新鮮だった。
今日はいい客だったな。
▽
ゆうべは「聖☆おにいさん」について書いていた。
なぜ最近廃れ気味のギャグ漫画なのにこの作品はヒットしているか、
というようなことを書いてたんだけどね。
文春の原稿なんだけど、その勢いで、
ついでに、今ごろなんだけど「パイレーツ・オブ・カリビアン」を見た。
もちろん一作目だ。
まあつまり、ロン毛のほうね。
あんまりこのタイプの映画をたくさんは観ないほうなんだけど、
久し振りに観ると面白い。
ジョニデは、オダジョーかと思ったら、三上博史なんだなあ。
こないだ観たコクーンの「三文オペラ」で気がついた。
三上博史をカッコよくすれば、けっこうジョニデなんだよな。
小柄なとこも似てるしね。
▽
石井が戦極へ!?
柔道金メダリストの石井慧は「UFC」でデビューするものとばかり思っていたら、
なんと「戦極」と二年契約したらしい。
日本デビューがあるとしても、「DREAM」のほうだと思っていた。
地上波もついてるしね。
いやー、意外だったなあ。
ダナに招待されて、アメリカまでUFC観に行ってたのに。
あれはいったいなんだったんだ。
戦極は他団体出撃も認めてるようだが、
UFCは自分のオクタゴンしか上がるのを認めないだろう。
ほかの契約選手にもそうだから、
メダリストとはいえ、まだデビュー前の新人未満の選手の我が儘を
寛大な心で許すとは思えない。
アメリカの壊滅的な不景気で、ラスベガスのカジノでも客が減っている。
特に、金持ちハイローラー相手のカジノではなく、
庶民相手のカジノが厳しい。
UFCの母体は、実はラスベガスのカジノだ。
それも、庶民的なカジノのほうだ。
倒産の噂も囁かれている。
もし親会社が倒産したら、UFCにも大きな影響があるだろう。
スターは囲い込んで確保したいに決まっている。
つまり、石井は手放した、あるいは逃げられたということか。
石井は、あんなにUFCへの夢を語っていたのに。
どうなってるんだ。
戦極は、二年二億という噂だし、当座の金を得るためなのか。
今年に入ってから石井が世界中でトレーニングしてたのも、
おそらく自腹だったろうからなあ。
まだ若いから、日本でデビューして、知名度を上げ、
金銭的にも余裕を持ってアメリカに出撃という計画かもしれない。
まあどいう道を進んでも、成功してくれればいいんだけどね。
性格的にはプロ向きなんじゃないかと思うし。
初戦は、吉田か藤田かとかいわれているが、
もっと中堅選手を当てて、一歩ずつ上がらせればいいんじゃないの。
ちょっと小さいから、無理にヘビーでやる必要もないしね。
▽
「一枚の繪」という月刊誌がある。
タイトルの通り、絵のことばっかりの本だ。
いつの間にかリニューアルして大きいサイズになっていた。
確か、昔はもう少し小さかったよな。
知り合いの編集者が関わっているので、誘われて6月号に原稿を書いた。
▽
吉祥寺でユザワヤに寄ったついでに、
地下の啓文堂書店を覗いてみた。
もちろん、「秘密の本棚」置いてくれてるかなと、チェックしにいったのだ。
漫画評論のコーナーに、一冊あった。
前に見た時にはもっとあったんだけど、
今日は一冊、棚に挿してあった。
隣には、「漫画ノート」と「漫画の時間」が、それぞれ一冊ずつ。
うーん、行き届いてるねえ。
でも、「秘密の本棚」を、もう少し追加してほしいな。
「映画秘宝」の今月号を探したんだけど見当たらなかったんで、
スポーツ雑誌のコーナーで 「kamipro」を買って帰る。
駅ビルロンロン二階のブックファーストも見ようと思ってたんだけど、
時間がなかった。
こないだ見た時には、漫画評論コーナーに一冊あった。
しかし最近は、どこの書店にも漫画評論コーナーがあるなあ。
ほんのちょっと前まで、そんなコーナーのある書店なんてなかったけどな。
▽
もう何度目になるんだったか、
那覇のタイフーンfm「小ネタ超特急」に出演してきた。
もちろん目的は、「秘密の本棚」の宣伝だ。
ジュンク堂の那覇店もできて、
那覇ににわかに読書熱が高まってるのではないかと、
まあ思ってるわけじゃないんだけど、
とりあえず宣伝はしとかないとなと、出撃したのだ。
タイフーンfmは、首里の丘の上にある。
以前は国際通りのてんぶすにサテライトスタジオがあって、
通りを行き交う人を見ながら話した。
今のスタジオも窓はあって外は見えるんだけど、見えるものは空と隣のマンションくらいだ。
パーソナリティは、えぃみぃと太郎。
ふたりとも、微妙な年齢の女子だ。
漫画やアニメが好きで、共にバンドやってたりもする、
文化系女子だ。
「小ネタ超特急」は、リアルタイムでは、当然沖縄以外では聴けないが、
実はポッドキャスティングでも聴ける。
本の宣伝以外にもいろいろと話している。
1時間番組。
終わってから、うちの向かいにできた韓国料理屋で打ち上げというか、飯。
番組が7時からなんで、
始まる前にタイフーン下のカフェでパスタを食べてしまい、
あんまり韓国料理は食べられなかった。
今度は壺入りカルビをトライしたい。
▽
夕方発の便で、東京に戻ってきた。
なぜかというと、明日は、というかもう今日だけど、
16日土曜日に新宿にある朝日カルチャーセンターで話さなくてはいけないからだ。
新刊「秘密の本棚」とその周辺の話をするのだ。
夕方6時半から。
当日でも入れるんで、気が向いたら聞きに来て。
新宿西口の住友三角ビルだ。
▽
那覇を発つ前に、ちょっと一服していくかとパラダイス通りのプラヌラにいったら、
排水溝がつまったとかで休業だった。
けっこう古いビルだからなあ。
プラヌラは夫婦でやってるんだけど、
妻のほうがクマカフェにいってるというので、ちょっと顔を出す。
この近所には、ゾウカフェもある。
ここは関西の人がやってるのか、
カレー粉で味を付けたキャベツを挟んだホットドッグが買える。
カレー味が関西風だとは知らなかったなあ。
知らなかったことは、もうひとつあった。
昨日、美栄橋を58号線の方に歩いていたら、
ビルの一室に「渡口万年筆店」という看板を見つけた。
ちょっと気になってぐるりと建物を見てみたら、
建物がこの万年筆店の自社ビルだった。
「渡口万年ビル」という。
一階がコンビニで、上階も会社やスナックが入り、住居区域もある。
7階建ての立派なビルだ。
そっと階段を上ってみたら、中はかなりレトロで不思議なインテリア。
相当古そうだ。
ここは、もう何十年も前から沖縄でオリジナルの万年筆を作っているらしい。
http://pasha.uruma.jp/user/261/27007/
ビルを建てたということは、きっと儲かっていた時期もあったんだろう。
最近はいろんな筆記用具やワープロの普及で、
ビルを建てるほど儲かるとはとても思えないが。
このへんはよく歩いてるのに、気がつかなかった。
今度時間があるときに、万年筆を見にきたい。
現経営者の父親、渡口彦一さんが、
フィリピンで万年筆の行商をやって、
そこから自分でも制作するようになったらしい。
なるほどなあ。
さて、朝カルの資料を探そう。
うまく見つかったら、いろいろ持ってくけど、うーん、どうなるかな。
▽
高円寺に、抱瓶(だちびん)という店がある。
沖縄料理の店だ。
高円寺に何軒か沖縄系の居酒屋とかステーキ屋とかを展開しているのだが、
まあ東京では、沖縄料理屋の老舗と入っていいと思う。
そこが、しばらく前に支店を出した。
なんと、那覇に逆進出したのだ。
開店してすぐ試しにいってみたのだが、
これがけっこういける。
どの料理もわりと美味しくて値段もリーズナブルだ。
うりずんほどではないが、このレベルならちょくちょくいってもいいよな。
というわけで、今日もいってきた。
今日は、もずくの天ぷらともろみ牛肉が美味しかったな。
店が二階建てで広いんで、席数があるのもいい。
最大の難点は、煙草OKのとこだな。
那覇は、食事をするところで、禁煙の店は少ない。
飲み屋はなおさらだ。
速く全島禁煙に踏み切ってほしいもんだ。
ちなみに、抱瓶というのは、沖縄の酒瓶のことだ。
▽
▽
漫画家とは名乗りつつも、あんまり漫画は描いてないという状態も長いし、
そろそろ漫画も描かなくちゃな、というわけで、
「エンスー天国」というわかりやすい名前の旧車雑誌で、
8ページの旧車ネタエッセイ漫画の連載を始めてみた。
今回は、みんなでバイクくの免許を取ったあたりから、なぜ4輪に転向したかあたりまでだ。
うーん、4輪の話ばっかりで続くかなあ。
バッテリー上げた話なんかになりそうだ。
車描くのって面倒なんだよな。
「神里原大火02」
▽
ガス爆発の恐れがあるというので外に出てみると、
一階の居酒屋の店員がわらわらと逃げていく。
時々小さい爆発音があるが、あれはなんだろう。
缶でも熱せられて破裂しているのか。
野次馬に混じって、あちこち写真を撮る。
戦後すぐからの那覇を色濃く残してきた神里原も、
これで終わりか。
わざわざ旧赤線の横に住んだのも、
このバラック群があったからなのに。
もう消防がかなり水をかけているし、
たぶんうちのマンションは燃えないだろう。
ちょっと安心して、周りを観察する。
消防自動車がどんどん集まっている。
警官が交通を遮断し、野次馬整理している。
危険だから離れろというアナウンスもあるが、
みんなまったく平気で見物している。
裏に回ってみると、こちらのほうが燃え方が酷い。
ビルにも火が回っている。
鎮火にはまだ当分かかりそうなので、
パラダイス通りのプラヌラで夕食を摂る。
もうそろそろおさまったかと、
9時ごろ戻ってみると、まだ燃えている。
火勢は弱くなったが、まだ時々炎が上がる。
壁に電気ノコで穴を開けているのは、
そこから放水するのか、あるいは中に入るのか。
穴を開けているのは、
以前いったことのある「センス」があったところだ。
ぼーっと見ていると、
イラストレーターのヤスに声をかけられる。
そういえば、首里から与儀に引っ越してきたのだ。
まだ火はおさまりそうにないんで、
ヤスと桜坂のGにいく。
深夜になってやっと鎮火したので部屋に戻ってみると、
電気が止まっていた。
ロビーと廊下には明かりが点いていて、
エレベーターも動いているが、
部屋の明かりは点かない。
もちろん、テレビもコンピュータも冷蔵庫も、
みんな駄目だ。
風呂も、ガスの口火がつかないから入れない。
管理会社からはなんの告知もされていないので、
夜中に帰ってきた人たちは、
ただ停電していたわけで、
かなり途方に暮れただろう。
これから、沖縄の対応の遅さを実感することになる。
▽
那覇のジュンク堂にいってきた。
開店すぐは大混雑だったと聞いてたが、
もう既に大したことはない。
もっと那覇の人はいかなくちゃ駄目だ。
これが潰れたら、もう那覇に大きい本屋はこないぞ。
漫画売り場の階にある漫画評論のコーナーに、
「秘密の本棚」を一冊発見。
何日か前に売り切れたと聞いてたから、
また追加が入ったのかもしれない。
下の棚に「漫画の時間」も一冊発見。
「漫画ノート」はどうした。
▽
「神里原大火01」
9日の午後に、那覇に着いた。
いつものように小禄のジャスコで買い物をして、
タクシーで壺屋の事務所に向かう。
買い物を冷蔵庫に入れ、
ちょっと片付けてから、着替えて出かける。
市場方面にひと通り顔出しておくかなと
市場本通りのうーじ染屋で話してると、
県内情報誌の箆柄暦を出している箆柄くんから電話。
なんと、うちの隣が燃えているという。
それも、えらい勢いで燃えている模様。
まだ明るい、午後6時ごろの話だ。
急いで帰ることにして、自転車を飛ばす。
近所までいくと、もう黒煙がもうもうと上がっているのが見える。
火の手は、うちの隣の神里原のバラック群だ。
ここは、戦後には赤線だった一帯。
今は、きれい事を言えば、飲み屋だ。
戦後ここで働いていたお姉さんたちの一部は、
まだそのまま残っている。
70代80代のママも何人もいる。
ホステスは、50代、60代が多い。
40代もいるが、少数派だ。
そこが燃えている。
消防車がたくさん集まって、放水している。
主に燃えているのは、
小さい飲み屋が集まっている大きいバラックだ。
隣のバラックも燃えている。
その横の薬屋のビルにも火が回り始めている。
野次馬も凄いが、火も煙も凄い。
うちのマンションの前にも黄色いテープが貼られているが、
入ることはできるようだ。
急いでエレベーターに乗り、自分の部屋に入る。
とりあえずこちらまで燃えることはないと思うが、
念のために金は持って、カメラをリュックに入れて出る。
窓の外を見ると、7階まで真っ黒の煙だ。
前にいったことのある店も燃えている。
ほんとに横の建物が燃えているのに、
コンクリートのうちのマンションは、案外燃えない。
裏口から見てみると、
燃えていない側のバラックの屋根に野次馬が登り、
報道らしきカメラも上がっている。
外でなにかスピーカーの声がするので耳を澄ますと、
ガス爆発のおそれがあるので避難しろといっている。
▽
いやー、酷い目に遭った。
土曜日から那覇事務所に来てるんだけど、
着いた途端に、隣から大火が出て、避難するは停電になるは、
もう大変な目に遭っていた。
隣の大火事は、神里原のバラック群。
つまり、戦後を今に至るも引き摺ってきた、
旧赤線のお姉さんたちが働く、あの一帯だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090510-00000001-ryu-oki
とりあえず報告だけで、詳しくはまた後で。
なにせ、3日ぶりで電気がきて、やっとひと息ついたとこなんだ。
「6.16」
雨が降るごとに、庭の緑が濃くなっていく。
雑草が抜いても抜いても生えてきて困ったもんだけど、
まあそれも含めて初夏の気配だ。
庭のシンボルツリーのヤマボウシは、
白い花を満開につけて
そろそろピークを越えつつある。
もうじきたくさん実がなって、
その実は食べるとちょっと野性味があって美味しいんだけど、
ひとつ摘むと野性味で、十個食べると口の中がかなり苦くなる。
先着百名様にひとつずつなら食べて貰っていいんだけど、
ふたつは薦めない。
琵琶は今年も豊作だ。
でも、ちょっと一度水を切らしてしまったので、
若干実が小さいのと、傷んでるものも多い。
味はいいんで、気にせず食べてるけどね。
今日は三鷹で、柳家喬太郎勉強会。
ほんとに勉強会だったようで、
「へっつい幽霊」で大事なとこを間違えて、やり直す。
もう一席は「青菜」。
くど過ぎじゃないの。
顔が既にくどいからね。
3日にまた小さい席で聞くんだけど、
怪談噺らしく、楽しみ。
▽
TSUTAYAで「子猫をお願い」を借りてきた。
2001年の韓国映画だ。
かなり評価は高かったようだ。
出演者は、ペ・ドゥナくらいしか知らない。
「リンダリンダリンダ」と、業田良家原作の「空気人形」で、日本映画にも出ている。
韓国人っぽくない大きい目と丸い鼻が印象的だ。
商業高校を出た4人の少女が世間に出ていく物語だ。
監督も映画学校を出たばかりの新人だったので、
年齢の近い少女たちを描くのは当然といえば当然、
やりやすかっただろう。
年齢が近いだけあって、少女たちの些細な心の襞をあざとくなく描き、
瑞々しい佳品になっている。
でも、ちょっとエピソードの立て方が甘い。
説明不足や説得力不足が気になるのは、まだ力量不足だからか。
この後のこの監督の作品を見ていないが、
どんなものを作っているんだろう。
若い時に若い人を描くのは、才能があればできる。
そこから先に、さらなる才能が要る。
ラストシーンの気楽なオチのつけ方もガッカリだったしね。
それにしても、貧乏な家の少女が、友達と外泊して帰ってきたら家が崩れていて、
家族がみな死んでいたというエピソードがあるんだけど、
少女は警察に引っ張られて、そのまま少年院みたいなとこに入れられる。
それが理解できない。
少女は被害者みたいなものじゃないのか。
それなのに普通に尋問されて普通に鉄格子の向こうに放り込まれ、
隣人も友人も、誰もそれがおかしいと思わない。
韓国ってそういうシステムなのか。
それともうひとつ、タイトルにもなっていた子猫が、
ただの小道具にしか使われていなくて、まったく生きていない。
うまく使えばもっとずっといいエピソードが作れるのに。
もったいなさすぎる。
新人監督に多くを望んではいけないが、
いい部分とがっかりする部分との落差がありすぎたな。
▽
吉祥寺は、なんだかどんどん変わっている。
三越が撤退して、ヨドバシが入り、
デニーズが撤退して仏壇屋になり、
LaOXは撤退して空き家のまま、
サンロードの高級スーパー三浦屋も消え、
駅前のユザワヤも年内で撤退が決まり、
伊勢丹が来年3月で撤退するというんで驚いてたら、
今度は南口の丸井まで撤退するという噂だ。
その前から、パルコに入っているショップも、昔とは様変わり。
ずいぶん入れ替わった。
大人の男の着る服を売っている店がなくなった。
もうギャルソンもY'sもイッセイミヤケもない。
雑誌だと住みたい街ナンバーワンだったりもするが、
かなり前から、街としての魅力は落ちている。
ぼくも、普段の生活は西荻でしている。
西荻には本屋がないので、本を買うときと大きいものを買う時には吉祥寺に出るが、
普段は西荻が多い。
西荻は華やかな街ではないが、生活感のあるいい街になってきた。
美味しいご飯屋も美味しいパン屋も落ち着けるカフェも、西荻にしかない。
吉祥寺は、若いフリの客目当ての店ばかりになって、
大人の住人が落ち着ける街ではなくなってしまった。
大人の客が多かった店が撤退していくのには、そういう意味もあると思う。
昔は、街も人ももちろん若かったが、もう少し地元に目を向けた街だった。
学生時代から慣れ親しんだ吉祥寺だが、少なくともここ10年20年は、
悪い方向に向かっていると思う。
ちょっと街全体として考えないと、
よそものの若僧ばかりの安い街になっちゃうよな。
▽
増刷分の「秘密の本棚」が、今日あたりから書店に出回り始めるはずだ。
そういきなり今日から潤沢になるわけではないと思うが、
探してた人は、書店の店頭を覗いてみて。
▽
「まんが道」のテラさんこと寺田ヒロオは、
正しく健全な少年漫画を描き、
それが時流に合わなくなって、一線から引いていった。
テラさんの野球漫画に、魔球は出てこない。
常軌を逸した特訓もないし、人格を潰し合うような葛藤もない。
でも、確かにそこには野球があった。
人がボールを投げ、木のバットでそれを打ち返す醍醐味があった。
野球とは人間がやるものだったのだ。
少年サンデーで、1963年から'64年にかけて、
寺田ヒロオは「暗闇五段」という漫画を連載した。
柔道漫画だ。
これにも、人間のできない必殺技は出てこない。
人は努力し、技術を手に入れ、心を磨く。
悪人も最後には正義の真心に打たれて改心する。
それは、この時代でも既に、時代遅れではあった。
でも、人を確かに言い当てる美しい作品でもあった。
ぼくは当時、毎週この作品を楽しみに読んでいた。
まさか人気がなかったは思わずに、毎週読んでいたのだ。
この作品の後、寺田ヒロオは週刊誌を離れ、
徐々に第一線から退いていく。
テラさんと当時の多数読者とが、ぎりぎりで折り合えた最後の作品だ。
トキワ荘の明るく頼もしいリーダー、テラさんは、
晩年、ほとんど誰とも会わなくなり、家族さえ遠ざけた。
その第一歩がここに隠されているのかと思うと悲しくもある。
▽
内藤大助もよくなかったが、DREAMももうひとつ。
特に、スーパーハルクトーナメント。
ホンマン×カンセコとか、ミノワマン×サップとか、
もうなんというか馬鹿としかいいようのない試合は論外だ。
ホンマンやサップは、こんなことにしか使えないだろうが、別に使わなくてもいいじゃないか。
モンスター路線なら一般客に届くとかいうのは、間違ってるよ。
いったいカンセコに、いくら払ったんだ。
そんな金があるんなら、下の連中のギャラ上げてやれ。
ハルク以外は、まずまずだな。
川尻がカルバンに勝ったのは偉いなあ。
強くなった。
魔裟斗といい勝負するかもね。
所は、首の皮一枚繋がったというところか。
前田×高谷は、意地の張り合いが面白い。
日本人同士だと、こういう楽しみもあるよな。
高谷は下手だけど、ワンパンチの威力はあるな。
今成は、もう少し放映してほしかった。
「神の子」KIDは、ブランクが大きかったな。
もともと寝技がうまいわけじゃなかったけど、寝ないようにする技術があった。
休んでる間に、そのへんが鈍ってたかな。
スタミナ配分もうまくいかなかったようだ。
まだ見てないけど、ジャカレイが怪我でミラーとノーコンテスト。
おまけに遺恨発生と、ちょっと面白くなってきた。
内藤戦をやらなくちゃいけなかったんでダイジェスト放送になってしまって、
かなり残念だったが、おかげで視聴率は合格だったらしい。
くだらないことはやめて、試合に集中して次回は盛り上げてほしいもんだ。
▽
正ちゃんの頭に、なにか白いものがついていた。
ゴミでも乗っかってるのか、と抱き上げてみたら、
なんと……!
頭の上に大きなハゲがある!
よく見ると、傷もあって少し血が出ている。
どうもストレスで抜けたというよりも、
誰かにむしられて引っこ抜けたという感じだ。
うちに、正ちゃんの毛をむしりそうなやつは、一匹しかいない。
知らん顔してるが、こいつだ。
正ちゃんとミミは、いつも激しいバトルを繰り広げている。
今まで仲良く寝てたかと思うと、
突然ミミが正ちゃんに飛びかかって大バトルになる。
うちではそれを「ネコ-1」と呼んでいる。
ネコワンGPだ。
まあだいたい、15秒くらい激しくくんずほぐれつ闘い、
ふっと離れて、また仲良くしてるんだけど、
たぶんそのネコワンで、ミミが正ちゃんの毛をむしってしまったのだ。
まったく、手加減というものを知らないやつだ。
化膿しないように薬を塗ってるが、
早く毛が生えないと、せっかくの二枚目が台無しだよ。
▽
こないだ渋谷でサイバラにばったり会ったら、
パルコで「バラハク」をやってるという。
その日は時間がなくていけなかったんで、
今日渋谷に出たついでにいってきた。
入場料は、500円。
びっくりするほど狭い会場。
路地のような展示通路。
そして、「バラハク」は、ただの原画展示会だった。
漫画の原画がずらっと並んでるんで、みんなそれを立ち読みしている。
今度アニメ化される「毎日かあさん」と、
映画化される「いけちゃんとぼく」、「女の子ものがたり」のポスターが貼ってある。
あとは、締め切りに遅れた言い訳のファックスが何枚か展示されていたな。
これで500円は詐欺だろう。
さすがサイバラだ。
金返せー!
▽
ちょっと前に、長いつきあいの友人が早死にしてしまって、
今日は駒場で、そのお別れ会だったのだ。
大勢が集まって彼を偲んだんだけど、
湿っぽくはなかった。
彼の人柄だな。
彼の希望で葬儀は密葬で行われたので、
ほとんど誰も彼の死に顔を見ていない。
だから、どうも彼がほんとに死んだ気がしないせいもある。
今日の会場にもきててそのへんで飲んでんじゃないの、とかみんな口々にいっていた。
ずっと昔からのいろんなイベントでの映像が会場に流されて、
昔っから変わらないなあと、なんだかまだ生きてるような発言をみんなしていた。
その映像にはぼくらの若いころも映っていて、
バブルのころの服装なんか見ると、かなり恥ずかしい。
二次会は、下北に移動。
最後まで湿っぽい話にはならなかったな。
もっとも、12時からの会だったのに、ぼくは起きたら12時だったので、
慌てて駆けつける前にもう湿っぽい話は出てたのかもしれない。
久し振りに遅刻した。
昔はよく訳あって大幅遅刻していたので、
ぼくが時間にルーズだと思ってる人もいたが、
ぼくは、実は時間厳守の人だ。
▽
神保町のらくごカフェで、桂吉坊の独演会。
らくごカフェは、古書センターの5階にある。
普段はカフェなんだけど、落語会をやる時には、テーブルを片付けて椅子を出す。
まあぎっしり入れても50人から60人か。
このくらいのキャパで生声で聴けるのはなかなかない。
吉坊は、先日本を出した。
「桂吉坊がきく
藝」という。
今は亡き「論座」でやっていた連載をまとめたものだ。
このブックデザインを、日下潤一というオヤジがやってるんだけど、
日下さんはぼくの本を何十冊もデザインしてくれたデザイナーだ。
上品で綺麗な装丁をしてくれる。
目次や本文の美しさは惚れ惚れする。
昼夜興行だったんだけど、夜は二席やった。
一席目が、なんだっけ、あれだよ、狸に戻る、「狐芝居」だ。
そう凄い噺じゃないんだけど、吉坊はうまいなあ。
軽みがあって面白くて品があってうまい。
まだ名人のうまさじゃないけど、若いうまさだ。
でも、ちょっと声量がないんだよなー。
声を落とすと、客席と近いのに、時々聞き取れない。
声量じゃなくて、癖なのかな。
囁き声をもう少し後ろまで届けないと。
2席目は、「肝潰し」。
けっこう短い噺。
あっけない噺なんだけど、あっけなくやった。
2席目じゃなくてもよかったなあ。
それと、一番大事な妹の生まれた時間のところが、
声を落としすぎて全く聞こえない。
もったいないなあ。
打ち上げでずっと吉坊と話してたんだけど、
中学生で落語を初めて聴いて夢中になるまで、
西宮の生まれなのに、お笑いに全く興味がなかったそうだ。
汚れてない印象があるのは、そういうところもあるのかもしれない。
それにしても、今日の雷は凄かったな。
▽
「秘密の本棚」が書店にないというメールがいくつかきているが、
もう小学館にも在庫がない。
増刷分は確か28日に配本されるという話だったんで、
それまでは、とりあえずはまだ店頭に残っている書店を探すか、
アマゾンで買ってください。
申し訳ない。
▽
盧武鉉自殺には驚いた。
自宅の裏山から飛び降りたってのにも驚いた。
どんなとこに住んでるんだ。
よくいわれるけど、
韓国の歴代大統領で、無事に人生全うした人はいないよな。
「韓国病」とかいわれてるが、やっぱり激しい国民性なんだな。
あれだけ熱く支持したのに、地位を失うと今度は激しく追求する。
まあそれだけのことをしてたんならしょうがないともいえるが。
盧武鉉も、クリーンで売ってたのにね。
北朝鮮では、盧武鉉が北朝鮮に徒歩で入った時に出迎えた
南北関係の前担当者が失脚し、
養鶏場に左遷されたあげく、処刑されている。
養鶏場ってとこも凄い。
韓国の太陽政策で北朝鮮人民の韓国への依存度が高まって、
韓国への幻想を抱かせたことが問題視されたっていうんだけど、
それはこの担当者の責任なのか。
どうも、北も南も、激しいお国柄なんだな。
▽
ついに、豚インフルがやってきた。
隣町の三鷹で発症例が出たのだ。
おまけに、入院してるのは武蔵野の病院らしい。
ニュースで見たら、20代の男で、ひとりで大阪にいって、
お笑いライブを見て旅館に一人で泊まって次の日は将棋を指している。
この自由度の高さは、ひょっとして同業者か……!
と思ったらどうやら映画関係者らしい。
まあどう考えても、三鷹市役所の職員ではないよな。
▽
小学館から「本の窓」という小冊子が出ている。
まあ小学館のPR誌みたいなもんだけど、
よくあるレジ横に置いてあるタイプの薄い本だ。
だいたいは、書店が無料で配っている。
その「本の窓」の6月号で、インタビューを受けている。
もちろん、新刊の「秘密の本棚」についてだ。
書店のレジ周りを、ちょっと探してみて。
▽
かつて「ナイスですねえ」と一世を風靡した村西とおるは、
案外いまでも普通に仕事をしている。
借金は莫大らしいが、千昌夫のケースと一緒で、
多すぎる借金は返って身を助ける。
生活力のあるやつは、破綻に追いこむよりも、
稼がせて少しずつでも返させたいいという債権者側の判断で、
けっこういい生活してたりもする。
白いブリーフ一枚でハンディカムを肩に担いで荒稼ぎした
ダイヤモンド映像はもうないが、
かつての映像をネタにして商売しているらしい。
村西とおるは、ブログをやっている。
「本日もナイスですね。」という。
これが、怖い物知らずというかなんというか、
失う物のない者の強さを存分に発揮した、強力なブログなのだ。
デヴィ夫人とはまた違った意味で、最強だ。
芸能界のタブーを、虚実はわからないものの次々と俎上に乗せ、
ズバズバと切りまくっていた。
3月のブログでは、藤原紀香が誰の愛人であったかという怖ろしいネタを書き、
4月のブログでは宮沢りえの初めての男について書き、ジャニーズのネタを書き、
4月20日に、北野誠とバーニングの周防について書いた。
そして、それきり更新が絶えた。
最近更新してないなあと、時々覗いてたのだが、
いつまで経っても4月20日のままである。
先日、5月の20日に、突然ブログは更新された。
しかしそれは、村西の手によってではなく、
ブログを掲載している運営会社のスタッフらしき人間によってだった。
更新がないことを怪しんで、読者から問い合わせが多くあったらしい。
その返答だ。
>弊サイトとしては、
>4月の終盤に監督サイドより5月からご多忙になるとご報告いただきました。
>以来、本日まで通常連絡ルートからの連絡が不通となっております。
うーん……。
昨日も覗いてみたのだが、相変わらず更新はされていない。
でもまあ、多忙なんだな、きっと。
↑
その後、村西はもうひとつブログをやってて、そちらは更新してることが判明。
http://muranishi-ch.com/new/news/blog.cgi
やれやれ。
しかし、先のブログ、ポリスジャパンのスタッフは、
自分とこ以外でもやってることを、まったく知らなかったのかな。
それも変な話。
▽
小禄のジャスコをぶらぶらしてたら、DVDの投げ売りをやっていた。
どれどれなにか掘り出し物でもないかなと見てみたら、
「ミニミニ大作戦」発見。
いやもちろん、1969年版のほうだ。
2003年にリメイクされているが、こっちは興味なし。
'69年版の映画はミニが主役なんだけど、当時の車が大量に出てくる。
アルファロメオもね。
深夜テレビで編集版は見たことがあったけど、
一度フルバージョンをみたいなと思っていたのだ。
というわけで、買い物篭に放り込んだ。
でも、半端に既に見ているんで、まだ封を切ってないんだよな。
仕事が一段落したらコーヒーでも飲みながらのんびり見よう。
▽
講談社の「月刊
現代」が2009年の1月号で休刊になり、
その衣鉢を継ぐ「現代プレミア ノンフィクションと教養」が出たんだけど、
ぼくも参加している。
そう長いものを書いたわけじゃないんだけどね。
▽
立川志ら乃の独演会にまたいってきた。
なんだか最近、よくいってるな。
月に一回はいってる。
誘ってくれるからなんだけど、しばらくずっと見ててみようかなと思っている。
誰かの定点観測も面白い。
今回は、前回と同じく、また旧日本兵に似てるらく兵が開口一番。
「南瓜屋」をやったんだけど、どうも噛み気味なんだよな。
覚えたものをただ話してるだけで、人物になってないんで、
ふっと気が抜けると話が止まってしまう。
今回は、南瓜の値段を間違えたら立ち往生してしまった。
本人は妙な面白さがあるんだがなあ。
口跡も悪くてなにいってんだかよく聞こえないんだけどね。
志ら乃は、3席。
「持参金」と「蜘蛛駕籠」と「らくだ」。
らくだは、くず屋が酔っ払うとこまで。
前に志らく
の「らくだ」を聞いた時に、後半のらくだを漬け物桶に入れるあたりが怖かったんで、
志ら乃はどうやるのかと思って聞いてたら、
そこに行く前に終わってしまった。
しかし、こういう独演会って、どんな意味があるんだろうな。
長くやる噺をとにかく数多く演じるのが目的なのか、
考えた演出を客前で片っ端から試してみるのが目的なのか。
志ら乃の噺は、いくつ聞いても前者の意味しか見えてこない。
聞いてるうちに、いつかもう少し響くものが現れてくるのかな。
まあ気長に待とう。
「秘密の本棚」を読んだ人には、ああ、あの、と腑に落ちる話。
学生時代にアルバイトで何度か手伝いにいった時代劇漫画家Fの話だ。
もっとも、「秘密の本棚」では、Fの話ではなく、
Fの家で会ったIさんこと、飯島市朗さんの話として書いた。
Fの名前は、藤生豪(ふじおごう)という。
時代劇漫画を描いていた。
当時、時代劇漫画ブームがあったのだ。
藤生豪は、中堅処の雑誌で連載していた。
時代劇を描ける人は多くなかったので、たぶんあのころは忙しかったんだと思う。
でも、時代劇ブームが終わると共に、フェイドアウトして、ぼくの視界から消えてしまった。
その後も時々ふとした時に思い出し、あの人はその後どうしてるかなあと思っていた。
ぼくの見ている範囲の雑誌では見たことがなかったのだ。
去年のことだ。
小林多喜二の「蟹工船」が流行った。
文庫がまた売れているとかいうニュースもあって、なんとなく「蟹工船」で検索してみたのだ。
そしたら、「マンガ蟹工船」なんてものがアップされていた。
「白樺文学館」というところが企画・編集している。
いったい白樺文学館ってなんだろう。
なんのメリットがあって、こんなものアップしてるんだろう。
漫画の作者の名前をふと見て、ぼくはすごく驚いたのだ。
そこには〈藤生ゴオ〉とあった。
これって、もしかしてあの藤生豪なんじゃないか。
中身を見てみたが、当時の時代劇の絵とは違いすぎて、よくわからない。
でも、たぶんそうだ。
あの藤生さんは、こんな仕事をしてたんだなあ。
かつては小島剛夕を模写していたが、今の絵は影丸讓也風だ。
最後に紹介されていたプロフィールを見ると、
ゴルフ漫画とか歴史漫画なんかを描いていたようだ。
しばらくすると、書店の店頭でも、「マンガ蟹工船」を見た。
売れたという話は聞かないが、出版はされたんだな。
なんだかタイムマシンに乗って、あの頃に引き戻されたようで、
不思議な懐かしさがあった。
先日のことだ。
届いた週刊プレイボーイを見ていたら、法廷画家の特集があった。
各民放の専属法廷画家が数人紹介され、談話とイラストが載っていた。
「ぐるりのこと」でリリー・フランキーがやってたあれだ。
ニュースであれを見るたび、どんな人がやってるんだろうなあと思ってたんだけど、
そうか、こんな人たちだったのか、
と2ページ目を見ると、
そこには「藤生ゴオ」がいた。
藤生さんは、今は東京新聞の専属法廷画家をやっていた。
記事によると、'95年からやっているらしい。
自筆の自画像もあったが、もう30数年前の面影はなかった。
まだ63歳か。
ずっと年上のような気がしてたが、ぼくとそれほどの差はなかったんだなあ。
タイムマシンは、二度作動して、ちょっと懐かしい人に会わせてくれた。
▽
今日の午後連絡があって、
「秘密の本棚」増刷が決まった!
やれやれ。
これでとりあえず最低限のノルマは果たしたぞ。
でも、これで終わりではない。
3刷り4刷りと積んで、ベストセラー目指すぞー!
・
今日、渋谷の駅前で西原理恵子とばったり会ったんだけど、
西原の「毎日かあさん」くらいは売りたいもんだ。
西原は、パルコで「バラハク」というものをやってるそうだ。
ご案内しましょうかといわれたが、
今日はちょっと時間がない。
原稿がたまっている。
神里原の火事のおかげでね。
▽
朝カル終了。
今日は、アスキーの元アイドルあゆちよコンビがきてくれたんで、
かなり懐かしかった。
いっしょに秋葉原の万世ですき焼き食ったのはいつだったろうなあ。
なんだか2,3年前のような気もするが、 そんなはずないよな。
時が経つのは速いもんだ。
今回の朝カルは、
最新刊「秘密の本棚」について話すといういつものパターンではなく、
ぼくが大学を卒業するあたりから始めて、
大手で連載を始めるあたりまでの話をした。
ぼくの個人的なことから漫画界全般の出来事まで。
目玉は、ぼくのデビュー作を発掘したんで、
それを公開したのと、
初めて文章の仕事を頼まれた時の現物も出てきたんで、
それも公開。
ついでに、一年だけ描いたエロ劇画も公開した。
初期のものを見せるのは、けっこう恥ずかしいんだよなー。
ちなみにエロ劇画は、
単行本にしたいという話を何度も断って、闇に葬った。
打ち上げで新宿住友ビルの近くの中華料理屋にいこうと思ったら、
既に潰れていた。
すいててよかったんだけど、
すいてるってことは、儲かってないってことだよな。
しょうがないんで近くの中華に入ったら、そこもすいてた。
使い勝手がよかったんでまた利用したいが、
はたして次回まで残ってるだろうか。
参加者の中川さんに「最後の性本能と水爆戦」を貰う。
ちょっと前に、吉祥寺のとらのあなに買いに行ったら、
とらのあなが撤退していて買えなかったのだ。
吉祥寺は、意外とオタクの街ではない。
さて、仕事をしなくちゃ。
那覇でさっぱり仕事にならなかったんで、
すっかりたまってしまった。
「5.8」
今日は「秘密の本棚」書店営業にいってきた。
新宿から池袋に回って、大手書店の売り場担当に挨拶して、
本にサインを入れて、売り場用のポップをその場で描いてくる。
前回の「漫画ノート」で初めてやったんだけど、
書店の楽屋裏を覗けてなかなか楽しかったのだ。
それで今回もぜひやろうと決めてたのだが、
いろんな人がいて、いろんな売り場があって、
いやー、面白いねえ。
今回は、新宿が、紀伊国屋本店と南口店、そしてジュンク堂。
池袋が、ジュンク堂とリブロと、芳林堂コミックプラザ。
ジュンク堂は、那覇に新店を出したところで、
起ち上げの応援にいってたスタッフも多く、
沖縄話で営業とは関係なく盛り上がって、すっかり長居してしまった。
芳林堂は、店長がずっと以前、編集者をやっていて、
うちに原稿を取りにきたことがあったらしい。
20年以上前のことなんで、さすがに記憶がないけどね。
さて、ひと通り回ってきた感触では、売れ行きはかなりいい。
初速は、これまでの3冊の中で一番いいようだ。
もちろん、百万部売れるタイプの本ではないんだけど、
まあ増刷は近いと見た。
本が一冊ずつ着実に売れていかないと次の本もないんで、
出版不況にめげずにしっかり売らないとね。
書店巡りで嬉しかったのは、書店員が何人も買いましたといってくれたことだ。
本のプロが買ってくれるのは、お墨付きが出たようなものだ。
書いた甲斐があったというものだ。
やっぱり、書いたものを読んでくれる人がいるということが一番幸せなんだよな。
▽
今日はニッパン「新刊展望」のインタビュー。
もちろん「秘密の本棚」に関してだ。
「創作の現場」という見開きカラーページがあるんだけど、
そこで、仕事場の写真と共に紹介される。
書店のレジ脇なんかにある本だ。
小学館の担当と共にインタビューと撮影。
それから三鷹台で歯医者。
どうも何度も腫れては抗生物質という繰り返しになっているので、
これから先の治療計画を聞く。
なかなかむつかしいなあ。
吉祥寺に戻ってロンロンのブックファーストを覗くが、
まだ「秘密の本棚」は姿を見せない。
連休中に、吉祥寺のここ以外の書店には入荷があったようだ。
地下の啓文堂に行ってみたら、
漫画関連本の新刊コーナーに平積み。
もう3冊しかない。
でも、棚にも3冊入っている。
うーん、啓文堂さんありがとう。
「映画秘宝」を買って、飯田橋に向かう。
神楽坂で、「小説宝石」で書いていた那覇を舞台にした小説の出版の打ち合わせ。
文芸の編集長といろいろ戦略を考えないとねという話をする。
小説の本を出すのは久し振りなんで、
ただ出すだけでは、埋もれてってしまうからなあ。
ただでさえ、この不景気、出版不況だ。
考えないと。
なんとか夏から秋あたりには出したいが、さてどうなるかな。
▽
とりあえず、連休も終わりか。
2日休むと、まだ今週一杯休めるらしいが、みんなそんなに休むのかな。
今年の連休は、ほんとに珍しく暇だったので、けっこうのんびりした。
ゆっくり仕事をしつつ、映画を観たり庭木の手入れしたり。
今日は最終日だし、もう一本くらい観とくかと、
TSUTAYAに出かけて、「オーシャンズ11」を借りてきた。
「オーシャンズ13」だけ観てるんで、ちょっと前の方も観ておこうと思ったのだ。
のんびりしてる時には、こういう金と手間のかかったアメリカ映画はぴったりだな。
うまくできてるなあと、お茶をすすりながら平和に観られる。
杜撰なところもあるから、突っこもうと思えばできるが、
まあ勢いで観てしまえばいいんだよなと鷹揚に構えられる映画だ。
単館系だけじゃなくて、こういうのも観ておかないと、人間が偏向するよな。
ああ面白かった。
▽
やまだ紫さんが亡くなった。
脳出血だったようだ。
地味だがいい作品をずっと描いてきた人だった。
まだ漫画評では一度も取り上げたことがないが、
前から、そのうち取り上げようとは思っていた。
どう書けば一番あの人の作品がよく伝わるかなあと思っていた。
ちょっと書き方がむつかしいのだ。
これでもう、新作は読めなくなってしまった。
清志郎もそうだが、同世代の人が亡くなるのは寂しい。
まだ急がなくてもいいのに。
ご主人の白鳥氏のブログには、胸が詰まる。
紹介しようかどうしようか迷ったが、URLを書いておく。
http://blog.goo.ne.jp/shiratori-chikao/
こういうひと組の夫婦がいたということを記憶してほしい。
▽
マッスルは、ずっと面白かった。
それはなんというか、実際に面白いことをやったというよりも、
面白いテーマを提示したということだと思う。
ただ、一緒にやっているスタッフが、
どれほど坂井が気づいたものを理解しているか。
坂井の見ているものを同じように見ているものは少ないと思う。
・
最初は、そう意図してやったわけではなかった。
でも、やってるうちに、テーマがどんどん見えてきた。
面白いもの見つけたと、そこをどんどん掘っていく。
表現する過程では、そういうこともある。
なにかカンみたいなものに従って進むと、そこになにかある。
そこにあるものに気づかないものもいるし、
拾い上げて磨くことのできるやつもいる。
後者を、才能というんだと思う。
・
マッスル坂井には、才能があった。
でも、まだ才能しかない。
闇雲に動き回っているうちに、なにかにコツンと当たる。
面白いものを見つけたとそこを掘っていくだけでは、
そのうちなにも出てこなくなる。
そうやって消えていく才能は多い。
才能は、案外多いのだ。
でも、それを続けることができるものが少ない。
それもまた、違う種類の才能だ。
・
マッスルという面白い材料を見つけたが、
もうそれを転がすだけでは、新しいものは出てこない。
ビジネスとしてなら、ひとつのパターンを作ってそれに当てはめていけば、
かなり長い間、面白いものを作っていける。
客も喜ぶしマニアも手を叩くレベルのものを、ずっと作れる。
坂井なら、そのくらいはできるだろう。
でも、そこにクリエイトする楽しさやスリルは薄い。
自分が今、誰も見たことのなかったものを作っているという興奮がない。
・
坂井は、新しいものを掘り尽くしてしまったんだと思う。
でも、その場所に新しいものがないだけで、まだ違う場所があるのだ。
どこにあるのかはわからないが、才能があれば探し当てられるかもしれない。
・
同じ場所に留まって一定のレベルのものを作っていくのも、悪いことではない。
スタッフを抱えていれば、食わせていかなくてはいけない。
次の場所を探して出ていくのは辛く厳しい。
でも、新しいものを見つけた喜びは、なにものにも代え難い。
坂井がどっちを選ぶのかはわからないが、まあ本人が決めることだな。
といっても、そんなことで坂井が悩んでるのかどうか知らないんだけどね。
そもそも、悩んでるのかどうかすら知らない。
でもきっと、マッスルは尽きかけている。
少なくとも新しいものはもうない。
どの道を選ぶのかはわからないが、どう進んでも、厳しい道だ。
マッスル坂井は、それを選んだんだから仕方がない。
というわけで、今回のマッスルは最初から最後まで退屈だった。
・
帰りの中央線で、ゆでくんとばったり会った。
そうか、中央線の人だったんだな。
しかし、彼と会うのは、必ず格闘技の会場だ。
ぼくは高円寺の大一市場で、フォーを食って帰った。
旨かった。
▽
後楽園ホールで、「マッスルハウス」を観戦。
マッスルというのは、プロレスというかメタプロレスというか文化系プロレスというか、
プロレスとはいったいなんであるのかという、プロレスだ。
もちろん、そんな硬派なことをやっているわけではなくて、
実際にやってることは、お笑いプロレスだ。
プロレスのへたなレスラーたちによる、学芸会レベルの興行なのだ。
でもなぜそれを笑えるのかを考えると、
それがプロレスに対する批評になっていたりもする。
・
主催するのは、マッスル坂井だ。
DDTというプロレス団体のレスラーだ。
日本のレスラーの中ではかなり身長のあるほうで、
レスラーとして精進すれば道が開けるのかもしれないのに、
あんまりその気はないようだ。
もったいないが、まあそれは本人の趣味なんで構わない。
・
マッスルは、DDTの別働隊として始まった。
DDTは、いくつも別チャンネルの団体を裡に抱えた、妙なインディなのだ。
高木三四郎とエース社長とする、 最もメジャーに近いインディだ。
・
マッスルは、なんだか妙な方向に進化し始めた。
プロレスからどんどん離れていったのだ。
やってることはプロレスではあるんだけど、
プロレスの仕組みを追求すればするほど、違う運動体にと向かってしまうのだ。
・
なかなか面白かったんだけど、問題は、これでは続かないだろうということだ。
どうも、坂井と出場レスラーに、確信がない。
総合演出家として、鶴見亜門を戴いているが、
舞台監督はできても、テーマを作るのは坂井だ。
でもその坂井が、どこにいきたいかわかってやってるのかという、
危惧のようなものはあったのだ。
・
今日は、後楽園ホール超満員。
みんな坂井がなにか面白いことをやってくれるだろうときたのだ。
でも、たぶん今はそんなに面白いものはないだろうと、ぼくは思っていた。
あのやりかたでは、とてつもないものを持っていないと、早晩出し尽くす。
たぶん、自分がどこにいきたいのか、なにをやりたいのかを、
坂井が理解していないと先は見えない。
どちらに向かいたいのかがわかっていれば、やることは溢れて現れてくる。
おそらく坂井には、それが今見えていないのだ。
・
席につくと、隣がしまおまほで、
その向こうはライムスターの宇多丸だった。
どちらも久し振り。
ふと右側を見たら、
通路の向こうの席はゆでたまごの嶋田くん。
みんな期待してるなあ。
(つづく)
▽
「書店経営」という小冊子を、トーハンが出している。
トーハンというのは、本を全国の書店に配本する会社だ。
前にここの「新刊ニュース」という小冊子で長く連載して、
「業界の濃い人」という本にまとめて角川文庫から出したんだけど、
今度、書店経営がリニューアルしたんで、
またちょっとつきあうことにした。
短期になると思うけど、「いつだって書店日和」。
これは、書店員以外はいったいどうやってみたらいいんだろうな。
まあ見つけられたら読んでみてください。
「5.22」
今日は「バンキシャ!」。
日本テレビ系で、18:00から。
メインのネタは、まあアレだよな。
この時期、アレ以外はないよ。
あれをネタにひとコマ漫画を描くんだけど、
笑いの対象にできないところが厳しい。
まあ笑ってもいいんだけど、
否定的な笑いじゃ駄目だしなあ。
肯定するってわけじゃないけど。
そのへんの塩梅がむつかしい。
テレビは老若男女が見るから、
当然のこと、 漫画リテラシーが凄く低い。
いつもは漫画を読み慣れてる読者向けに描いてるから、
テレビではどのくらいのものを描けばいいのかの判断が
凄くむつかしい。
なんにしろ、
怜ちゃんに潰されないように気をつけよう。
だいたいスタジオで見せても、
ほぼ反応はないんだけどね。
今回はわかりやすくてなおかついいネタができたなと思っても、
出演者一同、みんな無言で見ている。
あれを見ても、俺はよく今まで、
あんなわかりにくい漫画描いて生きてこられたなと思う。
さて、今夜かあ……。
うーん、悩むなあ。
・
帰ってきた。
今日は、相方が意外なことに、河上さんじゃなかった。
誰だったかというと、石原壮一郎だったのだ。
10年ぶりくらいに会った。
前はたまに仕事で一緒になったりしてたんだがな。
前に会ったころより、半回りくらい大きくなってたかな。
人間的スケールじゃなくて、胴回りが。
番組は、豚インフルがメインだったんだけど、
さしせまったものがなく、新しい情報もなかったんで、
ちょっと緊迫感には欠けたなあ。
ちょっと視聴率が心配だ。
もうひとつのニュースが、
ヒマダネの「ネオ農業」なんてものだったし。
まあたまに、ニュースの谷間みたいな時もある。
でも、河上さんに時間を奪われることも気にせずできたんで、
心は平和だったな。
農業ネタは、そう時間たっぷりやらなくてもいいネタだったと思うし、
たまにこういう時には、もう少しスタジオ時間増やすこともやってみていいんじゃないか。
いつも30秒とか1分のコメントじゃ、なにも話せないもんなあ。
今回は、メキシコの話をもう少ししたかったな。
▽
大学の一年下に、江草ってやつがいた。
国立出身の妙に真面目で几帳面な男で、
後にレタリングを仕事にしたくらい、きっちりとした男だった。
一時は本屋に転業して、
まめに自分でデザインした几帳面なDMを送ってくれたりした。
その江草が、ある日いうのだ。
高校の同級生にこないだ地元でばったり会った。
そいつは、バンドをやってるんですけど、さっぱり売れていない。
でも、いい歌歌ってるんですよ。
確か、'75年ごろの話だ。
仕事がぜんぜんなくて、レコードも売れなくて、毎日暇らしいです。
なんてバンドなんだと聞くと、江草は手を振っていった。
誰も知らないバンドですけど、
「RCサクセション」っていうんです。
なんだ、それなら知ってるよとぼくがいうと、江草は驚いた。
それほど、当時はまったく売れていなかったし、
忘れられた存在というか、もともと無名バンドだったのだ。
「ぼくの好きな先生」は深夜放送でよく聞いた。
'72年ごろだったと思う。
でも確かに、RCは、あの一曲がちょっと売れただけで、
あとは一曲も聞いたことがない。
その小ヒットだって、もう何年か前のことだ。
一発屋というほどの大ヒットでもないから、
仕事がなくなれば飯も食えないだろう。
ほかのメンバーもみんな同級生なんで売れるといいんですけどねえと、
江草は腕を組んだ。
「雨上がりの夜空に」が大ヒットしてRCが大々的に 復活するのは、
それからまだ何年も先の話だ。
そうか、清志郎が。
▽
昨日「スラムドッグ$ミリオネア」にいこうと思ったら、
休日でその上レディスデイで、180人並んでますというのでやめておいた。
今日はどうかなと思ったら、16人しかいなかった。
うーん、はっきりしてるなあ。
さて、「スラムドッグ$ミリオネア」は、面白かったー!
クイズショーの実況を太い糸にずっと置いて、
過去からの物語を絡ませていくバランスが絶妙だ。
いやよくできてる。
よくできてるということはつまり、作りすぎだよということでもあるはずなのに、
それを感じさせない。
インドの人々のエネルギーや、スラムの圧倒的迫力も力になっている。
こんなことでいきなり拷問かよとか、
傷つけちゃって明日の生放送はどうするんだとか、
疑問もちょっとあるし、最後の質問に対する答に芸がなさ過ぎる。
でも、そんなことも押し流して、物語は凄い勢いで流れていくんだよな。
ラティカも可愛かったしね。
子供時代のラティカは、
あれが人身売買されそうになった子か、というオマケもついた。
ダニー・ボイルを観たのも「トレインスポッティング」以来だったと思うけど、
非常にうまかった。
脚本のサイモン・ビューホイ
は、こういうよくできた話みたいなのがうまいのかもな。
最後に踊るマハラジャもついて、
すっかり堪能して、中華街で雲呑麺食って家路についた。
いや、吉祥寺の中華街って店だけど。
内容には関係ないけど、映画観てる間中ずっと、
主役のデーブ・パテルって、嶺岸信明の描くキャラに似てるなあと思っていた。
ちょうどいい見本がないんでわからないだろうけど、
ほんとに似てる。
▽
ちょっと前にYOUTUBEで、こんなビデオクリップを見た。
以前、YouTubeを見ていたら、
こんなビデオクリップを見つけた。
「Ogiyodiora」。
美しい歌だ。
美しいメロディだ。
韓国語で歌っている。
歌っているのは韓国の人らしいが、
この曲はどうも聞いたことがある。
どこで聞いたんだっけなと探してみたら、
そうか、「がんばっていきまっしょい」だ。
ラジオかなんかで聴いたんだな。
何度か聴いた記憶がある。
あの映画では、英語で歌われていた。
でも、英語で歌っているのに、
なんだかまるで架空の言葉のように響く。
歌っているのは、Lee-tzscheという人だ。
「がんばっていきまっしょい」は、まだ観ていない。
それでDVDを借りてきたのだ。
あの歌は、確か二回使われている。
その二回目は、こんなシーンだ。
今さらだけど、いい映画だった。
派手なところのない、
連休じゃなくて、土曜の午後みたいな静かな映画。
田中麗奈の歯ブラシみたいな眉毛が可憐だった。
知り合いの役者も出ているが、
この映画に出てる若い子たちは、その後どうしたんだろう。
役者をまだやっているのか。
なんだか、近所の子供のその後を心配しているような気分にさせる。
そんな映画だった。
今さらだけど。
▽
「秘密の本棚」が地元の書店でどのくらい置かれているか、ちょっとひと回りして確かめてきた。
だいたいいつも、さすがに地元の書店では、いい位置に平積みされている。
まず、駅ビル地下の啓文堂書店。
……ない。
「漫画ノート」はずいぶんいい位置に置いてくれてたのに、
「秘密の本棚」は見当たらない……。
いや、まだ発売直後だし、連休だしな、搬入が遅れてるんだよ。
これからこれから。
続いて、駅ビル二階ブックファースト。
ない……。
ここも、「漫画ノート」は漫画コーナーに置いてくれてたのに、
「秘密の本棚」はない……。
うーん、まあ連休だし……。
と思ったら、サブカル系の書棚に、一冊だけ挿してあった。
一冊かー。
まあ何冊かあったのかもしれないが、一冊かー。
しかも棚挿し……。
パルコ地下のリブロも覗いてみた。
影も形もない。
ここも、いつもちゃんと置いてくれてるのになあ。
その証拠に、「漫画の時間」も「漫画ノート」も一冊ずつ棚にある。
新刊も入れてくれー。
続いて、サンロードのブックスルーエ。
あったー!
レジ前の平台に、平積みになっている。
しかも、書店員の手書きポップつき!
ありがたいなあ。
ルーエ、ありがとう!
こっそりサイン入れてこようかな。
というわけで、地元書店では、やや惨敗気味である。
小学館頼むよ。
せめて地元の本屋は、厚めに撒いてくれ。
連休明けには都内の書店をちょっと営業してくる。
小学館の編集・営業と同行して、書店で手書きポップを置いてくる。
「漫画ノート」でやったら、なかなか楽しかった。
書店での扱いもだいたいわかるしね。
都内有名書店の仕入れ担当諸氏、連休明けはよろしく!
▽
世間は連休だってのに、なかなか原稿が終わらない。
芝居なんか見にいってるからなんだけど、
まあ今日中に書くっていっちゃったからなあ。
約束は守らないと。
「秘密の本棚」をそもそも連載していたコミックパークの、最終回。
というか、まあ実質番外編だけど。
さあもうちょっとだ。
夜が明けちゃったけど頑張ろう。
▽
「三文オペラ」に誘われたのでいってきた。
久し振りのコクーンだ。
宮本亜門を見たことがないんで、一度くらいは話の種にと思ったのだ。
見終わった感想は、
面白いところとつまらないところと、両方並列に同時に舞台上にあったな。
舞台開始のアナウンスと共に、幕に新聞記事みたいなものが投影されて流れていく。
なんだか凄く古臭い始まりだな。
カレンダーが剥がれて落ちる絵で年月を表す、
今となってはギャグでしかない漫画手法みたいだ。
今回新しいことはしませんという宣言か。
幕が開くと、舞台が奈落まで剥がしてあって、凄く深い、というか客席から遠い。
でも、天井がその分高くて、異様な迫力がある。
コクーンも、よくこんなことさせたな。
でもまあ、その深い舞台をそう有効利用してるというわけでもないんだよな。
雰囲気作りかな。
世界の底でなにかをしているというイメージは現れている。
さて、そこからなんだよな。
数百本のステージを見てきたけど、小劇場ばっかりで、商業演劇はあまり見ていない。
どうも、この舞台も、刺激が少なくて退屈なんだよな。
あれ、大鷹明良が出てるじゃないか。
古い知り合いの役者だけど、こんなとこに出るようになったんだな。
松田美由紀にデーモン小暮に安倍なつみに田口トモロヲ、
あとは米良美一、わかるのはそれくらいか。
松田美由紀は、なんだか大女優みたいな芝居だな。
安倍なつみは、キンキン声だけど、思ったよりもずっと頑張ってる。
デーモンはいい声。芝居も舞台向きだ。
田口トモロヲは、小物感が強すぎるところが弱いなあ。
もう少しカリスマと弱さと共にほしい。
米良は、時事漫談なんかやらなくていいのに。
全体に、たまにテレビで見る宮本亜門の、
ほらぼくってカッコいいでしょという垢抜けなさが、100倍くらいに増幅されて充満している。
マッスルを見てる人にしかわからないが、鶴見亜門の方がずっと新しい。
新しいというのは、
誰かが考えたことをやっているのではなく、自分で今日考えたことをやっているということだ。
宮本亜門は、3時間の長い物語を、既成の物を総動員してまとめた。
達者なもんだなあ。
面白いところもそれなりにあるし、三上博史
の陶酔ぶりも微笑ましく楽しめる。
でも、新しいものを見る刺激がないんだよな。
そこが圧倒的に物足りない。
ラストで、今までの物語は、唐突にチャンチャン♪と捨てられる。
観客はどうも、いやーそれはちょっとないんじゃないの、それはあんまりいいアイデアじゃないよ、
という反応だったような気がする。
幕が降りても、拍手はごく少ない。
でも、律儀にカーテンコールの拍手はするところが、日本の観客の優しさだな。
それにしても、後ろの席だったせいか、台詞が聞こえなかったな。
あれはなんとかしてほしい。
麗郷で飯食って帰る。
やっぱりここは美味しいな。
▽
歯が痛い……。
正確には、歯茎が痛いんだけど、
奧の歯を根本まで切ってセラミックの歯をかぶせたところが、
なんだか2ヶ月おきくらいに腫れるのだ。
腫れてずきずき痛むのだ。
仕方なく歯医者で歯茎を切開して膿を出し、抗生物質と痛み止めをもらうんだけど、
もうずーっとそれが続いてるからなあ。
いったい、なぜ何度も何度も同じことが起きるんだ。
このまま一生同じことを繰り返すんじゃ嫌だしね。
なにか抜本的な対策がほしいところだ。
あんまり同じところを何度も切ってるのもよくないと思うし。
バイ菌が入るから膿むんだと思うけど、毎食後歯を磨いて、
ウォーターピックを使って、歯間ブラシを使ってリステリンで洗い、
一日二回くらいは指で歯茎のマッサージをしている。
もうやることを思いつかないんだよな。
全く、困ったもんだ。
▽
世間では草なぎメンバーで盛り上がってるころ、
私は二日連続で落語を聞きにいっていたのだ。
立川志ら乃の回に最近時々いってるんだけど、先月に続いて、また今月もいってきた。
志ら乃は、大学の後輩なんだけど、
もちろん、年が離れてるので知り合ったのは最近だ。
同じイベントに出た時に後輩ですと自己紹介してきたんで、それ以来仲良くしている。
明治の落研出身なんだけど、
明大落研は落語家や芸人をかなりたくさん輩出している。
漫画家もひとりいるけど。
志ら乃の回は、前回はコント赤信号の小宮がゲストで出て落語をやった。
小宮も落研だし。
今回は、立川志らくの弟子でらく兵が前座。
噺は酷いが、なんだかフラがある。
らく兵がなぜらく兵かというと、旧日本軍兵士に似てるからだという。
ほんとに似てる。
いつか面白くなるかもしれない。
志ら乃は、3席やったんだけど、どれも今回荒かった。
「締め込み」「弥次郎」「文七元結」。
いやいつも荒いんだけど、今回は3席やって3席とも演出が浅かった。
ここをしっかり振っておかないと後半が成立しないだろうというところで、
きちんと振っていない。
わざとやってるのかなあ。
ちょっといまいちだったな。
朝まで原稿を書いて、
今日は、朝日新聞の浜離宮ホールで、「いつかは名人会」。
ファンクラブコアメンバーズのふたりと、
電撃ネットワークのギュウゾウの総勢4人。
出演は、馬るこ、菊丸、三三。
開演前に、いきなり前座が出てきて喋り始めた。
ダークマッチだな。
柳家小ぞう「初天神」。
前座とはいえ、ちょっと論外。
鈴々舎馬るこは、馬風の弟子。
馬風は、元かゑる。
「大店の犬」。
これは「鴻池の犬」の東京版だな。
馬るこは落語じゃないみたいだ。
漫談風というか。
古今亭菊丸は、圓菊の弟子。
まだ若いのに、老けてる。
「幇間腹」。
ベテランの口調だ。
うまいもんだが面白みに欠ける。
でもきっとこういう芸風で年食って枯れて、
味が出る系の落語家になっていくんだろうな。
仲入り後、3人でトーク。
三三が司会なんだけど、三三が一番喋る。
続いてトリが三三。
「高砂や」。
三三はこのまま30年くらい経つと名人になっているだろうなあ。
プライドの高さみたいなものを、客に感じさせるのがちょっと気になる。
でも、うまいもんだ。
姿もいいし。
それにしても、最近落語を聞きに行くことが多いな。
25年くらいの間、毎月2,3本のペースで芝居を見ていたが、
それが落語に代わったな。
まあいける時にいっとけばいいか。
▽
赤坂署が、草なぎの自宅の家宅捜索に入ったらしい。
酔っぱらいの自宅を家宅捜索することは、普通あり得ない。
つまり、家を探さないといけないなにかがあると、
赤坂書は判断したということか。
まあ当然、薬物を想定してるんだろうけど、出てくるかなあ。
これで出てきたら日本中びっくりだけど、
ただの酔っぱらいなんじゃないかって気がするんだがなあ。
それはともかく、
世の中には、人の不幸で相撲を取ろうとするやつがいるもんだ。
呆れたよ。
きっと、これを即注文して、
意気揚々と着てくやつもいるんだろうな。
情けない……。
▽
SMAPの草なぎメンバーはえらいことになってるな。
でも、もし酒飲んで裸で騒いでただけなら、
別にどうってこともないよな。
テレビやCMや映画も中止含みでいろいろ各方面大変だが、
笑って済ましてやればいいのに。
▽
今日は、小学館の「本の窓」インタビュー。
「秘密の本棚」に関連して、版元小学館のPR誌で、本の紹介がてらいろいろ、
というつもりだったんだけど、
ずいぶん関係のない話をしちゃったような気もする。
うまくまとまるかな。
▽
那覇に、「俺のカフェ
」予定地が二カ所あった。
まず一軒は、ひめゆり通りを栄町にいく途中、安里駅の手前だ。
姫百合橋のたもとに、古い民家があった。
安里川に面した、小さい家だ。
土地が30坪くらい、家はどのくらいかなあ。
平屋で、50平米くらいか。
コンクリート瓦を白漆喰で固めた、沖縄らしい家だ。
庭には小さい木が何本か植えられ、
全体に古いけど手入れはきちんとされている印象だ。
いつもここの横を通るたび、ここをカフェにしたいなあと思っていた。
家の外側はそのままで、中を改装してキッチンと店にする。
庭にも川に面してテーブルを出し、屋根をつけるか天幕を張って、
雨の日以外はオープンカフェにする。
なんだか大きさも外観も、理想のカフェができそうで、
ここ売ってくれないかなあと、完全移住する気もないのに、
なんとなくそんなことを考えていたのだ。
そしたら、ある日俺のカフェの前を通りかかって、ぼくは愕然としたのだ。
俺のカフェは、駐車場になっていた。
コインパーキングになっていたのだ。
いい家だったのにー。
庭もよかったし、庭木の佇まいもよかったのにー。
それがすべて消えて、更地になっていたのだ。
あーあ、俺のカフェ……。
まあそういうわけで、那覇カフェ開設計画は、まずひとつ消えたのだった。
もうひとつの俺のカフェは、またそのうち。
▽
スーザンには驚いた。
報道ステーションでやってたと思ったら、
今日の朝日の夕刊にも出てた。
シンデレラウーマン、スーザン・ボイルは、突然人気者になっちゃったな。
YouTubeも、あっという間に字幕つきのものが出てくるしね。
しかし、YouTubeには、なんでもあるな。
一年近く前になるが、MUTOのサイトを紹介したことがある。
これは、YouTubeではない。
個人サイトだ。
壁を使った巨大なアニメーションなんだけど、
これはほんとに凄い。
スケールも凄いが、アイデアも凄い。
でも、日本にもいた。
スケールでは負けるが、アイデアでは負けていない。
これは、youtubeにある。
【↑クリック↑】
誰でも考えつきそうで、案外細かいアイデアがオリジナルだ。
ちょっとやってみたくなるが、実際にやるのは大変だよなあ。
関係ないけど、古舘のあの番組に対する反応は、凄く不快なものだった。
なんでも批判すればカッコいいという考えは、もうかなりカッコ悪い価値観になってるよな。
▽
新宿で、劇画誕生50年を祝う会があった。
ここに、劇画草創期を支えた劇画家たちが集まるというので、
喜んで顔を出した。
会場でぐるっと見回してみると、
平均年齢が高い。
ぼくは最若手といってもいいくらいだ。
入り口でもらった出席者リストによると、
元社会派劇画家の旭丘光志さんがいる、野球漫画の五十嵐幸吉さんがいる、
磯田和一さんがいる、池上遼一さんがいる、下元克巳さんがいる、
「5年ひばり組」の巴里夫さんがいる、「包丁人味平」のビッグ錠さんがいる、
「柔侠伝」のバロン吉元
さんがいる、みやわき心太郎さんがいる、
そして、もちろん劇画という名称を作った辰巳ヨシヒロさんもいる。
その他にも、畑中純さんや
政岡としやさん、
林静一さんに勝川克志さんもいたけど、
貸本劇画出身というわけでもないかな。
今日は、下元克巳さんと話したのが一番嬉しかった。
センスのいい達者な絵だったなあ。
一番残念だったのは、
山森ススムさんが体調が悪く参加できなかったことだ。
独特なタッチが好きだった。
バロンさんと磯田さんのふたりとは話す機会がなかったのが残念だ。
反目するさいとうたかを一派はひとりもいないのがくだらない。
どちらにも功績はあったんだから、
お互い立て合えばいいのに。
みやわきさん、マンガ図書館の内記さん、巴里夫さんと
次々に祝いの言葉を述べた。
あと林静一さんと畑中さんも。
ぼくもひとこと話したけど、
どうも最若手としてはちょっと話しにくかったな。
劇画は50年前、不思議な勢いがあった。
小学生のぼくにはよく理解できていなかったが、
なんだかドロドロと蠢くものがあった。
それまでの漫画にはなかったものだったのだ。
あれから50年経って、
さすがに当時の青年達もくたびれてきたな。
亡くなったかたも多い。
でも、日本の漫画に大きな影響を与えた劇画ムーブメントの記憶は、
忘れられることはない。
▽
イギリスのタレントオーディション番組に、
47歳のオバサンが出てきた。
太ってて、垢抜けない。
審査員も、笑いの対象としか見ていない。
オバサンも、ちょっとお調子者なんで、
大きな会場を埋める観客も、
単に笑われ役として呼ばれてるという印象で見ている。
簡単なインタビューがあって、
オバサンが歌い出した。
そしたら……!
【↑クリック↑】
天使の歌声だ。
審査員も観客も、感動の渦。
なんだか、世の中には、凄いことがあるなあ。
オバサンが泣いてるのを見て、
ちょっと嬉しくなっちゃったよ。
人生もなかなか、捨てたもんじゃないね。
▽
「秘密の本棚」発売は、23日じゃなくて28日だった。
連休前かと思ったら、連休入り気味だな。
今年の連休は長い。
といっても、あんまり関係ないけどね。
編集部が休みにはいると、催促電話がこないくらいか。
▽
サークルKサンクスでキリンの缶コーヒーを買うと、
1/100アルファ・ロメオのミニカーがついてくる。
おお、これはさっそく買わねば。
でも、不思議なことに、サークルKサンクスのHPでは、
特に宣伝してないんだよな。
じゃあキリンのサイトなら出てるかなと思ったんだけど、
こっちでも特に触れられてない。
なんか謎だなあ。
でも、みんな気づかないうちに、
いろいろ揃えてしまおう。
なかなか赤がないのが難点だよな。
うちのジュリアは赤が似合わない例外のアルファロメオだけど、
あとはどれも赤がピッタリ。
本国イタリアでは、
案外赤は売れないらしいんだけどね。
一番カッコよく見えるのになあ。
▽
今日は吉祥寺寄席。
ここんところ出席率が低いからな、いける時にはいかないと。
毎回違う会場を転々としてるけど、今回は、光専寺の本堂を借りてやってる。
前座は、林家彦丸。
正雀の弟子だ。
うーん、二ツ目ももう5年やってるんだがなあ。
自分がけっこううまいと勘違いしてるのかもしれない。
客の反応が薄い。
吉祥寺寄席の客に、マニアはほとんどいない。
だから反応が素直で、かえって怖いといえば怖い。
落語家のふりをするところから始めなくてもいいのにな。
やったのは、えーと、金がなくて、女房に信用があって、
鮑を3枚持ってって、そうそう「鮑のし」。
続いて、中国人の劉さんが男女ふたり登場。
男の劉さんは、正倉院の楽器復元の監修者。
エキゾチックな演奏でよかったんだけど、
もっとよかったのは、楽器を触らせてくれたこと。
紫檀の五弦琵琶とか石の笛とか笙とか、
珍しく美しい楽器を堪能した。
仲入りを挟んで、桂九雀。
枝雀の弟子だ。
大師匠は米朝。
師匠譲りの賑やかな噺。
口調や仕草に枝雀が出てるなあ。
今日はまくらがやや長め。
「親子酒」に入ったけど、それほどたっぷりでもなく、さっと切り上げる。
客はよく笑っていた。
片付けた後、ニライカナイで打ち上げ。
九雀は帰り、彦丸と劉さん♂は参加。
彦丸とずいぶん話したけど、やっぱりなにか間違えてる気がするな。
凄く気合い入れてお洒落してたけど、落語家が眉整えなくてもいいよ。
▽
さて、北野誠は、いったいなにを話したんだろうな。
知ってる人も多いと思うけど、マンガ夜話にも時々きてた北野誠は、
不適切な発言で関係者に迷惑をかけたという理由で、
芸能活動をやめさせられた。
すべてのレギュラーを順次下ろされ、もちろん単発の仕事もできないだろう。
竹内義和とやっていた大阪のラジオ番組サイキック青年団で、
かなり過激な発言は繰り返していたらしいから、
何らかの摩擦があったことは想像に難くない。
でも、ひとりのタレントの芸能生命を潰すようなペナルティって、
いったいどんなことに対するものなんだ。
それは、誰が与えた罰なんだ。
それがまったく見えないのと、
それを説明する必要性を芸能界が感じていないところが怖ろしい。
ヤクザとか宗教団体とか、ネットではいろいろ噂が飛んでいるが、
本当のところを知りたい。
これが真実だという話はいくつかあって、
どれもそれらしいが、どれも信憑性には欠ける。
闇の中でやらずに、表でやってほしい。
こんなことしてても、芸能界の暗黒面を強調するだけじゃないのか。
ということがわかっていても、そうするしかないということなのかもしれないな。
▽
「秘密の本棚」刊行に合わせて、
また新宿の朝日カルチャーで話すことにした。
日時は、5月の16日、土曜日。
さて、なにを話そうかなあ。
また特別なテーマは作らずに、
本の内容に合わせて話してもいいんだけど、
学生時代のこととか、
'70年代の漫画界のこととか、
エロ劇画ブームの頃のこととか、
どこか一カ所を抜き出して、それを中心に話してもいいし、
まあなんにしろ、早く決めなくちゃな。
応募は 【出版記念講座】
こちらまで。
うーん、内容はどうしようかなあ。
なにかリクエストがあったら受け付けます。
▽
WOWOWで、三谷幸喜の「グッドナイト
スリイプタイト」をやるんで、
楽しみにしていた。
でも、どうもなあ、あまり楽しめなかった。
映画は「THE
有頂天ホテル」「ザ・マジックアワー」と観て、
どちらも面白くなかった。
その演出は舞台なら通用するけど映画じゃ無理だろ、と思う部分が多すぎて、
ぜんぜん楽しめなかったのだ。
ほかの映画も観ようかと思ってたんだけど、
観てもしょうがないかなという気もした。
だから、舞台は映画では違和感のある部分も解消できて、
きっと面白いだろうと思ったんだけど、
実際観てみたら、それほどでもなかった。
役者ふたりはそれなりにうまいんだけど、
ストーリーと構成が納得できない。
タイプとして合わなくもないんだがなあ。
以前、第三舞台をずいぶん観たけど、
ついに一度も面白いと思えなかった。
これはつまり合わないんだな。
第三舞台は、垢抜けなさが苦手だったけど、
三谷幸喜はそうでもない。
でもやっぱりもうひとつなんだよな。
舞台の、初期を観たかったな。
今とは違った感想を持てたかもしれない。
▽
柳家小三治の一門会を聞いてきた。
最近はすっかり落語ブームで、
いい会が近所であるんでほんとにありがたい。
ずっと続くといいけどね。
練馬駅って初めて降りたけど、東京とは思えない地味なところ。
駅前の喫茶店のメニューにみんな、ナポリタンがある。
駅の真ん前に文化センターがあるんだけど、
駅を降りると、それしかないからすぐにわかる。
一門会というくらいで、小三治の一門が出るんだけど、
あんまりいい弟子が出ない。
喜多八か三三でも出てくれるといいんだけど、そうもいかない。
前座は、ろべえ。
広いホールで舞台も広いんで負けちゃいけないと思ったか、
大声を張り上げるんで、ホール中に反響して聞きにくい。
なにやったんだか忘れた。
続いて、はん治。
老け込んでる。
三浦友和の高校の後輩だといってたが、友和の父親に見える。
新作だったんだけど、退屈。
引きずるような口調がうっとおしい。
半分以上寝てしまった。
仲入り後、三之助。
よく吉祥寺寄席にもくるんで、手の内はわかっている。
「棒鱈」で騒いでみせたけど、ちょっと空回り気味。
でも、はん治よりはずーっといい。
出てくるなり、お目当てまでもう少しのご辛抱というのは、
ありがちだけど、どうなんだ。
謙虚すぎだよ。
「胡椒が入ったところです」ってオチは、ぜんぜんわからない。
邪魔が入ったということなんだろうけど、伝わらないよなあ。
このままやる落語家が多いけど、客はわかってるのかな。
小三治は、ゆーっくりまくらを振ってから、
「茶の湯」。
今日のまくら
は面白くなかった。
それに引きずられたか、落語に入っても、もうひとつ。
さすがに聞かせてしまうけど、わくわくしなかったな。
まあたっぷりやってくれてよかった。
広いホールだと、お茶を飲む表情がわかりにくい。
もったいないな。
そのうち、独演会を探していってみよう。
終わってから、東中野のポレポレで
「小三治」って映画をやってるんで観てみようかと思ったら、
朝の10時30分からだった……。
▽
アマゾンで新刊の「秘密の本棚」がもう予約できるのかなと、
ちょっと検索してみたら、できるじゃないか。
さすが小学館、やることが早いね、と思ったら、
同名の偉う本だった。
ま、SM関係の本なんで、間違えて買わないように。
いや、買っても別に問題はないんだけど、
ぼくの本ではないんで、文句はいわないように。
▽
さあ、そろそろ新単行本「秘密の本棚」も追い込みだ。
今日中に最後のゲラを戻せば、ぼくの手は離れて印刷だ。
発売は、今月4月の23日だ。
カバーも、もう完成している。
こんな感じ。
うちの仕事場の写真なんだけど、撮影が大変だったんだよ。
さて、あと少しだ。
頑張ろう。
▽
いつも那覇から帰ってくる時には、
公設市場の路地入り口にある
ジランバ屋でカマボコを買って帰る。
ここは美味しい店なのだ。
まあ店といっても、店舗を構えているというよりも、
ショーケースを一個出してるというだけかな。
そこに何種類かのカマボコを置いてるんだけど、
中でも美味しいのが、
カステラカマボコだ。
白身魚に卵がたっぷり入った、
ずっしりと重いカマボコだ。
いくつか食べてみたけど、
ここがやっぱり一番だなあ。
しっかりしてるけど、ふわりとしてる。
以前、暮れのテレビを見ていたら、
カステラカマボコ工場をルポしてたけど、
カマボコの塊をバンバンと叩きつけて空気を抜いていた。
それで、ずっしりと重くなるのだ。
いなむどぅちという
ちょっと甘い白みその味噌汁に入れたりするけど、
一番好きなのは、そのままスライスして食べる
シンプルな食べ方だ。
ちょっと厚手でね。
今回も買ってきたんだけど、
もうとっくにない。
東京でも売らないかなあ。
▽
なかなか花見にいってる時がないので、
昼飯食いがてら、
ちょっと井の頭公園の桜を見てきた。
昔は「武蔵野遊び人会」で毎年やっていた。
池を渡った公衆便所のあたりで。
ここは、桜がもっとも密に空を覆っているあたりだ。
メンバーの母親がやっている飯屋で
美味しい弁当をこさえてもらって、
それを食いながら桜を愛でた。
いや、愛でたかどうかはわからないが、
楽しく時間を過ごした。
たまには、池に飛び込むやつもいたりした。
みんなばらばらになってしまったが、
元気でいるかな。
今でも数人で細々と開催してるかもしれない。
去年か一昨年はやっていたはずだ。
さて、今年は、いい天気で暖かい。
おそらく、今日あたりが吉祥寺ではピークだ。
舞台前から橋を渡って、
ぐるっとひと回り。
ボートを漕ぐ人たちが、
池に浮かんだ花びらの波を作る。
桜の大きな枝が水面に張りだして影を作る。
ああ春だなあ。
ベンチで昼飯を食い終わって、
階段を上って帰る。
焼鳥屋いせやの公園店は、大行列だった。
駅を越えて、家に帰る道にも、
いたるところに桜がある。
うちの庭にも桜を植えようかと、
家をたてる時に考えたんだけどな。
結局植えなかったのは、
シーズンが終わると発生する大量の毛虫のせいだ。
桜は美しいけど、毛虫はどうもなあ。
桜は、外で見るに限るよ。
▽
DREAMは厳しいなあ。
なかなか名勝負が出てこないし、TBSの扱いももうひとつだ。
PRIDEにしたいんなら、それなりの投資をしなければ結果は現れないだろう。
昨日の放送の深夜だし、
メインの桜井“マッハ”速人×青木真也が始まるころは、もうみんな寝てるよ。
このマッハ×青木は、名勝負といえば名勝負だったな。
対戦前の舌戦も、ちょっと盛り上がったしね。
青木は、DREAMが地味なのを心配して、
階級が上のウェルター級GPにエントリーしてきた。
相手のマッハはパワーがある。
こりゃ厳しいなあと思っていたが、
厳しい所じゃなかった。
マッハが突っこみ、それを青木がかわしたまではよかったが、
マッハの膝が当たるとそれで終わってしまった。
27秒KOだ。
マッハかっこいい。
でも、それを受けてきた青木も凄い。
んとか、DREAMも軌道に乗って欲しいもんだ。
▽
すっかり忘れてたけど、
本日4月6日の午後7時から、NHKハイビジョンで
「BSマンガ夜話」の「のだめカンタービレ」再放送がある。
この時期の夜7時は、あちこち特番で厳しいが、
よかったらチャンネルを合わせてみて。
盛り上がった回だったと思ったがな。
http://www.nhk.or.jp/manga/main.html
ゲストは誰だったかなあ。
つい最近やったような気がするが、
もう忘れてしまった。
というわけで、よろしく!
▽
今月末に、新しい単行本が出る。
「秘密の本棚」だ。
漫画のことを書いた三冊目になるんだけど、
現在それの追い込み中。
カバーの写真は、うちの仕事場の本棚の一部だ。
その前にぼくが立って、そっと本を抜いている。
秘密だからね。
撮影は大変だった。
撮影というか、撮影に到るまでが。
周りを片付けなくちゃいけない。
カメラから本棚の間に、物があってはいけないからだ。
編集者とカメラマンとアシスタントと、総掛かりで片付けたんだけど、
片付けたら今度は、元に戻さなくてはいけない。
でも、なにがどこにあったかなんて、もうわからなくなってるから、
全員で適当に戻した。
だから、いい写真が撮れた代わりに、
仕事場のどこになにがあるのか、まったくわからなくなった。
さてあの本について書こう、と思っても、
それがどこにあるのかわからない。
あれを描くにはあの資料が要るなと思っても、
それがどこに埋もれているのかわからない。
非常にまずい状態になっている。
つまり、早く仕事場を抜本的に片付けろということだな。
一段落したら、今度こそなんとかしよう。
▽
フリースタイル という雑誌があるんだけど、
発売中の8号で、いろいろやっている。
まず、「五十嵐大介」
にロングインタビューしている。
描き手としての視点から、聞きたかったことをしつこく聞いている。
五十嵐大介の来し方行く末、画材まで、
たっぷり話してるんだけど、
ついインタビューというよりも対談みたいになっちゃうとこが難点だ。
聞くだけに専念できないんだな。
あとは、今月末に出すぼくの本「秘密の本棚」に入れた、
五十嵐くんについて書いたものを、こちらにも収録している。
それから、フリースタイルの目玉企画、
ここ3ヶ月間の本と映画と音楽で気に入ったものをピックアップするページにも参加。
大出版社ではないので、
どこでも手に入るというわけではないかもしれないが、
ちょっと面白い本だと思う。
ちょっと探してみて。
▽
桜坂の劇場で、
ストーンズの「シャイン・ア・ライト」を観た。
ずっと前に、ストーンズのライブのLDを買った。
「レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザー」だったっけな。
しかし、カタカナで書くと間抜けだな。
あれを観た時に、ヘリからの空撮で
光の塊のようなスタジアムに近づいていき、
わあっと観客の歓声と共にライブが始まった瞬間、鳥肌が立った。
ミュージシャンっていいなあと、心から思った。
大観衆の前で漫画をライブで描くというギャグを30年くらい前に描いたりしたけど、
ほんとにそれができるんならやってみたい。
できるというのは物理的にじゃなくてね。
今回のストーンズは、映画としていい出来だった。
スコセッシは緊張感のある画面を作ってた。
しかし、みんな干物みたいになっちゃったな。
若い頃の映像が挟まれるんだけど、対比が凄い。
キースの干物。
ミックの干物。
30歳以上の大人を信じるなってことになってたはずなのに、
キースは65歳だ。
ロンでさえ59歳だ。
そりゃ干物にもなるけど、
それでも腰を振ってツアーをやってるのが凄い。
チャーリー・ワッツは、一番肉体労働を続けてるのに、
思索的に見えるのが不思議。
時々溜息つくし。
続けるってのは、ほんとに凄いことだな。
下北沢のタウンホールで、立川談春を聞く。
こないだの読売ホールはちょっとよそ行きだったけど、
ここは300人くらいの小屋なので、内輪な感じ。
前座のこはるは相変わらず元気なのが取り柄。
やったのは松竹梅。
談春が出てきて、なにやったっけな。
最初は宮戸川の前半分か。
それから長い枕というか雑談があって、
ええと、なんだっけ、持参金か?
中入りの後、ええと、ええと、大工調べだ。
前半までで、大工は棟梁まではいかない。
末廣亭の余一会に出た話をしたんだけど、
そうだよな、立川流は寄席を知らないんだよなー。
寄席を知らなくとも噺家は育つとかいってたが、
それはどうなんだろうな。
吉祥寺のバウスシアターで「ワルキューレ」を観る。
トム・クルーズって、ほんとに劇画顔だよな。
叶精作が描いてるみたいだ。
でも、トムを初めて見たのが「卒業白書」の間抜けな高校生役だったんで、
どんなにカッコつけていい役やっても、
パンツ一丁でホウキ抱えてギターの真似してたくせに、
とかつい思ってしまう。
映画は、凄く金をかけてサスペンスフルで悪くなかったが、
視点が一方向すぎだ。
ちょっと薄かったな。
もう一本、バウスで「ウォッチメン」を観る。
ヒーローが実在するって設定がなんというか複雑。
生身の人にしては強いし、Dr.マンハッタンは完全に神の領域だし、
でも、文句なく面白い。
その複雑さも含めて、みんな飲み込んでしまえる。
ああDVD出たら何度も行きつ戻りつして確かめたいことが山ほどある。
今年観た映画で一番面白かった。
DVDで、「レッドクリフ」も観た。
2を観る前に予習だ。
なんだか馬鹿に長い予告編だったなあ。
それも、各場面たーっぷりやるんだよ。
諸葛孔明と周瑜の合奏なんて、
そんなにいつまでも見せる必要ないだろ。
ジョン・ウーちょっとぬるいぞ。
殺陣はもう少し説得力がほしい。
演舞を観ているようだが、それにしては舞台の仕掛けがリアルで、
どう見ていいのかわからない。
3時間半くらい観たかと思ったら、145分しかなかった。
もっと整理してほしかったな。
2もきっとこんな感じなんだろうな。
でも、今度こそ赤壁の闘いがあるだろうから、
それを観るために我慢するか。
まだ観たいものはたくさんあるなあ。
一日が100時間くらいあったら楽しいだろうな。
▽
[4.27]
沖縄は、なんだか美容院が多いような気がする。
散歩していると、やたらと目に付くのだ。
市街部にはもちろん多いんだけど、
街はずれとか裏道の住宅街とかに、
ひょっこりと存在する。
安い飲み屋街の近所にあるのは、
そっち方面の女の人が出勤前にいくんだろうな。
美容院も、ビルの一室にはいってたりするんじゃなく、
自宅で開業するケースが多い。
そうすると、なかなか渋い光景が出現するのだ。
営業してるんだかしてないんだか、
でも近くで見るとちゃんと客がいる。
自宅営業でも、綺麗にしてる店もあるんだけどね。
最近見かけたのは、もう潰れてしまった店。
「ビューティサロン レスペ」
なんだ、レスペって。
まあどこの美容院も大抵は長年やってるので、
夢を売るという存在ではなくなっているが、
面影はかろうじてある。
ラビアンは、フランス語かな。
きっと、
エディット・ピアフの歌う『ばら色の人生』、
ラ・ヴィ・アン・ローズ La Vie en roseなんじゃないかと思うけど、
ラビアンだけじゃ、文章になってないぞ。
でも、看板は素敵だからいいか。
▽
沖縄インターネット放送局というところが、
沖縄そばのランキングを発表している。
視聴者から投稿を募っているらしいが、
さてこれがどのくらい当てになるんだろうと、
いくつかいってみた。先日、2軒いった。
凸凹と、若狭パーラーだ。
そしてもう一軒いった。
「けんぱーのすばやー」だ。
「すば」は「そば」のことだが、
けんぱーはわからない。
量は多い。
ナンコツそばにしたら、
そばに大きいナンコツがふたつ添えられていて、
ランチタイムだったんでオマケにじゅーしーがついていた。
じゅーしーというのは、ええと、炊き込みご飯かな。
お腹は一杯になったが、味はまあどうというほどでもない。
仕方ないんで、
口直しに近所のてぃあんだーでもう一杯食べてしまうくらいだ。
この3軒の中では、若狭パーラーかな。
でも、てぃあんだーのほうが遙かに美味い。
ベストテンに入ってるのに、この程度かー。
やっぱり、自分の舌で探すしかないな。
自転車に乗って帰る途中、
まちぐゎーで、猫発見。
子供を3匹産んだ母猫らしい。
店の中でごろごろしてるが、
半野良かな。
美人じゃないが、子猫は可愛いね。
▽
沖縄プロレスを観てきた。
新日の興行が沖縄であって、
地元勢の沖縄プロレスも1試合参加したらしい。
そのお返しというかオマケに、
獣神サンダーライガーが沖縄プロレスに参戦した。
沖縄プロレスは、大阪プロレスのスペル・デルフィンが、
女房の実家の沖縄に移住して、
新たに立ち上げた地域密着型のプロレス団体だ。
今は各地方に、このタイプの団体が山ほどある。
沖プロは、中ではレベルの高いほうだ。
市場のいのり商店の跡取りいのりんが、
ライガーがきますよと教えてくれた。
別に東京にいればライガーは珍しくはないが、
沖プロ勢との絡みは興味がある。
新日の興行は観なかったが、
それで、沖プロは観にいった。
前回いった時には、確か40人くらいの入りだったが、
今日は大入り満員だ。
椅子席がすべて埋まって、170人か180人くらいは入ったかな。
立ち見はいないが、まあ超満員札止めと書いても、そう嘘ではない。
新日の全盛期にドームで4万人てのと比べると別次元だけど、
これはこれで立派なものだ。
観客は、プロレスマニアではない。
子供連れも多いし、ごく普通の客ばっかりだ。
試合が始まると、レスラーのパフォーマンスに素直に反応している。
なかなかいい客だ。
生観戦が初めてという客も多い。
これが順調に育っていけば、沖プロも安泰なんだけどね。
レスラーは、旗揚げの頃よりもうまくなっていた。
ずっと一緒にやっているから手が合ってきて、
今日はライガーがきてるし客も入っているから張り切って、
バチバチやりつつ、いつものお笑いも適度に入っている。
センスは垢抜けないが、
ローカル団体としては、これでいいと思う。
ライガーが登場すると、客席は盛り上がった。
ライガーなんてみんな知ってるのかなと思ってたんだけど、
けっこう知ってるもんだな。
ということはこの大入りはやっぱりライガーが呼んだのか。
まあ100人くらいだけど。
レスラーは、大阪プロレスからレンタルしたり育てたり。
フリーから参戦したのもいる。
キャプテンザックと元ゼロのハブ男は切れがいい。
シーサー王は、前ガイナだ。
こいつがゴツイ。
小さいけど。
3試合で終わりなんだけど、全体に出来はよかった。
しょっきり系の部分は息が合ってる。
メインでは、ライガーもつきあっていた。
フィニッシュはマングースが後頭部を痛打して、
ちょっと心配だったが、まあ張り切りすぎたんだな。
客はみんな楽しそうにレスラーと記念撮影して帰って行った。
いつか芽が出るといいんだがな。
終わってからスタッフと話してたら、
毎日今日くらい入ってくれればベンツ買っちゃいますよといってたが、
案外採算分岐点低いんだな。
ところで、新日の入りは、5分くらいだったようだ。
入るようになったとはいえ、
まだまだ冬の時代だな。
▽
公設市場のそば屋で、田舎って店がある。
ほんとに普通の店なんでは入ってなかったけど、
ふるほん屋とくふく堂のとくが薦めるので、
一杯おごりがてら偵察してみた。
ソーキそばが350円って、なんて激安だ。
確かにけっこう美味しい。
凄く美味くはないが、悪くない。
近所でちょっと食べたい時には、ここでもいいな。
市場に二軒もあるし。
久米の方まで足を伸ばしたら、
新しい古本屋発見。
って妙だな。
ちはや書房って店だけど、
那覇にしては珍しく、古本屋みたいな古本屋。
店番してた若い店主と話してたら、
横にいた女の人が、コーヒー屋台の人だということが判明。
前に国際通りの脇の空き地で屋台出してたんだけど、
そこにビルが建ったんでどこいったんだろうと思ってたら、
ほんの少し移動して、
パラダイス通りの脇で営業してた。
那覇は美味しいコーヒー豆を売ってるとこが少ないという話をしてたら、
近所にいい店を教わった。
ワシントンホテルの斜め向かいに、
あぐろって変な名前の店がある。
そこの豆が安くて美味しいという。
さっそくいってみたら、
豆の種類が少ないのが残念だが、
ほんとになかなか美味しい。
客がみんな煙草を吸うんで、
そこで珈琲は飲まないが、豆は買いに行くかも。
その前に、若狭パーラーでそばを食う。
卵焼きそば。
そばの上に卵焼きが普通に乗ってる。
まあまあだった。
左が田舎で、右は若狭。
そばを啜ってたら、車が停まって、
爺さんと50年配の派手なというか地味なというか、
派手な格好ではあるが垢抜けない女の人が降りてきた。
そば屋のオヤジには、社長と呼ばれている。
どうもほんとにどこかの社長のようだ。
どこかの店のママとそばを食べにきてるらしい。
でも、この店って、
厨房しかなくて道路に椅子を置いてる店なんだよ。
そこにママとくるか、社長。
焼き肉屋にいくカップルどころじゃないな。
まあ人間観察もできる、
那覇のそば屋であった。
▽
K-1は、パッとしなかったなあ。
急に前田がチャンピオンといわれても、納得できないし。
あんなに豪快だったバンナも、明らかにもうピークは越えてるし。
リングス−PRIDEと経てきた総合のアリスターに散々いいようにやられて、
ワンパンチで勝ったボンヤスキーがトップといわれても頷けないし。
だいたい、ベルト持ってるやつとGP取ったやつと、
どっちが上なんだ。
というわけで、退屈で寝てしまった。
そういえば、こないだの戦極はどうだったんだ。
結果チェックしてないや。
地上波がないと不便だなあ。
それにしても、真央ちゃんはなんだか気が乗ってなかったなあ。
キム・ヨナの気持ちの入り様は凄かった。
ミキティは頑張ったけど、それでもあそこまでか。
上には上がいる。
▽
桜坂で観たマドンナの「ワンダーラスト」で主役をやっていた
ユージン・ハッツなんだけど、
どう見てもオダギリジョーだった。
写真で見てる分には気づかなかったんだけど、
動くとわかる。
同じ匂いがある。
見た目も似てたんだけど、なんというか、佇まいや立ち位置みたいなものが、
もうどうしたってオダジョー。
最後まで、オダジョーだと思って見てたな。
▽
桜坂を登っていったら、
猫がいた。
那覇には野良猫が多い。
観光客が多いから、食事の店も多く、
残飯で生きてる野良猫もまた多い。
案外犬がいないんだけどね。
丸くなって眠っていて、近づいても逃げない。
しばらくいくと、車の上でひなたぼっこしてる猫がいた。
スコティッシュフォールドでも混じってるのか、片耳垂れてる。
また歩いてると、根性の悪そうな猫がいる。
なにしてるんだと声をかけると、じろりと睨まれた。
そのまま壺屋に向かったら、入り口が変わってて驚いた。
ここんところずっと工事してるんだけど、
ようやく形が少し見えてきた。
細い道が広くなって、
国際通りからつながった。
これからたぶんうちのほうに伸びてきて、
うちが立ち退きになるんだな。
まあいつになるかはわからないけど。
しかし、なんだかえらい勢いで那覇は掘り返されていく。
それが本当に必要なのかどうか。
単に沖縄に金を落とさなくちゃいけないからなんじゃないか。
沖縄に落ちる金で、いろんな噂はある。
沖縄マスコミは役に立たないし、
どうしようもないのかな。
▽
おもろまちのてぃあんだーには、那覇滞在中に必ず行く。
ここのそばは好きなんだよなー。
というわけで、いってきた。
沖縄そば大盛り。
やっぱりうまい。
まだ食べたことないところにいきたいなと、
ちょっとネットで検索くしたら、
沖縄そばランキングというサイトがあった。
http://www.onb.jp/soba/ranking.html
どれどれと見てみたら、9位に入ってる店が、
うちから歩いて2分くらいじゃないか。
今日の昼飯はそこだ、と入ってみた。
凸凹という妙な名前。
三枚肉そばが売り物のようだったので注文。
たっぷり乗っかっている。
麺は黒めのストーレート、やや細。
肉はとろけるように柔らかいが、甘すぎる。
そばにも甘みがしみこんで、
全部食べるのが辛い……。
左がてぃあんだー、右が凸凹。
うーん、兄ちゃんはいいやつだったんだがなあ。
ランキングあてにならないかも……。
それから、栄町まで足を伸ばす。
パラダイス通りのプラヌラで
珈琲豆の美味しいとこがないなあという話をしてたら、
栄町市場のpotohotoがかなり美味いという話を聞いたのだ。
それで、早速いってみた。
栄町は、安里の横。
市場の入り口には、うりずんもある。
おお小さい。
2.5畳らしい。
自家焙煎というか、目の前で焙煎している。
値段は、100g700円か800円くらいかな。
ひとつだけ、高いパナマエスメラルダ農園のものがある。
世界最高の賞を獲ったものだ。
とりあえずそれをカップで頼んで、
ケニヤを豆で買う。
ここの珈琲は、プレスで飲む。
凄く美味い!
よし、これから那覇の珈琲はここだ!
ついでに、もう一杯。
いやー、いいとこ教わったなあ。
一度戻って連絡等済ませ、
桜坂劇場で、マドンナの「ワンダーラスト」と
「サーチャーズ2.0」を観る。
ワンダーランドは、なんだかわからなかったがカッコよかった。
サーチャーズは、ぐずぐずでけっこうである。
劇場のカフェで、島野菜のポトフを食べる。
今日は盛りだくさんだった。
▽
沖縄は、出版が盛んだ。
まあレベルは限りなく低いが、
数だけは凄くたくさん出ている。
単行本は特に多い。
零細な出版社が数限りなくあって、
膨大な数の本を出版し続けている。
雑誌は、中ではちゃんとしてるほうだが、それほど多くはない。
定期刊行物は、やっぱり大変だからね。
沖縄で出ている雑誌の中で一番有名なのは、
「うるま」だ。
ここは特集主義で、
毎回興味深い特集をやっている。
記事は、沖縄のこと限定だ。
沖縄の文化や風習、食品、行事等を、
丁寧に紹介している。
http://8510.teacup.com/urumamagazine/shop/01_01_03/
http://uruma.ap.teacup.com/urma/
ここが、休刊した。
記事も写真も、頑張っていた。
歴史のあるいい本だったのに、残念だ。
それから、うるまを追いかけていた「カラカラ」。
ここも休刊だ。
桜坂に事務所があったのに、
こないだ見たら看板が変わっていたんで、
変だなとは思っていたのだ。
階下が、同じ経営の居酒屋だったのに、
それも確か変わっていた。
以前、ここの編集者に会った時、
おごりますからきてくださいといわれたのに、
ついにいかなかったな。
それから、未確認情報だが、「沖縄スタイル」。
ここはまだHPは生きてるんだけど、
ブログは1月で止まっている。
休刊が決まったと、今日聞いた。
まあ版元は沖縄じゃなくてエイ出版社だけど。
ここも沖縄移住をテーマに頑張ってきたのに。
なんだか立て続けで、くらくらする。
もう沖縄発の面白い本はなくなったなあ。
沖縄内向きの雑誌はあるんだけどね。
しかし、ほんとに不景気なんだな。
こういうことがあると実感するね。
▽
WBC直前に飛行機に乗って、
那覇に着いたら試合は終わっていた。
ロビーのテレビでは盛り上がってるが、
あんまり見てる人もいない。
ふむふむ、勝ってたがダルビッシュが打たれて、
延長でイチローが打って勝ったのか。
MVPは松坂ね。
なんかWBCも、韓国と5試合もやって、
ぜんぜんワールドじゃないよな。
さて、小禄のジャスコで買い物。
タクシーで壺屋。
部屋を開けたら、なんか変な匂い。
ずいぶんきてなかったからなあ。
とりあえず窓を全開にして、街に出る。
あ、となりの神里原に、新しい店ができてる。
なんだ「そんなヒロシ」って、今時。
ふるほん屋とくふく堂のとくに
いろいろ聞きたいことがあったんだけど、
今日は留守。
いのり商店のいのりんと立ち話。
カフェストリートで豆を買う。
あちこちに挨拶をして、
早い晩飯。
まだ入ったことのなかった、はごろも。
てびち煮込み、780円。
沖縄は、料理にはご飯と味噌汁がついている。
それを知らずに料理とご飯を頼むと、大変なことになる。
しかし、ここ3日は酷い生活だった。
3日前はまったく寝てないし、
2日前は4時間しか寝てない。
昨日は30分しか寝てない。
今日はざっと仕事片付けたら、早寝だ。
今日は天気はいまいちだった。
明日も大したことないみたいだなあ。
雨が降らないといいんだけど。
▽
こないだ書いた「新寶島」復刻の話の続き。
手塚治虫の出世作「新寶島」は、案外にうまくない。
手塚も初期にはこんなにヘタだったのか、とも思うのだが、
まあこれは、書き版だったせいもあるな、と長年思っていた。
書き版というのは、当時写真製版が高かったので、
タダ同然の人件費で書き版職人の手で原稿をじかに版に写し、
印刷費を安くあげていたのだ。
だから、天才手塚の絵も、
実は誰か知らない職人が写したものだったりしたのだ。
しかし、今回の「新寶島」豪華版には、
書き損じ原稿の複製が3枚入っている。
これはまさに手塚が描いたものだ。
ところが、これが大してうまくないのだ。
書き版職人が描いた単行本の絵と、
そう変わらない水準に見えるのだ。
もっとたくさん見れば、きっと差は現れると思うが、
とりあえずはそれほど違わない。
書き版も職人によっては、けっこうレベルが高かったんだな。
しかし、謎がある。
同梱されている同年の昭和22年に出た「タカラジマ」という本を見ると、
これがけっこううまい絵なのだ。
いったい、22年当時、手塚はどれほどの画力だったのか。
これでますますわからなくなってしまった。
ということもわかる豪華版。
お薦めだ。
ところで、ぼくは昭和28年発行の「新宝島」を持っている。
今回ざっと確認したら、
22年版と内容は同じだ。
精査してないので、もうひとつある書き版と同じである可能性もある。
なんにしろ、
ぼくはずっと後に誰かが勝手に書き版を新たに起こして
描いたものなんじゃないかと思っていたのだが、
それは間違っていたようだ。
28年版は、こんなもの。
版元は、東宝漫画社というところ。
いったい「新寶島」は、いくつバージョンがあるんだろう。
40万部売れたという説もあるが、
版元も印刷所もたくさんあって、正確にはわからない。
まあそれほどの大ヒットだったということだな。
22年版は、古本価格何十万円もするようだが、
これはきっと、限りなく安いだろうな。
まあぼくにはお宝だから、それでいいんだけどね。
▽
WBCって、やけに盛り上がってるなあ。
今日は日本とアメリカか。
これで勝つと、決勝にいくんだな。
すると、また韓国
か。
なんかWBCって、おかしくないか。
どうして優勝するために、同じ相手と5回も闘わなくちゃいけないんだ。
いや、ここまでに4回闘ったのだって、充分変だよ。
それって、システムが間違ってるんじゃないの。
総当たりでもないし、勝ち抜きってわけでもない。
なんだか勝ち上がっていったって気が、もうひとつしないのはぼくだけか?
アメリカじゃ、誰もWBCを気にしてないようだし、
もうちょっとなんとかしたほうがいいんじゃないの。
とりあえず、今日はイチローが打ちますように。
不振だとなんだか、車輪を必死で回してるリスみたいで寂しいし。
・
うわ、ほんとにまた日韓戦だ。
イチローは相変わらず最後だけか。
明日は視聴率取りそうだ。
▽
電撃ネットワークのギュウゾウを誘って、
下北沢のタウンホールで、
柳家さん喬と柳家権太楼の二人会を聞いた。
林家しん平がなぜかプロデューサーになって、
タウンホールで名人会をシリーズでやるらしい。
しん平はさすがにもうリーゼントじゃないけど、
相変わらず態度はでかい。
さん喬と権太楼は、年も近いし、仲もいい。
別に掛け合いがあるわけではないが、
一緒に高座を務めるのは相乗効果があるだろう。
ふたり共、うまい。
なんだか権太楼なんてまだ若手か中堅かってくらいに感じていたが、
いつの間にかふたり共、60歳を越えた。
権太楼もちょっと老けたけど、
いい味に老けてて、落語のやりやすい顔になったな。
まず前座の三遊亭玉々丈。
たまたまじょうなんて初めて見たが、
うーん、まだ先はかなり長いなあ。
その後しん平が出て挨拶の後、
権太楼が「井戸の茶碗」。
爆笑系なんだけど、うまいよなあ。
客も大笑い。
たっぷりやって中入りの後、
柳家小菊の端唄。
色っぽい。
トリがさん喬の「子別れ」。
さん喬は最近、惣領弟子の喬太郎のほうが名前が売れてるかもね。
この噺は、誰のを聞いても子供がむつかしいなあと思う。
大人がやってる子供になってしまうからなあ。
さん喬は丁寧にやって、客を納得させる。
これもたっぷりやって、
お腹いっぱいで新雪園でギュウゾウと飯。
塩辛すぎだ。
▽
藤原紀香と陣内が離婚か。
どうでもいいよな、他人の家のことなんか。
藤原紀香って、結婚前には崖っぷちだったのに、
結婚ですっかり盛り返したな。
それだけでも、結婚してよかったんじゃない。
結婚生活の内実は、他人にはわからない。
ということくらい、みんなわかってるだろうにね。
ずっと以前、マンガ夜話の二時間特番で、藤原紀香がアシスタントをやったことがある。
まだ売れっ子になる前、直前くらいか。
そつがなく、仕事も丁寧で、でも誰も藤原紀香を褒めなかった。
愛が無かったんだよな。
凄く綺麗に形を整えましたという仕事ぶりで、
心がこもってなくて、邪魔だった。
まあそういう性格なんだろうな。
▽
ゆうべは、浜松町で、立川志ら乃の独演会を聴いてきた。
志ら乃は大学の後輩。
明大の落研だ。
漫研では、落研は漫研から分れたと伝えられているが、
落研では、漫研は落研から分れたと伝えられているらしい。
まあそういうものだ。
開口一番は、なぜか赤信号の小宮。
でも、実は小宮も明大落研出身なんだよな。
最近は落語家の役もやってて、また落語づいてるようだ。
中入りで楽屋に顔出したら、マネージャーの女の子が名刺をくれたんだけど、
石井社長の娘だった。
「シャチョー!」で有名な石井社長だ。
小宮の落語は、口跡が悪い。
もたついてて、印象が途切れてしまうが、まあアマだからな。
話芸のプロではあるけど、ちょっと違う種類の物だしね。
志ら乃は相変わらず猛スピードで飛ばす。
汗だくで熱演だ。
センスはあるし声もいいけど、まだ抜き加減がわからないんじゃないか。
ハンサムだから、そのへん安心して聴けるようになるともっと人気が出るんじゃないかな。
軽く打ち上げて帰る。
早くゲラ見なくちゃ。
▽
小学館から、「新寶島」の復刻版が出ている。
いわずと知れた、手塚治虫と酒井七馬が描いた、
現代漫画のスタートとなるエポックメイキングな傑作だ。
実は、小学館からは二種類出ている。
廉価版と豪華限定版だ。
豪華限定版は、ボール紙の箱に入っている。
箱を開けると、黄金の箱がある。
それを開けると
こんな豪華なことになっている。
「新寶島」本体と、習作「オヤヂの宝島」、
そして昭和22年に出版された絵本「タカラジマ」
解説小冊子に、未使用らしい原稿3枚の複製原画つきだ。
いやー、確かに豪華版だ。
廉価版でもいいんだけど、知ってるとこっちも欲しくなること請け合いだな。
というところで、ちょっと出かけるので、続きはまた。
▽
昨日のマガジンとサンデーの合同パーティでは、
パーティ開始に先立って、撮影会が開かれた。
どういう基準なのかは知らないが、
たぶんサンデーとマガジンに描いたことのある人で、
連絡の付く人を読んだということなんじゃないかな。
きっと一度でも描いたことがあるというと、凄い数になるだろうからな。
ぼくも一度以上描いてるので、呼んでくれた。
その前に、今度小学館から出す本「秘密の本棚」の打ち合わせを
帝国ホテルの喫茶室でやって最後の詳細を詰め、
ちょっと時間が押して慌てて孔雀の間にいってみると、いるいる。
懐かしい顔がずいぶんいる。
あんまり最近はパーティにも出ないんで、
仲のいい人以外は顔を合わさなくなってきた。
たまにはこういうとこにもこないとな、と、きた時には思うんだけどね。
山本貴嗣くんや夢枕獏や小林まことくんや永井豪さんやとり・みきや、
もういろんな人と会う。
とりくんは普段から良く会ってるけどね。
懐かしい編集者にも会う。
昔の担当って、けっこうな数いるんだよな。
さて、撮影開始だ。
158人いたらしいが、受けつけでもらった札ごとに、
1番から順々に会場を埋めていく。
撮影は、グラビアでお馴染み渡辺達生さんだ。
撮影対象はみんな服着てるけどね。
大きなヤグラを組んで、その上から撮る。
渡辺さんも、こんな色気のない写真を撮るのも珍しいかもね。
パイポーズ!
ぼくは右後ろのあたりにいる。
その後、しばらく待ってパーティ開始。
いろんな人が声を掛けてくれて嬉しかった。
中城健さんとか、石井いさみさんとか、石川球太さんとか、
ここじゃないと、会う機会はなかったかもしれない。
峰岸とおるくんと岡田鯛くんにも久し振りに会ったな。
池上遼一さんに擦れ違いざま手をグッと握られたのは、
ちょっと意味ありげだったな。
まあとにかくいろんな人と会って話して、楽しい一夜だった。
でも、仕事がたまってたんで、適当なところで引き上げた。
もうちょっと遊びたかったな。
▽
少年マガジンと少年サンデーが合同で、
創刊50周年パーティを開いた。
50年はすごいな。
漫画家もたくさんやってきていて、
このタイプのいつのパーティにも増して、
かつて活躍された漫画家たちの参加が多かった。
一度会ってみたかった人たちと何人も会えて嬉しかった。
ちょっと忙しくて、そんなとこ行ってる場合じゃなかったが、
いっといてよかった。
次の100周年には、参加できないかもしれなしいしなあ。
帰ってずっと仕事してたんだけど、
なかなか終わらなくてまいった。
ところで、ぼくは少年マガジンの本誌は、一度だけ読み切りを描いている。
▽
「バンキシャ!」誤報は、大きな事件になってしまった。
報道にとって、裏取りの手を抜いた誤報は絶対にあってはいけないことだったし、
なんといわれても仕方がない。
ここはもう俎の鯉になって世間の声の裁定を受け容れるしかないな。
しかし、面白い番組だけに、なんとか救いのある結果であってほしいんだけどね。
▽
最近は、正ちゃんとミミを抱いて寝ている。
正ちゃんは、真夏以外はだいたいぼくの左脇で寝ている。
そこが定位置だ。
真冬は、顔を半分だけ懸け布団から出して、
あとはぬくぬくと布団の中だ。
ぼくの左肩に腕を載せて、腕枕というか肩枕というか、
左腕と体の間にぴったり入って眠っている。
暖かくなると、徐々に体が布団から出始め、
最大で半分くらいずり上がって、上半身を枕に載せて眠る。
ではミミはというと、ぼくの枕の右側が定位置だった。
なぜか真冬でも布団には入らず、
枕の右側というか、向かって左側でくるりと丸くなって眠る。
寒いんじゃないかと布団に入れてやっても、
すぐに出てしまって、枕の横で丸くなっていた。
ところが、最近ちょっと違うのだ。
ある日、いきなり布団に潜り込んできて、ぼくの右側で眠るようになったのだ。
なぜ宗旨変えしたのかは不明だが、
きっと突然、布団の中に入ると暖かいということに気づいたんだろうなあ。
ミミはちょっと抜けてるから。
ぼくが寝ていると、まず正ちゃんがのしのしとやってくる。
布団の端を持ち上げて、ぐいぐいと入ってきて、
ぐるりと回ってぼくの左脇にぴたりと収まる。
しばらくするとミミがすたたたたとやってくる。
みゅーと間抜けな声を出して入れてくれとアピールして、
ぼくが布団を持ち上げてやると、
ぴゅーっと中に突入し、右脇で丸くなると、
ぼくの脇の下にぎゅうっと頭を突っこんで眠る。
両脇に猫を二匹抱えて、ぼくは寝返りも打てないで眠るわけだ。
まあなんとなく満足感はあるんだけどね。
▽
アルキメーデは、週アスの打ち上げだった。
アメリカ取材の打ち上げだ。
今ごろという気もしないでもないが、
掲載がわりと遅かったからね。
3週連続だったし。
びっくりするほど反響があって、メールもたくさんいただいた。
まだみんな「だサル」を忘れてなかったんだな。
ちょっと嬉しい。
最後の回のアダルトエキスポについて、
もうちょっとこちらで書こうかどうしようか考えて、
結局まだ書いてない。
強烈だったからなあ。
女の子のレベルは、たぶん日本のほうがかなり高い。
でもなんというか、人生の無惨さが、
アメリカのアダルト業界のほうにたくさんある。
振り幅が、アメリカのほうが極端なのかもしれないなあ。
いやしかし、あのデブ専の女の子たちは凄まじかった。
▽
メールを見てたら、
〈ゆかり先生から招待状が届いています〉
というタイトルのものがあった。
一条ゆかりがなにを? と思って開いたら、
ただのジャンクであった。
〈10代の頃のようにときめいてみたいです(*^^*)〉
と書いてある。
ご近所の一条ゆかちゃんでは、多分ないと思う。
▽
ずっと昔、30年以上前、
サラリーマンを辞めてしばらく、道玄坂の上に住んでいた。
神泉からちょっと上ったところだ。
渋谷からも歩けたし、神泉からはもっと近かった。
だから、神泉の駅はよく利用した。
なにか用事があって、夜遅く帰ってきたら、
土砂降りになっている。
電車に乗った時には晴れてたのに、
というか、さっきまで晴れてたのに。
と思いつつ電車を降りたら、なにかドラマのロケをやっていて、
線路の向こう側からADがホースを空に向けて大雨を降らせていた。
そんな神泉も、知らない駅になっていた。
駅舎が二階建てになって、どこに出るのかよくわからない。
少なくとも20年は軽くここで降りてないからな。
アルキメーデは、神泉駅から10秒。
シチリア料理の店だ。
昨日は笹巻きけぬき寿司だったけど、
今日はイタリア。
どっちもちょっと濃い味なとこが似てるかな。
アルキメーデは、とにかく量が多い。
そして、どれを食べても、中々美味しい。
ずば抜けて記憶に残る料理は、今日はなかったけど。
食べ終わって外に出たら、小雨になっていた。
井の頭線で吉祥寺に戻り、外に出たら、嵐だ。
誰かホースで水を撒いていないかと見回したが、
どうやらほんとの嵐だ。
タクシーは行列だ。
まあいいやと、折り畳み傘を差して、歩いて帰った。
尻から下が、ちょっと濡れた。
▽
早くしないと免許が失効してしまうので、
府中の運転免許試験場までいってきた。
車でいくと駐車場が心配だったので、自転車でひとっ走り。
晴れてて暑そうだけど、気温はそれほどでもない。
うーん、着るものに悩む。
結局、ダウンのフードを外して、中はシャツ一枚。
いや、パンツもズボンも穿いてるけどね。
2時までの受けつけなので、昼過ぎに頑張って出発。
吉祥寺通りから人見街道でいこうと思ったら、歩道がなくておっかないんで、
裏道をくねくねといく。
このへんに以前住んでたんで、だいたいはわかる。
東八道路に出て、そのまま広い歩道を走る。
野川公園に出る。
もう緑がかなり濃い。
ああ免許の更新なんかいってないで、川遊びしたいなあ。
受けつけを済ませ、講習の部屋に入る。
交通安全協会の爺さんの話を、二時間も聞かなくてはいけない。
那須でスピード違反したからなあ。
ゴールド免許もおじゃんだ。
入り口で、見もしないテキストを何冊も渡される。
これなんとかならないのかと、いつも思う。
警官の天下り場所を作るために、
いったいどれだけの金と資源が無駄にされてるんだ。
ためになる話を聞いて、ビデオを見て、新しい免許だ。
ICが入ってるらしい。
帰りは、また同じルートで帰るが、
途中で上連雀の住宅街に入った。
このへんは、古い住宅がけっこう残っている。
ぼくの学生時代、よく歩いた一帯だ。
下連雀に、漫研の先輩や同級生が何人かいるアパートがあった。
明大版トキワ荘みたいなもんだ。
よく遊びにいった。
泊まって、夜更かしして、朝飯食って帰るだけなんだけど、
妙にうきうきする体験だった。
若い時代って、なにもなくても楽しいよな。
免許は、新しくなった。
顔が日に焼けた。
▽
久し振りに猿テニス。
ずっと4人ぎりぎりでやってたのに、今日は突然12人もいて、
2時間以上やったのになかなか順番が回ってこず、
体が温まらないままで終わってしまった。
ただでさえ、寝起きで参加するんで、2時間経っても体は寝たままで、
なかなか動くようにならないのに。
今日はなおさらだ。
ほかのコートにも人が溢れていて、
つまり、春になったんだな。
花粉も飛んでたし。
久し振りに鈴木みそも参加。
かつては運動神経ゼロだったのに、今では猿トップクラスの腕になった。
以前みそは、仕事を一年休んで、
出たばかりの印税を持って、夫婦でアジア一周の旅に出たことがあったが、
あの間に、金に飽かせて個人コーチを雇い、テニスがすっかり上達したのだ。
物価の安いアジアならではの活用法だ。
いいなあ。
いつもの山本直樹もきている。
今回は、漫画家はそれだけ。
あとは、イラストレーターと酒場のマスターとコックと受験を終えた高校生他。
平日の昼間っから。
まあたまにはよろしい。
といいつつ、来週もやる予定。
参加できるかなあ。
▽
SHIHOが、秋山成勲と結婚したのかー。
人の趣味はいろいろだから、まあいいんだけど、
秋山じゃなくてもいいよな、という気がしないでもない。
いやSHIHOにはなんの興味もないんで、
秋山と結婚したって、全然問題ないんだけどね。
ただ秋山はなあ。
今日の朝日夕刊にも
「反骨の柔道王 米へ」
なんて記事が出てたけど、
秋山が反骨の人って印象はないな。
クリーム塗って桜庭和志をボコボコにした件はともかく、
ここんところのDREAMでも、
マッチメイクに不満言っては弱い相手を選び、
叩きのめしてはカッコつけてるとしか見えなかった。
大晦日には、
DREAMの提示した対戦相手をみんな拒否して、
結局出番がないまま放出された。
本人は怪我をしないでアメリカにいきたいと思ってたのかもしれない。
反骨どころか、情けないやつという印象が強かった。
自分の不正が原因で大きな迷惑をかけておきながら
ケツを持つのは嫌がる。
その黒さを好きだという人も多いが、
ぼくは好きになれないタイプだ。
秋山は強いことには違いないが、
日本人としては、
提示された相手と黙って闘って結果を出すのが
本当に強いという気持ちがある。
人格的に尊敬できない。
人間が貧しい格闘家には、
やっぱり憧れは持てないよな。
UFCでは結果を出すかもしれないが、
もうどうでもいいな。
▽
「4.3」
渋谷の駅前で、昔の担当にばったり会った。
長く連載した陶芸雑誌「つくる陶磁郎」の何代目かの担当だった。
この子が一番役に立った。
今は独立して、個人事務所で仕事をしているらしい。
編集者は、仲良くなると雑誌が替わったり会社を替わったりしても案外縁が続く。
使える編集だったりすると、あいつなら間違いないからと仕事を受けるし。
彼女が今やってる仕事は、あまりぼくには出番のなさそうな分野だったが、
またきっといつか、一緒にやることもあるだろう。
しかし、陶芸もちょっとご無沙汰だ。
ずっとやってはいるんだけど、去年の秋口からずっと余裕がなかったんで、
土に触っていない。
来月からは時間ができるんで、また復帰しようかな。
自宅で作業できる環境を作ればいいんだけど、
問題は窯だな。
電気窯でも買うかなあ。
丼くらいまでならできる。
▽
今日のバンキシャは、不完全燃焼だったなあ。
いや、いつもそうではあるんだけど、今夜は一段とそうだったのだ。
バンキシャのスタジオ時間は短い。
今夜の目玉の小沢秘書のニュースでも、
スタジオに戻ってきた途端、残り時間2分ちょっととFDが告げるのだ。
福澤くんが話して、もうひとりのコメンテーター河上さんに振る。
川上さんは、今話題の東京地検特捜部長をやってたくらいで、
まあこの話題はドンピシャの当たり役だ。
河上さんが話し始める。
延々と話す。
全然終わらない。
おいおい、冗談じゃないなあ。
俺の話す時間残ってないじゃないか。
いしかわさんはどのように、と福澤くんが振ってくれた時には、
もうスタジオ残り時間はなくなっていた。
仕方ないから、簡単にいいたいことの一部をまとめて話す。
うーん、河上さんもいい大人なんだから、もう少し常識を持たないとなあ。
河上さんはもちろん特捜部寄りの見解を話す。
金額の多寡は当然逮捕の要件だ。
この時期が一番政局に影響がない。
ぼくはそうは思わないんで、もう少し話したかったな。
小沢がシロだと思ってるわけでも、もちろんない。
小沢も二階も清和会も、みんなクロだと思う。
でも小沢の後ろで線を引くのは、どうも釈然としない。
まあなんにしろ、政治に金のかかるのが、
すべての元凶だな。
この騒ぎに紛れてかんぽの宿も忘れるな、
って話もしたかったな。
▽
今日もきてたけど、ぼくの本を、
これはどういう内容の本なのかと訪ねるメールがけっこう多い。
つまり、あんまり書店で見かけないんで中身が見られないということか。
というわけなので、これから時々、自分の本の解説をすることにする。
まず、今回は「東京物語
(1〜6)」だ。
これは、週刊プレイボーイで連載したものだ。
たぶん、1989年から93年まで、4年にわたって連載した。
毎週10ページのストーリーものだった。
4年連載したくらいで、けっこう人気があった。
集英社というか週刊プレイボーイの編集部をモデルにしたさる週刊誌を舞台に、
フリーの編集・ライターの遠藤独楽彦ことコマちゃんが遊んでる話だ。
時はバブル後期、いやもう終わるころか。
文化の爛熟期だ。
その東京を、コマちゃんが動き回る。
取材もあるし、女の子ともデートしなくちゃいけないし、ドライブもしなくちゃいけないし、
フリーライターは、なかなか大変なのだ。
女の子がたくさん出てきて、コマちゃんといろいろある。
まあ主役だからね。
出版、テレビ、映画、演劇、プロレスと、なんでもありの毎日だ。
つまり、あの頃の自分の生活を凝縮して描いてたんだけどね。
DDTというプロレス団体のエース高木三四郎は、
当時大阪の高校生だったが、
この連載を毎週読んで、東京にいってフリーライターになれば、
こんな楽しい生活ができるんだと胸躍らせて東京の大学に入り、
気がついたらレスラーになっていたという珍しいやつだ。
集英社から全10巻で出版されたが絶版になり、
再発売を望む声が多かったので、オンデマンドで出版し、
買いにくいという声も多かったので、
6巻に編み直して再発売したのが、上の画像だ。
JIVE(ジャイブ)という、ポプラ社の子会社から出ている。
ストーリーもので4年もやったのも珍しいが、人気があったのも珍しい。
漫画誌で連載したものではないので、そう話題にはならなかったが、
ぼくの漫画にしては読者の多い作品だ。
可愛い女の子をたくさん描けて楽しかったのであった。
▽
テニススクールに久し振りにいってきた。
久し振りじゃいけないんだがなあ。
ここ2ヶ月くらいはほんとに忙しくて、さっぱりいけなかった。
いかないと、てきめんに腕が落ちる。
もともとボレーが下手なんだけど、
ストロークまで駄目になる。
結局、位置取りができなくなるんだな。
どこにボールを出して、どの位置にいるかという判断をしなくなるんで、
差し込まれたり遅れたりして、いいボールを打てなくなる。
それはわかってるんだがなあ。
わかっててできれば苦労はない。
ダブルスのポジショニングでも勉強しようと思って、
教則DVDを買ってみたんだけど、
ぜんぜん見てないんで、当然なんの役にも立ってない。
やっぱりやらないとなあ。
そろそろ暇になるんで、猿テニスで頑張ろう。
そろそろ暖かくなってくるし、運動量増やさなくちゃな。
▽
日曜が「バンキシャ!」なんで、今日は打ち合わせ。
ニュースを読んでる小林史さんが、家までやってくる。
先日、みんなで飯食ったうちのひとりだ。
妹が烏山で洋菓子の店「ル・プティ・ポワソン」を開いた。
歴代のニュース担当者が、コメンテーターの担当でもあって、
打ち合わせしてるうちにみんなすっかり仲良くなったのだ。
でも、いくら長時間打ち合わせしても、あの番組はスタジオ時間が短いんだよな。
せっかく出てるのにもっと話せばいいのにというようなメールがくるけど、
そうではないのだ。
あれはもうVTR時間が既に決まっていて、スタジオはその隙間に入れるしかないんで、
スタジオにカメラがきた瞬間に、もう目の前でADがカウントダウンを始めてるのだ。
次はスタジオ45秒で!とか声がかかってしまうのだ。
もっとスタジオ時間をくれというのは、もう何年もいってるんだけど、
やっぱりついVTRを作りこんじゃうんだろうなあ。
気持ちはわかる。
わかるが、もっと時間が欲しい。
どうもむつかしいとこである。
とりあえず、8日の日曜夕方6時には、
日本テレビ「真相報道バンキシャ!」にチャンネルを合わせよう。
▽
新宿シアターTOPSがなくなるんで、
その前に見ておこうと、ちょっとポツドールにいってきた。
前回の「顔よ!」に続いて、二回目。
真ん中へんの壁から二番目の席。
端の席はずっと空いてて、誰もこないといいなと思ってたんだけど、
開演直前にきた。
せっかくのびのびと見られるとおもったのに、がっかり。
マンションの一室、乱交パーティ、
と相変わらず飛ばしている。
でも、みんながリアルな芝居をやろうとしていて、
少しうっとおしい。
リアルを追いすぎて、かえってリアルから離れてしまうような気がする。
中盤動き始めてからが面白い。
セリフがかなり聞き取れなくて、笑ってるのも前の方だけだ。
でも、聞こえなくても内容はわかる。
前回も好きだったけど、今回も楽しめた。
でも、男の局部見せるのはやめてほしいな。
さて、帰ろうと思ったら、
遅刻気味に入ってきた隣の客に声を掛けられた。
それは、けらえいこであった。
すっぴん眼鏡であった。
まあいいけど。
▽
今週の週アスは、アダルトエキスポ探訪編。
ラスベガスのアダルトは、ひと味違う!
というところで、「だサル」特別編3回連載もおしまいだ。
長年やってたから、ちょっと間が空いても、案外忘れてないもんだな。
久々で楽しかったよ。
▽
辰巳ヨシヒロというベテランの劇画家がいる。
劇画という言葉もすっかり風化してしまって、
できたころの清新な荒々しいエネルギッシュなイメージは既に無い。
ただの漫画の一部というか、古臭い表現という印象になってしまったが、
本来はそうではなかったのだ。
あれは漫画ヌーベルバーグだったのだ。
そして、辰巳ヨシヒロにこそ、劇画家という名称を名乗る資格がある。
それは、劇画という言葉を作ったのが、辰巳ヨシヒロだからだ。
今週締め切りの文春には、「劇画漂流(上・下)」を取り上げて書いた。
いろいろと問題も多いまんだらけが出している季刊誌で、
12年もの長きにわたって連載された。
自伝なんだけど、主人公は勝見ヒロシという名前になっていて、
長く連載したからか、構成はややゆるい。
おまけに、いつまで続くとかもいわれていなかったらしく、
最後は貸本劇画界が傾き始めたあたりでいきなり終わってしまって、
これからどうなるのかが気になる。
いや、もちろん事実は知ってるが、
知りたいのは、辰巳ヨシヒロの視点を通した事実だ。
劇画を作った張本人、そして、決して主流にはなれなかった人。
その辰巳ヨシヒロがあの時代をどう見ていたのか、
もう少し読みたい。
描き下ろしってわけにはいかないのかな。
できれば、編集者がついて、きちんとした構成で読みたい。
48回もやって、長いんだけど、不満は残る。
それから、もうひとつ、
小学館から、貸本劇画時代の雄「影」と「街」の創刊号が、
完全復刻された。
「影・街
完全復刻版(全2冊)」だ。
辰巳ヨシヒロ、松本正彦、佐藤まさあき、さいとうたかを、高橋真琴、
その他貸本劇画のニューウェーブ満載だ。
さすがに、まだ劇画の概念が出来上がっていなかった頃で、
試行錯誤が見えるし、全体に稚拙なのは否めない。
でも、新しい息吹が見える。
手塚治虫ではない新しい表現を求めて蠢く若者が見えるのだ。
なんだか凄い時代になったなあ。
ちょっと高いけど、これは手が出ちゃうよ。
まあ誰でも楽しめるってわけにはいかないけどね。
実はもう一冊、手塚治虫と酒井七馬の「新寶島」も復刻されてるんだけど、
時間がないんでそれについてはまたそのうち。
▽
中川さんに長命寺の桜もちを貰った。
これが美味しいんだよなー。
包みもいいよな。
フタを開けると、うわ、これは凄い!
桜の葉がびっしり。
実は、もちひとつにつき、
桜の葉の塩漬けが3枚も使ってある。
そりゃ葉っぱばっかりになるよな。
まだ全貌が見えないので、
ちょっと桜の葉を剥いてみる。
皮がまた薄くて美味しいんだ。
餡はさっぱりとした漉し餡。
桜の花は、3枚食べるとちょっと塩辛いので、
適当に剥がして食べよう。
緑茶で美味しくいただきました。
ごちそうさま。
▽
晩飯を食いに、もんくすふーずにいった。
吉祥寺にずいぶん前からある、ジャズ飯屋だ。
ドアには、セロニアス・モンクのシルエットが描いてある。
でも、マスターの顔みたいでもある。
ここのマスターは同世代で、以前はプロレスの話もよくしたんだけど、
最近はあんまり見てないようだ。
駅前に仕事場があった頃には、たびたびいった。
二階建ての小さな店で、
一階はカウンターだけ。
二階はテーブル席。
お茶も飲めるし酒ももちろん飲めるが、
どちらかといえば、定食屋だ。
ジャズは低く流れているが、昔のジャズ喫茶みたいに押しつけがましくはない。
毎日3種類の定食がある。
今日は、これにした。
鶏団子とカブのトマト煮。
サツマイモのレモン煮。
おひたし。
漬け物。
具だくさん味噌汁。
玄米ご飯。
これで、1080円だ。
素材は、無農薬、減農薬のものが多い。
ここは、美味しいから好きなのだ。
もう20年くらいはいってるかな。
マスターもすっかり禿げて太った。
車は乗らないんで売っちゃったそうだ。
▽
あと2日くらいで、ここ2ヶ月ほど続いてた忙しさも終了だ。
でも、この2日が厳しいんだよな。
とりあえず、今日の原稿がまだできてない。
でももう眠いから寝よう。
2時に打ち合わせくるし。
▽
昨日はちょっとカロリーを摂りすぎたんで、
今日は餃子定食。
餃子と味噌汁とご飯だけ。
近所のガード下に、
ちょっと前にできた店だ。
ここは、武蔵家がやってるようだ。
武蔵屋というのは、いわゆる家系ラーメンの店だ。
吉祥寺にある。
内紛があって、別れたスタッフが洞窟屋だったかを作ったり、
いろいろあるようだが、まあ客には関係ない。
この武蔵屋を、ある日那覇で発見した。
久茂地繁華街の裏にあるビルの二階に、
ひっそりと開店していて驚いた。
とんこつで太め平打ち麺。
何年か前のことだ。
沖縄には沖縄そばがあって、
ラーメンや日本蕎麦やうどんが、なかなか定着しない。
わりと美味しい店もあるのだが、
客がやはり沖縄そばの味に慣れてるんだな。
武蔵屋那覇店はけっこう当たったらしく、
しばらくして、支店を出した。
つけ麺SAKURAだ。
これも当たって、また一軒店を出した。
牧志の公設市場周辺にある、がんじゅう屋。
ここはとんこつと煮干しの、わりとあっさりしたラーメンだ。
メニューもラーメンだけ。
100円でゆで卵食べ放題なんだけど、
そうは食えないよな。
ただ、いついっても、あまり客がいない。
まだあの味は、那覇市民には無理なのかなあ。
武蔵家系の中では一番好きな味なんだけど。
武蔵屋は、もう一軒あったかもしれない。
でもそこにはまだいたことがない。
うまくいってるとこもいまいちなとこも、いろいろありつつ、
だんだんラーメンも沖縄で市民権を得ていくのかな。
▽
代々木八幡駅で、久し振りに降りた。
この前きたのがいつだったか記憶にないくらい久し振り。
こじんまりと落ち着いたいい街だ。
代々木上原の隣駅。
わりと暮らしやすそうだよ。
賑やかすぎないし、都心にすぐ出られるし、
案外古い家もぽつぽつ残ってるし。
ぼくは大学一年で住んだのが明大前だった。
それから仙川に引っ越して、その後はずっと吉祥寺周辺。
都心に近いところで暮らしたことがない。
一度こんなところにも住んでみたかったな。
代々木八幡になにしにいったのかというと、
飯を食いにいったのだ。
日本テレビで「きようの出来事」を喋ってた小栗さんが、
1年ちょっとワシントンにいってたんだけど帰ってきたんで、
日テレの後輩キャスター、丸岡、近野、小林の三キャスターと妻と、
みんなで飯にしたのだ。
実は全員、元・現「バンキシャ!」所属。
というか、「ご意見バン」担当だ。
レストランは、ル・ボヌール。
美味しい店だ。
素材そのままよりも、わりと手を加えるのが好きなシェフ。
組み合わせを考えるのが好きそうだな。
美味しい料理を食べながら近況報告その他。
バンキシャに関わるようになってから、いつの間にか6年近く経った。
初代担当の小栗さんは、日テレを離れて、今は本を書いている。
近野くんは夕方の「リアルタイム」のメインキャスターだ。
丸岡さんは「ストレイトニュース」や「ミヤネヤ」でニュースを読んでいる。
小林さんは、現担当だ。
なんだかいつの間にか、全員と家族ぐるみでつきあっている。
不思議な関係だ。
代々木八幡からお腹いっぱいで帰ってきて、
仕事してたら眠くて眠くて、今日はあんまり進まなかった。
まずいなあ。
明日はどこにも出かけずに終日家で原稿を書こう。
▽
トキワ荘の重鎮テラさんは、
早く引退して、その後はほとんど対外的な活動はしなかった。
茅ヶ崎に引き籠もって、
昔の仲間とも没交渉になり、
仕事ももちろんほとんどしていなかったし、
家族とも交流がなくなっていたようだ。
そのテラさんが石森章太郎、赤塚不二夫のふたりと、
NHKFMの「日曜喫茶室」に出たことがある。
それが、なんと再放送されることになった。
放送日時は2月28日(土)12時15分から14時まで。
これは必聴だなあ。
http://www.nhk.or.jp/kissa/
いったいどんなことを話したんだろう。
というよりも、
いったいなぜ再放送することになったんだろう。
なにかイベント関連とも思えないが、
そっちのほうが不思議かな。
▽
今日の那覇の気温は、26°Cオーバーだったらしい。
いいなあ。
次回はいついくんだ、那覇事務所。
なんだか時間がなくて、なかなかいけない。
もう鉢植えは枯れちゃったな、きっと。
すまんなあ。
こんなに空けるとは思わなかった。
ちょっと自転車でってわけにいかないからな。
今日いって明日帰るってわけにもいかないしな。
いや物理的には可能だけど、もったいないし。
那覇小説の取材がみんな済んじゃったってとこも大きい。
もうひとつ取材したいことがあるんで、
近いうちにはいくけど、その近いうちが、いつになるか。
とりあえずは、8日にバンキシャがあるんで、それが終わってからだな。
テレビといえば、「マンガ夜話」の来年度の話。
なんとか続くようではあるが、相変わらず本数は少ない。
でも、地方公録は複数回あるってとこかな。
やらなくてもいいようなつまらない番組も多いように個人的には思うんだが、
それを求めてる人もいるんだろうなあ。
マンガ夜話毎月やれよって気もするが。
毎週は辛いけどね。
▽
最近、正ちゃんの腹がぱつんぱつんだ。
まずいなあ。
ミミも、やや太り気味だ。
そんなに食わせてないんだけど。
というよりも、まるで食わせてないんだけど。
正ちゃんは、サイエンスダイエットのシニア用を、
こんなに少なくて大丈夫かと思うくらいしかやってないのに。
ミミも、同じくサイエンスダイエットの成猫用。
袋に目安の食餌量が書いてあるが、
それの半分ちょっとくらいしかやってないのだ。
正ちゃんはご飯時に、人間用のオカズをほんのひと口やってるけど、
ミミはキャットフードだけだ。
水を飲んでも太る体質なのかなあ。
そういえば、あちこちで水は大量に飲んでるが……。
早死にさせたくないし、
心を鬼にして、もっと食事量を減らそうかなあ。
ただでさえ、食事時にはメシメシと主張してうるさいのに、
これで減らしたら、もっと煩くなるな。
うーん、どうすりゃいいんだ。
ま、運動不足かな。
▽
今週は「だサル」アメリカ取材二週目。
ラスベガスでCESの取材だ。
アメリカ人の経営トップはみんな弁が立つって話だ。
漫画はネバダ沙漠編。
赤い岩の谷があって、そこに売店というかなんというか、
公共施設があったんだけど、
妙に痛い油絵を何点も売ってたのが印象に残った。
どう見ても素人の絵なんだけど、
それにしては大量に売ってた。
あれはなんなんだろう。
題材は、沙漠と谷と古き良きアメリカ。
小さい建物の傍に、小さい一戸建てが建ってて、洗濯物がなびいてたが、
職員住宅かもしれない。
ネバダの沙漠で暮らすのも、なかなかハードだな。
家族がいれば寂しくはないかもしれないが、
子供の学校はどうしてるんだ。
アメリカは奥が深い。
飛行機で上から見てると、山の中や沙漠の真ん中に、
ぽつんと数軒の家が固まって建ってたりする。
あそこで完結してる近所つきあいは、さぞかし濃密だろうな。
親戚よりも濃い。
「大草原の小さな家」ってのがフィクションじゃない国だからな。
たまに半年くらいなら楽しく暮らせると思うが、
一生は無理だ……。
日本人は、「丘の家のミッキー」くらいかな。
▽
ああプロレス見てる場合じゃないよなあ、
と思いつつDDT観戦。
まついなつきもきていた。
プロレス不況でも、DDTはよく入っている。
今日も満員だ。
夏には両国に進出するし、頑張ってるなあ。
ノアの代わりに春から日テレに入れてやりたいよ。
マイケルの嫁が出てきて男色ディーノとタッグやったんだけど、
まさか本物の嫁だったとは。
控室で、なにかスポーツやってたのかと聞いたら、
なにもやってないという。
けっこう酷い目に遭ってたなあ。
レスラーの嫁も大変だ。
葛西純がMIKAMIとやってたけど、
もうひとつうまく噛み合ってない。
両国でタッグ組むらしいが、
なんか説得力なかったな。
大鷲はしかし、こうなるとは。
ドラゴンゲートでは悪漢だったはずなのに。
喋れるしなあ。
三四郎と飯伏はハードだった。
飯伏の運動センスは凄いな。
いきなり三四郎の肩の上に立った時はびっくりした。
三四郎も、飯伏の技をいい気になって受けてると、
痛い目に遭う。
ケニー・オメガも変態だが飯伏も変態だ。
DDTの宝だね。
テーマソングだけかかった矢郷さんに控室で会ったんで、
出番あれだけ?といったら、
あんなもんですよといってたが、
あれはいい役なのか損な役なのか。
マッスル坂井は今日も裏方。
もったいない。
アントーニオ本多って、渡辺哲の息子なんだけど、
今日の新聞に渡辺哲は58歳と出てた。
うーん、同い年か。
今日は東郷が目立たなくてもったいなかったな。
両国にも頑張っていこう。
▽
手塚治虫の傑作「アドルフに告ぐ」が、
文春文庫で新装版で再発売されている。
今回は、全4巻で編んである。
4巻目には、ぼくが解説をみっちりと書いている。
これは、1983年から週刊文春で連載された。
もう26年も前の作品だ。
手塚さんが亡くなったのも、つい最近のような気がしていたが、
思い出してみれば、もう20年も前の今ごろだった。
つくづく手塚治虫は才能の人だったなあ。
もちろんその才能に見合う努力はしたはずだが、
それでもやはり、裡に抱える才能の量に圧倒される。
手塚さんが亡くなったのは、61歳だ。
早かったんだなあ。
あまりにも若いころから天才だったので、
ずーっと昔から年配だったような気すらするが、
実はまだ若かったのだ。
ああもったいない。
もし生きててば、現在81歳。
まだ描いてるような気がするな、あの人は。
それにしても、「アドルフに告ぐ」の累計部数を聞いて驚いた。
それほど支持されてる人でもあったんだな、手塚治虫という存在は。
▽
まいったなあ。
「スポーツマン金太郎」が復刻された。
トキワ荘の人格者、テラさんこと寺田ヒロオの最高傑作のひとつだ。
小さいコマにロングの人物、
おまけに登場する人たちはみんないい人と、
現代漫画とはかなり違う。
だからこそ、テラさんは筆を折ったわけだけど、
ぼくはこの金太郎が大好きだった。
「サラリーマン金太郎」よりも、だいぶ好きだ。
テラさんは「まんが道」の中ではあんなに人格者で、
みんなの頼れるリーダーとして描かれていたけど、
筆を折ってからはいろいろあって家族とも不協和音があったり、
決してただの好人物ではなかったのだ。
でも、作品から読み取れるのは、
読者である少年少女への溢れんばかりの愛情ばかり。
テラさんのまんがと読者への思いが読み取れる。
絵も暖かくて上手いんだよなー。
現代漫画からはかなり失われてしまった真摯な読者への愛情と信頼。
それを楽しんでほしいな。
それにしても、帯に凄いことが書いてある。
「テラさんの全集計画始動!」
ほんとかよー。
これはこれで、まいったまいった。
楽しみがまた増えちゃうじゃないか。
個人的には、「暗闇五段」が読みたいな。
▽
鈴木茂が大麻で逮捕か。
「はっぴいえんど」のギタリストだ。
煽りを食って、はっぴいえんどのCDも出荷停止になったけど、
まあ現在そう売れてるとも思えないから、影響はほとんどないだろう。
はっぴいえんどといっても、知らない人のほうが多くなっちゃっただろうなあ。
「ムーンライダース」が現存する日本最古のロックバンドだとすると、
はっぴいえんどは、日本最古の日本語で歌うロックバンドだ。
昔は、ロックは日本語では歌えないといわれていた。
確かに、日本語は音が多くてメロディには乗せにくいけど、
今はもう普通に歌ってる。
その魁でもあったグループだ。
ボーカルは、ぼくの「漫画ノート」の帯にも推薦文を書いてくれた大瀧詠一、
ベースは細野春臣、ドラムスは松本隆、
サポートメンバーに松任谷正隆、
そしてギターが鈴木茂だ。
'70年代に一度だけ、生で聴いたことがある。
しかし、鈴木茂もまだ57歳だったのか。
メンバーで一番若かったからな。
もうそろそろ大麻吸う年でもないだろうに。
警察も、年食ったミュージシャンは大麻やってもよしくらいにしといてほしい。
実害ないし。
▽
久し振りに吉祥寺寄席に顔を出した。
今月はとにかく時間がない。
昼まで仕事して、ちょっと寝てゆうべの続き。
なんとか今月を乗り切らないと。
でもまあたまには娯楽も必要だ。
睡眠削ってもちょっと息を抜いておかないと、
どんどん暗いところに入りこんでしまうからな。
今月は、立川志雲と柳家小ゑん。
それに紙切りの正楽だ。
先代正楽は、なんだかとぼけた人だったけど、
当代はちょっと険があるというか、つきあいにくそうだ。
営業で鍛えてるから、人は逸らさないんだけど。
志雲は談志門下なのに上方落語をやってるという変な落語家。
ずいぶん久し振りに見たけど、
頭を剃ってた。
出来は最悪で、口開けで客が落ち着かないのが気になるのか、
客席を時々横目で見るんで、
上下がわからなくなる。
言葉は言い間違えるし構成は崩れちゃうはで、
さんざんで去っていった。
小ゑんは名作「ぐつぐつ」。
さすがに、練り込まれてる。
おでんだけにね。
爆笑系の漫談風落語なんだけど、
落語っぽいおかしみもある。
昔はこういう落語家もっといたよな。
それにしても、「小ゑん」っていい名前をもらってるわりには、
ちょっと出世が遅いよな。
吉祥寺寄席は、何年もやってるうちに、なんとなく常連ができた。
その常連が、なんとなく手伝っている。
命令系統ができてないんで効率も悪いし、
後片付けも毎回同じようなごたごたがあって、
ちっとは工夫したらどうかとも思うんだけど、
でもあのなんとなく集まった感じが、手作りっぽくていいってとこもあるんだな。
▽
どうも朝日新聞の様子がおかしいよなあ。
かんぽの宿の件では、鳩山がオリックスと西川との怪しい取引にストップをかけたことについて、
かなり鳩山に対して批判的な社説を、2回も書いている。
今日の朝刊では、なんと竹中に小泉を擁護させている。
ゆうちょ資金はアメリカに投資するべきだといってた竹中になあ。
つまり、朝日は小泉・竹中チームにつくということか。
小泉改革で、日本はどうなったんだ。
竹中は国を売ろうとしてるだけじゃないのか。
なんだかどうも不思議だな。
▽
太陽の色は何色かってこと。
日本じゃ考えるまでもなく赤なんだけど、
それは日本だけなんだよな。
10数年前に、若いガイジンが集まってるパーティで、
世界のミフネの話になった。
「Red
Sun」って映画がある。
チャールズ・ブロンソンとアラン・ドロンと
三船敏郎が共演している。
監督は、テレンス・ヤングだ。
1971年の制作だから、古いといっても知れている。
でも、若いガイジンたちは誰もこの映画を知らなかった。
日本じゃ話題になったんだがなあ。
ハリウッド映画じゃなくて、フランス・イタリア・スペインの共同制作だから、
全世界公開じゃなかったのかもしれない。
カッコいいんだけどね。
いやその映画の話じゃなくて、ガイジンは、聞くのだ。
「Why red sun?」
何故って、そりゃ太陽だからだよと答えたのだが、話が通じないのだ。
だって太陽は赤だろ、日本の国旗も赤だし。
そしたら、彼らは笑うのだ。
太陽は赤くない。
日本の国旗が太陽を現しているとは知らなかったけど、
どうして太陽なのに赤いんだ。
ちょっと驚いたなあ。
子供のころからあ、太陽は赤と教えられて、そう信じ込んでいたけど、
海外では、太陽は赤いと思われていないのだ。
じゃあ何色なんだと聞いたら、みんないろいろいうのだ。
白に決まってるとか黄色だとかオレンジだとか。
そうはっきり、太陽はこの色という認識はないようだ。
それから話は太陽を離れ、
トマトは何色だとかバッタはどうだとか、森羅万象の色について話したが、
どうも日本は、色を決めつけすぎてるようだなあ。
海外では、
少なくともアメリカとイギリスとオーストラリアでは、
絵を描く時には、どんな色でも思った色を塗ればいいと教えるようだ。
彼らはそういっていた。
それは正しいんだけど、
でもやっぱり、個人的には、太陽は赤がいいなあ。
▽
58歳が始まった。
初日は、まず寿司を食いにいった。
西荻の、寿司たなかだ。
ここは旨いんだよなー。
さて、お好みで食べようかお任せにしようか。
やっぱり、旨い寿司屋は任せて気楽に食おう。
とりあえずは、ちょっとつまむ。
ほうれん草おひたし
ハタのお造り
のれそれ(穴子の稚魚)を三杯酢ともみじおろし・あさつきで
やりいか煮つけ
そして本番。
たいの昆布〆
小鰭
サヨリ&皮をあぶったもの
スミイカ(塩)
巻き海老
赤貝
タイラギ
〆さば
中トロ
鮪ヅケ
小柱軍艦
エンガワ
ひらめ
赤貝ヒモ
穴子2種(塩・たれ)
鯛の潮
ああお腹いっぱい。
腹八分目より、ちょっと多いくらい。
これから朝まで仕事しなくちゃいけないから、
眠くなるほどは食べられない。
でも満足した。
今日の払いは、妻持ち。
結婚しといてよかったー。
▽
正ちゃんに続いて、今日はぼくの誕生日。
そして明日は金正日の誕生日と続く。
15日には北朝鮮がテポドンを打ち上げるという噂もあったが、
はたして祝砲あるか。
いやしかし、時が経つのはほんとに速い。
こないだ去年の誕生日だったのにな。
学生時代だったのも、つい最近のような気もするが、
それは間違いかもしれない。
なんか40歳越えたあたりから、そう変わらないような気がしてるんだけど、
気のせいか?
今年は、去年までとはだいぶ違った一年になりそうだ。
ちょっと気を引き締めて頑張ろう。
それにしても、花粉が飛んでるなあ。
久し振りに苦しい……。
▽
フリースタイルという極小の出版社があるんだけど、
そこから、 「都筑道夫
ポケミス全解説」が出た。
都筑道夫は、大好きだ。
生前もずいぶんいろんな本で楽しませて貰ったが、
これも楽しめそうだ。
ありがたい。
都筑道夫は、とにかくなんでも書けた。
編集者あがりだったんで、出版全体について詳しく、
需要に合わせてなんでも書けたのだ。
でも、ただ器用なだけでは、もちろんない。
年月を経て芸と呼べる領域に達した職人の技が、そこにはあった。
ミステリーも時代劇もSFも、どれも水準を超えて面白かった。
新作はもう出ないわけだが、旧作も探して読んでみるときっと楽しめると思う。
この本も、デザインがポケミス仕立てでカッコいい。
ぼくもかつて、「ドラゴン式(正・続)」で、
ポケミススタイルをやってみたのだが、
変形サイズなんで、版元の営業にかなり嫌がられたものだ。
あのころは、まだ漫画の本でデザインを重視するということが少なかった。
出せばいいというような風潮もあった。
でも、やっぱり美しい本を作りたかったんだよな。
これは双葉社から出したんだけど、
担当編集者は非常に理解があって助かった。
▽
今日は正ちゃんの誕生日だ。
今から9年前、家を建てることでもあるし、猫を飼おうかなと、
周りに子猫が生まれたら教えてといってたのだ。
実家では、ずっと犬と猫が家にいたし、前から飼いたかったのだが、
マンションではなかなか飼いにくく、
おまけに仕事場に毎日こもりきりで、
家で動物を飼うのもむつかしかったのだ。
でも、自宅と仕事場兼用の家を建てることにしたので、
もうなんでも飼える。
犬は毎日の散歩がきっとこの生活では負担になるだろうと思ったので、
気儘に生きてくれる猫を飼うことにしたのだ。
友人のまた友人の家が猫屋敷で、
そこにまた何匹か子猫が生まれたという話を聞いたので、
それを見せて貰うことにした。
子猫は、4匹いた。
すべて白黒猫なのだが、柄が微妙に違う。
というか、違いすぎだ。
ま、そんなわけでうちにやってきたのだ。
家の完成がだいぶ遅れたので、
しばらくは仕事場で暮らしたりして寂しい思いもさせたが、
今ではチビ猫のミミを従えて、我が家の主になっている。
その正ちゃんも、今日で9歳だ。
昔は9歳は老描だったけど、
最近は20歳くらいまで長生きする猫も多いんで、
9歳じゃまだまだ若僧だな。
ちょっと活動量は減ってきたけど、
それは年食ったというよりも、体重の問題かな。
▽
小泉は、なにをしに出てきたんだろうな。
麻生の発言を、怒るというよりも笑っちゃうとかいってたが、
それって自分に返ってくるんじゃないのか。
郵政民営化は、誰のためだったんだ。
規制緩和で、なにが起きたんだ。
ちょっとだけ痛みを我慢してくれといって、痛みはどれくらいあったんだ。
図々しいよなあ。
竹中と宮内を擁護するために目眩ましの爆弾でも投下したつもりなのか、
それともほかになにか目的があるのか。
だいたい小泉は、あと何ヶ月かで引退するんじゃなかったのか。
なんだかよくわからんなあ。
いうだけいってロシアにいっちゃうし。
まだ小泉を救世主だと思ってる人も多いようだし、
これはこれでアピールになるんだろうな。
あぶない危ない。
気をつけないと、小泉劇場第二幕が始まっちゃうぞ。
▽
吉祥寺の、ヨドバシ裏あたりにジャルダンというマンションがある。
一階が下駄履きになってて、小さい店が並んでいる。
昔は事務所なんかが入ってたんだけど、
いつの間にか少しずつ変な店が増えて、
ついにマンション一階全体が、全部変わった店ばっかりになった。
その一軒に、「プカプカ堂」がある。
市川こずえという人形作家がやっている。
元々ギャラリーにしてたけど、今は教室とギャラリーと両方かな。
人形教室は、「少女塾」と名付けて、けっこう長くやっているようだ。
市川さんは、文化人形を作っている。
昭和の香りを漂わせる文化人形も、
市川さんが作ると、華やかでたおやかに美しい。
特に近年の作品は、もう文化人形というジャンルを超えている。
これは、現物を見ないと、残念ながらわからないだろう。
その現物も、作る端からファンが買っていってしまうので、
なかなか見る機会がない。
市川さんが、新作展「天空月下苑」をプカプカ堂少女塾でやるらしい。
案内状が来ていた。
2月28日から3月5日まで。
一度見てみれば、そのかそけき華やかさが理解できると思う。
▽
サッカー日本代表は、ほんとにあれで大丈夫なのか。
オーストラリアは確かに強いけど、
世界レベルで見たら最強というわけでは決してない。
攻め込んでいて点が取れないというのは、なにか理由があるわけだ。
頑張ったけど惜しかったといっても、
ホームで勝ち点1しか取れなかったのは事実だ。
うーん、ドイツW杯で、オーストラリアにボコボコにされたのを目の前で見てるからなあ。
その後のオージーのはしゃぎっぷりも、
目の前で見せつけられてるからなあ。
どうも心配だよ。
▽
うちの近所に、新しいカフェができている。
たぶん、今日から営業開始だ
高円寺にあった店らしいんだけど、 。
高円寺にあった店が移転してきたのか新店を出したのか、
そのへんよくわからない。
ひとつのビルの裏表で同時に工事が始まったんで、
2軒店が入るのかと思ったら、
一軒だった。
奧が深い。
2区画分を借りて、一軒にしたようだ。
奧の店を外からのぞいて見ると、
壁になんだかナイーブアートのような絵が描いてあって、
どうも残念なような気がしないでもない。
外装も出来上がったんだけど、なんというか手作り感満点で、
カントリー風というか、垢抜けないというか、
さて、どんなもんなんだろうなあ。
値段表が表に出てたんでチェックしてみたが、
かなり値段は安いようだ。
座り心地のいい椅子で資料を読める店が近所にないんで、
そういう店がよかったんだけど、
だいぶ期待とは違うもののようだ。
とりあえず、一回入ってみよう。
ホロンも昼の営業やめちゃったし、
コポドジーアも3時からになっちゃったし、
クワランカは煙草がきついし、
なかなかカフェもむつかしい。
ニューベリーがなんとか居られるけど、
問題は椅子が堅すぎて長居できないことなんだな。
長居されないようにしてるのかもしれないけど。
珈琲一杯で長居されちゃ、経営が成り立たないからなあ。
物豆奇って手もあるんだけど、
そう座り心地がいいわけじゃないからなあ。
今日の晩飯は、久し振りにサジローで食べた。
サグチキンにナンにモモだ。
サジローの兄ちゃんは、近所にできたカフェを、
客がこちらに流れてくるからと喜んでいた。
このあたりはあまりいい店がなくて、
そのぜんぜんいかない店もできる端から潰れてたんだけど、
やっとちょっといい店がいくつかできてきた。
このまま定着してくれるといいんだけど、
高円寺からの転勤組は、はたしてどうなのかなあ。
▽
こないだサンフランシスコで撮ったケーブルカーの写真を、
近野くんに送っておいた。
まあ乗ったことはあるだろうなあと思ったんだけど、
念のため。
近野くんは、鉄ちゃんなのだ。
「乗りもノート」というブログをやっている。
近野くんと仲良くなって何年か経つんだけど、
彼は日本テレビの社員で、
夕方の「リアルタイム」という番組でキャスターをやっている。
▽
「リアルタイム」の特集で思い出したんだけど、
新幹線の0系がついに引退するらしい。
いや、ぼくは鉄ちゃんではないので、
懐かしい車輌が消えてゆくという殊に関しての感傷はない。
でも、あの車体には、ある種の思い入れはある。
小学校のころ、廊下の掲示板に、新聞社のニュースが貼ってあった。
今でもそういうものはあるんだろうか。
タブロイドの半分くらいの大きさで、
なにかニュースがひとつ、詳しく写真付きで解説してある。
たいていは何点かが張り出されてるんだけど、
その中に、「夢の超特急」というニュースがあったのだ。
現在政府は夢の超特急を計画していて、
これに乗れば、東京−大阪が何時間だったかで結ばれる。
小学生は東京にも大阪にもいかないんで、
いったいそれがどのくらい短縮されるものなのか理解できていなかったのだが、
それでも、「夢の」「超特急」という、まさに夢のようなフレーズは記憶に残った。
そこにはイラストが描いてあって、
それは今までの電車とは似ても似つかない弾丸型の車輌であった。
確か、鼻は丸かったと思う。
それから数年経ち、
オリンピック開催と共に、本当に夢の超特急は新幹線という名前で実現した。
本当に、鼻は丸かった。
ぼくは大学と実家を行き来するのに、東海道新幹線の、
東京−名古屋と、東京−豊橋をよく利用した。
それが、たぶんあの丸い鼻の0系だった。
そうか、あの一番若い時代を乗せて走ったあれがもう消えてしまうのか、と、
そんな感傷のようなものがあるのだ。
▽
那覇の中心街ちょっとはずれに、ダイエー那覇店があった。
何階建てだったか、けっこう大きくて、
もちろん生鮮食品に日用雑貨、洋服に家具にイートイン、
最上階には本屋もあって、
ぼくは那覇に着くと、まずここで当座の買い物をして那覇事務所に向かった。
場所もよかったし、すごく便利に使っていたのだ。
しかし、ある日、ダイエー那覇店、略してダイナハは、閉鎖されてしまった。
その何階建てだったかの建物は、空っぽになってしまったのだ。
近所の商店にも影響は大きく、
斜め向かいにある大きいマンションの下駄履き商店は、
どんどん撤退してしまった。
向かいの一帯は十貫寺という昔の赤線地帯なんだけど、
まそこはさすがにとうに寂れてたけど。
そんなわけで、ダイナハのあったあたりは、すっかり地味な一帯になっていたのだ。
大きすぎて、なかなか後に入るところもなかったし。
しかし、ついに決まったのだ。
なんとジュンク堂が進出してくれるのだ。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-140632-storytopic-4.html
売り場は三階までらしい。
売り場面積約5000平方メートル、在庫約120万冊というから、
けっこうな規模だ。
正直いって、那覇で本を探すのは大変だ。
ベストセラーか沖縄本しかないと言っても過言ではない。
これからは、買いたい本が買えるかもしれない。
いやー、久々にいい沖縄のニュースであった。
あの辺にも人出が戻ってくれるだろうしね。
あとは、那覇の人がどんどん本を買ってくれるのを期待するだけだ。
それが実は一番難関のような気もするんだけど……。
▽
吉祥寺にも、寄席がある。
もちろん末広みたいな寄席らしい寄席じゃないんだけど、
専門学校の一室やお寺を借りて、
だいたい毎月一回、もう3年近く、25回もやっている。
次回は2月の18日(水)。
【吉祥寺寄席】
出演は、柳家小ゑん、立川志雲、林家正楽。
今回は安養寺なんだけど、広くはないから予約が要るな。
新宿や上野までいくのもいいんだけど、
地元で聴けるのがいいね。
ぼくも縁あって一回目からいっているから、
ずいぶんいろんな落語家と知り合いになった。
もともと落語家にはなぜか知り合いがけっこういたんだけど、
吉祥寺寄席でもっと増えたなあ。
▽
パチンコ業界紙でコラムを連載することになった。
パチンコなんて、もう30年くらいはやってないんで、
ちょっと無理だと思ったら、
関係ない話でオッケーということだったので
やることにした。
マイミクのポパイさんが編集長をしている。
旅行の話を書く予定。
打ち合わせの時に、
出版社の人がお土産をくれた。
「こごめ大福」。
根岸の竹隆庵岡埜。
やや厚めの皮に、みっちりとした餡。
皮は、珍しい半殺しだ。
なかなか美味しかった。
今日は、車の撮影だった。
ジュリアと147の写真を撮ったんだけど、
あいにくジュリアのバッテリーが、完全に上がっていた。
ぜんぜん乗ってないからなあ。
すまん……。
この雑誌では、
車に関するエッセイ漫画を連載することにした。
その時にもらったお土産。
島根県にある総本家宗家の
「源氏巻」。
どうやら、島根には源氏巻を作ってる菓子屋がいくつかあるようだ。
これはどうかな。
明日食べてみる。
しかし、総本家の宗家って、
なんだか二重になってるような気がするが、
「総本家むねや」かなあ。
島根の人、情報を求む。
▽
手塚治虫生誕80周年記念のひとつとして、
文春文庫で「アドルフに告ぐ」がもう一度全4巻で編み直された。
最終巻に解説が入り、ぼくがそれを担当した。
今日それが届いたんだけど、
漫画家が力を入れて描いた物を読むのは楽しいね。
手塚55歳から57歳にかけての作品だ。
ちょうど、ぼくの年代で描いたものだ。
解説の中でも書いたんだけど、
あまりにも若い頃から天才だったんで、
初めて読んだ時からもう完成した年齢の人のような気がしていた。
でも、亡くなったのが、まだたった60歳。
まだそれから何作も作品を描けたのに。
もったいないよなあ。
水木しげるが、
手塚さんや石森さんは何日寝てないとか徹夜自慢ばっかりしてたから早死にしたと、
手塚文化賞の授賞式で挨拶したことがあったが、
それはある意味正しい。
健康も才能の内だ。
体には気をつけないとな。
▽
近所の飯屋パッサテンポで、
白アスパラを食べた。
かなり早いといってただけあって、
まだちょっと若かったかな。
白アスパラのあの豊かな風味が足りなかった。
でも、来週には亀戸大根がくるというんで、
ちょっと楽しみ。
ただの大根なんだけど、これが美味いんだよなー。
身がしっかりしてて、ソテーで食える。
あんまりそのへんで売ってないのが惜しいとこだな。
白アスパラといえば、ドイツだ。
ワールドカップを見にドイツを転々としていた時に、
市場にいっぱいあった。
これが太くて白くて、実に美味そうだったんだよなー。
市場ではそれほどの値段ではなかったし、
ドイツに住んでれば、毎日もりもり食べるんだけど、
ちょっと日本でモリモリ食べるのは高い。
ドイツでは調理場のない普通のホテルに泊まってたから、
買うわけにもいかなかったし。
フランスにいった時にも、
朝市で採りたての茸の山を見て、
コンドだったら調理できるのになあと思った。
ああいうとこで見る地元産のものは、
なんでああ美味しそうなんだろう。
ところで、西荻によさげなレストラン&パン屋ができていた。
ちょっと偵察にいってくる。
▽
円天の会長に、やっと逮捕状が出た。
とんでもない配当を餌に、1200億だったか集めて、
まあたぶんろくに返ってこないんだろうな。
現金を預かって、毎年同額の円天マネーを発行する。
同じ額の円天を何度でもくれる。
年利100パーセントということだ。
どうしてそんなものを、いい大人が信じるんだろう。
使っても減らないお金なんてものが世の中にあるはずがない。
ネズミ講よりも、もっとわかりやすい。
でも、ニュースで話題になり始めたころ、
インタビューに応じた会員たちは、
みんな円天サイコーと頬を輝かせていた。
最初にいい思いをさせて、あとはふんだくるだけというのは、
詐欺の常套手段だ。
なぜそんなものを信じるんだろう。
その金に群がった人たちもいる。
思い出すのは、新日本関係者だ。
元新日本プロレスの坂口征二も、道場を設立したときには、
HPに大きく円天のロゴマークを掲げていたそうだから、
資金援助を受けていたのかもしれない。
同じくイナヅマ木村健吾も、坂口から円天を紹介され、
円天の関連企業の雇われ社長になって、
コンサートの企画なんかをやっていた。
新日本プロレス自体も、円天と関わりがあって、
ピンチの際にチケットを買って貰ったりしていた。
なぜか大してニュースになることもなかったから、
みんなほっとしてるかな。
でも、俺は覚えてるけどね。
▽
もう何年前になるだろう。
もしかすると、20年近いかもしれない。
アンナ・バナナって歌手がいた。
日本で活動してたんだけど、いろんな国の血の混じった可愛い子だった。
ぼくは彼女の歌がかなり好きで、よく聴いてたんだけど、
ある日、仲のいい編集者が、アンナ・バナナをグラビアで撮るんで、
参加しないかといってきた。
なにかそのグラビアにコメントを書くのを頼まれたんじゃなかったかな。
スタジオに出かけて、撮影を見学しつつ、アンナとも話した。
頭のいい子だったけど、あんまり日本の芸能界向きじゃなかったかもしれない。
そのスタジオに、アンナのレコード会社の担当者がきていた。
小太りというか、丸い体と顔をした男だった。
名刺を交換して、その日は帰ったんだけど、
帰って仕事をしてたら、どうもなにか気になる。
あの小太り男に、見覚えがあるのだ。
名刺を取り出して、しばらく眺めていたら、思い出した。
あの小太り男は、林亭の大江田くんだった。
'70年代、ぼくの学生時代に入り浸っていた吉祥寺のぐゎらん堂では、
毎週水曜日にライブをやっていた。
そこで時々歌っていたふたり組が、ぼくは好きだった。
今は映画監督になった小林政広が林ヒロシと名乗って、
当時歌っていたが、
その林ヒロシの曲を主に歌うふたり組が、林亭だった。
林ヒロシも林亭も、自主レコードを出していて、
貧乏学生だったぼくはそれを買えずに、
テープにダビングして貰ったものをずっと聴いていた。
彼らは大学を卒業すると、
ひとりはそのままプロになって佐久間順平になり、
もうひとりはレコード会社のサラリーマン大江田信になった。
ぼくが再会したのは、大江田くんのほうだ。
それから多少交流があって、
ぼくはその顛末を雑誌に書いた際のイラストを、大江田君にプレゼントした。
またしばらく後、林亭が復活することになった。
あの自主レコード「夜だから」をCD化することになったのだ。
それで確か、ぼくもライナーになにか書いたような気がする。
それからまた長い月日が経ち、
佐久間君は相変わらずミュージシャンをやっているが、
大江田くんは会社を辞めて、渋谷で中古レコード屋ハイファイレコードをやっている。
アメリカまで買い付けにいっているらしい。
ここからが本論なんだけど、
林亭が久し振りに新譜を出すことになった。
久し振りもなにも、'70年代に自主レコードを出したきりなんじゃないか。
こないだ連絡がきて、その新しいCDに、
ぼくが描いた林亭の絵も入れたいというので、
代わりに新譜を一枚貰うことで話をつけた。
発売は4月なんだけど、サンプルが早々と上がってきたので聴いている。
なんだか懐かしい音だ。
ずいぶん時間が経った。
長い時間を掛けて、ここまできたんだな。
▽
うーん、寝る時間がない……。
あと数日、なんとか頑張って乗り切ろう。
仕事がひとつ前倒しになったのが誤算だったんだよな。
あれがなければ、問題なくこなせる量だったんだよ。
ま、このご時世に仕事がいただけるだけありがたいよな。
とかいって受けてると、首を絞めることになるけど。
でも、いつものじゃない仕事って、ついやっちゃうんだよな。
なにか違うものが出てくるかなという気がして。
昔からそうだったから、しょうがないな。
そしてふと気づいてみると、
20年前と仕事の種類がぜんぜん変わってたりするんだよな。
▽
マックワールドで基調講演を聴いた後、
展示会場に移動した。
基調講演で発表になったマックブックプロの17インチを見ようと、
みんな先を争って駆けつけたんだけど、
それをアメリカのテレビニュースが録っていた。
次の日のNBCニュースでその光景が放映されたんだけど、
見事にワタシが映っていた。
うーん、全米デビューというか、世界デビューだな。
ちなみに、手前でカメラを構えているのは、週アスの伊藤くん。
▽
「タモリ倶楽部」仕事しながらちらちら見てたけど、
「怖いですねアワー」やらなかったんじゃないか。
タスクってけっこう番組に貢献してたのになあ。
不憫なやつ。
▽
新聞に「タモリ倶楽部」の総集編をやると出ていた。
テレ朝50周年の企画の一貫らしい。
タモリ倶楽部といえば、「怖いですねアワー」だ。
ずっと以前、一度「空耳アワー」が終わったことがあって、
その後、「怖いですねアワー」が始まったのだ。
渡辺タスクが進行役をやっていた。
タスクは昔、宝島でぼくの担当編集者だった。
構成作家は、故・景山民夫だった。
両方から、頼まれたのだ。
「怖いですねアワー」を盛り上げたいからグッズを作りたい。
ついては、Tシャツのイラストを描いてくれ。
絵柄は、タスクのキャラを使って、怖いもの。
ただ、問題はギャラだった。
ギャラは出ないというのだ。
その代わり、もうじきタスクグッズを売り出す、と景山民夫はいうのだ。
これを商品化して、その商品化権をちゃんと払うから、
今回はただで描いてくれと、景山民夫はいうのだ。
それで、ぼくはタスクが自分の首を小脇に抱えているイラストを描いた。
「怖いですねアワー」は始まったのだが、
「空耳アワー」ほどの評判を得られず、すぐに終わってしまった。
タスクグッズは発売されず、ぼくのギャラもついに出ないままだった。
その「怖いですねアワー」のTシャツも、今日出るかなあ。
ちょっと見てみよう。
▽
「2009.2.17」
一の瀬までスキーにいってくる。
今シーズン最初のスキーのために、ここんところ毎日スクワットをやってたので、
モモがパンパンだ……。
こんなに毎日やることもなかったな。
今日は猿テニスがあったんだけど、
足を温存するために参加しないでおこうと思ってたのだ。
でも、人数が足りないっていうんで、急遽参加。
2時間ちょっと走り回ってしまった。
ああ明日のスキーは大丈夫かなあ。
ここ2年ほど、スキーの絶対量が足りない。
昔はもっと何度もいったのに、
去年も一昨年も一回しかいってない。
腕は落ちるばかりだ。
きちんとトレーニングしてないからモモの筋肉がちょっと落ちて、
板を踏み切れないんだよな。
斜面で板が暴れるのを押さえられない。
カービングは昔ほど板を踏まなくてもいいんだけど、
それでもやっぱり腿の力は要る。
暮れから全然動いてなかったしなあ。
反省しよう。
去年、ゴーグルを宿に忘れてしまったのを思い出した。
買ってないんで、偏光グラスで滑らなくてはいけない。
吹雪きませんように。
吹雪いたら、サングラスは役に立たないからな。
さて、ちょっと寝たら出発だ。
↓
出発したと思ったら、
ちょっと車のトラブルがあって急遽中止になってしまった……。
善福寺までしかいけなかった。
うちから2キロほどだ。
これから車替えてちゃ、滑れるのは夜になっちゃうからな。
せっかく準備万端整えて張り切ってたのに、残念。
でもまあ、仕事が溜まってたから、いいことにしておこう。
ひとつ月末の締め切りが前倒し決定で、
急に厳しくなったんだよな。
今年は、志賀も雪が少ないらしい。
1メートルそこそこしかないという。
ちょっと物足りないなあ。
来月仕切り直しでまたいくけど、
それまでには降っててほしいな。
さて、もうひと眠りしよう。
▽
「マンガ夜話」で一緒にやってる大月隆寛も噛んでるらしい、
プチバッチって裏情報系のメールマガジンがある。
こないだの古谷徹情報は、そこから流れてきた。
その前に、知り合いからこんな噂があるんだけど知ってる?というメールがきて、
知らないなあと返事してたら、プチバッチでもネタにしてたんで、
やっぱりどこかで流れてるんだなとは思ったけど、
なにぶんソースが判らない。
それで、この下で↓「古谷徹が?え……、ほんと?」とだけ書いておいた。
誰か知ってる人がいたら教えてくれるだろうと思ったんだけど、
結局続報なしでガセだったらしい。
今日のプチバッチでは、
「いしかわじゅんが大慌てで業界関係者に電話しまくったため噂が一挙に広がって」
とか書いてあった。
もちろん、電話なんか誰にもしてないけどね。
飛ばしは面白いけど、明らかな嘘はいかんよなあ。
客に責任を転嫁するのはみっともないな、毒島くん。
でもまあ、それがプチバッチか。
▽
漫画業界や漫画家を扱った漫画は、案外多い。
新保信長だったか南信長だったかが、漫画家漫画はハズレがないとかいってたと思うが、
やっぱり力が入るんだろうな。
別にいつもの漫画の手を抜いてるということではないが、
自分の選んだ道のことを描く時には、
やはりそれを選んだ時のように魂をこめるものなのだ、きっと。
「明日ひらめけ!」は、藤野美奈子が描いている。
これが、少女漫画家を目指す少女(少年も多少)の物語なのだ。
藤野美奈子といえば、あのへなちょこの絵なのだが、
これが案外にいいんだよな。
前に読みかけて入れずに終わったんだけど、
もう一回トライしたら面白かった。
次号の文春でネタにしよう。
ほんとは「青春少年マガジン」にしようと思ってたんだけどな。
前回書いたのは、「BAKUMAN。」で、
つまり、当分は漫画をネタにした漫画が続くことになる。
いちおう、4回分はネタがある。
あんまりそればっかり書いててもしょうがないんで、
4回で打ち止め。
月二回だと、物足りない。
前から言われてるあそこの新連載は、いったいいつから始まるんだ。
▽
古谷徹が?
え……、ほんと?
・
報せてくれた人がいたんだけど、その後続報がない。
ちょっと大事件だからなあ。
本当だったらもう少しニュースに上がりそうなもんだが……。
明日になって笑い話で済むと一番いいんだがな。
こないだの金本が新日を出る話くらいなら誤報でもいいけど、
こっちはちょっとなあ。
↑
その後なんのニュースも出てこないとこ見ると誤報だったようだ。
新年早々驚いた。
▽
中国はつくづく凄いなあ。
毒入り餃子の天洋食品の経営危機を支援するために、
回収された餃子を、中国国内の20社ほどが買ったらしい。
そして、新たな中毒者が4人ほど出たようだ。
と朝日のニュースサイトに出ていた。
なんだか凄いなあ。
毒が入ってるっていってるのに。
産経のニュースサイトによれば、
中国当局が「中国国内での毒物混入はない」と断定したので、
安全だと判断したらしい。
まあ犯人は日本で、天洋食品は濡れ衣の被害者だということなんだろうけど、
中国らしいといえば、実に中国らしいなあ。
でも、おかげでどんどん新たな証拠が出てきてるわけだけどな。
これは、人体実験なんだろうか。
ドリフのコントみたいだけど、笑い事じゃないよなあ。
でも、
>昨年夏ごろにはすでに把握し、外交ルートを通じて日本に伝えた
それを黙ってる日本政府も、大差ないかもね。
まあオリンピックで遠慮したんだな、福田が。
▽
「食堂かたつむり」を読んでいた。
面白かったんだけど、小説としてはどうなんだろう。
「ゴールデンスランバー」を読み始めて、
どうも文芸としての楽しさに欠けるようで難航してるんだけど、
かたつむりは、それとはまた違った意味で、
小説ではないような気がする。
物語の説得力とか整合性とかを気にせず書いている。
エピソードの必然性に疑問がある。
もしかすると、この小川糸という作者には、小説を書いたという意識はないのかもしれない。
ある日現れた物語を、次々と言葉に置き換えて原稿用紙に載せていっただけなのかもしれない。
世に顕すのに小説という形を取らざるを得なくて、
こんな表紙があって目次のある形にしたけど、
それが小説という形式であり、小説という要件を満たすものであるとは思っていないのかもしれない。
いいエピソードがたくさんあって、楽しめた。
でもやっぱり最後まで、小説じゃないよなこれ、という気持ちがあったな。
▽
バーゲンにいきそこねた。
さっき、なにか忘れてるなあと思ってたんだけど、
思い出した。
今日は最後のバーゲンを覗いてみようと思ってたんだ。
吉祥寺では、ラコステとポール・スミスくらいしか買える服がない。
ラコステは、なんだか突然イメージが変わってよくなった。
それで10年ぶりに上着なんか買ってみた。
ダウンジャケットなんだけど、これが軽くて暖かくて、
アメリカで大活躍だった。
ポール・スミスも、なにか薄手のセーターでも大量買いしてこようと思ってたのに、
来週じゃもう終わりかなあ。
その昔は、シーズンごとに両手一杯洋服を買ったもんだけど、
最近ほんとに買わなくなった。
ひと通り揃っちゃったんで、そうそう買わなくて済むのもあるし、
あんまり新作に食指が動かないのもある。
最近は特に、体にピッタリしたものが多いんで、
仕事するのにはあんまり向かないんだよな。
ゆるい服のほうが、長時間座ってるのには向いてる。
ズボンなんかきついのを穿いてると、朝にはなんだか凄く疲れている。
やっぱり、ちょっとルーズなほうが日常にはいいよな。
でも、たまには新しい服を買ってないと、
いつの間にかzほっとずれた人になってる可能性があるからな。
なにか少しずつは仕入れておかないと。
来週時間があったら、どこかよその街でも覗いてみよう。
大バーゲンのアメリカで、店の外から覗いた感じでは、
ほしいものがなにもなかったのが残念だったなあ。
同じメーカーでも、街によってショップに置く物を変えてるから、
当然国によってはかなり違うだろうな。
アメリカ人の趣味とは、どうも合わなかったようだ。
▽
友人が結婚して、新年会に新妻を連れてきたんだけど、
既に尻に敷かれつつあった。
まあそのほうが平和でいいけどね。
そいつはテレビ関係の人間なんで、
あんまり家に帰ってないんじゃないかと思ったら、
案の定、新婚なのに帰ってない。
帰ったと思ったら、すぐ出ていく。
しょうがないんだけど、危険だなあ。
ずっと以前、友人の放送作家が、
テレビの仕事で一ヶ月くらいずっと海外にいってて、
やっと帰ってきて、自宅の玄関のドアをあけようと思ったら開かない。
鍵が変わってるようだったので、変だなとふと表札を見たら、
違う名前になっていた。
慌てて実家に電話したら、母親が出て、
あんたの奥さんは離婚届出して、
勝手に家売って出てったわよといわれたそうだ。
この業界では、ありそうな話だ。
漫画家も仕事場から帰らないやつが多いからなあ。
他山の石として気をつけないとね。
▽
ラスベガスってのは、砂漠の真ん中にできた街だ。
飛行機で飛んでいくと、
ほんとに延々と続く砂漠の真ん中に住宅地があり、
そのまた真ん中に高層ビル群がある。
不思議な光景なんだけど、
その砂漠にも、ちょっと足を伸ばしてみた。
ラスベガスの街を出れば、すぐ原野だ。
アメリカの砂漠は、中近東のそれのような砂ではなく、
デザート、荒れ地だ。
どこまでも続く広大な荒れ地に、
ハイウェイが一本走っている。
アメリカ的な風景だ。
1時間くらい走ると、視界の先に赤い色が見えてくる。
ここがこの日の目的地。
バレー・オブ・ファイアだ。
ここは、燃えるような赤い岩でできている。
おそらく柔らかい材質で、
雨で削られて穴がたくさんできている。
ここに、先住者がいたらしい。
その証拠に、岩肌を削って、絵が描いてある。
でも、なんの保護もされていない。
誰かが削ってしまったら、それで終わりだ。
絵をいろいろ見ていたら、日本人が落書きをした跡があった。
これだ。
「あたしンち」のお母さんだ。
けらえいこが先にきていたとは知らなかった。
けっこう険しい岩山が続くが、
アメリカ人は平気で犬を連れてハイキングにくる。
帰り道は、また原野だ。
なんだか地球とは思えない。
並行して走る線路に、
ところどころ「バグダッド・カフェ」みたいな中継点がある。
看板がぽつりぽつりと立っている。
ラスベガスに近くなると、
こんなものも。
やっぱり地球だな。
▽
ワニブックスの会議室なんてとこで、落語会があった。
林家彦いちが出てるんでちょっと聞きにいったんだけど、
狭い会議室に50人近くも入れて、
なんだかもう急ごしらえの高座と最前列は、
30センチくらいしか離れてない。
おまけに、前から2列目に座らされたんで、
当たり前だけど、やたら演者と目が合う。
やりにくいだろうなあと思いつつ、
こっちだって目のやり場に困る。
終わってから控室になってる編集部の片隅に顔を出したら、
勘弁してくださいよといわれてしまった。
いやー、俺だって勘弁してほしかったよ。
前座はちょっと酷かったけど、
もうひとりのきく麿は乱暴というかやや雑だけど面白い。
おたく落語家って、何人かいるんだよな。
▽
就任式を見たけど、物凄い人だったなあ。
遙か彼方まで、霞んで見えなくなるほどいた。
あれが一度に帰るのかと思うと、
ラッシュの想像がついて怖ろしい。
まあ歴史に立ち会いたいということなんだろうけどね。
真ん中あたりにあった四角い池は、
トム・ハンクスが水面を走った池かな。
案外歴代大統領もオバマも、
そのへんにいるおばちゃんと気軽にキスしてるが、
おばちゃんの頬っぺたに毒でも塗ってあったらどうするんだ。
あの大群衆の中に、SPがいっぱい潜んでるんだろうな。
周りの建物も、
きっと狙撃しやすそうな窓は、
警察か軍隊が抑えてるんだろうな。
ブッシュがすぐ後ろにいたけど、
今ここでブッシュが狙撃されても、
あんまり悲しむ人はいないだろうな。
いろいろ考えながら見ていた。
それにしても、同時通訳が素晴らしかった。
まるで原稿を読んでいるようだった。
いわゆる同時通訳っぽい口調じゃなかったもんな。
こないだのCESの同時通訳の質の低さったらなかった。
さすがだな。
というような就任式だった。
▽
アメリカ取材旅行をどう原稿にするか、打ち合わせをやってきた。
いや週アスなんだけど、今は編集部が新宿にある。
都庁の向こう。
ちょっと歩くには遠いんだけど、バスを待つのも面倒なんで、
いつも地下道を歩いて、中央公園を越えている。
まあ15分くらいだから、どうってこともない。
アスキーも良く引っ越すなあ。
まあそれは、親会社があっちこっちと変わるんで、
しょうがないといえばしょうがない。
こないだアメリカで、アスキー初代社長の西さんに会った。
彼は現在、高級オーディオの製造をやっている。
高級ホテルのスイートの一室で、
そのデモンストレーションをやっていたのだ。
ホテルのその階はスイートがずらりと並んでいて、
全部の部屋にいろんなオーディオメーカーが入って
デモンストレーションをしている。
どうやら、どれもみな高級メーカーらしい。
ちなみに、西さんとこのオーディオは、一式800万ほどであった。
知らない世界ってのは、まだまだ多いな。
▽
金本は、契約を更新したらしい。
新日から正式なリリースがあったようだ。
はたして、金本に解雇の噂が出るだけのなにかがあったのかどうか。
それは第三者にはわからない。
例年新日の更改は揉めるけど、
もうリストラは終わっただろうし、
戦力を切っても弱体化するだけだろうに。
邪道・外道のブッカー就任と関係あるんだろうか。
ノアはノアで、やっぱり人は減らすようだ。
あそこは、明らかに戦力になってないレスラーが多いからな。
地上波を切られては、温情主義もそうは続けられないだろう。
厳しい時代になったなあ。
▽
新日金本解雇は誤報だった。
ちょっとほっとしたなあ。
出どこがどこからかはわからないが、いやよかったよかった。
▽
ラスベガスを移動していると、
あちこちでUFCの看板を見かける。
月末にラスベガスでUFC94の興行があるのだ。
場所は、MGMグランドガーデンアリーナ。
今回の目玉は、GSPとペンだ。
これは見たい。
今日もWOWOWで93があって、ショーグンの復活戦なんかがあるが、
全然比べものにならない。
いいなあ。
もう半月ずれてたらなあ。
絶対に観に行ったのに。
ラスベガスでUFC見るなんて、
両国で大相撲見るようなもんだよな。
▽
新日の金本が解雇されるという情報が飛び込んできたが、
いったい本当なんだろうか。
金本といえば、新日で女性人気ナンバーワンといわれるレスラーだ。
ちょっと年は食ったけど、
まだまだジュニアの実力者だ。
解雇の内容も、ちょっとなあ。
にわかには信じられないが、ガセか本当か、続報を待とう。
▽
家の前の道路を、大々的に掘り返している。
この道路一本端から端までの補修らしく、一年がかりの大工事だ。
それで、うちの車庫から道路に出るのに、
そのまま出ては穴に落ちてしまうので、ベニヤ板が渡してある。
いやぼくが渡したのではなく、工事の人が渡したのだ。
今日の夜、ちょっと車で出かけようとして、
これは真っ暗の中を出し入れしなくちゃいけないんで、
行きはともかく帰りが危ないなあと、出かけるのを断念したのだ。
テニススクールにいこうと思ったんだけどね。
ちょっと体もなまってたんで、運動したかったんだけど、まあしょうがない。
夜遅く、仕事をしていたら玄関のチャイムが鳴った。
隣のOさんの奥さんが、ベニヤ板を貸してくれと言うのだ。
Oさんちも、車を出そうとしたか入れようとしたかで、そのベニヤの上に乗っかったら、
ベキベキと割れてしまったらしいのだ。
やっぱりな。
そんなことだと思ったよ。
出かけなくてよかった。
Oさんはうちの前に渡してあったベニヤ板を持っていって、
二枚重ねで無事に車を入れたようだ。
しかし、困っちゃうよなあ。
当分車では出られないな。
▽
浅草見番まで、桂吉坊を聞きにいってきた。
入門10周年の記念の会だ。
見番は言問通り、5656会館のすぐ先だ。
浅草駅で降りて、馬道をまっすぐ行くか、
浅草寺を抜けていくか。
まあ一度いけばすぐに覚える。
吉坊は、桂吉朝の弟子だったんだけどなあ。
吉朝が死んでしまったんで、米朝の内弟子みたいな形になったんじゃなかったか。
そのへんよくは知らない。
上方はあんまり詳しくないからな。
会場で、デザイナーの日下さんに会う。
長年一緒に単行本を作ってきたデザイナーだ。
ここんところちょっと離れてるけど、何十冊もやってもらった。
吉坊の本を作るらしい。
さて、始まった。
吉坊が出てきて、ちょっと挨拶。
今日のプログラムを口頭で紹介する。
客はよく入って、130人。
畳に座布団なんで、しばらく座ってると腰が痛い。
日本人なのに、長年椅子にしか座ってないからなあ。
まあ中学生の剣道部だったころから、既に正座だって苦手だったけどな。
まず前座の立川こはる。
これは立川談春の弟子だ。
談春はむつかしくて、弟子がいつかないというか育たない。
今はこのこはるが惣領みたいだけど、
それはつまりこの小娘ひとりってことかな。
まだ20歳そこそこみたいだけど、もうちょっといってるのかも。
元気で声が大きい。
今のところそれくらいだ。
あれ、なにやったんだっけな。
忘れてしまった。
というくらいの出来。
続いて、同期の桂まん我。
同期といっても、年はかなり上だ。
入門がいっしょなら年齢が上でも下でも同期だ。
年下でも、入門が早ければ一生兄さんだ。
桜庭と田村の話みたいだな。
やったのは「蜆売り」。
じっくり聞かせるいい話。
蜆売りの子供の相手は、ヤクザで十手も預かってる侠客という設定だ。
この噺は東京落語でもやってて、
設定が少しずつ違う。
まん我は、上方らしく笑いを取りながら、
予想以上にいい出来で演じた。
その後は、吉坊で、「不動坊」。
馬鹿馬鹿しい噺といえば馬鹿馬鹿しい。
まん我もだったけど、10年にしてはほんとにうまいなあとは思うんだけど、
吉坊は案外あっさりしている。
仲入りを挟んで、もう一度吉坊で「正月丁稚」。
これは大店の正月風景だ。
正月によく聞く、わいわいいって楽しむ噺。
吉坊は髪を伸ばしたら、ちょっと青年に見えるようになった。
でもまた短い髪に戻すらしいから、また子供にしか見えなくなるな。
度を超した童顔も、なかなかむつかしい。
あれだけうまいのに、ちょっと人情話なんかだと無理がある。
本人の責任じゃないんだけどな。
吉坊は、今日は10周年の会にしては全体に薄味だった。
また長い噺を聞きたいな。
・
浅草駅前に麺屋武蔵を発見したので、入ってみる。
こないだ吉祥寺で入ったら、どうももうひとつだったんで、リベンジだ。
同じチャーシュー麺を頼んだんだけど、
うーん、こっちのほうが味が濃いけど好みかな。
なんにしろ、鰹の風味が強い。
帰って、ゲラを見て、資料を読んでたらもう朝だ。
時間が経つのは速いよなあ。
▽
「バクマン。」も出てたんだな。
でもこれは、せめて2冊くらいためてから出してほしかった。
読み応えないもんなあ一冊じゃあ。
連載ではもう追ってないから、単行本ということになって、
するとやっぱり連載誌の部数は伸びないんだよな。
しかし、これって人気はどうなんだろう。
ジャンプの中では異質だよな。
今度集英社の社員に会ったら聞いてみよう。
続くといいけどな。
ジャンプには、本流の他に異質担当もあってほしい。
でも、このふたりがそれをやるのは、
編集者にとっては不本意かもね。
▽
「聖☆おにいさん」の2巻目を買ってきた。
さて、次号の週刊文春は、これにしようか、
それとも……。
うーん、悩むなあ。
もうひとつくらい、どこかで漫画評やろうかなあ。
月2本は少ないな。
▽
今年のマックワールドは、
ジョブスもこないし、やや盛り上がりには欠けた。
それでもやっぱり、特別な高揚感はある。
なんというか、コミケとかSF大会とか、
そういう種類のイベント前の高揚感に似ている。
並んでいる顔が、みんな嬉しそうなのだ。
朝早くからいって、基調講演のプレスの列に並ぶ。
プレスには軽食が出る。
菓子パンと飲み物だけど、けっこう美味しい。
さあ開場だ。
みんな一斉に笑顔で入場。
ミニが出るかもしれない。
まあマックブックプロの17インチは出る。
それ以外には、そう大したニュースはないだろう。
でも、なんとなくみんなニコニコしている。
アップル患者は重症だな。
でも、喜んでるんだから、文句を言うことでもない。
フィル・シラーが出てきて、
話し始める。
ジョブスほどではないが、話術がうまい。
大したニュースもないのに、観客を飽きさせない。
DRMがフリーになるのと、
3G回線で音楽の購入が可能になるのと、
それからiLifeの機能で面白い物がいくつか。
まあそんなとこかな。
それにしても、
次々出てくる人たちの話術の巧みなこと。
みんないい声をしていて、
相手にきちんと情報を伝えようとしている。
コミュニケーション能力がないと、
アメリカではトップになれないんだな。
それは正しい部分もある。
日本の棒読みの社長たちにも見習わせたい。
最後に、トニー・ベネットが出てきた。
もちろん、I left my heart in San Francisco.
渋いなあ。
マックワールドの会場には、
発表されたマックブックプロの17インチがずらりと並んでいた。
そして、プレスの控室に入ると、
デスクの上には、アップルマークしかない。
さすがに、ここにウィンドウズをもってくるのは勇気が要るか。
昼になると、昼食サービスがある。
CESもそうだけど、
どこにも出られないプレスは、
ひたすらここの飯を食い続けるしかないのだ。
まあけっこう美味しいんだけどね。
▽
新年早々のアメリカは、なかなか厳しかった。
男数人の団体行動は、気楽とはいってもかえって制約もある。
目的が取材だから、まあ気軽な観光旅行とは違うということだな。
往復は、週アス初代担当のF岡と。
成田から、まずサンフランシスコへ。
ここでマックワールドを見て、
その後ラスベガスのCESへというスケジュール。
サンフランシスコは暖かくて、
ラスベガスは激寒という事前調査ではあったが、
いってみたらなんだか逆になっていて、
サンフランシスコは着いた朝が曇りで小雨。
その後終日雨。
ホテルは、マックワールド会場向かいにあるW。
秘密にしてるんじゃなくて、ホテルの名前が「W」。
去年はちょっと離れたホテルにしたけど、
そのへんの治安が悪かったんで、今年はこっちにしたらしい。
この日は移動だけだったので、
マックワールドのプレスパスだけ会場で受け取って、
ちょっと街でも歩くかと、
ぶらぶら街を縦断して、定番のケーブルカーまで。
トニー・ベネットの『霧のサンフランシスコ』でお馴染みの
あのケーブルカーだ。
サンフランシスコは坂が半端ではない。
丘というよりも山を切り拓いて街がある。
あの急坂は、非力な車だと厳しいかもなあ。
マックワールドは、前日から並んでる人が、今年はふたりだけ。
ジョブスがこないからか、不景気のせいか。
ケーブルカーで山を登ってぐるっと街を周り、
もうひとつ定番の、フィッシャーマンズワーフへ。
蟹でも食おうと思ったら、
ここはどこで食べてもまずいというんで、
隣にある新しいエリアで食べることにする。
まあ基本的に同じようなとこなんだけどね。
寂れたピアをレストランとショッピングモールにしてる。
適当にレストランに入って、
定番のクラムチャウダー注文したら、
こんなのが……。
量は多いけど、溢れちゃってるじゃないか。
まったくアメリカ人って……。
パスタも頼んだけど、味は駅の立ち食い蕎麦レベル。
まあ期待してないからいいんだけど。
カロリーを摂取ってとこかな。
のんびしりたのは、この日だけ。
あとは、毎日一日中歩き回って取材の日々だったよ。
▽
明日からアメリカ。
まずは、サンフランシスコでマックエキスポだ。
治安がかなり悪化してるらしいが、
なんかいつ聞いてもかなり悪化してるとかいうんだよな。
ニューヨークは昔よりもずっと治安がよくなったみたいだが、
ほかの街はあんまりいい話は聞かないな。
まだ荷造りしてないから、
早くやらなくちゃ。
まあ荷物減らそうと思えば、
手提げ一個でいけるんだけど、
スーツケースが大きいから、
適当にそのへんにあるものを詰め込んでいこう。
サンフランシスコは暖かいが、
その後いくラスベガスは激寒らしい。
なにを着てけばいいか悩むが、
まあ円高だし、向こうで買えばいいや。
そんな時間のあるスケジュールなんだろうか。
あんまりしっかりそのへん確かめてないんだよな。
ずっと仕事してたから。
明日締め切りの週刊文春と、
文春文庫の解説が厳しかった。
さて、支度しよ。
向こうから更新できそうだったらします。
▽
小玉ユキの『坂道のアポロン』のことを書いていて、ふと思い出した。
津田ひろみはどうしてるかなあ。
双葉社で以前描いていた漫画家だ。
もう20年以上前だろうか。
少女漫画というよりも青年誌の絵で、
ストーリーも青年誌向けのものだった。
ちょっと垢抜けないところはあったけど、達者な絵で、魅力があった
ストーリーも絵空事でない地道な題材で、
女性漫画家にしては珍しく、リアルな作品を描く人だった。
漫画アクションに連載を持って、ついに出てきたなと思ったけど、
あまり出来がよくなくて、
そのうち絵が週刊ペースに耐えられなくなって荒れてきて、
気がついたら見かけなくなっていた。
うまく育てれば、アクションの戦力になったのに。
もったいなかった。
彼女は、今はもう描いてないんだろうか。
けっこう好きだったんだがな。
いや、津田ひろみと小玉ユキが似てるというわけでもないんだけど、
うーん、でもいさぎよさがちょっと似てるかな。
全く違うタイプなんだけど。
▽
大晦日は、実家の近所の洞泉寺で、恒例の鐘撞き。
お汁粉をいただいて、焚き火にあたって、
ああ日本の大晦日。
元旦は、おせちを食って初詣。
大行列にびっくりだけど、
去年はそれに恐れをなして初詣をパスしちゃったんで、
今年は頑張って1時間行列してお参りする。
今年もいい年でありますように。
1月2日、夕方まで実家でごろごろして、新幹線で東京に戻る。
その前に、名古屋駅で、山本屋総本家だ。
味噌煮込みうどんは食わなくてはいけない。
堅くて芯のある麺。
赤みそ仕立てのこくのあるスープ。
これが旨いんだな。
新幹線の発車時間を睨みながら、
なるべくゆっくり味わって食う。
ああ旨かった。
新幹線では、
右手にギプスしたガイジンと日本人のカップルが隣の席で酒盛り中。
湿布薬の匂いとワインの匂いが、ちょっと強烈。
ふたりとも、礼儀知らずで嫌になる。
男は大股開きでこちらの席まで侵食するし、
ふたりとも何度も出入りするんで、
いちいち通りやすくしてやってるのに、
当然のような顔で出入りするし。
でも、新年早々怒るのもなあと、珍しく抑えておく。
今年はきっといいことがあるであろう。
2日の夜遅く、吉祥寺着。
正月時点で東京にいるのは、生まれて初めてだ。
感慨深い。
でも、駅から家に歩いてきたら、近所の家にあんまり松飾りがないのに驚く。
正月気分にならないじゃないか。
このへんは、昔からある家が多いのに。
どうなってるんだ、日本の正月は!
松飾りを玄関に飾り、凧を揚げてコマを回さなくちゃ日本人じゃないぞ!
もちろん毎日お雑煮とおせちだ。
▽
ちょっと実家にいってくる。
今年は短い正月だ。
原稿が結局終わらず、年を越えてしまう。
新年早々仕事かあ。
ま、忙しい一年になる予感ということにしておこう。
よいお年を。
そして、ちょっと早いけど、明けましておめでとう。
▽
シウバはランペイジ・ジャクソンに負けた。
もうUFCに移った時点でピークは過ぎていたなあ。
PRIDE末期に、既に衰えは見えたが、格闘技は厳しい。
ジャクソンだって、王座陥落の後だから負けられなかったしね。
シウバはこのままじりじりとUFC内で地位を下げていくか、
もう一度盛り返すか。
桜庭のためにも、意地を見たいところだがな。
しかし、柔術マジシャン、ノゲイラまでが負けるとは。
それも、生涯初KO負けだ。
ミアは、右アッパーがやけによく入った。
本人も意外だったから、戦法を変えたんだろうな。
岡見が勝って、ピラニア長南が負けた。
長南は、顔はUFCで一番怖いんだがなあ。
▽
秋山成勲が、FEGと切れたらしい。
つまり、もうDREAMには出ないということだ。
となると、戦極しか国内にはない。
UFCに上がるという手もあるが、
もう一度前座からやるには、ちょっと年齢が厳しいか。
韓国では人気者だが、稼げない。
日本かアメリカしか、金の匂いのするマットはないのだ。
DREAMでは勝てる相手ばかり選ぼうとして男を下げたが、
さて、次はどこで、なにをするつもりだ。
なんでもいいから、闘って面白い相手とやってほしい。
負けるのを恐れていては、人気だって落ちるだけだ。
▽
先日亡くなった飯島愛が、
3年前に出たテレビで、怖ろしい話をしている。
ご期待通りになってしまっているところが怖ろしい。
まあなんでもいっとけば当たることもあるということか。
▽
武蔵野ケーブルテレビの営業がまたやってきた。
午前中だったのでぼくは寝ていて、妻がインターフォンで応対した。
ぼくがメールを送ったのできたといったらしい。
もちろん、ぼくはメールなんか出していない。
インターフォンでやりとりがあって、結局妻もドアを開けなかったら、
パンフレットを置いていった。
名刺に「メールをいただきました」とか書いてある。
ケーブルテレビとネットと電話をセットにすると安くなるというパンフだ。
ライトコースと組み合わせると、3000円以上安くなると書いてあるが、
ライトコースって、下り最大2Mbpsなんだよな。
そんなもの仕事に使えないよ。
その他にスタンダードとプレミアムコースがあって、
それぞれ最大8Mで3990円と、30Mで5040円だ。
今使ってるGyaoは、実勢で80M以上だから、問題にならない。
ノンストレスで仕事してるのに、
わざわざ遅い光引く理由がない。
とかいうことよりも、嘘を言ってドアを開けさせようとするのは問題があるよな。
ちょっとスカパーでも本気で考えた方がいいのかもしれない。
条件を調べてみるかな。
スカパーにすれば、戦極も見られるし。
▽
文春文庫から手塚治虫の「アドルフに告ぐ」がまた出る。
何度も形を変えて出てるんだけど、また出るのだ。
いいなあ。
その解説を頼まれたんで書いてるとこなんだけど、
いやー、この作品って売れてるんだなあ。
部数を聞いて驚いた。
'83年から'85年まで週刊文春に連載されたのだが、
手塚が亡くなる'89年のたった4年前、
つまりキャリアの最晩年といってもいい時期に描かれたものだ。
それなのに、生き生きしてるんだよな。
手塚治虫は偉いなあ。
長い漫画家生活で波は何度もあったが、
ちゃんといいものは描いて死んでいった。
いい人生だったよな。
▽
レッツノートは、家捜しの甲斐あって出てきた。
やはりというかなんというか、雑誌の下から出てきた。
まあそんなことじゃないかと思った。
ついでに、プラダのスーツケースの鍵まで出てきた。
やれやれだ。
もうどこかいっちゃったかと思ってたが、
ここで出てくるとは。
来年はいいことありそうだ。
▽
先日、撮影で仕事場にあるものを大移動したのだ。
本棚を大々的に撮影する必要があって、
そのためには、
部屋にあるものをとにかく動かさなくてはいけなかったのだ。
編集者とカメラマンに手伝って貰って、
どんどん動かした。
もともと足の踏み場もないといわれてはいたが、
なにがどこにあるかは、だいたい把握していた。
自分の部屋ってのは、そういうもんだ。
でも、他人のてがはいって大移動が行われた結果、
ノートパソコンが行方不明になってしまったのだ。
パナソニックのレッツノートだ。
小さいとはいっても、ある程度大きいもの。
あんなものがどっかいくわけはないと思うのだが、
これが見当たらないのだ。
ずっと探してるんだけど、わからない。
たぶん、どこかに一時避難したんじゃないかと思うんだがなあ。
どこやっちゃったんだろう。
あれがないと、非常に困るんだよな。
困った困った。
コックリさんでもやろうかなあ。
▽
今日は新宿に行ってきた。
西口に出て、地下道をずっと歩き、
途中で地上に出て中央公園で左折。
ぐるっと回ってアスキーまで。
もっとも、アスキーも今ではアスキーメディアワークスだ。
5日からアメリカに取材にいくんで、今日はその打ち合わせ。
サンフランシスコでマックエキスポを見て、その後ラスベガスでCES、
ついでにシルクドソレイユその他、ショーをいくつか見る予定。
これで3回分のネタだ。
なんか10回くらい書けそうな、濃い取材になりそう。
まあ余った分はここで書けばいいや。
アメリカは久し振り。
考えてみれば、2001年の4月に、
ヒューストンまでレッスルマニアを観に行って以来だ。
あの旅行は面白かったなあ。
アメリカンプロレスWWFの最盛期に、最も凄いマニアを観た。
プレイベントにもたっぷり参加して、
レスラーたちもたくさん見たし、
全米からのファンの熱意も見た。
でもまあ、ボブ・バックランドが場内を歩いてても誰も気づかない程度だから、
日本のプロレス好きの熱とはちょっと違った種類のものだったけどね。
7年ぶりのアメリカか。
どこか行くときに、2回くらいトランジットはしてるかな。
今回は、週アスの元編集長、副編、デスクなんかとの色気なしの旅だ。
そのへんがちょっと寂しいとこかな。
ベトナムでは可愛い子をさっぱり見なかったから、
アメリカ人では美人コンパニでも眺めてこよう。
どっちも大きいイベントだから、きっと綺麗どころが揃っているだろう。
サンフランシスコのホテルはWだ。
これも、ちょっと楽しみかな。
治安がかなり悪くなってるようだから気をつけないと。
初詣では、旅の安全も祈ってこよう。
▽
飯島愛がイブに孤独死ってだけで、インパクトは充分だったけど、
なんだかぞろぞろと怪情報が流れ始めた。
以前から、20年前の某事件に関係しているとか囁かれてたが、
今度はそれと関連しているのかいないのか、
怖いもの知らずのデヴィ夫人がぶちかましている。
いやー、デヴィ畏るべし。
余計な心配かもしれないが、カイヤ大丈夫か。
▽
スーツケースの話だ。
こないだベトナムで、ショルダーバッグをひったくられた。
その中にはカメラとキーホルダーが入っていた。
カメラは結局、LUMIXのLX3にした。
盗られたカメラの後継機だ。
やっぱり、操作に慣れてるからね。
問題は、鍵だ。
キーホルダーの中には、家の鍵と共にスーツケースの鍵が入っていたのだ。
ベトナムに持っていったスーツケースとは別のものだ。
キャスターもついてないし、古くて使いにくいのでほとんど使っていない。
でもシンプルで美しい形なので、保管はしている。
鍵もなくさないように、キーホルダーに入れていたのだ。
・
このスーツケースを買ったのは、
1985年の暮れだ。
このスーツケースに着替えを詰めて、
ロンドンに渡って一ヶ月近くを過ごした。
これは、渋谷パルコ3で買った。
パルコというのは西武系で、高級セレクトショップの集まったビルみたいなとこだ。
スーツケースなんか買ったことがなかったので、どこに売ってるか判らず、
パルコならあるかなと行ってみたら、置いてあったのだ。
ショップには、大きいスーツケースと小さいスーツケースが置いてあった。
小さい方で充分かなと、値段を見たら、
10数万円、20万近かった。
ずいぶんスーツケースって高いものなんだなあとは思ったが、
ほかに売ってるところも知らなかったので、しょうがないからそれを買った。
比較的薄いので、それほど収容力も高くないが、
なんてこともないのに綺麗な姿で、
まあ高かったけど、これはこれでいいかと思ったのだ。
ロンドンから帰って、吉祥寺の東急デパートにふと入ったら、
一階にスーツケース売り場があった。
なんだこんなとこにあったのかと、
どうもゴツくて垢抜けないそれらのスーツケースの値段を見たら、
パルコで買ったそれの10分の1くらいの値段だった。
いやー、スーツケースって安いものだったんだなあ。
そこに並んでいたのは、サムソナイトとかそういうメーカーのものだったが、
あんまり食指の動かないデザインだったし、
ちょっと高かったけどまあいいやと、いちおう納得はした。
・
その後、長い間、スーツケースを使う機会はなかった。
あんまり大荷物で海外にいくこともなかったからだ。
・
あれは、ええと何年前だったか、
文化庁の招きでフランスにいった時のことだ。
多少きちんとした洋服も必要だったので、
久し振りにスーツケースを持っていくことにして、
ホコリをかぶったロンドンの時のスーツケースを引っ張り出した。
そしてぼくは知ったのだ。
スーツケースは、プラダだった。
うーん、そりゃ高いわけだ。
23年前には、プラダなんて聞いたこともなかった。
正規ショップもはたしてあったかどうか。
たぶん、ショップの仕入れ担当者が、海外で買い付けてきたんだろう。
どうも美しいわけだ。
・
そんなわけで、うちにはまだプラダのスーツケースがあるのだが、鍵はない。
正規代理店に頼めば、付け替えてくれるかなあ。
なんだかすごくヘボい鍵なんで、
その辺のスーパーでもできそうな気もしないでもない。
こういう時にはどうすればいいんだろう。
ちょっと悩むところだ。
鍵が直ったら、また保管しておこうか。
それとも売りに出そうかな。
マニアがいそうだよな。
現在考え中。
▽
過去ログが読めない状態が続いている。
直そうと思えば直せるんだけど、ちょっと時間がない。
それでどんどん表紙が長くなっていってるんだけど、
非力なコンピュータ使ってる人は重いだろうな。
もうちょっと我慢して。
年末年始あたりに、HPの大改造やろうと思ってたのに、
結局時間がなくてできそうにない。
ありそうでないのが時間なんだよな。
そういえば、ベトナムにもネットカフェらしきものはけっこう見かけた。
完全オフにしようと思ってたので、
一回入っただけだった。
ホーチミンの国営デパートの、階段の踊り場あたりにある狭いネカフェ。
いくらだっけなあ。
1時間100円くらいじゃなかったっけ。
もっと安かったかな。
国営デパートは、イトーヨーカドーみたいなとこだったな。
高級デパートはほかにもいくつかあるんだけど、
国営デパートが一番面白くて、あそこばっかりいってた。
中にスーパーもあったし。
市場より安いという噂もあるくらい、商品価格が良心的だったしね。
ベトナムは面白かったなあ。
騒音と排気ガスと、その元凶のバイクがもう少し減るといいんだけど。
▽
ベトナムで残念なのは、女の子があまり可愛くないことだ。
おそらく、日本人の趣味ではないだろう。
少なくとも、ぼくの趣味でいわせていただければ、
可愛い子は一週間でひとりも見なかった。
もちろん、ベトナムの基準で可愛い子はいるんだろうけど、
日本人好みの子はいないんだよなー。
まあいろんな趣味の人がいるから、ああいうタイプが好きって人もいるんだろうけど。
スタイルはなかなかいいのだ。
胸もけっこうあって、オーダーで体にぴったりの服を作ることが多いせいか、
ボディラインはかなりいい。
でも、顔がなあ。
テレビ雑誌見てても、あんまり可愛い子を見かけなかったし、
それがちょっと残念だったなあ。
▽
最近、武蔵野ケーブルテレビの営業がしつこい。
女の人が何度も電話してきて、お得なことがというので、
そのたび、お得なことを教えてくれなくてもいいので電話しないでというのだが、
やめないんだよな、これが。
映画チャンネルが今ならお安くとかいうんだけど、
見ないし。
それだけではなく、直接営業にもくる。
玄関のチャイムが鳴って、男の人が、
「武蔵野ケーブルテレビですが、玄関までお願いできますか」
というのだ。
玄関までお願いできますかというのは、
営業テクニックとしてどうなんだ。
それは営業なのか、それとも聞かないと困るなにかがあるのかどっちと聞くと、
うーん、両方です、という。
でも、聞いてみると、ただの営業なので、
もう玄関には出ないことにした。
この不景気に営業も大変だろうから冷たくしたくはないのだが、
仕事を中断させられるこっちだって、なかなか大変なのだ。
さっきも、またやってきて、
「玄関までお願いできますか」というので、
お願いできない、と答えたら、諦めて去っていった。
そろそろこの家にきても無駄だということを学習してくれるといいんだけど。
UFCを見るためにWOWOWには入ったけど、
もうこれ以上チャンネルは要らない。
よって、うちに営業をかけても時間の無駄です。
▽
竹爐山房で打ち合わせがてら、飯。
どうも美味い飯を食ってると、打ち合わせを忘れがちだが、
今日はいい打ち合わせができた。
出版状況は厳しいが、来年も面白いことができそうだ。
▽
今回のベトナムは、久し振りにお土産を買った。
まずひとつ目は、カレンダーだ。
ベトナム美人が嫣然とほほえむ豪華卓上カレンダー。
もうひとつは、ベトナムの人気漫画(らしい)。
なにせ、第109巻だ、薄いけど。
▽
ベトナムには、ギャラリーが多い。
それも、「多い」なんていう生やさしいレベルではなく、
やたらギャラリーばっかりなのだ。
大きな油絵が壁一面にかけてあって、
既に描かれた在庫の絵も、
床にぎっしりと重ねてある。
ベトナムはアートが盛んなんだなあ。
でも、よく見ると、
その絵はどこかで見たことがある物が多い。
あの膨らんだ造形は、ボテロじゃないか。
あの哀切な抱擁は、クリムトか。
よくよく見ると、ギャラリーの奥でそれを描いている。
何人かの画家がイーゼルにキャンバスを立て、
まさにボテロのモナリザを描いている。
何枚もキャンバスを並べ、
同時進行で数点の絵を生産している。
オリジナルらしいものももちろん多い。
でも、どこのギャラリーでも見かける絵柄のオリジナルも多いので、
誰かが描いたものを複数のギャラリーに卸しているのかもしれない。
オリジナルの絵には、農村風景が多い。
アオザイを着た女性の絵柄も多い。
50店に1店くらいは、ほんとにアートを扱ってるギャラリーだが、
あとはチープなお土産絵画だな。
ギャラリーの写真と絵描きの生産風景を、
ずいぶんたくさん写真に撮ったんだけど、
ひったくりのおかげで見せることができない。
残念。
▽
ホーチミンを埋め尽くすバイクは、日本製が多い。
ほかの国のもあるが、
やっぱり日本製が一番ステイタスが高いようだ。
街を歩いていたら、カワサキのスクーターが走っていた。
でも、なんだかちょっと違うのだ。
よく見たら、
「kwassaki」
というロゴが描いてあった。
カワサキ、人気あるんだな、きっと。
これも写真を撮ったんだけど、どこかに消えてしまった……。
スーパーにいったら、凄いデザインのミキサーを発見した。
「PENSONIC」だった。
似たメーカーを知ってるな……。
▽
春風亭栄助は真打ちになって、百栄になった。
吉祥寺の曼荼羅2でライブをやったんで顔を出した。
寒空はだかと、ねこマジの3組。
どういう組み合わせなんだ。
寒空はだかがいつものやつ。
百栄は、喬太郎の「ホテトル音頭」とその替え歌。
それから新作のさわりだけ。
寒空はだかはいつも通り面白かった。
百栄はちょっとスタンダップには向かない。
そして、ねこマジがなかなかよかった。
初めて見たんだけど、
なんというか、ジャズ系のピアノとボーカルふたりの
ギャグ入りライブかな。
エレベーターガールを歌った「わたしはエレガ」が秀逸。
だるま食堂とは傾向が違うが、
ああいうタイプのライブをする3人組だ。
歌がうまい。
ルックスはまあなんだが、歌はうまい。
それにしても、「ホテトル音頭」は何度聞いても凄いなあ。
終わってから百栄と話していたら、
大勢に囲まれているいしかわさんを見たといってたから、
きっとオフ会を目撃したんだな。
▽
どうやら、ノアのテレビがなくなるらしい。
日本テレビの、プロレスリングノアだ。
新日もここんところ毎年この時期になると、来期は打ち切りかとか囁かれてきたが、
まさかノアが先とは。
これで、プロレスはもう冬の時代を通り越して氷河期に入ったな。
復活の日を信じて、今はただ耐えるしかないか……。
▽
今日はよみうりホールまで、立川談春を聞きにいってきた。
前座なし。
いきなり談春が出てきて、挨拶と世間話しつつ、
今年は談春の年だと思ってたら、金髪豚野郎と月亭可朝が浚っていったとこぼす。
そのまま噺に入り、
「大工調べ」の棟梁と大家が決裂するとこまで。
どうも喉の調子が悪いらしく、お茶ばかり飲む。
集中できない。
棟梁が啖呵を切るところをやりたかったらしく、
そこだけ力が入ってたが、
あとはそれほどでもない。
その後、いきなり可朝登場。
さっきのは伏線か。
漫談を延々とやり、世帯念仏をちょっとやって終わり。
そのまま残って、談春と対談なんだけど、
話が全然噛み合わない。
可朝は博奕の話ばっかり。
やっぱり、こうして比べてみると、談春はまともな人間なんだなとわかる。
短い仲入りを挟んで、談春の「文七元結」。
たっぷりやる。
さすがに、こちらは丁寧でしみじみ聞かせる。
談春は、語り口というより演出なのかなあ。
感心するところと疑問のところと。
でもうまい。
強引な志らくが同期にいれば、そりゃライバルになるよな。
楽しかったけど、2時間半、会場のあちこちでずーっと誰かが咳をしていた。
冬は落語には向かないな。
▽
ついでに、ベトナムのマッサージの話を、もう少し詳しく。
歩きすぎて足が疲れたので、フットマッサージにいくことにした。
ロイヤルとかいったと思うが、妻がどこかで見つけた店へ。
日本人駐在員がよくいくというような話だった。
つまり、ちょっと高いが安全ということか。
店の前にいくと、客引きの女の子が、ショップカードを渡す。
ここはいくらか聞くと、足のマッサージで5ドル、
足と肩と背中全部で70分7ドルだという。
それに、チップを3ドルで、合わせて10$でいいという。
900円ちょっとか。
だったら全部コースだな。
店に入ると、一階の奧に深いソファがいくつか並んでいて、これが施術台のようだ。
まずソファに座り、出された紅茶を飲んでいると、女の子がやってくる。
超ミニスカだけど、全然エッチではない。
健康的とかいうこととは違う。
なんというか、パンツ見えてもエロくない種類の女の子なのだ。
残念ながら。
その子が、足にタイガーバームに似た香りの香油を塗り、
マッサージ開始だ。
ああそれほどうまいわけではないなというのは、すぐにわかる。
でも、下手というほどでもない。
微妙なとこだ。
脛からふくらはぎ、足裏まで、丁寧に揉む。
タイの痛い系ではないが、イギリスの反射区系でもない。
ただ揉む。
途中うとうとしながら、揉まれるに任せてるが、
そう快感というほどでもない。
もう一回きた時にも、違う子に揉んでもらってやっぱり同じような感想だったんで、
ここのレベルはそのくらいなんだろうな。
だいたいは目を閉じて揉まれてるんだけど、
たまに目を開けると、ミニスカで大股開いてたりするが、
特に感慨はなし。
あれはサービスなんだろうか。
足がひと通り終わると、俯せになって、背中と腰を揉んでくれるが、これは下手。
日本人に腰を揉んでやるとチップくれるんでメニューを増やしたんじゃないか。
その程度の腕だったな。
客は、みんな日本人だった。
現地に住んでるか頻繁にきてるらしいサラリーマンが多かったが、
二回目には観光客も見かけた。
料金は、2回とも確かに10ドル。
劇的には効かなかったが、それでも毎日歩き回ってたので、
楽にはなる。
これで900円なら、いっちゃうよな。
この店の近所にキャバクラっぽい店があって、
前を通った時に、何度かキャーッという歓声と共に日本人が送り出されてきたり、
連れ込まれているのを目撃した。
そうぼったくり感はなかったな。
ぼったくられても、たぶんそう高くはないんだろう。
▽
ベトナムの若い女の子は、髪を自分では洗わないらしい。
では誰が洗うのかというと、洗髪屋があるらしい。
2日に一回くらいそこで洗ってもらってるらしい。
ベトナムの女の子は、髪が太くてつやつやで美しい。
それをたいていはオールバックにして、後ろで束ねている。
洗髪屋はどこにあるんだろうなあと思ってたら、
あったのだ。
日本の床屋くらいの広さの店に、
若い女の子が10人くらいいる。
でも、ちょっとおかしい。
みんな若くて比較的可愛い。
スリットの入ったドレスなんか着て、ソファにしどけなく座っている。
かなりエッチ臭い。
あれはどう見ても、男の客を待っている顔だ。
女の子が入ってもやってくれるようだが、
たぶん、男の客がメインだろうなあ。
女の子の洗髪はきっと、美容院なんだろう。
この男用の洗髪屋は「洗男人頭」とかいう看板を出している。
写真もお姉さんも写真を撮ったのだが、
カメラを盗られてしまったので、ないんだよなー。
残念。
聞いた話では、そう特にエッチなサービスはないみたい。
頭をがしがし洗って、顔と体のマッサージがついてるくらい。
マッサージは、うまくはないらしい。
▽
ゆうべは銀座で高い飯を食ってしまった。
ミシュランで☆を3ヶもらった店は、でも案外カジュアルで、
これからご出勤のお姉さんを伴ったオヤジも、2組ほどいた。
12時近くまでわいわいと食べて、目の玉飛び出るくらいの勘定を払って外に出ると、
さすがに師走の銀座。
あちこちで肩も顕わなお姉さんが顧客を送りに出てるのか、
鳥肌立てながらにこやかに立ち話している。
もう銀座なんていかなくなっちゃったなあ。
昔はそれでもたまに、文壇バーくらいには誘われて顔を出した。
水島新司のカルピスが入っていたり、
カウンターに凭れて梶原一騎がひとりでグラスを見つめていたりと、
それなりに面白いこともあったが、
どうも面倒臭い。
酒の席は嫌いじゃないが、バーはあんまり興味がない。
銀座の街には、あちこち華やかなツリーが立ち、
それなりにクリスマス気分はあったのだが、
やっぱりもうひとつ浮き立つものがなかったな。
バブルのころの銀座は、なんだか熱に浮かされたように凄かった。
六本木とかね。
もうあんな時代はこないな。
いいもの見たね、まったく。
▽
おみやげに、ねこあんぱんを貰った。
西荻の南口にある店のあんぱんだ。
打ってるのは「くま猫お八つ」って店なんだけど、
ここは変な店だ。
よく前を通ってるのに、いわれるまであるのを忘れてた。
http://hwm3.gyao.ne.jp/kumaneko-oyatsu/
ねこあんぱんは、あんぱんなんだけど、
アンコがみっちり入っていて、 案外重い。
こしあんと粒あんの二種類。
食感としては、饅頭とあんぱんの間くらいかな。
冷静と情熱の間よりはだいぶ上等。
西荻は、美味しいものを売ってる小さな店が多い。
南口のおもちやとかボボリのアイスクリームとか、
北口の三月の羊とか。
散歩のついでにちょっとおやつってのにいいんだよな。
ねこあんぱんは、
さっきひとついただいた。
美味しかった。
ごちそうさま。
▽
「ダイナマイト関西」見てたんだけど、
あれは面白いのかなあ。
出してくる答を見ても、ほとんど笑えるものがない。
凄くレベルが低いと思うんだけど、
それは趣味が違うだけなのか。
あるいは、アドリブで出てくるのはあの程度だということなのか、
あるいは、彼らに才能がないのか。
どうもそのへんがよくわからない。
あれがうけてるから、ずっとやってるわけだし、
だんだん大きくなってきたわけだしなあ。
もちろん、ライブで芸人が苦しみつつなにかを捻り出してるところを見るのは面白い。
それは、ライブの面白さだ。
でも、もう少し面白いものが出せるんじゃないかと思うのだ。
アドリブのプロなんだもんなあ。
和田ラジオは少し面白かったけど、
あとは10本に1本も、面白いと感じるものはなかった。
どうも不思議だな。
▽
「このマンガを読め」の2009年版が出た。
ぼくは今年も、ベストテンと座談会で参加している。
今年の売り物は、ベストテンに上げられた作品が、まるまる一話読めるってとこだな。
だから、今年面白いとされた漫画のアンソロジーにもなっている。
ずっと昔にあった「マンガ奇想天外」みたいな感じにもなっている。
面白いアイデアだと思う。
マニアでも、最近はすべての漫画を読んでる人はいないし、
初心者なら入門書にもなる。
ベストかどうかはわからないが、いい試みだと思う。
ただ、表紙が毎年読みにくいのがどうもなあ。
▽
ミキティはけっこう安定してたように見えたが、うーん、最下位か。
終わった瞬間のあのガッツポーズは、なんだったんだろうなあ。
採点競技は、素人にはハードル高い。
それにしても、キム・ヨナと真央ちゃんの闘いはレベルが高い。
やっぱりあのふたりが群を抜いて美しいよな。
ライバルがいると盛り上がる。
当分は楽しめそうだなあ。
フィギュアなんて興味なかったのに。
▽
サイゴンは、今はホーチミンだ。
ベトナム戦争の報道を見てきた年代としては、
サイゴンの方が馴染み深い。
グエン・バンチューとかグエン・カオ・キとかいう名前が
すぐに出てくる。
南が陥落して、ホーチミンになったわけだ。
ホーおじさんは、今も国民に慕われているらしく、
あちこちに銅像が建っている。
肖像も街に溢れていて、 Tシャツの図柄なんかにもなっている。
ホーチミンシティは、とにかく信号がない。
もうちょっとなんとかしたほうがいいんじゃないかと いう気もするんだがな。
やけに広い道路を渡るのが、おっかなくってしょうがない。
メインストリートの裏は、比較的静かだ。
バイクも少ない。
バイクは、あまりにも多いので、路駐することに決まってるようだ。
道路の端にさっと停めると、係員がやってきてチケットを渡している。
一応係員が管理してるんだろう。
でも、街中がバイクで溢れている。
チョロンという郊外の小さな街にタクシーを拾って行った。
ここの市場にいったんだけど、
30分くらいの道中も、切れ目亡く街が続き、
どこまでいってもバイクが溢れている。
若い夫婦は赤ん坊をサンドイッチにして平気で走っている。
怖すぎだよ。
しかし、市場にはほんとに物が多いね。
圧倒されるよ。
日本の喫茶店みたいなカフェがいっぱいあるんで、歩き疲れたら一服。
街のカフェは値段も安くて、100円以下でベトナム珈琲が飲めるけど、
デパートの上には高級カフェがあって、そこは一杯400円くらいする。
腹が減ったらその辺の食堂。
腹一杯食べても、何百円ってとこだ。
よく歩いたんでマッサージには2回もいった。
主に膝から下なんだけどね。
70分で千円だから、結構高級。
ぼくらがいったのは、駐在員がよくいく店。
ミニスカのお姉ちゃんがたくさんいるんだけど、色気なし。
がばっと大股開いてぐいぐいマッサージしてくれる。
ホーチミンの市街地は、
無理すればすべて歩き尽くせるくらいの大きさ。
だから、つい歩いちゃうんだな。
マンハッタン島くらいの感じかな。
▽
どこの国に行っても、とりあえずは地元食を食わないと、
その国を知ったことにはならない。
というわけで、まずはフォーだ。
米の粉でできた麺だ。
牛肉の入ったのはフォー・ボー、鶏肉はフォー・ガーだ。
だいたいは化学調味料が入っている。
ホテルで一度だけ朝食を食べたことがあって、
ロビーの脇の食堂みたいなスペースで待ってると、
やがて運ばれてくる。
化学調味料は入ってたが、案外さっぱりしてて悪くはない。
バックハーという店が美味しいというので、地図を見ながら歩いていく。
とにかくホーチミンには市内を走る電車がないんで、
どこかにいくには歩くかタクシーかバスか、そのくらいしか手段がない。
いや、その他にシクロとバイクもある。
でも、シクロって、乗ってる人を見たことがないんだよな。
道端に溜まってるところはいっぱい見るんだけど。
バイクは、普通の50tのスクーターのオヤジが、
乗ってけと声をかけてくる。
つまり、ぼくと妻とふたりを後部座席に乗せて、3人で走る気なんだろう。
ちょっとそれはなあ。
確かに3人乗りはけっこういるし、中には4人乗りなんてのもいる。
でも、知らないオヤジに抱きつくのは嫌だ。
それで、いつも歩いている。
30分から1時間くらいなら、普通に歩く。
普段から鍛えているのは、こういう時のためだ。
バックハーは、かなり美味い。
アニスバジルとドクダミなんかを入れて、ライムを搾り、
おまけの油条みたいなのをちぎって入れる。
たぶん化学調味料は使ってないと思う。
すっきりして美味い。
ちなみに、横に置いてあるオシボリは、有料だ。
うっかり使うと、料金に加算される。
ここは美味しかったので2回いったが、
現地在住10年くらいのガイジンをひとり見かけただけで、
観光客はいない。
だいたい観光客のいない店の方が美味しいなあ。
外観とかに余計な金をかけないで済むからだろうか。
▽
ベトナムは、物価が安い。
通貨は、ベトナムドンだ。
だいたい、1万ドンが56円くらい。
これが換算しにくいんだよなー。
36000VNDとか書いてあると、
ええと、ええと、3万ドンで170円くらいだから、
それに6000ドンって、いくらだ、
とか頭が痛くなる。
でも、どうせ安いんだけどね。
今回はホーチミンTシャツとTigerTシャツを買ったんだけど、
どっちも国営デパートで、一枚200円くらいだ。
路上で買い食いすれば、50円くらいで、
大衆食堂に入ればひとり100円か200円くらいで飯が食える。
道路でおばちゃんがカゴに入れて売ってるランブータンは、
山盛りあって1ドルだ。
市場に入っていけば、
物量に圧倒される。
観光客の多い市場ではふっかけられるが、
ふっかけられたところでたかが知れてる。
郊外の市場にも足を伸ばしたんだけど、
そこには観光客なんて影も形もない。
そして、ここでもとんでもない量の物が売られている。
現代の物も売られているし、
昭和30年代に見たようなものもある。
アルミの板をがりがりと削っただけのオタマとか、
ごく薄い鉄板をプレスしただけのスプーンとか、
もうベトナムでも珍しくなったようなものまで、
市場にはなんでもある。
4カ所の市場にいったけど、
どこも面白かった。
人間のエネルギーって凄いよ。
資本主義だろうが社会主義だろうが、
生きてくってのは、こういうことだよな。
▽
カメラは、GRって手もあったな。
今はGR2だっけ。
単焦点なのが、取材用としては使いにくいかもなあ。
LX3は絵にちょっと癖があるけど、
なにせ何年も使い慣れてたから、操作は馴染んでる。
でも、3はズームが2.5倍か。
なかなか決め手がないもんだなあ。
▽
さあ困った。
なにかデジカメを買わなくてはいけない。
1月にはマックエキスポ取材が待っている。
なにがいいかなあ。
一眼レフはデカイから持ち歩きたくないんだよな。
多少大きくとも、ぎりぎりポケットに入るサイズがいい。
シグマDP1は使いにくいかなあ。
後継のLUMIX
LX3ってのもありかなあ。
とか考えてるんだけどね。
手軽で綺麗な絵の撮れるコンパクトデジカメはなんだろう。
▽
ホーチミンに着いて、最初に驚かされるのは、
やっぱり圧倒的なバイクの数だ。
バイクというか、50tのスクーターなんだけど、
これがとてつもない数なのだ。
交差点で横断しようと待ってると、
道路の四方を地の涯まで埋め尽くしたバイクが、
ブオンブオンバリバリと、
物凄い音を立て、排気ガスをまき散らして走っていく。
実は、ベトナムには、ほとんど信号がないといってもいい。
少しはあるんだけど、めぼしい道路には、ほとんどない。
道路自体は広いから、交通量も多いんだけど、
それなのに信号がない。
片方がゴゴーッと走っている間は、もう片方は停まっている。
ちょっと途切れたなと思うと、停まってたほうが凄い勢いで渡り始める。
両方のせめぎ合いが凄くて、
そこを歩行者が車の間をすり抜けて横断していくから、
もう混沌としかいいようがない。
これでよく事故が起きないもんだと思っていたら、
ある日目の前でバイクが車に突っ込んでいた。
怪我はないようだったからまだよかったけど、あれは事故くらい起きるよな。
歩行者は、凄い勢いで走ってくる車やバイクを、
ほんとにすり抜け見切って強引に渡るしかない。
地元民はなんでもない顔ですいすい渡っているが、観光客にはちょっとハードルが高い。
歩道にも、ずらりとバイクが並んでいる。
最初は売ってるのかと思った。
そのくらい大量に並んでいる。
・
二日目の夜だったか、
食事を済ませて夜遅く、やや人気のない道を歩いていた。
道路を横断しようと、真ん中あたりまで出て、
向こうからきた若僧のバイクの一団をやり過ごそうとしたら、
その中の後部座席に乗ったひとりが、
ぼくのぎりぎり前を走り抜けざま、
ショルダーバッグのストラップをさっと掴んだ。
あっと思ったら、そのままぐっとストラップが伸びきって、
パツンと切れたから、金具が壊れたか伸びたかしたんだろう。
Tシャツの若僧が笑顔でストラップをつかんだまま走り去っていった。
引ったくりだ。
ショルダーバッグを盗まれてしまった。
入っていたのは、デジカメだ。
LUMIXのLX1。
ライカじゃなくてパナソニックのほうだ。
ワイドが撮れて、便利に使っていたのに。
それと、キーホルダーも入っていた。
家の鍵はスペアがあるけど、
今回は持ってこなかったプラダのスーツケースの鍵が入っていた。
20年くらい前のものなのでスペアがない。
これが一番困ったな。
まあ怪我がなくてよかったよ。
▽
K-1は、せっかくいい闘いが続いてたのに、
バダ・ハリがぶち壊したな。
でも、あれが持ち味といえば持ち味なんだけど。
ただ、格闘技は立ち技も総合も視聴率が落ちていて、
土曜のゴールデンであれだけ長い時間を取ってくれる決勝戦をぶち壊すと、
この先影響が大きいかもしれない。
しかし、ボンヤスキーは、あんなにダメージがあったのか。
ビデオで見た感じでは、大したことないように見えたんだがなあ。
▽
前日の夜に成田を発って、ホーチミンに着くのは、深夜11時半ごろだ。
こんな深夜じゃ、いくら国際空港といっても、
両替屋やタクシーもあやしいんじゃないかと思ったら、ビックリ!
通路に出たら、物凄い数のベトナム人が出迎えている。
千人くらいの人が、笑顔でびっしり、手を振ったりネームカードを持ったりして、
狭い出口で待ちかまえている。
なんだか怖いくらい。
タクシーに乗ろうと、案内所らしきところにいったら、
若い女の子が強引に10ドル!と宣言してタクシーに乗せようとする。
これがどういう人なのか、いったい10ドルが相場なのかどうなのか、
なんだかわからないが、もう深夜だし、交通機関もほかにないし、
ええい乗ってしまえと乗り込んだら、これが物凄い雲助。
猛スピードで道路に走り出て、
意外なほど多い車とスクーターを、クラクションを鳴らし続けて追い抜く追い抜く。
とんでもない乱暴運転で、走行時間の8割はクラクションを鳴らしている。
ふと気づくと、反対車線を走ってたりする。
まあおかげで、すぐホテルに着いたけど。
今回は、外国資本のホテルじゃなくて、
地元資本のホテルに泊まることにして、ネットで予約しておいた。
スイートで65$。
といっても、広いだけでひと部屋なんだよな。
次の間がない。
まあベトナムだからな。
部屋自体は綺麗。
バスルームも広い。
でも、シャワーのお湯が出ない……。
フロントに電話して、シャワーのお湯が出ないから見てくれというと、
女の人が、わかったという。
わかったら早く直してくれというと、「later」といって切られてしまう。
またかけて、後でというのはいつなんだというと、
凄く不愉快そうな声で、laterとまた切られる。
仕方ないので直接フロントに行こうと階段を降りていったら、
下からスタッフの兄ちゃんが上がってきた。
シャワーかと聞くとそうだというので、一緒に上がって見てると、まず蛇口を捻る。
暖かいお湯を出そうとすると出ないんだけど、冷水にすると出る。
水に近いくらいのお湯にすると、かろうじてちょろちょろと出る。
そして去ろうとするので、これでOKなのかと聞くと、肩をすくめて頷く。
フロントに電話して、問題ないといっている。
冗談じゃないなあ。
ベトナムじゃ、これをシャワーと呼んでるのか。
このホテルで一番高い部屋なのに。
シャワーさえ出てれば、ハイバーチュンのINDOCHINE
HOTEL、
なかなかいいとこだったんだがなあ。
▽
帰ってきたー。
いやー、今回の旅行はいろいろあった。
ベトナム自体はなかなか楽しくて、またいきたいんだけど、
トラブルがいくつもあってまいった。
おまけに、帰ってきたら成田から帰る車の中で熱が出てきて、
40度近くまで上がった。
なにか南の怖ろしい病気にでも罹ったんじゃないかと、慌てて医者にいったんだけど、
胃にくる風邪でしょうといわれて、まあ多少はほっとしたけど体は辛い。
体が保たないんで、熱はとりあえず下げた。
元が頑丈なので、熱が下がれば普通に動けるんだけど、
明日のテニスはいちおうやめておこう。
帰りの飛行機で拾ったかなあ。
気をつけてたんだけど。
というわけで、ベトナムの話は、また明日。
飯がけっこう美味くて、雑貨がとにかく可愛くて安い。
バイクがとにかく多い。
空気が悪い。
物売りが凄く多い。
街は植民地風に綺麗。
どこまでも街が続く。
市場は果てしない混沌。
といったところかな。
▽
ちょっとベトナムにいってきます。
東京は寒いから、暖かいホーチミンでフォー食べてくる。
▽
正ちゃんが大人になってから貰われてきたミミは、
はたして正ちゃんとうまくやっていけるだろうかと、
ちょっと心配だった。
ミミは、コンビニ袋に入れられて、小学校の前に捨てられていた。
同じく腹の白い茶トラの兄ちゃんと一緒に捨てられていたのだ。
拾ってくれた人がいてよかった。
おかげで、ミミはうちにやってきた。
でも、正ちゃんには、多少迷惑だったかもしれない。
自分の天下だった家に、
小さいエイリアンがやってきた。
そいつは大きな顔で家をのし歩いて、
自分の縄張りを荒らす。
なんだか自分よりも余計に可愛がられてるような気すらする。
でも、太っ腹の正ちゃんは、
ちょっとムッとした様子は見せながらも、
ミミを受け容れてくれた。
正ちゃんがデロンギの前で寝転んでいると、
ミミがやってきて、正ちゃんの顔をペロペロと舐める。
正ちゃんは迷惑そうな態度を取りつつ、
実はまんざらでもない。
子分ができたと思ってるのか。
うちにきた時には小さくて掌に載るくらいだった正ちゃんも、
すっかり貫禄がついた。
ミミも、最近少しぽっちゃりしてきた。
お年頃かな。
まあなんとか2匹で仲良くやっている。
平和な日々が、長く続きますように。
▽
きょうは、猿分科会。
あさってからベトナムにいくのにテニスやってる場合かという気もするが、
とりあえず人数がいたほうがいいみたいなので参加する。
気温は低いが晴れてたので、もちろん短パンとTシャツ。
今日はなんだかみんな動きがアグレッシブで、
2時間走り回ってスッキリ。
若僧がふたりいたからだな。
スポーツマンの若いのは、ほんとによく動く。
見習わないとな。
帰ってどんどん仕事をこなしてやるべきことをいろいろやるんだけど、
ちょっと眠い。
正月明けのアメリカの準備もしなくちゃいけないしなあ。
それにしても、夜は正ちゃんが膝に入ってきて重い……。
▽
今日は文化放送まで立川志ら乃を聴きにいってきた。
ほんとは高円寺で柳家喜多八を聴くつもりだったんだけど、
志ら乃が誘ってくれたんで、浜松町まで足を伸ばしてきた。
しかし、これがとんでもない会だったのだ。
出演者は、志ら乃ひとり。
そして、まず志ら乃が出てきて、立て続けに4席。
仲入りを挟んで、また志ら乃が出てきて、続けて2席。
ひとりで6席やる落語会は初めてだった。
枕というより世間話から入って、強情灸。
そのままちょっとつないで、たぬき。
汗びっしょりになって、時そば。
この3本の中でどれが一番よかったか投票してくれといいつつ、火事息子。
尻が痛い。
志ら乃は口跡がよくていい声で、口がよく回る。
でも、テンポはみんな一緒なんだよな。
だから、途中で飽きる。
くすぐりというよりもギャグをどんどん入れて飽きさせないようにしているが、
やっぱりだれる。
客に参加意識を持たせて緊張させようと投票なんか言い出すが、
それでもやっぱり、折り畳み椅子の尻の痛さが気になってくる。
4席目が一番トーンが落ちる噺だったしね。
仲入りの後は、だくだく。
頭の中の話なんで、ギャグで引っ張ろうとするんだけど、
ちょっと客の反応は悪かった。
最後は、木乃伊取り。
もっと弾けてよかったと思うんだけど、ちょっと疲れたかな。
木乃伊と書いてミイラと読むのも、木乃伊取りという言葉も、
落語家になるまで知らなかったってのはちょっと明大出身者として情けない。
次回の予告をして、お開きだ。
ちょっと完成度的にはもうひとつだったが、
体力と気力には畏れ入った。
それと、6席やろうと思った意欲も。
次回は新作だそうだ。
くすぐりを聴いてると、どんな新作になるかわかりそうな気もする。
お疲れ様。
なかなか楽しい会だった。
▽
これがハリウッド版アトムかー!
【アトム】
カウボーイみたいな奇声を上げるアトム。
いやー、アトムの版権って、必要だったのか?
▽
小泉容疑者は、ほんとに犯人なのか。
なんだか謎が多すぎる。
でも、替え玉だとすると、わかりやすすぎる。
どうも不思議な事件だ。
▽
もうじきベトナムにいって、その次にはアメリカにいくんだけど、
ぼくの使ってる携帯電話SO903iでは、
どっちも国際ローミングができないみたいなんだよな。
3G+GSMというタイプじゃないと駄目みたいだ。
ぼくの3Gタイプは、ヨーロッパには対応してるらしいんだけど。
なんだかけっこう不便だなあ。
そのために携帯買い換えるのもシャクだし。
この携帯もわりと長いけど、ローミング以外特に不便はないし、
買い換える理由もないもんな。
バッテリーの蓋がすぐに外れるようになってきたのが、
問題といえば問題かな。
▽
安倍夜郎は、「あべやろう」らしい。
聞いた話によると、彼は高知の中村というところの出身で、
今年ぼくらが四万十を旅していた時に、
偶然安倍夜郎も向こうに帰郷していて、
ぼくらが中村の町を歩いてるところを目撃したそうだ。
それも凄い偶然だな。
▽
昨日は「深夜食堂」を読んでいた。
安倍夜郎だ。
「夜郎」はなんて読むんだ。
よるろうか?
ずいぶん前から、オリジナルだったかビッグ本誌だったかでぽつぽつ描いてたのは知ってたが、
いつの間にかオリジナルで連載になってた。
確かかなり遅いデビューだったはずだ。
40歳すぎてからじゃないか。
今はもっといってるから、まあぽっと出ではないということか。
それまで漫画経験がないということはないだろうな。
地味だけど達者な絵だし、古臭くない。
どういう経緯でデビューしたんだろう。
丁寧なストーリー作りは、目新しさがない。
でも、毎回小さい工夫があって飽きさせない。
青木雄二の時にも思ったけど、
漫画はもう大人の読めるものになってるんだな。
かつては、新人賞は25歳過ぎたら取らなかった。
今はおそらく、年齢はそれほど気にされないだろう。
人生経験社会経験があった方が、豊かな物語を作れるというケースも多い。
もちろん単に消耗してしまう人もいるから、
年食ってればいいということではないけどね。
「深夜食堂」は、しみじみ読ませる。
「走れ歌謡曲」のふりをしていながら、
案外そうでもないところが工夫かな。
▽
今日はやけに混んでると思ったら、旗日だったんだな。
うちの実家は昔から、国民の祝日には、日の丸を玄関に掲揚してた。
別に右翼の家じゃないけど。
日本人だからね。
新宿で乗り換えようとエスカレーターに並んでたら、
後ろに若い女の子がふたり立っていて、
どうやらこれから飲み会にいくらしい。
「今日は食べよう」
「そうだね、ダイエットは明日からにしようね」
いや……、明日から始めるダイエットで成功するケースはないよ。
明日になれば、またその明日からになってしまうんだ。
今日から食うな!
と忠告してやりたかったが、
まあ知らない人だしいいや、とそのまま渋谷方面に去りました。
▽
今日は猪を食べた。
いや、もっといろいろ山ほど食べたんだけど、
猪も食べた。
猪って、豚なんだなあ。
しっかりした肉質で野生の香りだが、やっぱり豚肉だ。
まあ逆なんだけど。
豚のルーツが猪なんだけどね。
貰い物のシラスも、早速シラス丼で食べた。
これが旨い。
生わさびをのっけて、龍の刻をちょっと落として香りづけ。
これでもりもり食える。
メロンは、まさに食べ頃。
この季節のものとは思えない甘さと香り。
メロネットのメロンは、ほんとに美味しい。
実家から送ってきたジャンボ梨は、デカイが美味しい。
メロンくらいの大きさなんだけど、大味じゃない。
いろいろ世の中には美味しいものはあるんだよなー。
普段はあんまり縁がないだけで。
ああとにかく食べた。
▽
ついこないだ大麻関係で捕まった倖田梨紗ってAV女優のスッピン写真が公開されて、
きっとあれにショックを受けた使用者は多かったに違いない。
でも、あれは薬で肌が荒れて気力のない顔をしてたからで、
けっこう整った可愛い顔だと思う。
ずっと以前、エロ本で対談の連載をやっていたころ、
いい相手が見つからずに、写真だけで選んでしまったことがある。
写真は、かなり可愛い子だったのだ。
対談場所の中華料理屋個室に、ちょっと遅刻してその子がやってきた。
でも、別人だったのだ。
宣材写真とは似ても似つかない、ええとなんというか、
まあ率直にいってブスだったのだ。
おまけに、写真撮影だってあるのに、全然化粧っ気もない。
うわーこりゃまいったなあと編集と一緒に頭を抱えつつ、
とりあえず対談は始まった。
しばらくしたら、彼女が、話しながら化粧してもいいかと聞くのだ。
まあ好きにしてくれといったら、
化粧ポーチからフルセット出して、下地作りから始めた。
話しながら長い時間掛けてメイクを完璧に終え、
対談が終わった時には、凄い美人AV嬢が、そこにいた。
素の顔の想像がつかない。
もうほんとに整形しなくても別人。
まったく女は怖ろしいと、その時思ったなあ。
▽
夕方、駅の方から帰ってくると、
一際うるさい一帯がある。
そのへんにくると、
大騒ぎする声でほかの音が聞こえないほどだ。
なにがそんなに騒いでるのかというと、雀なのだ。
見上げると、
数千羽の雀が電線という電線にびっしりと留まっている。
その雀が、チュンチュンと大騒ぎして鳴いているのだ。
あまりにも多いんでびっくりする。
なにか起きてるんじゃないかと思うほどだ。
天変地異とか、
あるいはヒッチコックみたいななにか。
あんまり夕方出歩かないんで、
普段は気づかないんだけど、
たまにちょうどその時間帯に出くわすと、
びっくりというかちょっと怖いというか、
つい小走りになってしまったりする。
でも、先日、もっと家に近いあたりを通りかかったら、
そこでも雀のらんちき騒ぎが起きていた。
見上げると、そこにも数千羽の雀が電線に留まっている。
いつものところとは500メートルほど離れている。
こっちは高圧線の鉄塔があるんで、
集まりかたが立体的だ。
吉祥寺には、スメを狂わせるなにかがあるのか。
あるいは、どこでもそういうものなのか。
毎日夕方に自分ちの上空で数千羽の雀に大騒ぎされたら、
ちょっと嫌だよなあ。
あの集会はいったい何なんだろう。
▽
いやー、大変だった。
美しく片付いた仕事場で撮影したんだけど、
整然として環境で仕事をするのは気持ちいい。
まったくもう、
物が溢れてるような環境で仕事してるやつの気が知れないよ。
かなりたくさんのパターンを撮影したんだけど、
デザイナーがどう使うかは、まだよくわからない。
今回のデザイナーは、坂川栄治さんだ。
きちんとした綺麗なデザインをするんでお願いしてみた。
初めて組むんで、ちょっとドキドキだ。
カメラマンは、
「漫画ノート」の著者近影を撮ってくれたフクちゃんだ。
それにしても、元事務次官の件は、
誰がなんの目的で……。
そして余命一ヶ月の花嫁は……。
▽
猿テニス分会が高井戸であったので、
短パンと半袖Tシャツで参加。
やっぱりテニスは短パンTシャツだよな。
でも、なんだか体が目覚めないまま終了。
もう3時間くらいやりたかった。
急いで帰って、日刊スポーツのネタ考えて、
公園前の金の猿に集合。
週刊文春で同じ枠で原稿を書いてる
ブルボン小林こと長嶋有と飯。
それぞれの担当も含めて4人。
みんな若い。
長嶋有の母親は俺と同い年。
文春のスペースがちょっと広くなるというんで嬉しい。
毎回書きたいことがありすぎて、
どう削るかで悩んでいる。
日経の連載もそうなんだけど、
紙媒体はスペースに限りがあるからなあ。
11時過ぎまでなんだかんだと話して解散。
今度は駅前のニライカナイだ。
吉祥寺寄席の打ち上げをやっている。
今日は、入船亭扇遊と柳家三之助。
どちらも前に吉祥寺寄席に出たことがある。
もうひとり、飴細工をやる若い水木貴広さん。
スタッフが5,6人。
参加したのが遅かったので、
12時過ぎに扇遊さんが井の頭線の終電で帰り、
三之助も帰り、
ぐずぐずと終了。
貸してたスクリーンを担いで帰って、
朝まで原稿を書いて寝る。
なんだか仕事は進まなかったが、
いろいろあった日で面白かった。
明日は単行本のカバーの撮影だ。
うーん、どんな表紙になるかなあ。
▽
クートゥアーとレスナーを見た。
WOWOWに再加入しといてよかった。
クートゥアーはさすがにスピードがある。
年は食ってるけど、レスナーよりも20キロ軽いからな。
でも、そのぶん押されると厳しい。
乗られると厳しい。
躱しながらしのぎながら勝機を窺うが、
浅いパンチ一発で膝が崩れるのは仕方ないなあ。
レスナーは総合の経験は浅いが、
アマレスの学生チャンピオンでWWFのチャンピオンだ。
場数は踏んでいる。
人気のあったクートゥアーに勝って、さてレスナーが人気を得られるかどうか。
とりあえず、プロレスラーは強いんですといってくれなかったのは残念だな。
▽
次回の日経木曜夕刊は、時代劇だ。
時代劇のヒーローは、「御用牙」をほんとは大々的にフィーチャーしたかったんだけど、
スペース不足と知名度不足で断念した。
70年代にヤングコミックの大看板を張ったんだけど、
あまり覚えてる人がいない。
あの頃も、ヤングコミック内の大ヒットだったしなあ。
小池一夫と神田たけ志のコンビで、
時代劇をかなり大きく変えたんだけどね。
現代的な時代劇というか、
設定はきちんと時代劇なんだけど、それを大きくアレンジして、
展開を思い切り現代風にしてあった。
1ページ顔ひとつの大アップとか、神田たけ志も頑張っていた。
あの当時は、生々しい絵だったんだけど、
いつの間にかすっかり枯れた。
わたなべまさこの枯れなさ加減と比べると、
またなんだか凄いよ。
▽
秋は食べ物が美味い。
いただきものの新米を毎日拝みながら食べてる。
どうして美味しい米はこんなに美味しいかなあ。
日本人でよかった。
同じくいただきもののたねやの栗羊羹も美味い。
秋の味だなあ。
しみじみ。
▽
本屋でうろうろしていたら、わたなべまさこの自伝を見つけた。
「まんがと生きて」という。
漫画家の自伝ものは好きなので、即購入。
わたなべさんとは面識はないが、
以前は出版社のパーティで時々見かけた。
1929年生まれだから、現在79歳。
超といってもまだ足りないほどの大ベテラン漫画家だ。
ぼくの子供時代には、お姫様のような可愛い少女の話を量産し、
そのうち大人の女の恐ろしさを描き始め、
最近はそれをドンドン押し進め「金瓶梅」に到っている。
先日亡くなった関谷ひさしさんも「侍っ子」という作品を亡くなる直前まで描き続けていた。
もうじき発売になるので、近いうちに紹介するが、
関谷さんの描線の瑞々しさにはびっくりした。
でも、わたなべさんも凄い。
切れ目なく50年描き続けて現在に至っている。
とんでもない筆力だ。
この本は双葉社のwebで書いたものを纏めたらしいが、
文章を書く人ではないので、そういい出来なわけではない。
まんがと生きてというタイトルなのに、6割読んでも漫画の話にならない。
7割読んで、やっと漫画が出てきた。
でも、わたなべさんがどう生きてきて漫画を手に入れたかはよくわかる。
この人は、ほんとに漫画と漫画を書くことが好きなんだなあ。
10年くらい前に、出版社のパーティの帰りに新宿西口を歩いていたら、
向こうから魔女が歩いてきた。
黒い服にマントを羽織った魔女が、深夜の新宿をカツカツと靴音を響かせて歩いていた。
それが、わたなべさんだった。
きっと今は、もっと魔女度を上げているだろうな。
▽
さっきふと、日曜の夜って戦極Gじゃないか!
と思い出して、急いでテレ東をつけた。
もう番組は半分終わっていて、
ライト級GPの途中からだった。
もう11月1日に終わってるんだけど、
地上波がないんで見られなかったのだ。
横田と廣田の最後からだったんだけど、
判定勝ちした横田はバックステージで、
一発もパンチ当てられなかった俺ってスゲーと自画自賛していた。
次の北岡と光岡は、1分ちょっとで北岡が取った。
北岡はバックステージで、
あの光岡になにもさせないで勝った俺って凄くないですかと自画自賛していた。
横田は、北岡ぜんぜん疲れてないじゃんヤベーと焦る。
そして、決勝は北岡が横田からダウンを取って判定勝ち。
これで五味との対決が楽しみ、というところなんだけど、
実は五味はロシアの無名選手に、
ダウン取られて判定負けしてしまったのだ。
どうも戦極は、盛り上がりに欠けるよなー。
盛り上がりそうで、なかなかこない。
五味も戦極にきてからいいところなしだ。
休んでる間に、ピークを終えてしまったんだろうか。
なんにしろ、ダイジェストなんで物足りない。
サムライでそのうち再放送やるかなあ。
そして、UFCでは、
クートゥアーがレスナーに負けていた。
もういい年だからしょうがないが、
レスナーついに結果出したな。
▽
こないだ那覇事務所にいってた時には、映画を3本観た。
毎日なにか観ようと思ってたんだけど、さすがにそれは無理だった。
急ぎの仕事もあったし。
一番面白かったのは『アクロス・ザ・ユニバース』だったな。
映画としては、なんだかよくわからなかった。
熱いというか若いというか、
ベトナム戦争時代のアメリカを扱った思い切り思想的な映画なんだけど、
娯楽映画でもある。
ミュージカルって、どうも相性が悪いんだけど、
これは日本の歌謡映画みたいで悪くなかった。
ビートルズの曲が、ストーリーとうまく絡めて使ってあるんだけど、
ぼくは「Girl」の使い方が好きだ。
Is there anybody going to listen to my story
All about the girl who came to stay?
アメリカでもイギリスでも日本でも、
女の子を好きになるのは同じだよ。
She's the kind of girl you want so much
It makes you sorry
Still you don't regret a single day.
Ah girl! Girl!
せつない歌詞だ。
いつもこの曲を聴くと、ずっと昔女の子を好きになった時のことを思い出す。
中学生の頃、好きな女の子のことを考えると胸が苦しかった。
結局、この映画というよりも、ここで使われた曲に喚起される思い出が好きなのかもね。
▽
引き取り手を探していた子猫は、無事里親が見つかった。
いや、よかったよかった。
▽
最近のモーニングの激走ぶりはちょっと凄い。
浦沢直樹の移籍にもかなり驚いたが、
諸星の「西遊妖猿伝」スタートにも、もっと驚いた。
浦沢は、コンビを組んでる長崎が小学館には特別な感情を持ってるだろうし、
講談社移籍もそうかなくはないよなと思うけど、
諸星の妖猿伝は、もう続編はないかもなと思っていた。
あっても、アフタヌーン系かと思ってたんだけど、まさかモーニングとは。
で、その後がBoichiだ。
絵がうまいわけではないが、物凄い。
圧力が凄いのだ。
これがモーニングで連載かー、と驚いた。
話が書けないだろうと思ったら、矢島正雄か。
それならきちんと書いてくれるだろう。
これでかなりモーニングは力があって特殊な本になったなと思ったんだけど、
ただ、吉田聡はどうなんだ。
モーニングで荒くれKNIGHTはできないし、なにをやらせるんだと思ったら、
犬型の宇宙人が地球にくる?
なんだそれ。
少年サンデーだってなかなかむつかしいぞ、それは。
それをモーニングでやるのかー。
それは理解できない。
編集部はわかってやらせてるのか。
謎だなあ。
まあしばらく様子を見よう。
もしかすると、あっという間に違う話になってるかもしれないし。
▽
都庁まで超特急でいってきた。
こないだも書いたと思うが、パスポートが切れてたのだ。
うっかりしてたら、今年の5月で既に切れていた。
そういえば、今年はまだパスポート使ってなかったか。
月末にベトナムにいくんで、急いでまた申請しなくてはいけない。
実家から戸籍抄本を取り寄せてもらって、
それが今日の午後届いたんで、
ぴゅーっといってきたのだ。
大江戸線で都庁にいって、旅券課を探したたら、
物凄くすいてて驚いた。
10年前に更新したときには、
もっと大混雑していてなかなか順番が回ってこなかったような記憶があるが、
今回は待ち時間30秒だ。
一瞬で手続き終了。
来週の金曜日に新しいパスポートができる。
やれやれなんだけど、
旅券課がすいてるってことは、やっぱり不景気ってことかな。
パスポートを取る人が少ないからかな。
今日の朝刊を読んでたら、
韓国の観光協会が巨大な広告を出していた。
今なら円高ウォン安で贅沢できるから韓国にきて、という広告だ。
凄い自虐的だなあ。
でも、プライドの高い韓国がこんな広告を打つほど、
今は観光客がほしいということなんだな。
世界中みんな厳しいよ、ほんとに。
▽
以前イタリアに久し振りにいった時、
BELLA PIZZAというものを知った。
簡単に言えば、まあ美味しいナポリピザの証明みたいなもんだな。
それを看板に出してると、この店は美味しいと目印になるんだけど、
そのBELLA PIZZAを出してる店が、日本にも何軒かある。
今日は、出かけたついでに恵比寿のパルテノペに寄った。
水牛のモッツァレラを使ったマルゲリータを食べたんだけど、
水牛はジューシーで美味いんだよなー。
ここも、BELLA PIZZAのマークを掲げてるんだけど、
マルゲリータは文句なしだ。
もう一枚食べたのは、まあまあだったな。
▽
HP作成ソフトの:調子がおかしい。
過去ログがちょっと壊れてしまって、どう救うか、ちょっと悩む。
やっぱりHPを作り替えた方がいいかなあ。
もうずーっと同じだもんな。
とりあえず、しばらく過去ログ読めません。
▽
月末にベトナムにいくんで、ふとパスポートを見たら、
期限が切れていた……。
10年パスポートは便利だけど、忘れちゃうな。
期限はいつまでだったか、1年くらい前には意識してたんだがな。
もうすっかり忘れてた。
慌てて近所の市政センターにいって申請用紙をもらい、
駅ビルの写真屋で申込用写真を撮る。
父親に電話して、戸籍謄本を取ってもらう。
これで、すべてうまくいけば、間に合うはずだ。
まったくなあ、盲点だったよ。
新年早々にはアメリカにいくし、危ないとこだった。
▽
ずっと昔、宝島編集部にいた町山智浩は、とっくにあの会社を辞めて、アメリカにいる。
アメリカで暮らして、日本の雑誌にコラムを書いている。
映画に関するコラムだったりアメリカの社会についてのものだったりなんだけど、
そのどれも、興味深く面白い。
宝島時代には接点はなかったんだけど、
遊んでおけばよかったな。
その町山が、新しい本を出した。
「アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない」
これはアメリカについて書いてる方。
ニュースで知ってるアメリカも、知らないアメリカもある。
知っててもこんなに深くは知らなかったことも多い。
面白いネタを中心に書いてるんだけど、
それがきちんとアメリカを表現している。
現代のアメリカの輪郭を、くっきりと描いている。
町山は凄いなあ。
どんな評論家の書いてることよりも、アメリカの一面がよくわかる。
こんなコラムが書きたいもんだ。
ずいぶん前に亡くなった景山民夫さんの書くものは、
小説もコラムもさっぱり面白くなかったけど、
唯一、マガジンハウスから出た「One Fine Mess」という本だけは面白かった。
こんなコラムを書きたいなあと、あのころ思ったものだ。
面白いコラムは、時代を掬って見せてくれるね。
▽
書店をぐるりと回って、漫画をたくさん買ってきた。
最近の流行りものを中心に、リュックに一杯購入。
古い漫画の話はすぐ書けるけど、
新しい漫画は、ちょっとさぼってるとすぐに疎くなってしまう。
どんどん新しいものが出てるから、
最近の漫画も読んでおかないとね。
書店の棚を巡ってると、自分がほんの少ししか漫画を読んでいないことに気づかされる。
あれもこれも面白そうなのに、全部は読めない。
漫画だけじゃなくて、小説も評論も読みたいものはたくさんある。
そのすべては、とてもじゃないけど読めないんだよな。
ああもったいない。
買ったり貰ったりしただけでまだ読んでない本が、
部屋の隅にどれだけ積んであるか。
ゆったりしたソファにでも座って、毎日本ばっかり読んで暮らしたら楽しいだろうなあ。
時々散歩して、昼寝して、また本を読む。
以前、サラリーマンを辞めたころ、ひと月くらいそんな生活だったんだけど、
遊んでないでなにかしなさいと母親に怒られて、
極楽生活は終わってしまった。
ま、老後に取っておこう。
年食っても目が悪くならないといいんだがな。
▽
黒猫の子猫飼いたい人いる?
黒いんでよくわからないけど、美猫。
mixiの里親捜しコミュ
mixiに入ってる人にしか入れないけど、
興味のある人は読んでみて。
▽
朝の11時にオフ会スタッフがいろいろ取りにくるので、
頑張って起きた。
前の日の原稿がなかなか上がらなくて
寝る時間が少なかったんだよな。
その前の日もあんまり寝てないし。
というわけで、
スタッフが帰った後に、また寝てしまった。
オフ会には、寝坊でちょっと遅刻。
会場は、吉祥寺の市政センター4階。
かなり広いスペースだった。
飲み物も出ないし物販もできないんで、
多少の制約はあるけど、
使い勝手のいいとこだったな。
会場に入ると、机が並んでいて、
講演会場みたい。
今回のオフ会は、50人くらい。
2部構成になっていて、
1部が2時から市政センター上で企画いろいろ。
2部は新しくなった焼鳥屋のいせやで、5時から7時まで宴会。
長い……。
1部は、HPを始めたきっかけの話から始まって、
久し振りに今まで出たり絵を提供したCMの映像を流したり、
ことばおじさんのオープニングアニメ見せたり
NHKの朝ドラ「天花」に出た時の映像を流したり、
フジの合縁奇縁の解説したりと、
ずーっと喋りっぱなし。
ついでに、ゲストできていた高木三四郎を引っ張り出して、
ミニトークライブ。
主に濃いプロレスの話。
高木三四郎は、「DDT」というインディプロレス団体の社長エースだ。
高校生時代のぼくの描いた「東京物語」を読んで、
東京にいってフリーライターになればこんな楽しい生活が、と
東京の大学に入り、気がついたらレスラーになっていた。
DDTはインディの中で、最もメジャーに近い団体だ。
いくつも団体内団体を抱えていて、
飲食店までやっている妙な団体だ。
ぼくもよく興行を観に行っている。
最後に、プレゼントの抽選を行って、1部終了だ。
会場を撤収して、今度はいせや。
三四郎はここで退場。
2部のゲストは、電撃ネットワークのギュウゾウだ。
携帯にメールが入ってたので見てみたら、
ギュウゾウから、掃除機を用意してくれといってきていた。
焼鳥屋で掃除機はちょっと無理だなあ。
現在荻窪にいるというので待ってたんだけど、
なかなかこない。
とりあえず宴会はスタート。
座敷に50人詰め込んでるんで、ぎっしりだ。
会場をいくつかに分けて、
そこをぼくが巡回する。
参加者全員と話すためなんだけど、
つまりぼくはずーっと喋り続けるという過酷なシステムだ。
今回も、福岡とか秋田とか遠くから来ている人が何人かいる。
せっかくきてくれたんだから、多少はサービスしないとね。
ギュウゾウがちっともこないんで電話したら、
案の定迷っていたらしい。
今いせやの下にいるからこれから上がるというんだけど、
ちょっと嫌な予感がしたんで、木造のいせやじゃないだろうなと聞いたら、
えっ、違うんですかという。
公園店の方にいってるんだよなー。
あれほど駅前だっていったのに。
スタッフに迎えにいってもらって、無事到着。
今日は、なにかやってくれることになってたんだけど、
なにせ焼鳥屋なんで、PAもない。
マイク一本で、なんとか頼む。
小さいタッパを出したんで、まさかと思ったら、
サソリが入っていた。
やっぱり、ギュウゾウといえばサソリだよな。
サソリを持って場内一回りでとりあえず大騒ぎ、
その後は、クラッカーを咥えさせられた。
あれは口の中で爆発させると、けっこう痛いんだよなー。
でもまあおかげで宴会も盛り上がった。
ほかの席にきていた子供が覗いて、
ビックリしていたくらいには盛り上がった。
リピーターもいるし、初めてきた人もいる。
遠くからきた人も近所の人もいる。
20代の人もいるし50代の人もいる。
みんなそれぞれの席で楽しそうに話している。
なんかオフ会って不思議だよな。
さて、長丁場のオフ会も、解散時間が来た。
ぞろぞろと階段を降りて外に出るんだけど、
みんな店の外に溜まって、誰も帰らない。
オフ会の続きを外でやっている。
寒い日だったからなあ。
まあ適当なところで声をかけて解散だ。
またいつか、次のオフ会で。
でも、いつになるかなあ。
二千万じゃ先過ぎるし。
まあそのうちなにか、きっかけがあるだろう。
これで今日は終わり、ではない。
まだ打ち上げがある。
今日一日朝から動いて準備してくれたオフ会スタッフと、
近所の居酒屋で打ち上げ。
ギュウゾウも乾杯だけして帰ります、と参加。
でも、乾杯が終わって、1時間くらいしてふと見ると、
ギュウゾウはまだ飲んでいる。
なにか次の集まりがあるんじゃなかったのかと聞くと、
もう向こうでみんな揃って待っているといいつつ、
結局10時ごろまでこっちで飲んでいた。
大丈夫なのか。
ぼくもそろそろ疲れてきたので、帰ることにする。
2時からずっと喋りっぱなしだったので、喉が痛い。
ガラガラ声だ。
近場と泊まりのスタッフはみんな、
まだまだ飲む気満々だ。
どうもお疲れ様。
きてくれた人たち、どうもありがとう。
スタッフの人たちも、ほんとにありがとう。
ゲストのふたりにも感謝します。
みんなのおかげで、楽しいオフ会になりました。
▽
オフ会は無事終了。
第一部のゲストの高木三四郎も、
第二部のゲストのギュウゾウも、
どうもありがとう。
おかげで楽しく盛り上がった。
詳しくはまた。
早く原稿描いて寝ないと、明日は早起きだ。
▽
日経の原稿がまだ書けない。
材料がありすぎて、なかなかまとめるのがむつかしい。
まとめるだけじゃなくて面白くしたいしなあ。
今夜は2008年の漫画を巡る座談会。
明日は吉祥寺で一千万オフ会。
あさっては明大漫研の集まりがある。
今週を乗り切れば暇になって、懸案事項に取りかかれるはずだが、
まだ今はなにもできない。
不義理中の各方面の人すいません。
来週以降、徐々になんとかなると思います。
▽
今日は広尾まで打ち合わせにいってきた。
次の単行本のデザインの相談なんだけど、
アイデアがいくつか出て、その中からなんとか決まりそうだ。
写真になるか、写真とイラストになるかな。
章扉は、今回はイラストなしのデザイン処理だけでやる。
その他いろいろ、大雑把に決めて帰ってきた。
発売は、書店の棚が混み合う12月は避けて、
2月あたりになりそうだ。
ちょっと遅くなるが、そのぶん丁寧に作れそう。
広尾の住宅街は、なかなかよかったな。
打ち合わせは賑やかな通りから一歩は行った洋館でやったんだけど、
風が吹くと近くのお屋敷の木の実が屋根に落ちる音が聞こえる。
あんなとこに住むのもいいな。
▽
吉祥寺ロンロン二階の改札を出たところにある書店、弘栄堂が、
どうやら年内でなくなるらしい。
なくなるというか、親会社が潰すことを決めたらしい。
現在、弘栄堂の労働組合が団交を求めている。
http://www.geocities.co.jp/WallStreet/3896/
弘栄堂は、鉄道弘済会の子会社だったんだなあ。
公益法人の制度改革があって、
その「公益財団法人認可申請」の為らしいが、
いきなり潰す以外に方法はありそうな気がするが、
潰さなくてはいけない理由がなにかあるんだろうか。
いい場所だから、
もし弘栄堂がなくなっても、おそらくほかの書店が入るだろうが、
弘栄堂にはこないだの「漫画ノート」発売の時にも
お世話になってるからなあ。
なんとか続けてほしいもんだ。
▽
オバマはダブルスコアか。
マケインというか共和党が負けたということは、
福音派が負けたということだ。
まだ詳しく見てないけど、バイブルベルトでの勝敗はどうだったんだろう。
進化論阻止するよりも、この恐慌から抜け出す方を優先したんだな。
オバマの当確が出てから出かけて、
夕方戻ってきて、すぐにテレビをつけた。
きっとどこの局も大統領選一色だろうなと思ったから。
でも、そんなことはなかった。
普通の番組を普通にやっている。
小室のニュースはやたらあちこちでやってるのになあ。
それにしても、たった5億の詐欺で大阪地検特捜部は出てくるもんだろうか。
それも、借金のほんの一部だけど返しているのに、
詐欺で押さえるのも珍しい。
これはとっかかりで、特捜はその先になにか見てるんじゃないかな。
形になるかどうかはわからないが、
ある程度の見込みがないとこれだけ派手には動かないんじゃないかという気がするなあ。
でもなんにしろ、小室の財産の周りにたかった連中が多すぎて、
どうも姿がよく見えない。
▽
今週の木曜11月6日から、
日経夕刊で「漫画ヒーロー列伝」が始まる。
毎週木曜なんだけど、戦後漫画の登場したヒーローたちを紹介する。
一回目は「スポーツ」なんだけど、
スポーツ漫画はヒーローがいすぎて、
とても一回分じゃ収まらない。
といっても、なんとか詰め込んだけどね。
二回目は「ロボット漫画」にしたんだけど、
どのへんをロボット漫画と定義づけるかなあ。
漫画はあまりにも豊富で、なかなか大変だよ。
▽
オフ会には、なにかプレゼントを提供するんだけど、
さてなにがいいかなあとちょっとあちこち掘り返したのだ。
前回は、ちょっと手放すのはもったいないなあという
出来のいいラフを何点も出したんで、
今回もある程度はいいものにしたい。
と思ったら、古いカラーのラフが出てきた。
昭和59年、1984年に出した「キリコ特急」2巻目の
単行本カバーイラストのラフだ。
といっても、けっこう本気で描いている。
これをメインのプレゼントにしようかな。
そのほかにも、なにかいくつか考えよう。
オフ会も、もう今度の土曜日か。
それまでにやらなくちゃいけないことと打ち合わせと、
うーん、今週はいろいろ大変だ。
▽
明大の学園祭は、先週の週末だった。
いけたら顔を出そうかなと思ってたんだけど、
ちょっとそれどころではなかった。
同じ日にやってるはずの
近所の東女の学園祭でもいこうかと思ってたが、
日曜までで終わっていた。
今日までくらいが大変だった。
一日おいて、また大変になる。
でも、それが終われば、たぶん暇になるんで、
仕事場をなんとかしたい。
とりあえず床が見えるようにしたい。
この本をどうすればいいんだろうなあ。
捨てないということにすれば、本棚が要る。
二階にこれ以上巨大な本棚増設して、
床は抜けないだろうか。
ただでさえもう壁2面は上から下まで本棚だってのに。
とりあえず、床が見えるようにして、
要らない資料を捨てて、
それからだな、本棚を考えるのは。
▽
ずっと昔は、雑誌もとっておいたもんだけど、
あっという間にそれは破綻した。
床が見えないとかいう問題ではなくなってしまって、
方針転換で要る部分だけ切り抜いて捨てることにしたんだけど、
その後コンピュータでほとんどのことをするようになって、
原稿が残るようになったんで、
雑誌も捨てるようになった。
でも、単行本は捨てられないなあ。
どんなつまらない本でも、
どうも捨てられない。
あれは、母親に本は大事にするようにと
子供のころから躾けられたせいかなあ。
うちの母親も、片付けるのは下手だったからな。
まあ遺伝だからしょうがない。
ため込む人生なんだよな。
▽
日暮れが早くなった。
こないだまで7時ごろまで明るかったのに、
もう今は4時半くなると薄暗い。
ああ晩秋だなあ。
夏が終わったばっかりだと思ったら、もう秋だ。
すぐ冬だ。
正月だ。
ちょっと早すぎだ。
大人になると時は早く過ぎるというけれど、まったくだね。
子供の頃には、すべてのことが新鮮だったから、
毎日が新鮮で印象が強かった。
さすがにこの年になると、そうそう初めてのこともないし、
昨日と同じ今日であるのも仕方がない。
でも、それなりに毎日楽しいんだけどね。
ご飯が美味しかったってだけでも、ちょっと嬉しい。
猫が膝に入ってくるだけでも、なんだか楽しい。
仕事でいいアイデアが出れば、もっと嬉しい。
そうやってるうちに、人生も過ぎていくんだな。
▽
やまだないとの新刊を読んでいる。
モーニングツーでやってる「ビアティチュード」だ。
これが、、トキワ荘なのだ。
あの伝説のトキワ荘を、やまだないとの絵と物語で描いている。
「まんが道」を翻案しているのではなく、
トキワ荘という素材を、やまだないとのアイデアで描いている。
ちょっと不思議な面白い話だ。
舞台は、「トキオ荘」だ。
出てくるのは、
クボヅカにハナモリにテラさんにフジノフジオに、
なんだか知ってるけど、知らない人。
早く単行本にならないかなと思ってたんだけど、やっと1巻が出た。
期待通り面白い。
2巻が出るのは、まだかなり先のような気がする。
もっと描いてほしいなあ。
▽
オフ会は締め切った。
今回は50人くらいかな。
スペシャルゲストは、
電撃のギュウゾウとDDTの高木三四郎だ。
ギュウゾウはなにかやってくれるといってるが、
サソリ食ってもギャラは出ない。
2時から市政センターの上で一次会があって、
その後5時から、吉祥寺南口のいせやで二次会の宴会だ。
ここの座敷では、以前オフ会をやっている。
でも、その時には古い木造家屋だった。
その後ビルに建て直したんで、
今回は初めて新いせやに入ることになる。
昔は1階の立ち飲みで、よく高田渡が飲んでた。
あんまり飲むと体壊すぞというと、
いやもう酒はやめたんだと答える。
じゃあおまえの飲んでるのはなんなんだ。
渡も死んじゃったなあ。
▽
昨日は3,4時間しか寝てないんで、
今日は、もう少し寝ようと思っていたのに、
また午前中から目が覚めてしまう。
仕方ないんで、西荻の鞍馬まで蕎麦を食べにいった。
そばももちろん美味かったが、穴子天も美味かった。
西荻はいい店がたくさんあっていい。
吉祥寺は、どうもフリの客用の店ばっかりになっちゃって、
落ち着ける店が少ないよな。
▽
山を越すかと思いきや、なかなか越せないなあ。
案外やらなくちゃいけないことは多い。
読まなくちゃいけない本もあるんだけど、
時間がなくて焦る。
探さなくちゃいけないものもあるのに、
やってる余裕がない。
でも、もう少しだ。
あと何日かで、一度リセットできる。
オフ会も近いし、頑張ろう。
そういえば、プレゼントと映像も探さなくちゃなあ。
▽
石井に続いて、泉浩もプロか。
まだ26歳だからな、ばりばり現役だ。
総合はやっぱり、20代でデビューした方が適応しやすいだろう。
特に近年技術がどんどん進歩して、
メダリストだからって、いきなり総合はできない。
勝てるわけが絶対にない。
少なくとも数ヶ月は総合用の練習をしてからでないと、
総合のリングには上がれないだろう。
それでも少ないくらいだ。
柔道は案外寝技をやってないし、打撃がもちろんない。
比較的早く適応した秋山は例外だろう。
打撃の才能にも恵まれてたし。
石井が5億でDREAM、泉は戦極とか。
柔道界は坂口征二の昔から、旧弊で閉鎖的だ。
今回もいろいろと噂はあるが、
若いもんが結果を出して恩を返して出ていくんだから、
気持ちよく送り出してほしい。
総合の日本人勢は、重い方が手薄だった。
泉は90キロ級だったから、ヘビーでやりたいかもしれないが、
身長が173センチしかないからなあ。
ちょっと厳しいことは厳しい。
もっとも、日本人選手はみんな身長をサバ読んでるんで、
そう特に小さいというわけでもないんだけど。
さあ、来年は楽しみだな。
どっちが先に結果を出してくるかな。
▽
北朝鮮でなにか起きてる気配がある。
金正日がついに死んだか、あるいは再起不能になったか。
表に出てくるかどうかはわからないが、
どうも怪しい。
▽
近所の郵便局にいこうと、玄関を出た。
今日はよく晴れていい天気だったので、
ぼくは半袖Tシャツだ。
靴下なし。
ドアを開けたら、東女の学生が目の前を歩いていた。
毛糸の暖かそうなタートルネックセーターを着ている。
そりゃ暑いだろ、と思ったら、
東女からぞろぞろと厚着した学生がやってくる。
みんなセーターを着たり厚手の上着を着たり、
ショールやマフラーを巻いたり、
あとは秋っぽい色のブーツとか、
完全に晩秋モード。
半袖Tシャツなんて、ひとりもいない。
うーん、お洒落もなかなか大変だ。
歩いて数分の郵便局にいって、
帰りに久し振りにコポドジーアでお茶。
モーニングの今週号を読んだ。
目玉は、「西遊妖猿伝」。
やっぱり諸星は凄い。
モーニングで一番いい。
新参者なのに、一発で場を攫う。
浦沢は、アメコミをどう使うんだろうと思ったら、
なるほどそんな方向か。
でも、一話目に架空のアメコミを紹介するのに、
一話分まるまる使う必要があったのかな。
もしかすると、
ほんとにアメコミを描くつもりだと思わせるつもりだったのかもしれないが、
いやまさかな。
そこまで素直な読者はそうはいないだろう。
2話からスタートでよかったんじゃないの。
コポでは、ガラナを飲む。
ついでにブラジルプリン。
外に出ると、もう夕方。
東女の学生が大量に出てきてるが、
みんな毛糸にブーツでびっくり。
暑いよそれ。
半袖Tシャツで女子大生の群れを横切って帰る。
さて、今日は日経の原稿だ。
▽
昨日の晩飯をパッサテンポで食べて、
スタッフのあっこちゃんにサジローカフェを薦めたんで、
今夜は自分でも、サジローカフェでカレーを食べた。
カフェとはいいつつ、ここでカレー以外を食べたことがない。
ネパール料理屋なんだけど、カレーがメインだ。
さてなにを食べようかなとメニューを拡げて、
前回はほうれん草をベースにしたサグチキンを食べたので、
今回はベジタブルカレーにする。
ナンももちろん。
でも動物性のものもほしいんで、
モモも注文した。
ネパール風蒸し餃子とかメニューには書いてあるが、
ちょっと皮の厚い餃子かな。
前に食べた時には、ちょっと皮が固くて、
特に皮の重なったあたりが食べにくかったが、
今日は柔らかくて美味しかった。
ここはカレーもかなり旨いが、ナンが特に美味い。
何種類かあるナンだけでも食べられるくらいだ。
こないだいったらコックが替わってたんで、
うまいコックさんだったのにがっかりだなと思ったんだけど、
今度のコックさんのナンも美味い。
前のコックさんは真っ黒で太めだったけど、
今度のコックさんは、茶色で細めだ。
オーナーはネパール人で、長髪のくどいハンサム。
話し好きで、やたらと話しかけてくる。
今日は、格闘技の話をずっとしていた。
奥さんはいかにも和風の日本人だ。
普段はいないけど。
今日のカレーも美味しかったな。
▽
「容疑者Xの献身」を読んだ。
映画観るか本読むかと迷って、
こないだ「探偵ガリレオ」があまりにもつまらなかったんで、
これだけ売れててこんなにつまらないものおかしいと、
「献身」を読んでみたのだ。
なるほど、これなら売れるかもな。
このレベルが毎回読めるんならベストセラーも納得だ。
でも、トリックは面白かったけど、
どうも文芸としての魅力に欠ける。
まあ好きずきだからいいんだけど、
文章の魅力を感じられないんだよな。
いつか、「白夜行」あたりを読んでみるか。
それでこの先も読むかどうか決めよう。
本谷有希子も、
結局2本見て2本ともつまらなかったんで
見るのをやめてしまった。
またいつか見始めるかもしれないが、
当分は見ないだろう。
やっぱり、世間の評価と自分の評価は違うよな。
▽
週末の夜は、見るニュース番組がなくて困る。
土曜はビートたけしの「ニュースキャスター」を見たんだけど、
もう見ないだろうな。
実は先週も見たんだけど、
半分も見ないで消してしまった。
ニュースショーとしての企画力がなさすぎる。
たけしに魅力がなさすぎる。
アナウンサーの安住に構成力と出演者を仕切る力がなさすぎる。
特にたけしは、邪魔なだけだ。
ニュースを掘り下げることはできないし、
気の利いたコメントをいえるわけでもない。
つまらないギャグは、ほんとに背筋が寒くなるほどつまらない。
たけしは、タレントしてはもう終わってるんだろうなあ。
ちょっと番組自体も厳しいな。
自分の出てる番組だけど、
「バンキシャ!」はやっぱり頑張ってる。
金と時間のかけ方が段違いだ。
もうちょっとスタジオ時間がほしいけどね。
▽
ベトナムは、「青いパパイヤの香り」を見たな。
あれが確かベトナム映画だ。
ホーチミンの街は美しかったんだけど、
本物はどうかな。
映画は嘘を吐くからな。
地図を見ると、ホーチミンの市街地はほんとに狭い。
吉祥寺と大差ないな。
路地の隅から隅まで歩いてこよう。
昔は、なんの準備もしないで旅行にいったけど、
最近は多少調べていった方が楽しいことがわかって、
旅行案内をざっと見るくらいのことはする。
地理がわかってるだけで、行動が楽だからな。
▽
寝る前にニュースを見ていたら、長谷川京子
が結婚というネタがあった。
まあそれはどうでもいいんだけど、
驚いたのは、相手のポルノグラフィティ
ってバンドが、ふたり組だったことだ。
ひとりはボーカルじゃなかったっけ。
もうひとりがギター?
それってバンドなのか。
ポンチャックと大差ないよな。
もうひとつ驚いたのは、
昼頃起きて、為替と株価がえらいことになってるんで、
まいったなあと思ってたら、妻から電話がきた。
吉祥寺駅ビルに外貨の両替屋ができたんだけど、
そこが大行列らしい。
1ドル97円台までドルが下がったからなあ。
交換した方がいいかなというので、まだ下がるから慌てなくていいと答えたが、
みんな行動が素早いんだな。
凄い。
でも、その後円は上がり続け、
現在は94円台だ。
80円台までいくなんて話もあるが、
輸入品は安くなる替わりに、輸出関連は壊滅だな。
夜は、オフ会スタッフと打ち合わせ。
なんだか結局、一日中俺が喋り続けるということなんだな。
喉飴買っとかないと。
▽
来月あたり、ベトナムにいってみようかと思う。
とりあえずいきやすいホーチミンなんだけど、
さて、まだいったことのない国だし、
美味しい飯屋とかいったほうがいいところだとかがわからない。
ホーチミンの市街地は狭いらしので、
毎日ぶらぶらしてれば、全貌は自然にわかるかな。
なにかよさそうな情報があったら募集。
シャツでもオーダーしてみるかな。
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吉祥寺は、凄い雨だった。
日刊スポーツのバイク便が原稿を取りにきたんだけど、
ドアを開けると、兄ちゃんの声が聞き取りにくいくらいの土砂降り。
それにしても、この土砂降りの中バイクを飛ばす兄ちゃんたちも大変だ。
そろそろ兄ちゃんというよりもオジサンというほうが正しい人たちもいるし。
確かもう20年以上は日刊スポーツで連載している。
前の連載が10年くらい続いて、
今はその次の連載をやっている。
一作目の単行本は「父(パパ)のタマシイ」として、14年前に出ている。
装丁は、学生時代からの吉祥寺友達、羽良多平吉だ。
ここのバイク便の兄ちゃんたちとはわりと仲がいい。
うちのアシスタントとも仲良くなって、
一緒にキャバクラにいきましたとかいうやつもいた。
一時は、日刊スポーツからの中元歳暮がビール券だったんで、
それはそのままバイク便の兄ちゃんたちにご苦労さん賃としてあげていた。
景気が悪くなって、日スポからの中元歳暮もこなくなってしまったんで、
兄ちゃんたちも余録がなくなってしまったなあ。
今日の兄ちゃんは太めで、原稿を鞄にしまってる間にもう息が上がってたが、
無事に会社に着いたかな。
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そろそろ仕事も山を越えつつある。
那覇事務所にいってたせいもあって、
仕事以外はなにもできなかったな。
SF大賞の候補作を考えてる時間もなかった。
締め切り日に、あと2日待ってとメールを出したら、
駄目ですと断られてしまった。
まあそりゃそうか。
漫画部門に投票したかったんだがな。
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エリートXCが破産したようだ。
CBSで地上波もついて、これでもうUFC対抗勢力として万全といわれていたが、
番組時間を買い取ったに過ぎず、成績が上がらなければ早晩破綻するという見方もあった。
後者だったわけだなあ。
またダナの高笑いが聞こえてきそうだ。
DREAMも視聴率が芳しくないし、
戦極もテレビはついたがテレ東だし、
まだとてもUFCと対抗できる規模ではない。
選手はけっこういいとこを抱えてるし、
演出面でも負けてないんだけど、
やっぱりPRIDEを失ったのは大きかったなあ。
しかし、キンボ・スライスはどうするんだろう。
秒殺負けでファンタジーも壊れたし、そう高く買ってくれるところもないだろう。
残るはプロレスかな。
ボブ・サップvsキンボ・スライスなら、
究極のキワモノとしてちょっと見てみたい。
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オフ会はなにやろうかなあ。
スタッフもなにか考えてくれてるようだが、
こちらとしても、なにか考えとかないと。
もうすぐだからな。
1次会の市の会議室は、ただのなにもないスペースなんで、
前に出演したNHKの連ドラ「天花」のDVDでも見せようかな。
役柄は、主役の天花たちの入り浸る吉祥寺の喫茶店のマスターだった。
店のセットはどちらかといえば西荻風だったが、
NHKの大道具さんに、そこまではわからないよな。
久し振りに、出演CM集の上映かな。
出演じゃないけど、沖縄ネタもあるし。
まあ中心は、きてくれた人とまったり話すということになりそうだけどね。
実際になにをやるかは、当日のお楽しみだ。
まだ決めてないだけだけど。
二次会は、いせやの新ビルだ。
吉祥寺の駅前で数十年続いたいせやの座敷で、
ずーっと前にオフ会をやったことがあったが、
あの風情のある建物が建て直されて、
前の店のテイストを残した鉄筋ビルになっている。
ここでは、宴会だな。
焼き鳥屋なんで、大した物は出ないけどね。
時間があったら、その後は井の頭公園の散歩ということに毎回なってるが、
はたして天気はどうかな。
今回は募集期間も短いんで、それほど大人数にはならないと思う。
前に100人でやった時には、
人が多すぎて全員に目配りはとてもできなかったからな。
今回は、それのできる範囲で。
では、当日。
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ぼくがキャラを描いている四国のサッカーチーム
カマタマーレ讃岐が、
四国サッカーリーグで優勝した。
次は、全国地域リーグ決勝大会を目指すぞ。
まだまだ「J」は遥か彼方だが、
一歩ずつ近づいてるぞ。
特に今年は、監督が交代して一年目だ。
それで結果を出したところに意味がある。
カマタマーレの監督は、羽中田昌だ。
これもまた意味がある。
さあ全国大会で、もうひと頑張りだー!
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